甘酸っぱさが滲み出すメロウ&ポップ! 青春を描くサニーデイ・サービス、ど真ん中のシングル到着

1stアルバム発売から20周年を迎えた2015年は、数々のライヴやフェス出演など積極的な活動を見せたサニーデイ・サービスだが、2016年も始まったばかりの1月15日(いちごの日)にシングル『苺畑でつかまえて』をアナログ7インチ盤+CDでリリースした。アートワークは過去に何度も担当している小田島等。彼が手がけた赤い苺のポップなジャケットが目印だ。待望の今作は、私たちの期待を裏切らない、サニーデイらしい夢のような青春が、メロディアスなサウンドで彩られた名曲に仕上がっている。OTOTOYではハイレゾ音源で配信。その繊細な美しさをより感じることができるだろう。アナログ盤+CDと同様、歌詞カードも付属するので、音源と共に今作で描かれる世界観の奥深くまで潜り込んでみてほしい。

サニーデイ・サービス / 苺畑でつかまえて

【Track List】
01. 苺畑でつかまえて / 02. コバルト

【配信形態】
左 : 24bit/48kHz(WAV / FLAC / ALAC) / AAC
右 : 16bit/44.1kHz(WAV / FLAC / ALAC) / AAC / MP3

【配信価格】
単曲 270円(税込) / アルバム 486円(税込)

【アルバム購入特典】
・デジタル・ブックレット(PDF)

REVIEW : サニーデイ・サービス『苺畑でつかまえて』

いかにもサニーデイ・サービスらしい爽やかで軽快なイントロで始まる。しかし曽我部恵一が歌い出し、その言葉に耳を傾けると私は「おや? ここ最近のサニーデイとはなんか違う?」というそわそわした気持ちになった。

2014年8月に出た前シングル『アビーロードごっこ』や、同年10月のアルバム『Sunny』では、切なさや愛について、生活感や人間味あふれる言葉で綴る。全体としてリラックスしたムードだった。対して今作『苺畑でつかまえて』ではファンタジックなムードが漂っている。

表題曲の「苺畑でつかまえて」。タイトルからまず連想するのは、松田聖子の名曲「いちご畑でつかまえて」だろう。あの曲は、まだあどけない少女が見る恋の夢の世界を歌った、ポップでハッピーな曲だ。しかし”いちご”が苺”に変わったサニーデイの「苺畑でつかまえて」では、イントロが終わると第一声で〈星型の悲しみ〉という言葉が聴こえてくる。そしてこの1曲が終わるまでずっと、どこかで「悲しみ」がついて回るのだ。青年が夢の世界を彷徨い、過去や未来の「苺畑」という幻想を探す物語が見える。その風景には赤い夕暮れの世界。”いちご”が”苺”に変わったように、幼さを湛えた少女から請託な青年の立場に代わり、あの恋の夢が詰まった「いちご畑」を夢想しているかのようだ。


サニーデイ・サービス「苺畑でつかまえて」MV

カップリングの『コバルト』。こちらもサビを重ねるごとにポエティックな世界観が深まってゆく。終盤の「誰も呼んじゃいないよ」という言葉は、「Sunny」の最後の曲、「きみが呼んだから」に呼応するかのような強い意志を感じた。「苺畑でつかまえて」の赤いイメージとは一転、タイトルの通り深いコバルトブルーのイメージで、風景は夜明けに近い深夜だろうか。

夕方に始まり、夜明けに終わる2曲。それは、誰からも離れて独りきり、夢の中に愛する「きみ」だけを連れ込んで旅をする、そんな幻想的なストーリーなのかもしれない。(text by 石川美帆)

過去作品

【特集】
>>サニーデイ・サービス、アルバム『Sunny』&ROSE RECORDS10周年コンピ配信&曽我部恵一インタヴュー

LIVE INFORMATION

東京キネマ倶楽部プレゼンツ〜ヨカノスゴシカタ 2〜
2016年2月24日(水)@東京キネマ倶楽部
出演 : サニーデイ・サービス / シャムキャッツ

PROFILE

サニーデイ・サービス

曽我部恵一(Vo, Gt)、田中貴(Ba)、丸山晴茂(Dr)からなるロック・バンド。

1995年『若者たち』でアルバム・デビュー。以来、「街」という地平を舞台に、そこに佇む恋人たちや若者たちの物語を透明なメロディで鮮やかに描きだしてきた。その唯一無二の存在感で多くのリスナーを魅了し、90年代を代表するバンドの1つとして、今なお、リスナーのみならず多くのミュージシャンにも影響を与えている。7枚のアルバムと14枚のシングルを世に送り出し、2000年に惜しまれつつも解散。

2008年8月に「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2008 in EZO」で再結成を果たして以降はスローペースで活動を重ね、2014年10月に9枚目のオリジナル・アルバム『Sunny』をリリースした。

>>サニーデイ・サービス INFO

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