驚愕のリミックス作品が完成! 全曲フリー・ダウンロード開始

2011年4月に、world's end girlfriendが主宰するレーベルVirgin Babylon RecordsからリリースされたJoseph Nothing Orchestraのアルバム『super earth』のリード曲を、アンダーグランドからオーバーグランド、インディー・レーベルからネット・レーベルと、各方面から集まったアーティストが個性豊かにリミックス! Joseph Nothing本人のリミックスも含む全12曲収録のリミックス・アルバム『super earth remixes』として、Virgin Babylon RecordsとBunkai-Kei Recordsより共同リリース! そしてなんと、まとめてフリー・ダウンロードでお届けします! さらに、長らく廃盤になっていたworld's end girlfriendのファースト・アルバム『ending story』が、新たなアートワークとともに再びリリースされました。こちらも必聴!

Joseph Nothing Orchestra / super earth remixes
>>super earth remixesのフリー・ダウンロードはこちらから

【TRACK】
1. march of the last battalion (for promise Go-qualia remix)
2. every beauty has its scum (yaporigami remix)
3. super earth (we're not alone mix)
4. Gliese581 (iserobin remix)
5. EBE pt01 (joseph nothing mix)
6. Gliese581 (FutonDisco remix)
7. lullaby for a patient (joseph nothing mix)
8. Gliese581 (joseph nothing remix)
9. Izsak-Delporte (DJまほうつかい remix)

10. a shine on your head (CDR remix)
11. halo23 (joseph nothing remix)
12. super earth (original)

Art work : タカノ綾
©2011 Aya Takano/ Kaikai Kiki Co.,Ltd All Rights Reserved.

【参加アーティスト】


Go-qualia
自ら新鋭ネット・レーベル「分解系レコーズ」を主宰し、その他多くのネット・レーベルから楽曲/リミックスを発表。アニメ、ゲーム等の現代を彩る文化を素材に分解、再構築し新たなエレクトロニック・ミュージックの可能性に迫る。楽曲の持つ美しさとある種のPOPさには定評があり、待望のCDアルバムをVirgin Babylon Recordsより今秋リリース!自らのオリジナルな世界を新たに追求した意欲作となっている。


FUTON DISCO
ポップス・ユニット"オーラルヴァンパイア"のメンバーによるソロ・プロジェクト。あくまでベッドルーム・テクノを受継ぐスタイルだが、全ての情報や情念を布団の中で処理させようとした事が災いしクリーチャー化した。布団の中で制作をし、布団の中でLIVEを行う。


CDR
15歳の時から毎日のように作曲活動を続けているトラック・メイカー。ライヴでの他の追随を許さない発狂パフォーマンスがJoseph Nothingの目にとまり、2011年にJoseph Nothing Orchestraのメンバーとしてスカウトされる。多作家であり、いままでに数百枚のCD-Rと5枚のCD、3枚の7インチ等をリリース。また、世界各国からのフリーmp3リリースも盛んである。現在、自らのCD-Rレーベル「NEO RDC REC」運営中。


Yaporigami
1984年生まれ。山梨県出身。Brighton在住(英国)。日本と英国を拠点に活動する電子音楽家Yu Miyashitaによるソロ・プロジェクト。これまでにHz-records, Symbolic Interaction、Merry Worksなどから作品をリリースし、国内外多数のコンピレーション・アルバムに参加。近年はYu Miyashita名義の活動も精力的に行なっており、2011年5月には昨年復活を果たした名門レーベル”Mille Plateaux”からYu Miyashita名義での1stアルバム『Noble Niche』リリース。ノイズ、グリッチといった素材を駆使し、Yaporigami名義ではビートのある作品、Yu Miyashita名義ではノンビート作品を生み出している。


iserobin
機材に囲まれたいがためにKORG Electribeを購入し音遊びを開始、現在に至る。ダンス・ミュージックとあまり親和性の無いジタバタビートに胡散臭いメロディ。ライブは主にごちゃ混ぜ系イベントにお呼ばれされてはハード・シーケンサー+エフェクタ武装でジタバタ演奏を披露している。


DJ まほうつかい
DJまほうつかいはターンテーブルを持っていないDJです。まほうのちからで音楽を作ります。MIX CD『世界の終わりmix』や自作のサントラ盤『イメージアルバム・ディエンビエンフー』、さらにX JAPANのコピー・バンドなど、その音楽性は常に変化。相対性理論presents「実践III」や、フリー・ジャズの聖地新宿PITINNなどで演奏を行う異端の音楽家。最新のプロジェクトはヘヴィ・メタルをエレクトロニカの文法で再構築した「Metaltronica」。2011年Joseph Nothing、蓮沼執太、芳川よしのらのリミックスを含むアルバム『Metaltronica』リリース予定。本業はマンガ家の西島大介です。

world's end girlfriend×Yako INTERVIEW

今年4月に発売されたJoseph Nothing Orchestra『super earth』のリミックス・アルバムが、Virgin Babylon RecordsとBunkai-Kei Recordsから共同リリースされる。Virgin Babylon Recordsは、world's end girlfriend(以下、weg)が主宰するインディー・レーベル、Bunkai-Kei Records(分解系レコード)はエレクトロニカやアンビエントを主体とした気鋭のネット・レーベルだ。ネット・レーベルとは主にインターネット上で活動する音楽レーベルで、作品をフリー・ダウンロードでリリースする形が主流で、近年その知名度は一気に上がってきている。しかし、それは運営方法やリリース形態の目新しさだけではなく、そこに続々と優れたアーティストが集まっているからだ。本作のリミキサーもそれにふさわしく、Go-qualia、CDR、Yaporigami、iserobinなどなどネット上で存在感を放っているアーティストが揃っている。Joseph Nothing本人の手によるリミックスも含む本作は、生演奏主体の原曲を自在に解体し、組み上げ、エレクトロニック・ミュージックならではの自由奔放さを満喫できるサウンドばかりだ。そんな作品を届けてくれたwegと、Bunkai-Kei Recordsの主宰者Yakoに本作のことからレーベルの運営、ネットと音楽の今後について話してもらった。

インタビュー&文 : 滝沢時朗

全体のクオリティが上がってきて、面白い人もどんどん増えてきた

――Virgin Babylon RecordsとBunkai-Kei Recordsで共同リリースすることになった経緯を伺えますでしょうか?

world's end girlfriend(以下、W) : Bunkai-Kei RecordsをYakoくんと共に主催しているGo-qualiaっていうアーティストを、今度Virgin Babylon RecordsとBunkai-Kei Recordsとの連名でCDアルバムをリリースすることになってまして、そういう流れでBunkai-Keiとはつながりはありました。最初はJoseph Nothingが無料配信用にリミックスをいくつかあげてきて、それだったら外部リミキサーもいれてリミックス・アルバムにして無料配信しようって話になった。無料配信するのならBunkai-Kei Recordsを通して一緒にやったほうが面白いし、より多くの人に届けられるかなと。
Yako(以下、Y) : お話をもらったときは嬉しかったですね。でも、元々Go-qualiaさんのアルバムでつながってたのとは別に、Josephさんとは交流があったんですよ。去年の「電刃2010」っていうイベントをきっかけにJosephさんと知り合って、ぜひうちのパーティーにも出てくださいとか、別名義でうちから何かリリースできたらっていう話はしてました。その縁でBunkai-Keiの秋葉原MOGRAでやってる「OUT OF DOTS」っていうイベントにも出ていただきました。

Joseph Nothing Orchestra

――タイミングがうまくかみ合ったんですね。リミキサー陣が様々なネット・レーベルやメジャーからリリースのある面白い人選ですが、どのように選ばれましたか?

W : 最初に俺が何人か挙げて、Josephも自分がやってもらいたい人を挙げて、それらの組み合わせで。俺が挙げた方はまあ、しっかりリミックスしてくれるような人たちで、Josephが挙げてきたのは結構やんちゃな奇人を集めた感じ。まあ、それはそれでバランスとしては面白いかなって(笑)。
Y : 結構、Bunkai-Keiの中でもイレギュラーなリリースですね。ジャンル的な意味ではなく、いつもより刺激が強いので。

――DJまほうつかいこと漫画家の西島大介さんは、この中でも少し変わっていますね。

W : Joseph自身が元々西島さんと友達みたいで。それで、西島さんが今度『Metaltronica』っていうシングルを出すんだけど、そのリミックスをJosephがやってるから、交換リミックスみたいな形でやってもらったみたいです。西島くんは本職が漫画家のせいか、不思議なリミックスだったね。あと、Yaporigamiは俺がたまたまネットで聞いていて好きだったからこの人にやってもらおうかなと。

――Yakoさんもネット上の音楽をよくチェックしていますか?

Y : 国内のネット・レーベルは結構聞いています。Maltine Recordsをきっかけに、遡って鯖缶レコードや逆襲レコードは聴いていました。海外は好きなとこもありますが、そこまで聴き込めてないですね。Sound Cloudとかはよくチェックしてます。それから、僕は元々ネット上でGo-qualiaさんの音を聴いてファンだったんですよ。Myspaceとかにオリジナルの音が置いてあったんですけど、当時は再生数がすごく少なくて。でも、ニコニコ動画にあるアニメ・ソングのリミックスは再生数がすごく多かったんです。それで、僕はオリジナルをもっと世に広めたいっていう個人的な願いとして、Go-qualiaさんに相談して、一緒にやりませんかって声をかけたのが最初のきっかけです。

――Bunkai-Keiはネット・レーベルの中でもデザインが洗練されていますよね。

Y : ありがとうございます。僕はデザインが仕事なので、サイトの設計については考えました。そこで、やっぱり、音源ありきなので、少しでも音源に行きやすいようにしました。コアな人たちだけじゃなくて、例えばネット ・レーベルを知らないしエレクトロニカも聴いたことがないような人たちがサイトを見た時に、スムーズに入り込めるように。それから、ネット・レーベルはわりとオール・ジャンルなところが多いイメージがありますよね。そのレーベルごとにジャンルに限らずテーマとかそれぞれ考えているとはあるとは思うんですけど、もっと明確にここに行ったらこれが聞けるっていう方向性があるところが欲しかったんです。それで、僕はダンス・ミュージックも好きなんですけど、部屋ではエレクトロニカとかアンビエントを聴くのが好きでして。部屋は主にネットをする環境でもあるので、そういう音楽がネット・レーベルから出てたらいいなっていうことを思っていました。今まであるものも色々見て、やりたいことと合わせた結果がBunkai-Keiですね。

――wegさんはBunkai-Keiをどう思われましたか?

W : 最近はネット ・レーベルも音も含めて全体のクオリティが上がってきて、面白い人もどんどん増えてきた。その中でもBunkai-Keiは面白いなあと思った。Yakoくんもさっき言ったように、Bunkai-Keiはちゃんと狙いが定まっているし、意外にああいうポイントをつくものがありそうでなかったから。
Y : はじめた時はまだネット・レーベルをそこまで調べられてなかったから、Bunkai-Keiみたいなところはもっとよく探ればあるのかもしれないですけど。実際、日本で昔からやっているところだとMizukage Recordsさんとかすごくいいところだし。

――Yakoさんはネット・レーベル自体が話題になることをどう思われてますか?

Y : 僕にとっては不思議な感じがします。僕はBunkai-Kei Recordsに関して「団体」だって意識があんまりないんですよ。だから、ひとつの「団体」があって、リリースしている人たちはそこに所属している人たちですって意識も特にありません。僕にとってはBunkai-Kei Recordsは「場所」っていう認識なんですね。サイトがあって、色んなところで活動している人たちが集まって、そこで音源をリリースしているだけ。「場所」が取り上げられてて、しかも、それがVirgin Babylon Recordsと一緒にっていうところが自分としては不思議だし、面白いなと。

――日本のネット ・レーベルはオタク文化と親和性が高い印象があって、Bunkai-Keiでは『Elect-LO-nica』ですとか『鷲宮Field Recordings』を出されています。他のネット・レーベルのようにサンプリングやリミックスを直接するわけではない、独特のアプローチだと思うのですが、いかがでしょうか?

Y : よく話題にあがりますけど、そんなに意識はしていないですね。僕とかGo-qualiaさんは単純にアニメなどの文化が好きなだけで、別に他の人たちと違うことをしているわけではないです。僕が客観的に見ても、アニメと他の何かの融合ってどこでもある動きで、最近目立ってるように見えるだけだと思います。この間のSWITCHの特集もそうですし。でも、そこが外から見たら面白く見えて、話題として取り上げやすいのかもしれないなとは思います。ただ、Bunkai-Keiは版権ものに関してはあんまりやってないんですよ。『Elect-LO-nica』もCOMIC LOの出版元の編集部に許可を得てやらせていただいたことですし。『鷲宮Field Recordings』については、自分たちで版権ものは極力やらないってルールを決めたんですけど、やっぱり、なにかしらでやりたいっていう欲求はすごくあったんです。好きだからこそ。そうした時に版権の問題を避けて僕らの好きな「らき☆すた」というアニメを感じれるものを作りたかったので、結果としてフィールド・レコーディングっていう手法になりました。そのアニメの舞台にキャラクターたちが存在する感覚をフィールド・レコーディングで表現しようと。実際、Go-qualiaさんはニコニコ動画では個人名義でそういった二次創作の活動をしてますから。

ネット・レーベル出身で音楽家として成り立ったっていう前例を作りたい

――Bunkai-Keiでは、いいものがあったらすぐ出そうという形なのか、今までの流れとして次はこれで行こうというような形なのか、どちらでしょうか?

Y : なんとなくですが、ひと月に1リリースぐらいの目安で動いてはいます。これを出した後にこっちのリリースをしちゃうと立て続けに同じようなものになるなとか、バランスを取ってはいるんですけど、別に事細かに計画を立てているわけではないです。いい人がいたらすぐにお願いして、音源をいただいたら、そこから1ヶ月か2ヶ月ぐらいの間でどこで出すかっていうことは、僕が判断しています。

――やっぱり、音源ありきでヴィジュアル・イメージを決めるんですか?

Y : こっちで決める場合もあるし、音を作ってる本人が決める場合もあります。音を作ってる本人から、どうしてもこの人がいいという意向があれば、そっちを優先します。あと、リリースするものを作る際に、「何曲ぐらいどういう曲調で作ればいいですか?」っていうことをよく聞かれるんですけど、何曲入りかということも含めて、EPとしてまとまった作品になることを意識して欲しいということを伝えています。この間、Bunkai-KeiからNyolfenさんが出した『fourpoles』は全体を通して意識が明確に作品になっていて、それが具現化されていたなと思います 。

――wegさんはアーティストであると同時にレーベルのオーナーをやられていて、Yakoさんのやり方や考え方についてどう思われますか?

W : Virgin Babylonでもリリースする作品をよりおもしろがれるようには調整するよ。Josephだったら、宇宙人好きなところを思いっきり出したほうが面白いし、そういう部分をこうやって出したほうがいいんじゃないかってことはよくアーティストとは話すよ。アーティスト本人が何か面白いものを持っていても、そこをうまく出しきれてないのはもったいないので。基本的にはアーティスト本人の好きな方向でやってもらいます。あと、Virgin Babylon Recordsに関しては、ブランドとして強固なものを作りたいっていうところがあって。面白いアーティストがそろった状態で、好きにやりつつもひとつのカラーが芯として残っていて、なおかつ売れるような状況にしたいとは思ってる。まあ、ブランディングはよりリスナーが面白がりやすいようにするためってところもあるかな。

――Go-qualiaさんは既にWeb上で無料で音源を配信しています。そこでVirgin Babylonから有料でCDをリリースすることに、どういった意味があると思われますか?

W : Go-qualiaの楽曲に魅力があり多くの人にもそれが届くだろうという想いがまずあります。それと今はネット・レーベルがすごい勢いで増殖していて、自分にもこの先シーンがどうなるかはわからないけど、とりあえずネット・レーベル出身でなおかつアーティストとして100%好きな音楽をやってそれで音楽家として成り立ったっていう前例を作りたいなとおもっています。大きな会社に買われる形ではなくネット・レーベルからそういう自らの音楽で成り立つ存在が出てきたら、そのきっかけでまた新たな動きがあるかもしれない。もしいま自分が若くて音楽作り始めだったら、自分も絶対ネット・レーベルからリリースすると思うんだよね。単純に面白いことが起こりそうだから。

――YakoさんはGo-qualiaさんが有料でCDを出すことについてどう思われますか?

Y : より多くの人にGo-qualiaさんの音を聞いてもらえる機会が増えますから、いちファンとしてすごくうれしいですね。誰でも見れるネットだからみんな聞いてくれるとは言うものの、ネット・レーベルなんて存在知らない人の方が世の中多いし、ネットをあまり活用しない人もいるだろうし、タワレコとか小売に並ぶCDの方が聞いてくれる人が多いですよね。あと、 僕はレコードも好きだから、モノとして形になるってことも単純にうれしいです。

――音源を有料でリリースすると、音楽で食べていけるのかいけないのかというようなことも視野に入ってくると思うのですが、その点はいかがですか?

Y : そうなってくると難しいですよね。Sound Cloudで自作の曲を聞いて欲しくてアップしている若い人たちはたくさんいますけど、彼らには自分の音をより多くの人に聴いてもらえるっていうことと、そのことによって食べていくっていうことはまた別みたいな印象はあります。やっぱり、音楽で生活が成り立つっていうことが作り手にも音楽シーン全体にも一番幸せなことなんですけど、難しいところですよね。
W : 自らの音楽制作で生活するのは昔に比べて難しくなってるから、最初からそこは考えから外すように気持ちを持っていってる人が多いのかもしれない。でも、そんな中でもやっていこうってやつもいるよ。
Y : 本当に難しいですよね。特にエレクトロニック・ミュージックっていうジャンルは、ユーザー的な面でもJ-POPとかロックに比べたら少ないですから。そういった状況の中からもやっていく人が生まれるといいですよね。
W : まあ、本人にはそういう意識もないだろうけどGo-qualiaを音楽家として食べれるようになった成功例にできたとしたら、その後シーンはどうなるかっていうことが見たいんだよね。ネット・レーベルから出てきて、本当にその人がやりたい音楽で認められて、自分の音楽だけで成り立つっていう成功例がまだないよね。初音ミクとかは独自の文化やメジャーのシステムがあるから別に置いといて。

Go-qualia

Y : 結局、食べていけるかいけないかって、才能も音楽的な良し悪しもあるし、どれだけ支持してくれるユーザーがいるかってことですよね。
W : 今は普通に好きくらいだと、お金を払うところまではいかないから、きっと。リスナーの気持ちを大きく引っ張るだけのものが音楽にないと、お金が回ってくるところまでいかないだろうね。俺は日本のネット・レーベルがもっともっと増えて、混沌とした面白い状況になればいいなと思っていて。そうなれば、海外の人たちもその特異さに気づいて、アジアとかアメリカやヨーロッパまで広まればリスナーはかなり増える。そこで例えば、アルバム一枚500円ぐらいで配信して、熱狂的ファンと少数の新規ファンだけが買うとしても、日本だけだと成り立たないが世界規模までもっていけば成り立つ可能性もあるかも。それで、レーベルが手数料を取らずにアーティストに全部の代金がいくようにすれば生活できるかもしれない。
Y : それは確かに。システムの部分の問題は大きいですね。
W : だから、レーベルをやる側はレーベルだけで食べるってことはできないと思ってる。アーティスト本人が食える体制を作って、レーベルをやる本人は別のところで稼ぐっていう感じにすればどうにかなるんなじゃないかな。

――なるほど。それでは、レーベルとして体制作りや活動を広げるために資金が必要ということがあると思うんですが、その点はいかがでしょうか?

Y : それはまさしく必要な部分ですね。サーバー代ですでにお金がかかってますから、せめてその分だけでも回収できたらうれしいとは思ってますし、他にもレーベルとして運営する上で最低限の資金を作る必要があることが多くて、なんとかできたらなと思うんですけど。

――イベントなどで利益は出ないんですか?

Y : 「OUT OF DOTS」は収益が多少あります。「Re-Union」っていうイベントもやっていますが、そっちも収益はほんのちょっとだけですね。でも、本当に微々たるものなので、出演料をもっといっぱい配ったら、すぐなくなっちゃうような金額です。いつもやってるMOGRAも収容人数がそんなに大きくないですから。何十万とか入るわけではなくて、サーバー代の足しになるくらいです。赤字が出たことはないですが。

――このままBunkai-Kei Recordsとして順調に活動できれば、もっとお客さんも増えそうな感触ですか?

Y : そうできたらうれしいでですね。イベントはイベントで別の楽しさがありますよ。人が入るっていうことは、出ている人たちを聴きたがっている人がどれだけいるかっていう証明になるから、それを確認できるのはうれしいです。ネットだけやっているとはっきり見えない部分だからこそ、現場で見たいんですよね。だから、お金を稼ぐっていう部分よりそっちのほうが大きいですね。すごくきれいごとになっちゃいますけど(笑)。でも、実際、ネット・レーベルって月々のサーバー代が稼げたら個人的にはクリアかなと考えているので、そんなに深くは考えてないですね。

――それでは、今は稼ぐための戦略を考えて実行するというよりは、このまま活動していければという感じなんですね。

Y : そうですね。実際に出費はそこまでないし。僕が時間的に拘束されてはいるんですけど、趣味の範囲でやってることでですから、今のまま続けられたらいいかな。もし海外に行きたいとか、そういう野心が出てきたら、お金のことはその時に考えないといけないですけど。でも、そうなった時には、コンテンツを配信してるんだから、コンテンツでお金になるのがいいと思っています。それで、なおかつユーザーに直接利益を求めない方法を取るとすれば、広告と組み合わせることになるのかな。広告としてBunkai-Kei Recordsのコラボしたいとか、そういう人たちが現れてくれたらベターかなと。そうしたら、リリースしている人たちに音を作ってもらって、コンテンツ製作者にお金が入る仕組みもできるだろうし。Bunkai-Kei 関係なしにGo-qualiaさんがリミックスとか曲を作って欲しいですっていう企業があったら、仲介をやるってことも可能かもしれないし、方法はいくらでもありますよね。ですが、今は現状のスタンスはなるべく変えたくないと考えています。

――もし、今おっしゃったような方法でやるようになったとしたら、仕事っぽくなってきて趣味とはまた違ったものになってきますよね。

Y : そうですね。あんまり大きくなりすぎても、うれしくないかもしれないです。だから、ビジネス・モデルについてはそんなには考えてないんですけど。もしくはお金持ちのユーザーがいて、パトロンとして支援してくれたりするとうれしいので、パトロンを募集してます(笑)。でも、真面目な話をすると、芸術とか音楽に出資するっていう文化が日本だとあまり根付いてないですよね。パトロンって言葉自体が、日本だとあまり良いイメージではない気がします。

――wegさんはVirgin Babylon Recordsについて音源を売る以外に収益を得る方法を考えられたりしていますか?

W : Virgin Babylon Recordsに関しては、普通にCDを売って、アーティストにがっつり利益を出したいと思ってる。アルバム一枚出して、一か月分の生活費ぐらいにしかならないものじゃなくて、年収ぐらいは稼げる状態にはしたいかな。それに伴ってライブも増えればいいな。

――今回Yakoさんと一緒に活動されて、ネット・レーベルのやり方に刺激を受けることはありますか?

W : ネット・レーベルをやっている人たちのいい感じの力の抜け方はおもしろいなと思いますね。
Y : 空気がゆるいですよね。
W : それがどうなっていくのかっていうのが楽しみだね。

――ゆるいっていうのは、さっき話にも出たように職業として特に意識してないからですよね。

Y : そうですね。だから、挑戦的なものも多いし。ネットじゃないと出せないような音楽もあるだろうし。

――サンプリングを使っている作品はわかりやすくそうですよね。

Y : そこはグレーというより限りなく黒だと思いますけどね(笑)。無料だからっていう部分が大きいのもあると思いますし。やっていいわけではないと思うんですけど、ネットでお金を取っているわけではないから、たぶん金銭ではない部分で(権利者側から)NGが出るとしたら名誉なんでしょうが、その場合どちらも得をしないとわかってる現状があるから。だから、そういうものに関しては、Go-qualiaさんもニコニコ動画(一部SoundCloud)でしかアップしてないというのはあるだろうし。彼はそんなにお金や名誉の話は考えてないっていう気はしますけど。
W : そうだろうね。でも、俺は彼が好きなことを思う存分やれる状況にしたい。

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INFORMATION

>>Virgin Babylon Records
>>Bunkai-Kei Records

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by JJ
elrevig、1stミニ・アルバム『Red』をハイレゾで配信!!
[FREEDL]・2015年01月08日・これが今年最初に聴くべきオルタナだ!! elrevig、デビュー作をハイレゾ配信 & 期間限定フリーDL & フル試聴!! perfect piano lessonのドラマーであるカツヤクニゾウがVo & Gtとして参加するelrevig(エルレヴィグ)が、1stミニ・アルバム『Red』をリリースした。これまでデモ1枚を発表したのみにも関わらず、すでにCOCOBATやTHE CREATOR OFと共演を果たすなど、多くの支持を集めているバンドだ。渋みのあるサウンド、歪んだギターの音、独特の心地よさを持つカツヤの声。時にグランジを思わせるようなノイジーさを持ちつつも、キャッチーかつ味わい深いメロディがそこにはある。まるで短編フィルムのような歌詞にも注目してほしい。 そんな本作を、OTOTOYでは24bit/96kHzのハイレゾで配信開始。さらに、収録曲から「Look at my Karen」をフリー・ダウンロードでお届けするほか、なんとアルバム全曲のフル試聴を実施中だ。結成の経緯やメンバーそれぞれのルーツ、そして本作の魅力に迫ったインタヴューとともにどうぞ。 >>「Look at my Karen」のフリー
by 金子 厚武
筆者について
滝沢 時朗 (滝沢 時朗)

1982年東京生まれ。twitter ID:@sarigenaginger

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