
Jesus Feverの過去の名盤をDSDリマスターで販売開始
少年ナイフやDMBQ等にも所属した凄腕ドラマー故Chinaも所属した奇跡のバンドJesus Fever。今年9月にリリースした8年越しのセカンド・アルバム『lemniscate』は、彼女たちの活動をリアルタイムで観てきた世代から新しい世代まで、大きな反響を起こしました。今回、彼女たちのファースト・アルバム『Dozens Of Great Views』がリマスター版として到着! そしてその名盤を音のたゆたう空間をより近くに感じさせる、高音質のDSD音源での販売します! さらに、多くの人に彼女たちの生み出した音楽を聞いてほしいということで、「Comet Life Expansion」のフリー・ダウンロードも実施。京都から関西、そして全国へ... 人々に強い衝撃を与え続け伝説となった彼女等が吐き出した音は、今なお人々の皮膚に染み入ります。
>>「Comet Life Expansion(2010 リマスター版(DSD+mp3 Ver.))」のフリー・ダウンロードはこちら
DSD+mp3
【 TRACK 】(part1) 1. Phony Boiled Orange Pod
2. Daisy Wall
3. Smell The Coil
【 TRACK 】(part2)
1. Sternstunden
2. On Our Retinae
3. Comet Life Expansion
>>DSDの聴き方はこちら
HQD
【 TRACK 】
1. Phony Boiled Orange Pod
2. Daisy Wall
3. Smell The Coil
4. Sternstunden
5. On Our Retinae
6. Comet Life Expansion
販売形式
(1)DSD+mp3
・Dozens of Great Views (2010 リマスター版(DSD+mp3 Ver. part1))/約903MB
・Dozens of Great Views (2010 リマスター版(DSD+mp3 Ver. part2))/約950MB
(2)HQD
・Dozens of Great Views (2010 リマスター版(HQD Ver.))/約890MB
※DSD+mp3Ver.はファイルの構造上、2つのパッケージに分けています。全6曲の収録曲のうち、1〜3曲目を収めたpart.1と4〜6曲目を収めたpart.2です。HQDVer.と内容/価格に変更はありません。
※「On Our Ratinae」は、元素材に歪んでいる部分があります。
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こちらと向こう側の間でゆれる
Jesus Feverのセカンドにしてラスト・アルバム『lemniscate』が今年の9月に日の目を見ることになり、さかのぼってファースト・アルバム『Dozens Of Great Views』も再発されることになった。京都のインディー・ロック・シーンを牽引してきた彼女らが1998年にリリースしたアルバムだが、ゼロ年代前半に録音された『lemniscate』の静謐でどこか枯れた感覚さえあるサウンドと比べるとやはりまだ未完成で、その分色々なことをやろうとしているアルバムだ。
曲の尺は10分前後と変わらないのだが、ギターのアルペジオによるリフをミニマルに繰り返すというスタイルだけではない。轟音ギターとハードロックさながらのドラムのがからむ2曲目「Daisy Wall」、My Bloody Valentineの「Soon」を思わせるようなダンサブルなリズムの3曲目「Smell The Coil」、ジャーマン・ロックやその流れのポスト・パンクを思わせる機械的なサウンドから一転してドリーム・ポップになる4曲目「Sternstunden」、ギターがホワイト・ノイズを撒き散らす王道シューゲイザー・ナンバーのラスト「Comet Life Expansion」など、90年代前半のUKやUSのシューゲイザーやオルタナティヴ・ロックのバンドの音を、彼女らなりに消化して様々なことを試みている。
だが、聞き終わって思ったことはJesus Feverは最初からしっかり意思を持ったバンドだったということだ。サウンドが違うとはいえ、バンドが音を繰り返すことによって人間の感情をを突き詰めようという姿勢はどの曲にも共通してある。『lemniscate』はその試みが成功し、感情の向こう側へ行って空っぽになってしまったようなアルバムだったが、『Dozens Of Great Views』での彼女らはどういうアプローチでその向こう側へ行こうか探っていたのだろう。だが、その行き切れていない分、このアルバムではこちらと向こう側の間で揺れている状態がサウンドからよく感じ取れる。悟りきったように美しい作品もいいが、『Dozens Of Great Views』に表れているそんな感情のゆらぎも胸を打つことは確かだ。(text by 滝沢 時朗)

PROFILE
Jesus Fever
Okazawa (guitar)1970生れ
NON (guitar, vocal)1970生れ
China (drums)1971年生れ
1993年、NONとOkazawaが在籍した前身グループが解散し、京大西部講堂前の空き地ライブに2人で出演していたそこにたまたま通りがかったChinaが2人のライブを目撃し、そのまま加入。Jesus Feverが誕生した。初期のサウンドは女性Voガレージ・ギター・ポップといったところだが、最初から一貫してベースはなかった。確か、その頃の音源をまとめたカセット・テープが1タイトル存在すると思う。その後Okazawaは1本のギターから、2つの全く違った音作りをしてそれぞれ別のアンプに出し、あたかも2つの楽器を同時に弾いているようなスタイルを生み出す。1998年にCD『dozens of great views』発表。日本各地での精力的なライブ活動を開始する。このころからバンド・サウンドはさらに空間的に、NONのギター、Chinaのドラムもシンプルかつ1音1音の意味が大きくなって行く。8年の歳月を経て発売される『lemniscate 1』は彼らが最も頻繁にライブ活動を行っていた2000〜2002年頃、彼らの新たな(そして最後の)スタイルが確立された時期の貴重なスタジオ録音である。2004年4月のライブを最後にJesus Feverは活動を停止。
China
古巣のJesus Feverの他に、羅針盤、少年ナイフ、DMBQ、drillman、droop、M.S.A.Y.A. … などなど、ホントに数多くのバンドのドラマーとして活躍し、そのおおらかなプレイ・スタイルが数多くのミュージシャンやファンに影響を与えた。Chinaは2005年11月4日DMBQ米国ツアー中に自動車事故に遭い帰らぬ人となった。
Jesus Fever『lemniscate』公式サイト https://ototoy.jp/feature/jesusfever
『lemniscate』発売にあたり、多くのコメントがミュージシャンから寄せられました。
our favorite Jesus Fever ジーザスフィーバーへ愛を込めて