オトトイ限定! 新曲「リバーブの奥に」ミュージック・ビデオを配信スタート!

コーネリアス(Cornelius)のサウンド・プログラマーを努める美島豊明と、ゲーム、マネー、アートなど様々なジャンルに精通したコンテンツ・プロデューサーのマスヤマコム。そして自作の作品集「Samurai Girl」を120万部売上げる写真家であり、HARDWARE GIRLS MAGAZINEのプロデューサー・Julie Wataiの3人によって結成されるmishmash*Julie Wataiが新曲をリリース!

更に、今回は世界からも注目されるクワクボリョウタを制作に迎えた渾身のミュージック・ビデオも配信。デジタルとアナログの境界線を行き来する斬新な映像美を高音質音源と共にお楽しみ下さい。

mishmash*Julie Watai / リバーブの奥に、Veiled by Reverb(Music Video)

ミュージック・ビデオは、アルスエレクトロニカでの受賞、欧州各国での展覧会歴等、世界で活躍するメディア・アーティスト、クワクボリョウタが初めて手がけたミュージック・ビデオ監督作品。

【値段】各300円



新作をHQD(24bit/48kHz、24bit/96kHzのWAV音源)で配信!

日本語版、英語版を3種類の音質で

mishmash*Julie Watai / リバーブの奥に、Veiled by Reverb

2012年4月16日、アメリカの音楽配信アグリゲータtunecoreを使い、1stシングル「恋のタマシイ」、「Roll of Love」でiTunes、Spotify等、世界デビューを果たしたmishmash*Julie Wataiの最新作。

【値段】
MP3、WAV : 150円
HQD(24bit/48kHz、24bit/96kHz) : 200円





新たな冒険と触発 : クワクボリョウタと「リバーブの奥に」

息をのむほどの、ひそやかな繊細さ。めくるめく展開される、シルエットだけの静謐な世界…。「リバーブの奥に」のミュージック・ビデオ(以下MVと略)は、私たちを一瞬のうちに別世界へと引き込んでしまう。「別世界」とは、私たちがあってほしいと感じていながら、ふだん忘れている世界――現実的な時間や空間スケールを越えた不可視の世界――であり、またメディア・アーティスト“クワクボリョウタ”を知る人にとっては、初の映像そしてMVで彼が踏み出した新たな冒険と、それがもたらした創造的果実への祝福でもあるだろう。

(c)2010 クワクボリョウタ、撮影 : 木奥恵三、写真提供 : NTT/ICC

mishmash*の楽曲、そしてJulie Wataiのヴォーカルは、ポップな浮遊感をたたえながら、世界の果てや心の奥底へと広がるエンパシー(共感)のレクイエムともなっている。もののあわれへと微かに接触する歌詞はもとより、愛らしい声でフラットに歌いあげられる境地にいたっては。一人の女の子を起点に、走馬灯のように駆け抜ける抽象的でポエティックな風景。クワクボの映像は、楽曲と同時に生まれたかのようにしっくり馴染んで見える。世界に対する距離感。そして世界から放たれる距離感が、オートマティックな夢のように、密やかなざわめきと内省を見る側にもたらす。CGを駆使したかにも見える映像は、すべて実写だという。

つまり日常にある何の変哲もない事物をシルエットへと転換することで、光と影による魔術的な映像世界が創出されている。クワクボは物理・空間的事象としての光と影の実験を自分なりに突きつめることで、映像への独自のアプローチとその成果を確実に獲得している。クワクボ自身が、構想・設営・撮影・編集までを手がけたという映像は、細部へのこだわりや完成度の高さに加えて、とりわけそのカメラ・ワークが特徴的である。カメラは地上すれすれの位置からスライドするかのように世界を切り取り、私たちの前に開示していく。ドイツ・ロマン派の画家C・D・フリードリッヒの作品において、見る側に背を向けて壮大な自然と対峙する人物が「インターフェイス」として機能しているように、この映像では、移動しながら世界に対峙しつづけるカメラの視線が私たちの見えない「アヴァター」として存在するかのようである。

(c)2010 クワクボリョウタ、撮影 : 木奥恵三、写真提供 : NTT/ICC

初の映像、それもアヴァター的な世界へのアプローチ。それはクワクボにとってむしろ必然的な流れであり、満を持して生み出されたものといえる。その端緒となった作品が、2010年に制作された『10番目の感傷(点・線・面)』である。90年代末から彼が展開してきた自作のデバイス作品の系列とは別に、彼の新境地となったこの作品は、インスタレーションでありながら、光源の移動によって空間全体に展開する光と影の「映像作品」へと延長されている。日常の事物で構成された「風景」の中を、鉄道模型レール上の台車が移動するが、台車に設置されたLEDライトが光源となって事物に遮られることで、空間全体が映像としてダイナミックに浮上する。この作品では台車からの光が生み出す影によって、見る側自身があたかも台車に乗っているような自己投入的な体験に開かれたが、「リバーブの奥に」では、台車にカメラを設置することで、私たちがアヴァターとして時には世界を俯瞰し、時には内部に入っていくような自己投入性が映像作品として実現されている。

クワクボの名前を自作のデバイス作品『PLX』などや、商品化された作品『ニコダマ』などによって知る人にとって、「リバーブの奥に」や「10番目の感傷」という近年の映像的探求は、同一作者によるものとは思えないかもしれない。しかし表面的にはかけ離れて見えるものの、彼の作品には一貫してモノやメカニズムへの精緻なこだわりやメディア・アート的な探究心――たとえばメディア・スペシフィック、メイク・メディア、トランス・メディア的なアプローチ――が息づいているように思われる。

(c)2010 クワクボリョウタ、撮影 : 木奥恵三、写真提供 : NTT/ICC

そしてユーザーの操作に開く多彩なデバイス作品が「動脈」的なものとすれば、光と影を扱う後者は、通常見えにくい「静脈」的な、もののあらわれと見なすこともできるだろう。両者がつながりバランスをとることで、クワクボ・ワールドは現在、より広がりをもつものへと再編成されつつある。

クワクボが「リバーブの奥に」を手がけたことは、3つの冒険を意味している。1つめは、クワクボがエンタテインメント分野に進出したこと、2つ目にメディア・アートで培った経験からMVを制作したことによる映像分野へのインパクト。3つ目に、自作という製作方法から出て分業で映像ディレクションを担当したこと。「リバーブの奥に」は、これらの冒険が成功したことを物語っている。とりわけ3つめの冒険において、クワクボが自らの世界を追求することと、mishmash*Julie Wataiの世界が共振し相乗効果を生み出したことには大いに勇気づけられる。このことが口火となり、クワクボの映像分野でのさらなる展開とともに、アート、エンターテインメントという分岐を越えた創造的触発がいっそう始まることを期待したい。(text by 四方幸子/Yukiko Shikata)

オトトイの学校サロン「今語るべき音楽と映像表現」最速レポート

左からマスヤマコム、クワクボリョウタ、佐藤大

「リバーブの奥に」配信開始前日の6月12日、オトトイの学校にて音と映像について語るサロンが開催された。出演は「攻殻機動隊」や「エウレカセブン」等のアニメの脚本を手がけてきた脚本家佐藤大に、クワクボリョウタ、マスヤマコムの3人。マスヤマコムの司会で、まずはクワクボ、佐藤両氏自身が印象に残る音と映像を紹介。その中でクワクボが「リバーブの奥に」の映像のヒントになった元ネタ映像「2300年未来への旅」を紹介。その後、実際に「リバーヴの奥に」を高輝度プロジェクターで初上映。後半部分で確かに先ほど見たような構図のシーンを発見されるもシチュエーションやイメージは似ても似つかない。思わず微笑むマスヤマコム。

その後、佐藤大が、Kylie Minogue「Come Into My World」、電気グルーヴ「SHAMEFUL」の映像を紹介。この2つの映像に共通するのは、最先端のデジタル処理によるアナログ感覚の表現だと佐藤大は語る。ポップでトリッピーな画面が音とシンクロし、よく見るとかなり意味深な内容。このあたりの雰囲気や作風は、クワクボリョウタの映像作品と近い気がしたという。

作品の中に疑問と答えが同時にある。その制作の根幹にあるのはまじめな悪ふざけであると佐藤大とマスヤマコムが共に口を揃える。それ以外にもユニークな映像紹介とともにその鋭い分析が矢継ぎ早に展開するスリリングな2時間はあっと言う間に過ぎていった。

『オトトイの学校サロン~今語るべき音楽と映像表現~佐藤大・クワクボリョウタ・マスヤマコム』
日時 : 2012年6月12日(火)19:30〜21:30
場所 : オトトイの教室(オトトイ株式会社2F)
出演 : 佐藤大 / クワクボリョウタ / マスヤマコム

今すぐステム音源をダウンロード!

ステムとは、あまり見慣れない用語かもしれませんが、要するに「マルチトラックで録音された音源の各トラック」のことを指します。mishmash*が用意している「ステム」は、ドラムだけだったり、ベースだけだったりの音源が、「一曲まるごと」入っています。音楽を作ることを楽しんで欲しいと思います。

mishmash*Julie Watai / 恋のタマシイ/Roll of Love ステム・セット #1 of 4〜#1 of 4

【価格】100円(アルバム購入のみ)
#1 of 4 : クリック、ドラムス、ベース、ミックス
#2 of 4 : エレキピアノ、タンバリン、ミックス
#3 of 4 : エレキギター01、エレキギター02、ミックス

【価格】500円(アルバム購入のみ)
#4 of 4 : 英語版、日本語版それぞれのヴォーカル



mishmash*Julie Wataiのデビュー曲をフリー・ダウンロード中!

mishmash*Julie Watai全世界デビュー曲は「Roll of Love」。「恋のタマシイ」はその日本語ヴァージョン。編みぐるみのジュリワタイが歌ってリッケンバッカーを演奏するミュージック・ビデオはケロケロキングの木原庸佐が手がけた。

mishmash*Julie Watai / 恋のタマシイ、Roll of Love





PROFILE

mishmash*Juile Watai
コーネリアスのサウンド・プログラマ、美島豊明(みしま・とよあき)のソロ・プロジェクトmishmash*(ミッシュマッシュ)。フィーチュアリング・ヴォーカルには、自作写真集が世界で120万部売れた元アイドル・モデルの写真家、Julie Watai(ジュリ・ワタイ)。最初のシングル「恋のタマシイ」(日本語)、「Roll of Love」(英語)が、OTOTOYで無料配信スタート。

クワクボリョウタ
メディア・アーティスト。現代美術とメディア・アートを学んだ後、1998年から主にエレクトロニクスを用いてアナログとデジタル、人間と機械、送り手と受け手といった境界線上で起きる様々な事象に焦点を絞った作品の発表を始める。2002年、2003年にアルス・エレクトロニカで入選。2003年に文化庁メディア芸術祭アート部門で大賞、2010年に同優秀賞を受賞。また、2011年に芸術選奨新人賞を受賞。代表作に「ビデオバルブ」、「PLX」や、明和電機と共作の「ビットマン」、Sony CSLに開発参加した「ブロックジャム」、「ニコダマ」、インスタレーション作品「10番目の感傷(点・線・面)」などがある。

クワクボリョウタ official HP

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レヴュー

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