京都にて歌いはじめ、現在は主に東京で活動している富山出身のシンガー・ソング・ライター、ゆーきゃん。『ゆーきゃんからのてがみ』は、彼が国内外を問わずリスペクトしているミュージシャンにてがみを書くコーナーです。丁寧に綴られたお互いのやりとりを、本のようなレイアウトで楽しめる、”BCCKS”というウェブ・マガジンにまとめました。今回のお相手は、アコースティック・ギターとブレイクビーツを織り交ぜた、フォークトロニカを展開中の3人組swimmingpoo1。シンガー・ソング・ライター兼トラック・メーカーの根岸たくみに話を聞きました。


swimmingpoo1 / how to enjoy swimming
環境音やアコースティック・ギターの心地良い音色を中心に、ROMZ周辺、エイフェックス・ツインから影響を受けたズキバキ・ビートが優しく融合。ゲスト・ボーカルに、Gutherの日本ツアーで前座を務めたmurmur(マーマー)、07年日本のエレクトロニカでNo.1セールスを記録したmatryoshka(マトリョーシカ)も参加し、ゆらゆら揺れる水に包まれるようなファンタジックなフォークトロニカが誕生。

1.underwater photography / 2.butterfly stroke / 3.Sound travels through water / 4.cast puzzle / 5.nan madol / 6.nature museum / 7.crystal lake - not friday the 13th / 8.riverside children / 9.submarine

message from youcan

ことばを必要としない音楽に向かって、どうやってことばを使えばいいのかという問題には、いつも頭を悩ませる。
今回てがみを書くことになったのは、swimmingpoo1。まだ会ったことも、ライブを見たこともない。3人組の“フォークトロニカ”グループだと、資料には書いてある。リーダーの根岸さんは「シンガー・ソング・ライター兼トラック・メーカー」だというのだが、新しいアルバムの『how to enjoy swimming』には、うたがない。ゲストで参加しているボーカリストたちの個性的な「声」も、シンガーとしてではなく、あくまで音楽の一要素として起用されていた。

何を尋ねようか。何を尋ねればいいのか。分からないままに、とにかく作品を聴いた。何度も何度も、こんなに一つの作品を、短い時間で何度も聴き倒したことはないような気がする。やがて浮かび上がってきた、この「音楽」の生み手と話したい、という欲求の成果が、これ。

→swimmingpoo1×ゆーきゃんのてがみの続きはこちらから

PROFILE

swimmingpoo1

2003年、根岸たくみを中心に、望月ゆうさく、阿部ともなりと共に結成。影響を受けた音楽は、七尾旅人、DE DE MOUSE、ボーズ・オブ・カナダなど。名前が示す通り、水辺を泳ぎはしゃぐ子供達の夢の中のような世界を、環境音やアコースティック・ギターで演出。音楽と共に、その世界観やストーリーを絵本のような絵柄で表現し、それがヨーロッパを中心に支持を集める。 アート・ワークは、彼らのイメージに近いことから、活躍中のゲーム・クリエイター倉島一幸氏が担当している。1stアルバムのPVは、09年にヨーロッパNo.1の評価を獲得したNintendo Wiiゲーム「王様物語」(海外題:Little King Story)に収録され、主にヨーロッパで大きな反響を呼んだ。 海外のレビュー・サイトをインターネットで検索すれば、swimmingpoo1のPVが人気アニメ「涼宮ハルヒの憂鬱」の画像などと並んで表示されるだろう。フランスのケーブルTV「No Life」では、なぜか土屋アンナ、PUFFYらと共に「これがジャパンの音楽文化の先端だ! 」と紹介されるなど、一部のカルト・マニアのハートをがっちりとキャッチしたのであった。 なお、国内では、このPVがテレビ朝日のブロスタTVアワード、PV部門で2008年度グランプリを受賞している。もちろん今作でも、彼らの空想世界の一部を切り取ったかのようなPVにファンから期待の声があがっている。
swmmingpoo1 official website


ゆーきゃん

富山出身のシンガー・ソング・ライター。京都で歌い始め、現在は主に東京で活動している。アシッド・フォーク/サッド・コアを体現するようなその声と日本語詩は、聴くものに儚くも強烈な印象を残す。弾き語りのほか、サポート・メンバーを加えたシティ・ポップス・バンド「ゆーきゃんwith his best friends」、関西アンダーグラウンドが誇る鬼才ダブ・トラック・メーカーとのコラボレーション・ユニット「シグナレス(ex.ゆーきゃんmeetsあらかじめ決められた恋人たちへ)」、Limited Express (has gone?)のJJ、PARAの家口茂樹らとのバンド「conterattack from the babymoles」など活動は多岐にわたる。京都で開催されるD.I.Yフェス「ボロフェスタ」主催メンバーのひとり。「生まれ変わったら天使になりたい」と言ったとか言わなかったとか。

BACK NUMBER

各てがみのBCCKSページにとびます。

#12 長谷川健一

#11 テクマ!

#10 oono yuuki

#9 未知瑠

#8 enami Taisuke

#7 オオクボ-T

#6 キツネの嫁入り

#5 Akron/family

#4 Qurage

#3 and Young...

#2 Mirah

#1 とうめいロボ

BCCKSとは?

「本のようなもの」「ノートのようなもの」「本屋さんのようなもの」をweb上で作ることができるサービス。
写真集、雑誌、マンガのような、慣れ親しんだ「本のようなもの」を作ることができます。また、日々気づいたことを書きつづる日記のように使うことや、好きな本や自分に関係ある本などをまとめて並べることもできます。
BCCKS : http://bccks.jp/

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"youcan::youcan"の最新アーカイヴ

とうめいロボ(ゆーきゃんからの手紙)
[YOUCAN]・2009年03月06日・ はじめに書いておく。今回のメール・インタビューはとても長いが、あえてほぼ全文を掲載したいと思う。recommuniからたとえ怒られようと、読者のみなさんの目が痛くなっても、だ。 僕が、とうめいロボに話してくれとせがんだのだし、なによりも彼女のことばは、ひと綴りのビーズのように連なっていて、ひとつでも外そうとすればすぐにばらばらになってしまいそうだ。だから、お願いがある。もしこの記事を読むのに疲れたら、途中で放りだしても構わない。でも、そのあいだ『とうめいなじかん』を聴いてほしい。とうめいロボがいったことばを時折思い出しながら...聴き終わった後に、まだ続きが気になるようだったら、さっきのところから読み進めればいい。手紙なんて、そういうものだ。質問&文 : ゆーきゃん LETTER ちひろさん こんにちは。アルバム発売おめでとうございます。 『とうめいなじかん』、いつも聴かせていただいています。とうめいロボのうたが流れると、ほんとうに時間が透き通っていく気がします。さて今日は、いくつかちひろさんにお話して欲しいことがあってメールしました。 つね日頃「うた」それ自身には「呼吸」があると思っているのですが、アルバ
by 結城 知亮
Mirah『(A)Spera』について/ゆーきゃんからの手紙
[YOUCAN]・2009年03月17日・ ミラーへ お手紙できてうれしいです。2005年に、あなたがタラ・ジェーン・オニールとトクマルシューゴと一緒にツアーで京都へいらっしゃったとき、ぼくも共演させていただきました。あなたのライブをすごく素敵だと思ったのですが、そのときは(どうしたわけか)すこし気恥ずかしくて、お話したいこともあったのに、できずじまいでした。今日あなたにお伺いするのは、ひとりのリスナーとして、そして別の国に住んで、別の言葉をつかって、しかも同じように「うた」を歌っているものとして、ぜひ聞いてみたいと思っていることです。 どうぞよろしくおねがいします。 ゆーきゃん THE RESPONSES —いつだったか、あなたがジャズ・バンドのシンガーだったと聞いたことがあります。ミラーの魅力のひとつには、古きよきアメリカン・ミュージックの要素と、ロウでミニマルな、現代のオルタナティブ・ミュージックを象徴するようなソング・ライティングの手法が同居していることがあると思うのですが、最近の2枚のアルバム(『(A)Spera』と『C’mon Mracle』)で、あなたの世界がぐっと広がってきたような気がします。トラッド、アフリカン、中南米の
by 結城 知亮
ゆーきゃんからのてがみ to 未知瑠
[YOUCAN]・2010年01月26日・ 京都にて歌いはじめ、現在は主に東京で活動している富山出身のシンガー・ソング・ライター、ゆーきゃん。『ゆーきゃんからのてがみ』は、彼が国内外を問わずリスペクトしているミュージシャンにてがみを書くコーナーです。丁寧に綴られたお互いのやりとりを、本のようなレイアウトで楽しめる、”BCCKS”というウェブ・マガジンにまとめました。今回のお相手は、東京芸術大学音楽学部作曲科を首席にて卒業し、横浜開港博Y150 に於いてはパビリオン『氷山ルリの大航海』音楽を担当するなど幅広い活動をする作曲家未知瑠。クラシック音楽の基礎をルーツとしながらも、ポップ、エレクトロ、民族音楽、Jazz、Rockや現代音楽と、ジャンルの垣根を越えた音楽を希求する彼女に迫ります。 message from youcanまだ会ったことのない人の、すばらしい創作に触れる。作品だけを手掛かりにして、あれこれとイマジネーションを膨らませ、「問い」が浮かび上がってくるのを待つ。思いこまないように、おざなりな質問にならないように、潜水艦のソナーのように、いま相手の居るはずの、ジャストな位置に向けて問いかける。今回の手紙は、そんなふうにして書いた。未知瑠とい
by 結城 知亮
ゆーきゃんからのてがみ to キツネの嫁入り
[YOUCAN]・2009年08月23日・ 京都にて歌いはじめ、現在は主に東京で活動している富山出身のシンガー・ソング・ライター、ゆーきゃん。『ゆーきゃんからのてがみ』は、彼が国内外を問わずリスペクトしているミュージシャンにてがみを書くコーナーです。丁寧に綴られたお互いのやりとりを、本のようなレイアウトで楽しめる、”BCCKS”というウェブ・マガジンにまとめました。今回の相手は、言葉に重きを置いたシンプルな音楽を奏でるキツネの嫁入りです。 message from youcan キツネの嫁入りという京都の3人組に手紙を書くことになった。リーダーのマドナシとはお互いのライブ以外でもあちらこちらで会うし、共通の友人もたくさんいる(おそらく京都での僕の知人は、みな彼と交流がある)。アコーディオンのひーちゃんとは昔一緒にバンドをやっていた。身近なひとにあらたまって手紙をかいたことがある人には、僕が頭を抱えたり、頭を掻いたりしながらこのやりとりをした姿をなんとなく想像してもらえると思うのだが、それでもこの不思議な照れくささの中から表現者として知りたいことや聞きたいことを削りだして、ぶつけてみた。返事の中には、僕の知らない(あるいは知っていても明確に意識してい
by 結城 知亮
ゆーきゃんからのてがみ to 麓健一
[YOUCAN]・2011年12月25日・ 麓健一『コロニー』発売記念! ゆーきゃん×麓健一 対談 都内を中心に活動するシンガー・ソングライター麓健一。にせんねんもんだいが運営するレーベル「美人レコード」より数々の作品をリリース、2008年にはkitiより待望のファースト・フル・アルバム「美化」を発表。にせんねんもんだいの高田正子、mmmとの共演や、oono yuuki、昆虫キッズらの作品への参加など、数多くの演者との交流を深める一方で、2010年からはスッパマイクロパンチョップ、T.T.端子、ホソマリとの4人のバンド編成でライブを重ね、待望の新作『コロニー』を完成させました。今回、ゆーきゃんの連載コーナー「ゆーきゃんからのてがみ」にて、ゆーきゃんと麓健一の往復書簡を実施。核心へ踏み込むことばの数々から、彼の音楽に潜むこころに迫ります。 麓健一 / コロニー中村宗一郎氏をエンジニアに迎え、初のバンド編成でのスタジオ・レコーディングを敢行。スッパマイクロパンチョップによる予測不能で遊び心溢れるドラミング、それを支える緻密でふくよかな旋律の端子のベース、お転婆でありながら流れるようなホソマリのピアノが加わり、瑞々しい躍動感が生まれ、新たな側面を提示する
by 結城 知亮
ゆーきゃんからのてがみ SPECIAL【シグナレス×aie】
[]・2011年02月02日・ Wリリース記念企画! 往復書簡でシグナレスとaieを知る! シンガー・ソングライターゆーきゃんと、エレクトロ・ダブ・ユニットあらかじめ決められた恋人たちへの池永正二によるユニット、シグナレスが、ファースト・アルバム『NO SIGNAL』をリリース! これまで自主制作のCD-Rや12インチ・ヴァイナルのリリースはあったものの、結成以来初の正式音源となる本作。ふわりと浮かび上がり、空間や人に浸透していくダブとフォークの邂逅は、驚くほど踊れる、新たなダンス・ミュージックを生み出した! そしてもう一組、ハードコアの聖地として名高い千葉県・柏の重要バンドaie(アイエ)が、前作から2年ぶりとなる新作『hikarika』をドロップ。より強靭になったバンドのアンサンブルで、祝祭感と激情が同居する美しいメロディを色鮮やかに描き出している。 今回、ゆーきゃんの連載コーナー「ゆーきゃんからのてがみ」にて、シグナレス×aieの往復書簡を実施。ゆーきゃんとaieの中道孝治を中心に、バンドのこと、アルバムのこと、現在抱えているジレンマや野望などを、思うがままに語ってもらった。 シグナレス / NO SIGNALあらかじめ決められた
by 結城 知亮
長谷川健一、待望のフル・アルバム『震える牙、震える水』発売記念 ゆーきゃんからのてがみ
[YOUCAN]・2010年06月17日・ 京都にて歌いはじめ、現在は主に東京で活動している富山出身のシンガー・ソング・ライター、ゆーきゃん。『ゆーきゃんからのてがみ』は、彼が国内外を問わずリスペクトしているミュージシャンにてがみを書くコーナーです。丁寧に綴られたお互いのやりとりを、本のようなレイアウトで楽しめる、”BCCKS”というウェブ・マガジンにまとめました。今回のお相手は、同じ京都出身のシンガー・ソング・ライター、ハセケンこと長谷川健一。リリースされたばかりの待望のフル・アルバム『震える牙、震える水』とあわせてお楽しみください! 震える牙、震える水 / 長谷川健一1.何処かへ / 2.絶景 / 3.空の色 / 4.ユリイカ / 5.極北の食卓 / 6.alllight / 7.青春 / 8.震える牙、震える水 / 9.白日 / 10.ふたり / 11.夜明け前歌が純粋に歌として響くことの素晴らしさを思い起こしてくれるシンガー・ソング・ライター、長谷川健一。本作は山本達久・石橋英子・船戸博史という素晴らしい音楽家たちと共に作り上げられた待望のフル・アルバムだ。繊細で冷たい穏やかな光が暖かく震えながら降り注ぐ誰にも真似できないハセケンの世界。そ
by 結城 知亮
ゆーきゃんからのてがみ to オオクボ-T
[YOUCAN]・2009年09月25日・ 京都にて歌いはじめ、現在は主に東京で活動している富山出身のシンガー・ソング・ライター、ゆーきゃん。『ゆーきゃんからのてがみ』は、彼が国内外を問わずリスペクトしているミュージシャンにてがみを書くコーナーです。丁寧に綴られたお互いのやりとりを、本のようなレイアウトで楽しめる、”BCCKS”というウェブ・マガジンにまとめました。今回の相手は、福岡を拠点に活動を続けること15年。些細な日常から不条理、どうでもいい怒りなどを大小無限に拾い出し、身勝手なワールドに放り出すアーティスト / パフォーマーのオオクボ-Tです。 message from youcanオオクボ-Tというひとが、福岡にいる。メタルを愛し、笑いを愛し、ナンセンスを愛し、日々うたったり踊ったり叫んだりしながら謎のパフォーマンスを繰り広げる奇才。彼の新譜「ドリーミング」は、ただもう聴いてもらうしかない。聴いたとしても、分からないかもしれない。僕も分かってない。禅僧の描く詩画軸のような、なんともつかみどころのない魅力、それはそのまま受け止めるしかないものだ。ただ、この企画史上、いちばん「ゆーきゃん」と手紙を交わしそうにないひと=オオクボ-Tに手紙を書こ
by 結城 知亮
筆者について
ゆーきゃん (結城 知亮)

はじめまして、ゆーきゃん、といいます。

京都で、歌をうたっています。

http://blog.dion.ne.jp/youcan

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