
北海道は札幌で活動する4人編成の新鋭ポスト・ロック・バンド、chikyunokiki(チキュウノキキ)が1stフル・アルバムをリリース。フォーキーでエモーショナルな楽曲からエレクトロニカまで、様々な要素を取り入れたサウンドで、意欲的な挑戦をみせる彼ら。本作にはオリジナル楽曲8曲に加え、尖鋭プロデューサー7人によるリミックスを収録。ポップス、ミニマル、エレクトロニカ、音響系など、様々なジャンルを横断したサウンドを、1曲フリー・ダウンロードとともにご堪能あれ!!
>>「soreizen - "=" EP ver(commoncycle remaster)」フリー・ダウンロードはこちら
chikyunokikiのファースト・フル・アルバム!!
chikyunokiki / Layer
1. shiny shiny / 2. think40 / 3. ひきかえる / 4. soreizen / 5. sg / 6. karabato / 7. 海のような草原に魚は泳ぐか / 8. suu / 9. suu - commoncycle (inimitable) remix / 10. think40 - sofheso (qodibop) remix / 11. karabato - O.N.O (THA BLUE HERB) remix / 12. sg - DJ KEN (MIC JACK PRODUCTION) remix / 13. 海のような草原に魚は泳ぐか - INNER SCIENCE remix / 14. ひきかえる - ion remix / 15. shiny shiny - Ametsub remix
【価格】
wav : 単曲 250円 / アルバム 2,100円
mp3 : 単曲 200円 / アルバム 1,800円
様々なジャンルが縦横無尽に交差するサウンド
toeやLITEを筆頭に、00年代から日本の音楽シーンに広まってきたポスト・ロックという音楽。ポスト・ロックとは今までのカテゴリーにない、未知の音楽に対して付けられた名前だが、今のリスナーからしてみれば大分既知の音楽となってしまっている。
そんな中、2013年、ポスト・ロック・シーンに北の大地から新しい風が吹いてきた。北海道札幌で活動する4人組ポスト・ロック・バンド、chikyunokiki(チキュウノキキ)の1stアルバム『Layer(レイヤー)』がリリースされたのだ。日本のポスト・ロックというと、どこか都会的でおしゃれなイメージだが、彼らにはそれに似つかない泥臭さが感じられる。ミニマルでタイトなリズム隊に、メロディアスなアコースティック・ギターやギター・リフを重ねたソリッドな音楽に、シンセサイザーやサンプラー、プログラミング言語Pure Dataを駆使した、無機質な空間演出が彼らの特徴。それに加え、ヴォーカルの山田祐伸の歌を全面に押し出した、エモーショナルな一面も持ち合わせている。曲自体は近未来的な雰囲気を漂わせているが、フォーキーな歌声やメロディが泥臭さを感じさせ、今までにない、彼ら独特の雰囲気を醸し出している。

全曲を聴いてみて驚かされたのは、彼らのその多様性だ。エモーショナルな歌ものポップス「ひきかえる」や、シンセサイザーをメインにしたクラブ・ライクな「karabato」、2曲目の「think40」では、toeのようなミニマルなインスト・ナンバーからシューゲイザーを思わせるノイズ・ミュージックに一転し、5曲目「sg」はダビーなギター・サウンドからエモーショナルな曲へと様変わる。ポップス、エモーショナル、ミニマル、音響系、エレクトロニカと様々なジャンルが縦横無尽に交差したサウンドは飽きさせることなく聞き手の耳に刺激を与えてくれる。「層」などの意味を示すアルバム・タイトル『Layer』が表す通り、多様な音楽を重ね合わせ、彼らのアレンジ・センス、底の見えない引き出しの多さを思う存分に見せつけたファースト・アルバムとなっている。
そして彼らの音楽には、彼らが育った、北海道いう広大な大地が垣間見える。冷たく無機質に鳴り響くシンセサイザーと、リヴァーブ掛かった広がりのあるギターが重なり合い、幻想的な雪原を映し出し、8曲目「suu」のラストでは少し擦れた声で情緒溢れるヴォーカルと、ノイジーに響く轟音のアンサンブルが広大な雪原を真っ赤に染め上げる。今までの日本のポスト・ロックでは感じられなかった風景描写が、彼らの音楽には詰まっているのだ。息を飲むような美しさと、どこか田舎っぽい泥臭さが共存する世界観は、とても新鮮に、全く新しい音に感じられた。2013年、北の大地から吹いてきた新しい風は、これからのポスト・ロック・シーンに刺激を与えてくれるに違いない。(text by 吉野敬一郎)
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NINGEN OK / 体温の行方
90'sオルタナティヴ~インディー・ロックやUSハードコアに影響を受けてきたと公言する彼らの音楽は、ソリッドに刻まれるギターとタイトかつ変幻自在のドラミングが絡み合い、競い合い、ときには激しく衝突し合いながら生み出される、ノイジーなインダストリアル・サウンドである。表面上は無機質にも聴こえるが、ダンス・ミュージックとしての高揚感を持つだけでなく、シンセサイザー(ピアノ)による叙情的なフレーズやデジタル・エフェクトを全面的に採り入れたことで、非常にエモーショナルな響きを獲得。生命力や人間愛が滲み出た、ポジティヴなオーラを纏っていることも大きな魅力。
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アルバム全体の楽曲を聴いた時にタイトルにもなっている「ドバイ」の景色が頭の中に広がったという今作。sleepy.abを手掛けた田中一志(Chameleon Label)をプロデューサーに迎え、ゲストに渋谷悠希(シュリスペイ ロフ、スモゥルフィッシュetc...)、ヤギヌマカナ(カラスは真っ白)参加のヒット・チューン「July」含む全8曲。山内憲介(sleepy.ab)、コバヤシモモ(レムチャップ)参加作品!!
LIVE INFORMATION
2013年4月27日(土)@HMV 札幌ステラプレイス店
2013年5月5日(日)@TOWER RECORDS 札幌ピヴォ店
chikyunokiki Layer リリース・イベント
2013年5月25日(土)@CLUB DUCE(札幌)
料金 :
前売り 2,000円 / CD付き 3,600円
当日 2,500円 / CD付き 4,100円
※学割 身分証提示で1500円
※chikyunokikiのCD『Layer』持参の方1500円
※前売りチケット持参でご来場の方には特典付き(CD、ステッカー)
DJ : DJ KEN (mic jack production) / KAZUYA a.k.a PEE (inimitable) / ion / mal (LAIDE) / yüta tsushima (SYNC)
LIVE : ATZ (JustaFunkaThinc) x TSUYOSHI / sofheso (qodibop) / O.N.O (THA BLUE HERB) / INNER SCIENCE / Olololop / chikyunokiki (inimitable)
ライヴ・ペイント : Cadbunny (inimitable)
レーベル Official website
イベント Official website
PROFILE
chikyunokiki
地球の危機(chikyunokiki) are
yushin yamada (vo、g、key)
kazuhiro oikawa (g、programming)
youji kusajima (b、key)
tsutomu okuyama (ds)
2010年10月結成。国内外のミニマル・ポップス・音響系・ポストロック等、メンバーの多方向な趣向を生かし、自分達にとってグッと来る新しい音楽を模索中。札幌のライヴ・ハウスでのライヴを中心に活動しつつ、空間演出も含めた自主企画のライヴを不定期に開催(2011年度 / 6回開催)。 2011年9月には長野の音楽フェス「りんご音楽祭2011」に出演し、2012年5月の「りんご音楽祭春」にも出演決定。 併行して短期の東京ツアーを定期的に行っている。 2011年4月29日に1st EP『"=" EP』を自主制作リリースし、ある程度好評を得る。2012年春、1st Full Albumをリリース予定。北海道札幌市を拠点に活動中。