双子のインディー・ロック・ユニット、CRYVの5年ぶりの2ndアルバムは、過去に毎月配信していた楽曲の再録音+新曲を加味した4月から3月までのカレンダー・アルバムに加え、アルバム未収録を中心にミハエル・ルックナーによる新たな再アレンジ・プロデュースを施した2枚組。岸田佳也(トクマルシューゴ他)らをゲスト・ミュージシャンとして迎え、色を変えるサウンドの数々を作り上げました。OTOTOYでは、発売を記念してフリー・ダウンロードを実施。どうぞお見逃しなく。

>>「Watashi no Iki ga Tsukamaeta Yoru ha」のフリー・ダウンロードはこちら
(ダウンロード期間 : 2012年11月8日〜11月15日)


【DISC1】1. 4月 April and You,March and I / 2. 5月 May / 3. 6月 Calendar Song / 4. 7月 Summer Clock / 5. 8月 Punk Portis / 6. 9月 Sweet and Slowly / 7. 10月 Favorite John / 8. 11月 Mystery Train / 9. 12月 Lilac / 10. 1月 Long Distance Runners / 11. 2月 Winter Beach Coast / 12. 3月 Blink City
【DISC2】1. Somewhere,They Can't Find Girls / 2. Watashi no Iki ga Tsukamaeta Yoru ha / 3. May / 4. Sweet and Slowly / 5. Calendar Songs / 6. April and You,March and I / 7. Long Distance Runners / 8. May...slow
(※配信版は、1パッケージに2枚のディスク音源がまとまっています。)

販売形式 : HQD(24bit/48kHzの高音質wav)
価格 : 1800円
★アルバム購入者には楽曲解説&ジャケット画像(四季Ver.)をプレゼント!

自由な音楽の在り方

埼玉発のインディ・ミュージック&カルチャー・フェス「ぐるぐる回る2012」のキュレーターを務め、インディ・ロック・パーティ「bluestars night(ブルスタ)」のレギュラーDJでもあり、先日はイギリスのポスト・パンク・バンド、The Monochrome setと共演を果たした、森下真咲、進吾による双子兄弟ユニット・バンドのCRYV。その活動が示しているように、彼らは昨今のインディ・ロック・シーンをじわじわと賑わせている存在であると言っていいだろう。

そんなCRYVが、2007年のファースト・アルバム『cryv』以来となる5年ぶりのセカンド・アルバム『Calendar Songs+Tokyo Twin Pop Sound Machine』を満を持してリリースする。本作は変則的な2枚組仕様となっていて、2010年4月から2011年3月にかけてiTunesで毎月配信していた楽曲の再録音+新曲から構成された“カレンダー・アルバム”の『Calendar Songs』がDisc 1。もう一枚のDisc 2『Tokyo Twin Pop Sound Machine』はGuitarのMichael Luecknerによるプロデュース作で、再アレンジを施されたCRYVの楽曲がリミックス・アルバムのようにまったく違った角度と質感で楽しめる。ミックスもDisc 1とはだいぶ趣が異なり、エレクトロニカ寄りのテイストが特徴だ。そして、この豪華仕様にもかかわらず、アルバムの価格が非常にリーズナブルであることもリスナーにとっては嬉しい。

さて、Disc 1のカレンダー・アルバム。ロック・フリークであれば、bloodthirsty butchersのかの名盤『kocorono』を思い浮かべるかもしれないが、『Calendar Songs』もそれに遅れを取らない、季節の哀愁を活かした好盤となっている。前作『cryv』ではポスト・ロック色が強かった感があったけれど、サウンドはさらにポップさと自由度を増し、さまざまな要素を組み合わせつつもナチュラルに聴かせる強度がある。よく用いられがちな“おもちゃ箱をひっくり返した感じ”じゃなくて、ごく自然にいろいろなジャンルが混ざり合っていて、それがとても心地よい。ネオアコ、ギター・ポップ、シューゲイザー、エレクトロなどがナチュラルに共存した結果、普遍的なポップ・ミュージックとして成り立っているのがいい。シンセ、打ち込みも多用しているが、核にあるのは美しく勇壮なギター・サウンド。それらの点で、CAUCUSやBertoia、PLASTIC GIRL IN CLOSETらと通ずるところがある。何が言いたいかというと、The Pains Of Being Pure At Heart、Ringo Deathstarr、Sea Lionsなどをフェイバリットに挙げる洋楽インディ・ファンにもチェックしてほしい音楽だということだ。

参加アーティストには岸田佳也(トクマルシューゴバンドほか)、前澤秀行(のんきな患者)、成毛慎吾(もらん、Pq)、夏目智恵(moleslope、ex:henrytennis)といった面々が名を連ねている。中でも岸田は、トクマルシューゴだけでなく、王舟、俺はこんなもんじゃない、よしむらひらく、スッパバンドらのバックでもドラムを叩いており、東京インディ・シーンの重要人物である。彼をきっかけに、初めてCRYVの音楽に触れてみるのも一興かもしれない。

季節の風景に思いを馳せながら、このドリーミーなアルバムをぜひ聴いてみてほしい。色とりどりの景色を見せてくれるとともに、自由な音楽のあり方を感じさせてくれるはずだから。(text by 田山雄士)

RECOMMEND

トクマルシューゴ / In Focus?

今や世界の音楽シーンをリードする大注目アーティストとなったトクマルシューゴが放つキャリア最高作にして新たなる地平に踏み込んだ最新アルバム! 約2年半の濃密な創作期間を経て紡ぎだされた壮大な音絵巻。トクマルシューゴにしか表現し得ないポップかつ驚きとユーモアに満ちた大傑作が時代に屹立する!

peno / Nebula

八丁堀のアートスペース七針が主催するレーベル鳥獣虫魚から、水谷貴次が中心となって様々なシーンで活動するメンバーが集結。トクマルシューゴ、mmm、oono yuuki、王舟といった七針界隈から、ARTLESS NOTE、the mornings、kuruucrewといったオルタナ・シーンで活動するメンバー等が在籍するフォーキー・ポップ・バンド。朴訥な歌いまわし、メランコリックなサックスのメロディー、それらを優しく包み込むバンド・アンサンブル。メロディーと即興性のゆらぎから産まれるハーモニーは、Maher Shalal Hash BazやTenniscoatsの影響も。マスタリングは中村宗一郎が手掛けている。トクマルシューゴ、王舟、oono yuukiら七針周辺アーティストはもちろん、マヘル〜工藤冬里関連やノイズ/ドローン界隈に興味がある人にも聴いてほしい1枚。

よしむらひらく / 2012 EP

石川県金沢市生まれ、現在は東京近郊を中心に活動を展開している、シンガー・ソング・ライト・ブロガー、よしむらひらくが、ミニ・アルバム『はじめなかおわり』以来、約1年2ヶ月ぶりの新作となる『2012 EP』をリリース。自宅の部屋兼スタジオを拠点に、作詞、作曲、アレンジに加え、レコーディングからミックスまで自身で手掛けた、これまでの作品を越える大名作がここに誕生。

PROFILE

豊かな感性と音楽愛溢れる双子(森下進吾、真咲)のユニット・バンド、クライフ。ライヴではツイン・ギター&ツイン・シンセに、打ち込みの音が洪水状態に入り混じる。dr岸田佳也(トクマル・シューゴ)、bass成毛慎吾(もらん)がベーシックを支え、スクリーンを中央に配置したユーモア&センスフルな映像で客席を魅了する。多くの海外アクト(softlightes、The Lodger、guitar etc.. )を招聘・サポートし、ロッキング・オン主催ro69jack等数々のコンピレーションに参加。2007年に1stリリース以来、2012年秋に2枚組みとなる 2ndアルバムをリリース。

o

 
 

"freedl"の最新アーカイヴ

演者と観客がひとつのバンドになった「街」で起こる大合唱『清 竜人 TOWN』
[FREEDL]・2016年12月05日・演者と観客がひとつのバンドになった「街」で起こる大合唱『清 竜人 TOWN』 2016年12月5日に発表された、清 竜人の新プロジェクト『TOWN』。演者と観客との境界線をなくし、ひとつのバンド『TOWN』として一緒に歌い、演奏し、作品を残すことをコンセプトに2016年12月から毎週1曲アップされた全8曲はOTOTOYからフリー・ダウンロード配信中。 2月20日『清 竜人 TOWN Vol.2』PHOTO 2月2日『清 竜人 TOWN Vol.1』REPORT 今まで見たこともないようなエンターテインメントが現れた。その名は「清 竜人 TOWN」という。 2017年2月2日、清竜人が新たに始動させたプロジェクトである清 竜人 TOWNのファースト・ライヴ「清 竜人 TOWN Vol.1」が渋谷TSUTAYA O-EASTで開催された。 清 竜人 TOWNの活動スタイルはラディカルだ。楽曲はOTOTOYから8週連続で無料配信、ライヴのチケット代も無料、楽器を弾くバンド・メンバーも公募し、ライヴの撮影も自由だ。それは、「清 竜人とリスナーとの関係性が、単なる演者と観客ではなく、同じ目線でライブを楽しもう
大阪から届いた強烈な宅録プロジェクト、音に敏感!! 8作一斉配信&1曲フリーDL
[FREEDL]・2014年01月16日・大阪から届いた強烈な宅録プロジェクト、音に敏感!! 8作一斉配信&1曲フリーDL まわりの意見に流されることなく、自分のやりたいことをダイレクトに楽曲に活かし、「さあ、どうだ!!」と迫ってくるアーティストに出会う機会が減った気がする。もちろん名前のあるミュージシャンや、ベテラン・ミュージシャンなどでそういう人はいるけれど、まだ無名ながら前のめりな勢いでやってくる人は多くない。少なくとも、2年近くOTOTOYに来る個人からの配信希望の担当をしている身としては、そう感じることが増えた。 そんななか、「これが自分のすべてなんだ!!」という強い主張を感じるアーティストが久しぶりにやってきた。それが西中島きなこによるソロ・プロジェクト、音に敏感だ。本来なら1月中旬にシングルとミニ・アルバム2作品を配信するはずだったのだが、年末にかけて音源が大量に届き、あれよあれよと8作品ものタイトルが配信スタート。大晦日、そして正月から配信スタートしてほしいと、一刻も早く自分の作品を公表したいという強い想いが伝わってきた。そんな音に敏感の楽曲は、西中島一人の手によって宅録で打ち込み主体で制作されている。訊けば、彼が作る楽曲、そして
by 西澤 裕郎
LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTSが生み出す唯一無二のオルタナティヴ・ブルーズ、1stアルバム配信&1曲フリーダウンロード
[FREEDL]・2016年11月02日・これは「バトルス × ダーティー・プロジェクターズ meets 坂本慎太郎」?──LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS初アルバム配信 マヒルノ、MUSIC FROM THE MARS、school food punishmentの元メンバーというツワモノどもが集まったトリオ、LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS(ルロウニンゲン・アンド・ザ・ファー・イースト・イディオッツ)の1stアルバムがリリースされた。「水墨画のような」「一筆書きのような」と形容される楽曲を、休符や空耳まで駆使したアンサンブルで鳴らす、唯一無二のオルタナティヴ・ブルーズ。東京アンダーグラウンド・シーンの未踏峰へ辿り着いたと言える作品を、OTOTOYではハイレゾ配信! さらに1曲、「バグとデバッグ(Bug And Debug)」を期間限定無料配信でお届けする。 期間限定フリーダウンロード「バグとデバッグ(Bug And Debug)」 LOOLOWNINGEN & THE FAR EAST IDIOTS / CREOLES'【Track List】01. 未踏峰(We Cl
京都のスーパーノアのギター&ヴォーカル、井戸健人のソロ・プロジェクト「イツキライカ」より1stフル・アルバム配信
[FREEDL]・2016年11月01日・関西の音楽家たちと紡いだまばゆいフォーキー・サウンド──イツキライカ、初フル・アルバム配信 スーパーノアのギター/ヴォーカルとしても活動する井戸健人によるソロ・ユニット、イツキライカ。2012年のミニ・アルバム『ピンホール透過光』以降、4年ぶりとなる本作は、自身のバンド、スーパーノアのメンバーをはじめ、LLamaやBaa Baa Blacksheeps、白黒ミドリ、サルバ通りなど同じく関西を拠点とするメンバーを迎えて、まばゆいばかりのギター・アンサンブルと歌声のハーモニーで街の情景を描いた11編の楽曲を収録。アルバム配信と共に、そのなかから2曲目の「Kind of Lou」を期間限定フリーダウンロードでお届けする。 スーパーノアがポスト・ロック的なアプローチで刹那さを感じさせる音楽であるのに対し、イツキライカはコラージュでつくりあげたような音像であり牧歌的だ。イツキライカとして音楽を生み出すこと、その意識の違いや制作過程について井戸健人に話を聞いた。期間限定フリーダウンロード「Kind of Lou」 イツキライカ / Kind of Blue'【Track List】01. おきざりの庭で02. Ki
【期間限定6曲フリーDL】8度目のアメリカ・ツアーに渡ったELEKIBASS、約2年半ぶりの新作先行配信&インタヴュー
[FREEDL]・2016年10月25日・音楽と純粋に向き合うとはどういうことか──ELEKIBASS、新アルバム先行&6曲フリーDL サカモトヨウイチとカメダジュンペイ”JP”によるポップ・デュオ、ELEKIBASSが11月9日にリリースするニュー・アルバム『Theme of Melancholic Matilda』の先行配信をスタートした。かねてから強い海外志向を持ち、オブ・モントリオールとの交流も深く2015年までに7度のアメリカ・ツアーを重ねてきた彼らであるが、今年2016年の8月に再びアメリカへ。ジョージア州アセンズで開催されたインディポップ・ミュージックのフェスティバル〈Athens Popfest〉にディアフーフやエルフ・パワー、ダニエル・ジョンストンらとともに出演してきたのである。 そのアメリカへ提げていくために作られたのが今回のアルバムだというが、なんとおもしろいことに収録楽曲は幕間の楽曲を除きすべて2012年にレコーディングを終えていたらしい。なぜこの4年間楽曲を眠らせ、そしていまアルバムのリリースに至ったのか。そこにはごく簡単で、しかしELEKIBASSの核ともいえる理由が眠っていた。OTOTOYではアルバムのなかから計6曲
【期間限定フリーDL】スウェーデンのポップ職人デュオ、MARCHING BANDより3年ぶりの新アルバム、ハイレゾ配信
[FREEDL]・2016年10月07日・MARCHING BAND祝来日! ゆーきゃんが案内する傑作4thアルバム『So Much Imagine』 MARCHING BANDの前作『So Much Imagine』は、2人だけで制作された全21曲、70分超の濃厚なポップ・アルバムだった。みんなが口をそろえて言った「魔法がかったメロディー、繊細なアレンジ、果てしない多幸感」。そして2014年の奇跡的な来日公演は、とにかく“from Sweden, via US-INDIE, to everywhere”。夢の国で生まれたような彼らのサウンドを聴いた者は、決まって恋に落ちたのだ。 そんな彼らの新作は「温かく迎えてくれた日本のファンへの恩返しでもあり、12年にも及ぶ彼らの音楽活動の、集大成とも言える作品」でもあるらしい。 これまでにカーディガンズやクラウドベリー・ジャムなどの作品を生んだスウェディッシュ・ポップの聖地である〈タンバリン・スタジオ〉でレコーディングされ、曲ごとに異なる7人のミキサー(驚くべきことに、そこにはWATER WATER CAMELの田辺玄も名を連ねている)を起用したというこの『Heart Jewel』は、一聴して『So Mu
伊豆のバンド、ヤングの『ニューパーク』配信開始! 歌いだす楽曲で全国のフロアをステップさせる!!
[FREEDL]・2013年08月29日・ 豊かな自然と海、そしてちょっとヘンテコな博物館が多い静岡県・伊豆。そんな伊豆で生まれ、「かわいい女の子スタジオ」というこれまたちょっと不思議な名前のスタジオを拠点とするロック・バンドがいる。その名はヤング。昨年まで乍東十四雄(さとうとしお)という名で活動していた5人組ロック・バンドである。SEBASTIAN X、フジロッ久(仮)、シャム・キャッツらと肩を並べ、ライブ・ハウス「南池袋ミュージック・オルグ」などを中心とする東京インディ・シーンの中で活躍してきた。2008年にはフジロックの新人ステージ「ルーキー・ア・ゴーゴー」への出演も果たしている。そして今回、ヤング改名後初となるアルバム『ニューパーク』をリリース! >>「ももいろダンス」のフリー・ダウンロードはこちら ヤング / ニューパーク'【配信価格】WAV、mp3ともに 単曲 200円 / アルバム購入 1,600円【Track List】''01. ももいろダンス / 02. やってみようよ / 03. Day to Day / 04. レストラン / 05. タイム / 06. ムーンのライト / 07. 国語と天丼 / 08. パーク ヤングのサ
by 梶原 綾乃
JariBu Afrobeat Arkestra『AfroSoundSystem』text by 渡辺裕也
[FREEDL]・2009年07月31日・ フェラ・クティの魂はここにもある フェラ・クティが自身の作り上げた音楽を「アフロビート」と名付けてから40年以上、そのフェラが亡くなって10年以上の月日が経った今でもなお、アフロビートは世界中で支持され、受け継がれてきている。 先日のフジ・ロック・フェスティバルでは、フェラの実子シェウン・クティが父のバンドであるエジプト80を率いて来日公演を果たした。そしてフェラと並ぶアフロビートの第一人者トニー・アレンも今年新作を発表したばかりだ。彼らのようなフェラと直接的な関係で結ばれた者がアフロビートを現在まで引率しているのは確かな一方で、この音楽に魅了される若い世代のミュージシャンは、欧米そして日本でも後を絶たない。アフロビートのルーツを辿ると、どうしてもポリティカルな側面を避ける事は出来ないし、そこには苦い歴史も少なからずあるのだが、それ以上にこの音楽には他にはない享楽性、自由度の高さがある。フェラの意志はそのサウンドに宿る事で未だ求心力を保っているのだ。ジャリブ・アフロビート・アーケストラが演奏するのも、その名に冠している通りアフロビートだが、彼らはこのハイブリット・ミュージックを方法論として用いるのではなく
by 渡辺 裕也