堅気音源

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夜の灯
Lossless

夜の灯

忘レ敵

忘レ敵(ワスレガタキ)による3ndミニアルバム。歌と日本語にこだわったオルタナ/エモバンドとして2004年に結成された忘レ敵だが、2005年発売の「薫風鳴り添いて」以降、数回のメンバーチェンジを乗り越えながら、その音楽性を多彩に進化させて来た。オルタナ、エモを出発点としながらも、音響、ギターポップを消化し、フォークとソフトロックにシビれ、進化を繰り返しながら数年に渡って録り溜められた楽曲は、2013年10月9日に「朝の光」、2013年12月4日に「夜の灯」という2枚のミニアルバムに収録され、連続リリースされる。「夜の灯」は前作「朝の光」と連動した2部作の第2弾。フォーキーな歌モノがメインであった「朝の光」とは対照的に、忘レ敵のルーツともいえるオルタナ、エモ色を全面に打ち出した作品である。オープニングの「ツナグ」は、目が覚めるようなドラムとビート感溢れるベース、音色豊かな幾数の音響ギターが複雑に絡み合う、清々しく開放感のある楽曲。ヴォーカル日野の真骨頂ともいえるパワフルな歌声は聴く者の心を掴んで離さない。2曲目「透明、今更さ」は、2008年に発売したpuff noideとのスプリットアルバム「effectrical underground」に収録された同曲を現メンバーで再構築。疾走感はそのままにエフェクティブでバラエティに富んだアレンジを聴くことができる。誰もが等しく経験する「出会い」という何という事もない当たり前の行為の無情さを歌った曲であり、あらゆる局面で聴き手の人生とシンクロするような1曲。続く3曲目は「絵空蜜月」。時にミニマムで時に幾何学的なアンサンブルで構成され、静と動のコントラストも心地良いミドルテンポのナンバー。4曲目「PM4:15」は静かな秋の夕暮れを彷彿させる郷愁的な小曲。2本のギターの繊細なアルペジオがメランコリックに美しいインタールード。5曲目「夕餉前」では、過去を回想しつつも、振り返ることなく前進する漢の姿を日野がエモーショナルに歌い上げる。ラストの「ニアリーイコール」で時間軸はいよいよ深い夜へ。似ているようで異なる他者との価値観と近いようで遠い大切な人との距離感を歌った叙情的なナンバーであり、ヴォーカル日野の独特な世界観を感じることができる。

朝の光
Lossless

朝の光

忘レ敵

忘レ敵(ワスレガタキ)による2ndミニアルバム。歌と日本語にこだわったオルタナ/エモバンドとして2004年に結成された忘レ敵だが、2005年発売の「薫風鳴り添いて」以降、数回のメンバーチェンジを乗り越えながら、その音楽性を多彩に進化させて来た。オルタナ、エモを出発点としながらも、音響、ギターポップを消化し、フォークとソフトロックにシビれ、進化を繰り返しながら数年に渡って録り溜められた楽曲は、2013年10月9日に「朝の光」、2013年12月4日に「夜の灯」という2枚のミニアルバムに収録され、連続リリースされる。本作「朝の光」は、フォーキーで優しい曲を揃えた「新しい一日の始まりに送る」一枚。そのオープニング、"始まりの朝"は、新しい一歩を踏み出す勇気を歌った静かな朝の小品。続くミドルテンポの"群青"では「時代遅れの歌」に乗せた忘レ敵の祈りと決意をボーカル日野が歌い上げる。そして3曲目に置かれるのは"AM5:57"。ここ数年の忘レ敵の方向性を決定付けたこの曲は、曲中の9割がインストで演奏される。轟音ギターによるインスト部分と、中盤の日野の弾き語り部分の対比が聴き所。4曲目は複雑に絡み合うコーラスが美しいアコースティックナンバー"小春日和"。5曲目は、2008年に発売したpuff noideとのスプリットアルバム「effectrical underground」に収録されたアップテンポのギターロックナンバーを大胆にリアレンジし、スロウテンポのループソングとして生まれ変わった"ラッシュライフ"。最後に本作はまるで自分の部屋で歌っているような弾き語り風の曲"薫風"で幕を閉じる。

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