2016/12/28 16:26

このヘッドフォンは、なんか良いエフェクターを使用した感じ──鼎談 : world's end girlfriend x 青木裕(downy) x メチクロ

スマフォとタブレット端末の普及で、すっかり一般的な音楽のリスニング環境の中心となったヘッドフォンやイヤフォン。多くの人々が携帯していることを考えれば、ファッションなどと同様、ライフスタイルのある部分を担うものと言っていいだろう。ここでOTOTOYにて紹介するのは、トランスフォーム・ヘッドフォン、TOON WORKSHOP THP-01。変形、そして脱着する外装といい、単なる機能性以上に+αな遊び心、そしてその音質にしても、まさに存在自体がライフスタイルに新たな価値観を提案するヘッドフォンと言えるものだ。OTOTOYでは数回に渡って、この前代未聞のヘッドフォンを紹介しているが、前回の記事にて本ヘッドフォンのクリエイティヴ・ディレクター、メチクロ(SF inc.)に登場願い、このヘッドフォンの興味深いコンセプトを語ってもらった。第2回となる今回は、メチクロもファンで、ヘッドフォンのサウンド決定時にリファレンスとしてその音源を用いていたという world's end girlfriend(以下、WEG)、そしてWEGのレーベル〈Virging Babylon〉から1月に初ソロをリリースするギターリスト、青木裕(downy) というふたりのアーティストを交えてお届けする。

前回の記事 : TOON WORKSHOP THP-01メチクロ・インタヴュー


TOON WORKSHOP THP-01

256パーツにおよぶ精密部品群で構成された前代未聞の可変ヘッドフォン。ミスター・ハーンによるサウンド・チューニング・構造美を極めたインナーフレーム・デザイン。外装は脱着式で、さまざまなアーティストとのコラボ・モデルが存在する(写真はTHP-01 Stealth Black)。その他のモデルなどについては公式ホームページなどで。
- スペック -
ドライバー : 40㎜径ダイナミックドライバー
再生周波数帯域 : 20Hz〜20kHz
出力音圧レベル : 96dB(1kHz,1mW)
インピーダンス : 30Ω
質量 : 約350g
プラグ : 3.5㎜ステレオミニプラグ
コード : 1.2m

TOON WORKSHOP公式ページ
http://toon-workshop.com/


INTERVIEWS : world's end girlfriend x 青木裕(downy) x メチクロ

左からworld's end girlfriend、TOON WORKSHOPクリエイティブ・ディレクターのメチクロ、青木裕(downy)

ヘッドフォンを「たたむ」ではなく、さらに複雑な“変形”機構を宿し、外装の“着せ替え”あり(しかも3DプリンターのCADデータも公開、オリジナルを作れる)という異例ずくしのヘッドフォン、TOON WORKSHOP THP-01。と、そんな見た目や機構の奇抜さばかりではなく、ヘッドフォンのもっとも重要な機能=リスニングにおいても、個性的なサウンド作りがなされていることが前回の記事においても語られていた。その象徴的なコンセプトは、クリエイティヴ・ディレクターのメチクロの「ヘッドフォンが“楽器”のような存在に」という言葉にひとつ集約されるだろう。さまざまなギターに、さまざまな音色があるように、汎用性ではなくはっきりと個性や特性をもったサウンドでのリスニングをこのヘッドフォンで提案しているのだという。つまるところヘッドフォンに対する価値観においても、その選択肢を増やそうという試みでもある。では逆に、そんなヘッドフォンで自ら作った音を“鳴らされる”アーティストたちの側は、なにを考えてのか? ここではworld's end girlfriend(以下、WEG)、そしてWEGのレーベル〈Virging Babylon〉から1月に初ソロをリリースするギターリスト、青木裕(downy) というふたりのアーティストを交えて、メチクロと3人の鼎談をお届けしよう。変容しつつある、リスニング環境とアーティストの制作の姿勢などなど、普段作品中心のインタヴューではなかなかでてこない、実に興味深い意見が交わされた。

取材 : 河村祐介
写真 : 作永裕範

気持ちいいんだけどデカい音で聴いても耳が痛くない感じ(WEG)

──ゲストのお二人には、今回のヘッドフォンを先行してお貸ししていたんですが、使ってみた感想はいかがでしたか?

WEG : 曲を作ってるとき、音は基本的にはスピーカーから出していて。チェックするときだけヘッドホンとイヤホン使うんですけど、そのときはクセのないSONY MDR-CD900STみたいな「気持ちよくない」ヘッドホンで聴きながら、自分の曲を気持ちいいレベルにもっていくということをやっていて。でもこのヘッドフォンのように、ひさびさにこういう「気持ちいい」ヘッドフォンで聴くと、やっぱりいいなと。

メチクロ : ありがとうございます。サウンドを作る過程のリファレンスでも、World's end girlfriend(以下、weg)の曲を使ってたんだけど、wegのように、エレクトロニクスのビートと生楽器で構成されていて、かつ音場が広いサウンドをしっかり鳴らすことは目標にしてましたね。

WEG : 気持ちいいんだけどデカい音で聴いても耳が痛くない感じ。けどハイも気持ちよく出てて。

メチクロ : うん。小さいヴォリュームでもキックやベースのアタックがクンと感じられて、全体の音場が広く感じられるようにチューニングしてあります。店頭でヘッドフォンを試聴する際には長い時間聴いていただくことが難しくて、TVCMのように派手でインパクトがある方がお客さんウケが良いんだけど、そこを目指してチューニングしちゃうと長く愛してもらえるプロダクトになりづらいんだよね。

青木 : そういった空間の再現が感じられました。音に不自然なほどのクリアさを求める人もいますからね。おもしろいなと思ったのは、ヴォリュームをそんなに上げなくても迫力は持続するっていう。空気の振動を感じさせます。

メチクロ : うれしいなあ。今のトレンドは「よりクリアに」という感じなんだけど、それに比べてこのヘッドフォンは、ちょっとウォームで丸みがあるんです。特に低音の作り方に特徴があるんですが、ベースがしっかり聞こえる割にスーパーローは意外と出ていない。一番の下の帯域でベースを盛ろうとすると膨らみすぎてコントロールを失うので、300~600ヘルツ近辺を残して丸みを作ると、先端の音楽を適正ボリュームで再生した時に気持ち良く鳴るんですよね。

青木 : 解像度の高いモニターヘッドホンっていうのは、音場がそんなに広くなくて間近で聴こえちゃうけど、このヘッドホンはスピーカーとの距離感みたいなものが再現されていているんですよね。開放型ヘッドホンの特徴を感じます。

メチクロ : 音場を広げるためにちょっとだけ解放してあるので、セミオープンとも密閉とも言えない珍しいモデルなんです。後頭部寄りに音場が広がるようにしてるのだけど、定位感を少し犠牲にしてでも心地よい空間性を重視してますね。

──青木さんは何か指標にしているヘッドフォンとかはありますか。

青木 : 僕は、ヘッドフォンに関しては、めちゃめちゃオタクですよ(笑)。リスニングとモニター用とはあえて割り切るんです。このヘッドフォンのコンセプトはスゴいと思いましたけどね、リスニングについて独自の理論を一貫してる印象です。

音を良くするエフェクターっぽく感じました(WEG)

メチクロ : オタク的なアングルで青木さんから評価してもらえると嬉しいです(笑)。せっかくの機会なので、尊敬する二人に、プライベートでのリスニング・スタイルを聞きたいかも。

WEG : しっかり聴いてるのはイヤフォンで外や移動中が多いかな。家にいるときはBGMで流しっぱなしか自作の制作で聴いているという感じですね。外でも家でも日常的に、ずっと音楽を鳴らしてるから本当は気持ちよく聴くのが好きなんだけど、ずっとそれを聴いてると耳がその状態にチューニングされちゃうから。フラットな分析ができるような状態はキープする形で聴いてます。でも普通の人が音楽聴くんだったら、気持ちいいほうがいいですよね(笑)。集中して聴くときは家のステレオのスピーカーでちゃんと聴きますね。

青木 : 自分が制作しているものを常に聴いているところがありまして。これが世の中のリスナーにどう届くか考えると、いわゆるコンシューマーのヘッドホンが気になって僕は結構いろいろな種類を買ってしまうんですよね。僕がもう一人の別人となってっていう気持ちでも聴けますね。楽しく聴けますよ、全て。

メチクロ : 気分や目的で聴き方を変えられるんですね。

青木 : はい。でもいわゆる仕事モードの聴き方っていうのはどこか消えずにありますけどね。

──こういう色付けのあるヘッドフォンが存在することに違和感は?

WEG : それはないね。俺も青木さんもギタリストなんだけど、このヘッドフォンは、なんか良いエフェクターを使用した感じというか。

青木 : そうそう、エフェクターも用途は1つだけど、それぞれ音は違いますもんね。

WEG : 音を良くするエフェクターっぽく感じました。

メチクロ : エフェクターに例えてもらえるのは凄く嬉しいなあ。オーディオの再生装置っていうより、楽器のような存在であって欲しいと願っているので。実は、外箱もエフェクターのパッケージを意識していて、ダンボールに簡素な印字がされているパッケージにしているんです。ITガジェットのようにスマートな外観にすると嘘だなって思って。

青木 : エフェクターって酷使すると、塗装が剥げたり削れたりするじゃないですか? それを外装の部分でプラモデルのように表現したいですね(笑)。

制作と音楽鑑賞は別かも(青木)

メチクロ : うん。外装のカスタムは是非やって欲しい。青木さんのように様々な角度から楽しんでいただけるのは理想ですね。楽しみ方の幅に関しては他の追随を許さない自信があります。ちなみに、僕は、作る側の人間として極端に偏った部分があって、音楽聴く時も映画を見る時も、ついついプレイヤーの考え方を分析してしまって、完全に解放されて作品に没頭できることが稀なんだけど、前田くんは他人の作品に没頭することってできる?

WEG : 寝るときに音楽を聴くと分析しちゃって寝れないっていう人もいるけど、それは全然なくて、俺は常に音楽かけながら寝てて。だからiPodとか生まれたときはずっとランダムで朝までかけていて。起きたときにも音楽かかってるのがうれしいぐらい。意識は多少しているんだけど、細かな聴き方はあえてしないっていうか。楽曲の構造とか外側の話じゃなくて、聴いてるときの、ぼーっと聴いていてもハッとする瞬間や揺さぶってくるとかそういうところには反応しますね。

メチクロ : 常に鳴り続けている中で、意識に上がってきた時にスイッチが入るという感じ?

WEG : そうですね。「なんだこれは!」って思ってから繰り返して聴く感じです。そういえば昔、知り合ったばかりの奴と京都に旅行したときがあって、移動中にも音楽聴けなくて、その後も相手がいるから音楽を聴けてなかったら1日目の夜くらいから耳に違和感が出てきて、やばいと思って(笑)。本当は泊まって次の日帰る予定だったけど「ちょっとおれ夜行バスで」…って(笑)。バスでイヤフォンで音楽聴いたときのホッとした感じはよく覚えてる(笑)。

メチクロ : 人が作り上げた音が、常に鳴ってないとダメなんだ(笑)。

WEG : そうなんですよ。環境音を音楽として聴こうとするとそっちに耳を切り替えて定位や音の距離やリズムなど楽しめるんだけど。人とずっと喋ってたりするとそっちにもいけないから。

メチクロ : なるほど、人間活動をしている時は音楽が遮断されている状態ということになっちゃうのね。すげえ、さすがだね。ということはイヤフォン刺しっぱなしていうこと?

WEG : 外にいるときはそうですね。家では流しっぱなしって感じです。

メチクロ : 青木さんが普段聞いている音も詳しく聞きたいな。

青木 : そう言われると、制作と音楽鑑賞は別かも。結局は音を分析してしまうんですけどね。昔からクラシックとか映画音楽を聴くことが多いんですよ。子供の頃、オーケストラをどうやったら自分ひとりで再現できるかって考えてて。聴こえるフレーズに対して、なにか追える楽器はあるかなって考えたときに出てきた答えが、ギターだったんです。いまソロアルバムを制作中でして、ギターらしからぬ音によるギターオーケストレーション、といったことに挑戦しています。そんな僕なんで音の聴き方はちょっと変わっているかもしれません。ロックを聴くのは嫌いじゃないけど、また別の次元ですね。

実際よりもビットレートが落ちて記憶されている(メチクロ)

メチクロ : 頭の中で鳴っている音がそもそも個性的なんだなあ。ちょっと納得(笑)。イヤフォンでもスピーカーでもいいんですけど、なにか再生機器にこだわったりすることってありますか?

青木 : アンプだったり、スピーカーだったり音の出入り口には一応こだわってるんだけど、頂点というものをある程度知った上でそれぞれを楽しめたら、とは思います。

メチクロ : 僕もそうです。ハイエンドとカジュアルなシステムの両方の旨味を把握できた方が、より深く楽しめるんですよね。それは何にでも言えると思うんだけど、必ずしもハイエンドである必要はない。エフェクターとかもきっとそうだよね。通常ではエラーと呼ばれる成分を個性として自覚的に抽出できるか。そういうのがもっと増えたらいいなって。リスナー側にもそういう楽しみ方ができる道具が増えることが理想だな。

青木 : そこまでのコンセプトであれば、このヘッドフォンで、リケーブルを公式で何種類か、例えばアーティストとコラボして作ったら、そういう理想に近づくんじゃないですかね。ケーブルでそれぞれの音を表現するっていう。

メチクロ : 最高ですね。トライしてみたい。実際、このケーブルも凄くこだわっていて、OFCと銀の特製ケーブルなんですが、低音の核になるくらい重要なファクターになってるんです。だからリケーブルでも音を作り込むことができますね。マニアックな話題のついでに、データの解像度と脳内の解像度の違いについて話してもいいですか? 今は、昔に比べると信じられないレベルで高解像に再生できる機材が揃ってきているけど、それが実際の感動とどれくらい繋がっているかまだまだ疑問があるんです。例えば、テープで繰り返しダビングされた音楽を聞いていた時代は音の解像度が低かったし、アーティストに関する情報量も解像度が低かった。それゆえにリスナーの脳内で都合良くアップサンプリングできる豊かさがあったと思うんですね。良い意味で現実を超える感動があったんだろうなって。フランク・ザッパなんかも、逸話や想像のブーストがかかりまくって、実際起きていた現象よりも頭の中では凄いことになってたはず。一方で、今は全てが高解像度になったことによって、作品の力や本人のパーソナリティーみたいなものが、実際よりもビットレートが落ちて記憶されているような気がしていて。

WEG : どういうことですか?

メチクロ : 要は、情報量が多すぎて余計な部分まで見えすぎちゃってるというか、瞳にフォーカスが当たる前に鼻毛が見えちゃうみたいな(笑)。そういう時代に、アーティスト側がどこまで解像度をコントロールする意識があるか興味が湧きますね。

青木 : もちろん作るときはもう鼻毛レベルまで突き詰めて作っていますよ……でもそこは最終的には心で聴いて欲しいって気持ち。

メチクロ : うんうん。作り手は鼻毛の毛並みですら美しさを求めて作るからね(笑)。ただ、昔はディテールまで伝えることができなかったから、リスナー側で勝手に良い翻訳が成されていたはずなんですよ。

WEG : 自分の理想の鼻毛の出方を勝手に……。

メチクロ : そうそうそうそう(笑)。

青木 : 名盤のリマスターを聴いて、音の差を嘆く人は多いですよね。

──クリアすぎるみたいな。

アーティストがどこまでコントロールするのか

メチクロ : あらゆる部分に透明性が必要になってきているので、時代の気分としては正しい方向だと思うんだけど、脳内補完できる余白をデザインすることも重要になってきているなと。それは、作品自体にも言えるし、アーティストのパーソナリティに関しても言えるのかなと。ちなみに作品のビットレートまでコントロールしてリリースする意識はありますか?

青木 : 単に「聴く」としてもそれを再生するメディアによって、例えばYouTubeだったりして、全てに、適正な解像度で耳に届くとは思ってないんですよね。聞き手はいろいろなものを選択肢の1つとして捉えられたらいいなとは思いますけどね。

メチクロ : 今のお話を聞いてもリスナーの役割が大きくなっていると感じるな。同じ素材をどのように調理するかで全く違う体験になる時代なんだよね。脳内補完の話にも関係するんだけど、全体の解像度が高まった以上、妄想でアップサンプリングすることは叶わない。その代わりに、フォーカスする部分をリスナーが能動的に選択することによって感動のブーストを際限なくかけられる幸せな時代とも言えるよね。だからこそ、再生装置の選択肢を増やす取り組みを僕はやっているんだと思っています。もうチョイ突っ込んで伺いたいんだけど、再生のバリエーションが増えたとはいえ、想定する環境ってありますよね。昔はスタンダードに、ミキサー卓にあるYAMAHAのNS-10Mで聴いて、あとは小さなラジカセで聴くとかでバランスをとっていたんだと思うんですけど。

青木 : 僕はイヤフォンとかパソコンかな。

WEG : そこは自分がベストだと思う状態の作品にして、ユーザーにはできるだけいい音で聴いてくれっておもいますけど。まあ最悪、パソコンのスピーカーで聴いてもその音で心を掴んで行動に持って行くとか、もっといい音で聴いてみたい、と思わせたい。

メチクロ : 環境に限らず「もっとちゃんと聴いてみたい」って思わせるアテンションが作品自体に含まれていて欲しい。という願いだね。

青木 : リスナーの皆さんには一度最高の解像度を体験してほしい。その上でそれぞれの聴き方を試してほしいです。最近はインスタントカメラの「写ルンです」が再ブームらしいですけど、それは他のフィルム感とかデジタルの高解像度を知った上での選択肢じゃないですか。そういう時代なのではないかなって思うんですよね。

メチクロ : 例えば、Spincoasterさんっていうお店がありますけど、ハイエンドな環境で音楽を聴ける場所も増えてきたよね。僕も自分のお店や創作活動がある程度落ち着いたら、ハイエンド・オーディオ・カフェみたいなものをやりたくてシステムを揃えているんです。信頼するアーティストのアルバムの発売日に、作った人とファンが一緒にアルバムの全容を聴いてみる。その空間では、映画の0号試写みたいな緊張感と感動が生まれるんじゃないかなと。初めて耳にする音がハイエンドであることは悪いことじゃないと思うな。

WEG : それは俺も近いことを最近考えていて、インターネット上でアルバム発売のちょい前くらいに期間をきめてYouTubeとかで、フルのやつをあげて「何時からスタート」って決めて、それをリアルタイムで俺本人がツイートしながら解説するっていう。みんなで同時にいっせーのせで聴くっていう(実際に11月18日にインターネット試聴会&リアルタイム解説は行われました)。

メチクロ : わあ。良いなあ。「一緒に聴いている」っていう想像力のブーストは凄まじい。

WEG : それやりたいです

メチクロ : 「今、この月の下で、前田さんも聴いてるのか」……と感じながら新作を聴く…か。遠距離恋愛的な嗜みだね(笑)。っていうかこんなに話飛んでいいのかな。ちゃんと普段インタヴューでは聞かれにくいこと聞けてますか?

──サンレコ的な部分はあると思いますけど。

WEG : なかなかリスニングの部分はきかれないかな……。むしろ、友だちによく聞かれるぐらいかな。

メチクロ : 音楽の聴き方も、結構パーソナルな話題なので聞けてよかったです。お尻の拭き方じゃないけど、他の人がどうやって聴いてるのかなんてわからないもんね。でもリラックスしすぎてお尻とか鼻毛とか汚い言葉ばっかり使っちゃった。ヘッドフォンの話題にかこつけて、前田くんと青木さんと話したかっただけなのかもしれない(笑)。ゴメンなさい。それはともかく、二人の新作も凄いことになっているので皆さんの反応が楽しみです。また機会を設けてダベりましょうね。

INFORMATION

青木裕の初のソロ・アルバム『Lost in Forest』1月11日にOTOTOYで先行配信

downyギタリスト青木裕の初のソロ・アルバム、Aoki Yutaka 「Lost in Forest」、2017年1月18日に〈Virgin Babylon Records〉よりリリース。OTOTOYでは本作を1月11日より1週間先行配信です! 制作期間10年をかけ、数千トラックのギターで構築した音のミクロコスモス。多くの人々がコンピューターにより似たような音と音像しか出さない現代において誰もいない深い森で蠢くような光と闇を描く圧倒的音像。楽音とノイズの境を超え、すべての音で構築されるオーケストレーション。これはギターインスト最終形態である。ゲストにMORRIE、LUNA SEA, X JAPANのSUGIZO、DIR EN GREYの薫が参加。また、ジャケットのイラストは青木裕自身の手によるものである。乞うご期待!


world's end girlfriend最新アルバム『LAST WALTZ』好評配信中

前田勝彦によるソロ・ユニット、world's end girlfriendがフル・アルバムとしては6年ぶりとなる新作『LAST WALTZ』を自身主宰のレーベル〈Virgin Babylon Records〉よりリリース。OTTOTOYでは、ハイレゾ配信するとともに、インタヴューを刊行。まさにこのプロジェクトの表現に関わるディープな話を聞きだしております。ぜひともそちらもお楽しみください。

『LAST WALTZ』特集ページ


PROFILE


world's end girlfriend

1975年11月1日 かつて多くの隠れキリシタン達が潜伏した長崎県の五島列島に生まれ、10歳の時聴いたベートーヴェンに衝撃を受け音楽/作曲をはじめる。2016年、最新作「LAST WALTZ」リリース。日本の魑魅魍魎が集うVirgin Babylon Records代表取締役。
>>world's end girlfriend アーティスト・ページ



青木裕 Aoki Yutaka

ギタリスト、プロデューサー、エンジニア、イラストレーター。downyのギターを担当する他、様々なプロジェクトに参加。2017年1月18日に初のソロアルバム「Lost in Forest」を[Virgin Babylon Records]からリリース。

>>青木裕 twitter

[インタヴュー] world's end girlfriend

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