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2014/11/19 18:00

 

元じゃがたらOTOが語る『つながった世界──僕のじゃがたら物語』刊行

 

1980年代の日本のアンダーグラウンドシーンを生きた伝説のバンド、じゃがたら。その音楽面において重要な役割を果たしていたギタリストのOTOによる書籍『つながった世界──僕のじゃがたら物語』が11月26日(水)に発売される。

1979年にデビューしたじゃがたら。フロントマンの江戸アケミのほかエマーソン北村、南流石、「生活向上委員会」の篠田昌已らが在籍したことでも知られているが、アケミがステージ上で蛇やニワトリを生で食べ、放尿、脱糞などをおこなうことでマスコミから“キワモノバンド”として紹介されていた。こうしたイメージを吹っ切るかのようにレコーディングに専念し、1982年に1stアルバム『南蛮渡来』をリリース。「タンゴ」等を収録したこの作品はジャパニーズ・ファンクの傑作として高く評価された。1989年にアルバム『それから』でメジャー・デビューを果たしたものの翌1990年にアケミが自宅バスルームで溺死するという悲劇で活動にピリオドを打った。

本書はOTOが赤裸々に語る彼の自叙伝であり、じゃがたらの物語である。そして、いまは東京を離れ熊本の山で農作業をやりながら、ほぼ自給自足の暮らしをしている彼からのメッセージだ。熱心なじゃがたらのファンをはじめ、オルタナティヴなライフスタイルを模索している人にも必読の一冊となっている。この書籍を読んでからじゃがたらを聴きだすことがあっても良いのではないだろうか。(岡本貴之)

『つながった世界──僕のじゃがたら物語』
OTO+こだまたけひろ 著
2014年11月26日発売
本体2,200+税
四六判 256ページ
ISBN:978-4-907276-24-9

■目次
1
古い記憶
ギターを弾く
ラジオを聴く
吉田拓郎にハマる
キャロル、シュガー・ベイブからミュージカルにATG
MARIA 023

2
じゃがたら
『南蛮渡来』のレコーディング
ザッパ的に言えば日本なんて
バビロンから抜け出せ
アケミの分裂
君と踊りあかそう日の出を見るまで
新生じゃがたら
JBよりもフェラ・クティ
エンジニアの役割
「OTOは俺を殺す気か」
『ロビンソンの庭』の混沌
リズムセックス
〝あの娘〟の意味
アケミの言葉
メジャー・デビュー
東京ソイソース、アケミとの乖離
もういい加減にやめたい
苛立ち
つながった世界
中産階級ハーレム
脳みそはそよ風に溶けて
寿町フリーコンサート
じゃがたら最後の曲
アケミの死
ビブラストーン、雷蔵、Tangosへ
思い出深いソロ・ワークス
近田さん
陣野俊史『じゃがたら』
どっちの暮らしがリアルなんだ?

3
9・11
9・11後のアクション
サヨコオトナラ始動
自然のリバーブ
キョンキョンの朗読
音楽の新しい機能性
森へ
土と平和の祭典
あがた森魚さん
三つのグナ
踊るんだけど心は静か
中野のおっちゃん
鮎川さん、こだまさん
じゃがたらお春1979LIVE
ラビと出会う
グラウンディングの意味
モリノコエ
新たな音楽を求めて
3・11
それから
いずみ村の話
農園の日常
正木さんの「あなた」
みんなで「カンダナ」を歌えたら
結婚
今日もここまで来たのさ

[ニュース] エマーソン北村

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