
|
田中茉裕『小さなリンジ―』 配信開始!
全曲フル試聴企画『EVERYBODY LITSTEN! 』にて、第一弾アーティストとして紹介された田中茉裕(たなかまひろ)。10月19日から26日まで公開されていた彼女のファースト・ミニ・アルバム『小さなリンジー』を、10月27日より配信開始いたしました! このコーナーに寄せられた感想ツイート数は200を越え(つぶやきの内容は本ページ下部に反映されています)、ジョアンナ・ニューサム、ジュディ・シル、矢野顕子に例えられつつも、「そのどれとも違う」「特別変わったことをしてるわけじゃないのに、こんな音楽、聴いたことない」「聴きながら泣きながら帰った」など、数多くの反響を集めた本作。彼女の今の声を、今のピアノの音を、10年後も20年後も聴けるように、あなたの手元に残してください!
田中茉裕 / 小さなリンジ―
【トラック・リスト】
01. ちいさなリンジー / 02. それなりに / 03. セルフバッグ / 04. 秋風 / 05. わかっているよ
【配信形態/価格】
MP3 : 単曲100円、アルバム購入500円
WAV : 単曲150円、アルバム購入750円
※全曲フル試聴は終了いたしました。
思春期の心の揺れを、ピアノと声で奏でる18歳
その音楽がヘッドフォンから流れてきた時、無垢な光溢れる空間に引き込まれた。現役女子高生という若きシンガー・ソングライター、田中茉裕。6才よりピアノを学び、12才から3年間シンガポールで生活。その頃から作詞、作曲を始める。2010年に行われたEMI Music Japan50周年記念オーデション「REVOLUTION ROCK」で歌唱力が審査員の絶賛を受け、現在は某音大付属高校のピアノ科に在籍し、都内を中心にライヴ活動中だ。
彼女のサウンドの特徴は、空高く突き抜けるように響き渡る高低・強弱共にバランスのとれた美しい歌声と、抑揚あるピアノだ。その伸びやかで透明感に満ちた彼女の声は矢野顕子を彷彿とさせる。曲はラフマニノフ、バッハ、そしてラヴェルといったクラシック音楽に影響を受けたというだけあり、ピアノのサウンドはシンプルながらも構成がしっかりと組まれている。ヴォーカルと絡み合ったその音楽から生まれるイメージを例えるなら、止むことなく流れていく水だ。土や小石を運んで道を削り地形すら変えてしまう流水は、若さからすべてを感じとり新たな道を切り開こうとする彼女の歌に似ている。
このアルバムを聴いていたら、ふと「高校生の頃の私」を思い出した。誰もが通り過ぎた「あの頃」。それぞれが将来の不安を覚えながら毎日を精一杯生きていた。彼女の音楽で綴られているのは、そんな等身大の視線から見た世界である。そこから自分なりの答えを見つけ出し、歌い上げる。「とにかく笑って、頑張ってみよう Everything’s all right. Everything’s all right. それでもうまくいかないときは それなりに。」(2曲目「それなりに」より) 「Everything’s all right」という言葉は、この曲とラストの曲「わかっているよ」、どちらにも登場する。心配することなど何もないよ。これはリスナーはもちろん、少女から大人へと移り変わる時代を生きる自分自身に向けてのメッセージなのだろう。声とピアノの2つだけで成り立っているが、それを感じさせないほどに音は広がりを見せていく。彼女の若き才能を、今、堪能してほしい。(text by 碇 真李江)
少女と女性の間に揺れるうた
平賀さち枝 / さっちゃん
いまだあどけなさの残る淡く透き通った歌声と、軽やかなガット・ギターにのせて、春を運ぶ歌い手、平賀さち枝のファースト・アルバム。oono yuuki、シャンソンシゲル(ゲラーズ、トクマルシューゴ&ザ・マジックバンド)、笹口聡吾(太平洋不知火楽団)、後藤勇、参加。録音/ミックス/マスタリング・エンジニアは、ゆらゆら帝国はもちろん、OGRE YOU ASSHOLE、浜田真理子、などの仕事でも知られる中村宗一郎。
青葉市子 / 檻髪
OTOTOYで三週連続でリリースした「パッチワーク」「レースのむこう」「日時計」を含む、全八編の叙情詩。青葉市子独特の生々しい音像と、聞く人に美しい情景を思い描かせるハーモニーはそのままに、奥底に隠れていた彼女の小宇宙が覗けるような作品。独自性を持ちつつ、ギター一本で表現する彼女のポテンシャルは今作でも底がない。青葉市子の第2章がここから始まる。
Babi / 6色の鬣とリズミカル
まるでオモチャ箱を開いたかのような音が聞く者の想像力を刺激し、そのサウンド・デザインの裏にはしっかりとした音楽理論と感性が織り交ぜられている。ドリーミーな印象を受ける楽曲群だが、実はオモチャ箱の奥に潜む影と現実世界を表現したびっくり箱の様な作品! エレクトロニカ、トイ・ポップが好きな方にはお薦めの作品です。
田中茉裕 PROFILE
1993年生まれ。6歳からピアノを習い始める。小学6年生より3年間父の赴任に伴い、シンガポールで生活する。現在都内の音楽高校にてピアノ専攻。2010年に開催されたEMI Music Japan 50周年記念オーディション「REVOLUTION ROCK」のファイナリストとなる。都内のライヴ・ハウスで弾き語りで活動中。
o
middle 9『Cettia Diphone』配信開始&インタビュー
[TRIAL]・2012年05月09日・
1999年か2000年だったか、大阪。時代的には「関西ゼロ世代」または「ボアダムスの子どもたち」と呼ばれる世代のバンドが京阪神のライヴ・ハウスを賑やかすほんの少し前、middle9(ミドルキュー)は結成された。前衛的な音楽とパフォーマンスが注目を集める「ゼロ世代」ムーヴメントに巻き込まれるでもなく突き放すでもなく、ひたすら自分たちの音楽を演奏し続けていた彼らに私は武士のようなストイックさを感じていた。しかし音楽はドラマチック! Tortoiseを想起させる彼らのシカゴ音響勢直系のサウンドはジャズとファンクを飲みこみながらスリリングに展開していく。ドラマチックでスタイリッシュでノスタルジック、middle9の音楽を3つの言葉だけで表すとこうなる。シチュエーションに限って表すなら、「都会上空の夜間飛行」といった感じ。とにかく素敵なのだ。
そんなmiddle9が3年8カ月ぶりに新作『Cettia diphone』をリリースするとのことで、インタビューを敢行。どのようにして今の音楽性に行き着いたのか。結成時から今に至るまでの話、そしてこの3年8カ月間の動きについて。彼らが活動の拠点をおく大阪で、じっくり話を伺った
Turntable Films 『Yellow Yesterday』配信開始&井上陽介インタビュー
[TRIAL]・2012年04月11日・
Second Royalが放つポップ・オルタナ・バンド日本のミュージシャンが本気でアメリカ音楽を追求すると、こんなに強烈な作品ができてしまうのだ。地元である京都を中心に活動を続けるバンド、ターンテーブル・フィルムズのファースト・フル・アルバム『Yellow Yesterday』に、思わずそんなことを実感させられてしまった。ここには海外のルーツ・ミュージックに向けた最大限の敬意があり、それを今の時代にフィットさせる柔軟な感性がある。そして、あわよくばそれさえも解体してしまおうという並々ならぬ気迫にも満ちているのだ。これには圧倒された。
実際、この作品の土台となっている音楽性は、フォークやカントリーといった、とてもアーシーな質感を持ったもの。つまり、下手するとかなり地味な印象を抱かれがちなものなのだが、そこにブライトなメロディと豊富なリズム・ワークが加わり、どの曲も瑞々しいポップ・ソングになっている。聞けばこのアルバムの制作はメイン・ソングライターの井上陽介がこれまでになくイニシアチヴを握って臨んだそうだが、その作曲能力、及びそれを具現化させる演奏力たるや、並大抵の経験値では身につかないはずだ。はっきり言って
…
neue nahel『acidfilm ep.』全曲フル視聴開始
[TRIAL]・2012年03月29日・
吉賀大介(neue nahel)INTERVIEW
2010年7月、突然の解散を発表した京都のエレクトロ・バンド、audio safari。2007年にリリースしたファースト・アルバム『ウルノソラ』で注目を集め、次にリリースされるセカンド・アルバムでは確実に京都の街を飛び出し、より多くの音楽ファンにその名を知られるであろうことを確信していたので、期待しながらその発表を待つ中、突然の発表に驚いた。そしてその半年後、neue nahel(ノイエネール)の結成によりaudio safariのメンバーであった吉賀大介(Programming,Gt)、嶋村和也(Ba)、伊藤拓史(Dr)がある約束をしてaudio safariを解散させていたことを知る。「いつかまた3人でバンドを始めよう」。
その3人に上田侑加(Vo,Gt)、近内萌子(Vo, Key)を迎え結成されたバンドが、今回初音源『acid film ep.』を配信限定でリリースするneue nahelだ。音的にはaudio safariに引き続き女性ボーカルものの微かなノイズが入り混じるエレクトロ・サウンド。しかし当然のことながら、人が違えばバンドも何かが前
…
John John Festival 『歌とチューン』配信開始!!
[TRIAL]・2012年03月16日・
日本でしか生まれ得ないアイリッシュ・トラッド・ミュージック
「アイルランドの音楽が好きだ! 」。そんなことを言うと、少し変わった趣味だと思われるだろうか。もしそうなら、試しにあなたも自分のレコード棚をざっと眺めてみてほしい(もちろんiTunesのプレイリストでもOKです)。もしかするとあなたが好んで聴いている音楽のなかにアイルランド出身のバンドが見当たるかもしれないし、少なくともアイリッシュ・ミュージックと何かしらの接点を持った作品がきっとひとつくらいはあると思う。いつもよりちょっとだけ注意深く耳をそばだててみると、実はこのヨーロッパにある島国の音楽が我々の日常からとても近い距離にあることに気がつくはずだ。
さて、そこで紹介したいのが都内を拠点とする3人組、ジョン・ジョン・フェスティバルだ。彼らが取り組んでいるのが、そのアイルランドの伝統音楽。しかしこれが実際に聴いてみると、思わず小躍りしたくなるだけじゃなく、どこかずっと前から親しんできたような耳馴染みの良さを感じるのだから不思議だ。この度リリースされる2作目のアルバム『歌とチューン』から聴こえてくるのは、アイルランドのパブで日々繰り広げられているセッシ
egoistic 4 leaves『aluva』配信開始!!
[TRIAL]・2012年03月07日・
次世代ニュー・ジャズ・セクステット、10年目のファースト・アルバム
これは洒落ている! むかし西麻布のバー・ラウンジ「VERANDA」で、ひとりカウンターに座り、豆腐料理に舌鼓を打ったことを思い出させるような音。egoistic 4 leavesの結成10年目にして初のアルバム、『aluva』を聞いたときのことだ。彼らは変拍子やポリリズムを大胆に取り入れた、名古屋の次世代ニュー・ジャズ・セクステット。ジャズはもちろんラテン、ポスト・ロック、エレクトロニカなどさまざまなフレイバーを効かせ、スタイリッシュでクールな演奏で魅せてくれる。sgt.やL.E.D.、MASなどの作品をリリースしているPENGUINMARKET RECORDSからの発売という点にも注目だ。今回、メンバーから理系のビート・ジャンキー・林礼一(ドラム)と、文系の盛り立て屋・河瀬浩二(ギター)が登場。各々の意外な音楽遍歴、10年間名古屋でやり続けてきたこと、まさにベスト盤といってもいい新譜について語ってもらった。「クラブ・ミュージックをパンクでやる」「thinkからfeelへ」「どこか崩したい」と、エモーショナルな発言も。ライヴが見たい!
イ
…
全曲フル試聴 EVERYBODY LISTEN! ヤーチャイカ『ただしくはばたけ、鳥たちよ』
[TRIAL]・2012年02月16日・
郷愁を誘うプログレ・ポップ・バンド、ヤーチャイカとは?
「ヤーチャイカ」、まず響きが美しい。意味はロシア語で「私はかもめ」。そんな郷愁を誘う名前を冠したバンドが、初の全国流通盤『ただしくはばたけ、鳥たちよ』をリリースする。2008年、東京で結成の男女4人組。フォーク、プログレ、サイケ、J-POPを「和」の情緒でもって聴かせる。癖になるリフとメロ、緻密な構成、懐かしくも怪奇的な歌詞。ハイ・トーンな歌声と鍵盤でやわらかさを持たせつつ、リズム隊は意外にゴリッと骨太だ。FUJI ROCK FESTIVAL'11のROOKIE A GO-GOに出演、2012年2月にはライヴ・イベント「みんなの戦艦」でZAZEN BOYSやおとぎ話などと共演と、着々と活動の幅を広げている彼ら。満を持しての本作リリースにあわせ、各メンバーに楽曲紹介、制作秘話、驚くほどばらばらな音楽的バックグラウンドなど、たっぷり話を聞いた。かもめたちの飛翔を見逃すな。
インタビュー&文 : 福 アニー
ヤーチャイカ / ただしくはばたけ、鳥たちよ2011年にFUJI ROCK FESTIVAL'11の“ROOKIE A GO-GO”に出演、また、自主
全曲フル試聴 EVERYBODY LISTEN! The Bootles『RED』
[TRIAL]・2012年02月08日・
中期THE BEATLESを再現するユニットが誕生!世界を変えた伝説のロック・バンドと1文字違い(英字では2文字違い)の名を持つ彼らは、中期THE BEATLESを再現すべく結成されたユニット。結成の発端となる出来事が起こったのは2011年11月。巨大掲示板ウェブ・サイト「2ちゃんねる」で流れた「THE BEATLESの未発表アルバム『RED』がリリースされるらしい」というデマに踊らされ、末に落胆したミュージシャン3人が「ないのであれば作ってしまえ」と集まり完成させたのが本作『RED』。今作を聴いてTHE BEATLESを懐古するもよし、THE BEATLESの現代的な解釈として受け取るもよし。オリジナルへの深い愛に裏打ちされた完成度の高いオマージュ作をお楽しみください。
the Bootles / RED'【価格】MP3 : 150円 / 1000円WAV : 200円 / 1200円【Track List】''1. Heroin Baby / 2. Bloody Mary / 3. Kick in,Court / 4. Surfin United Kingdom / 5. Queen Of Night
GOOD BYE APRIL『age.e.p.』配信開始!
[TRIAL]・2012年01月25日・
GOOD BYE APRIL『age.e.p.』配信開始!
2007年、茨城県ひたちなか市で行われた全国高校生アマチュア・バンド選手権「TEENS ROCK IN HITACHINAKA」で優勝し、同年夏、ロック・イン・ジャパン・フェスティバルへの出演も果たした倉品翔(Vo&G)。そんな彼を中心に結成された4人組のロック・ポップ・バンドが、今回紹介するGOOD BYE APRIL。2010年に結成し、2011年5月にファースト・ミニ・アルバム『Chapter2』を発表。それに続きリリースされた彼らのファースト・シングル『age.e.p.』を配信開始いたします! 洋楽系音楽ライターの内本順一に珍しくブログで絶賛され、これまでウルフルズ、NUMBER GIRL、氣志團、湯川潮音などを手掛けてきたEMIの新人開発セクション「Great Hunting」チーフ・プロデューサーの加茂啓太郎にも「名曲」と呼ばせた彼らの音楽。衝動と疾走感をもちながらもしっかりとした土台も感じさせてくれる3曲。21~22歳とまだ若い彼らの可能性を、ジャケットの絵に描かれている星空のように無限に感じられる作品です。
子供の頃の純粋性を回
全曲フル試聴 EVERYBODY LISTEN! フラットライナーズ『不運な人』
[TRIAL]・2012年01月10日・
少し遅れてやってきた衝動! フラットライナーズ
フラットライナーズ / 不運な人'【トラック・リスト】01. トゥルーラブストーリー / 02. 不運な人 / 03. ヘルシーガール / 04. パインボックス / 05. セダン / 06. 犬の一生 / 07. 狭き門 / 08. 遠くへ行きたい / 09. ビューティフルガール / 10. ボーイズ&ガールズ世界大会 (M10はアルバム購入者のみのボーナス・トラック)「憎らしいほどカワイイ奴ら」 ―浦沢直樹「不思議な脱力感。かろやかな失望。だるくてゆるい希望。この人たちの音楽は癖になる」 ―角田光代''
新しいものが求められる社会で意地を見せる不屈のバンド
ここ数年、特に時代の変わり目にいると実感することが多い。僕たちは今までにないくらい変化の早い社会に生きている。今はTwitterやYouTubeを活用しているけれど、数年後にはまったく別のツールを使っているかもしれない。便利になっていくのはいいけれど、そのスピードに置いていかれてしまうのではないかと心配になることもある。そんな高速道路並みの社会に生きていると、逆に変わらないなものに惹かれることも少
…
全曲フル試聴 EVERYBODY LISTEN! くふき『くふき』
[TRIAL]・2011年12月27日・
亜熱帯経由、宇宙行き? くふきの1stアルバムが到着
くふき / くふきどれにも似て非なる宇宙規模の無国籍ポップ・サウンドが新春一番にやってきた! タイの屋台と乾いたジャングル、ガンジス川とチャイナタウンとの交差地点を、ミラーボールと赤提灯が照らし出す、騒げや踊れの万国大博覧会! 2011年夏に活動休止を発表したtobaccojuiceのボーカル・松本としまさ参加の新ユニット・くふき、満を持してデビュー!
「ウリチパン郡に大瀧詠一が加入したら」という謳い文句でくふきのことを知った。アジアン・サイケの要素とポップの要素を絶妙に絡めているところはなるほど言い得て妙だが、聴けば聴くほどそんなに穏やかなものではないことがわかってくる。足は地に着いているのに、脳は直接宇宙とコンタクトしている。コーヒー2杯で少しハイになった状態で「大迫力」のPVを見た時には、めくるめく色彩のパレードと静かに重なる信号的な音にトリップしそうになった。
と、少し危険な香りを漂わせながら紹介しつつも、そこまで神霊・宗教じみている訳でもない。雅楽やお囃子のような日本固有の音を混ぜながら、YMOばりのにくいシンセ・サウンドでレトロ・フュ