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2018年12月23日11時44分

 
【レポート】BiSH、1万7000人の前で魅せた壮大な芸術作品
 

2018年12月22日(土)に、幕張メッセ9・10・11ホールで行われた〈BiSH BRiNG iCiNG SHiT HORSE TOUR FiNAL “THE NUDE”〉。

このライヴは、総勢30人に及ぶストリングス隊を含むバンド編成と、yahyelの山田健人による映像演出によって、そしてBiSHの歌と指先まで使ったダンスと様々に変化する表情によって、とても肉体的で感情的で、アートでロックなライヴになった。

私的には、今まで見たBiSHのライヴの中で、そして今年見た100本以上の様々なライヴの中でナンバーワンだった。あと1番泣けたライヴだった。

avexの篠崎さんから「今日はすごいことになりますよ」と少し不安げな顔で、音響チームからは「大丈夫かな。ドキドキしています」という声を聞いていたので、実験的なことに挑戦するのであろうことは想像できた。しかしそんな安易な想像どころではなかった。

前列のステージには、総勢30人に及ぶストリングス隊を含むバンド、どでかいセンター・ステージには、全方位4面LEDと13個×8本のスピーカーが吊られている。もちろんレーザーや照明演出、火柱、バーストもバッチリで、ほぼ全曲で何かしら仕掛けられていた。

そんなド派手な演出に負けない、しっかりと練り込まれた幕張メッセ・バージョンのダンスは素晴らしく、ダンス担当のアイナ・ジ・エンドはわざわざ変更したのかと思うと、ただただ頭が下がるばかりだ。

もちろんメンバーも鬼の練習量をこなし、ここまで仕上げてきたことは想像に容易いし、「この半年、この日の為にやってきた」というアユニ・Dの言葉はその通りだったのだろう。横浜アリーナのワンマンライヴ時は「通過点」と言っていたが、本ライヴは「2018年の集大成」と言ってしまっていいだろう。

特に良かった曲は以下。1stアルバムに収録されている「サラバかな」と、続くモモコグミカンパニーの歌詞が最高な「JAM」。巨大な幕張メッセという会場に馴染んだBiSHと、今日何かすごいことが起こっているということに気づいたお客さんの気持ちが交わり、前半戦のクライマックスを迎えた。

そして少なくとも6つのサークルモッシュが確認された「GiANT KiLLERS」、ステージの広さを最大限に活用することによってBiSHの仲の良さが露わになった「beautifulさ」、幕張メッセで17000人を集めてもぶれることがない目標・武道館の歌「BUDOKANかもしくはTAMANEGI」。

そしてアンコール、短く端的なメンバーの決意表明の後に演奏された「オーケストラ」、セントチヒロ・チッチが清掃員に感謝の気持ちを伝えて始まった「ALL YOU NEED IS LOVE」。これらの曲を聞きながら、中野のheavysick ZEROでのデビュー・ライヴ、ユカコラブデラックスやハグ・ミィの顔、ボロフェスタでのパフォーマンスや取材時のメンバーの顔など、今までの彼女たちとの歴史が想起されて涙が止まらなかった。この現象は決して自分だけでなく、会場にいた清掃員それぞれに起こっていただろう。

その理由は、やはり30人に及ぶストリングス隊を含むバンドの存在が大きい。人の感情を動かすのはやはり人の力。決してカラオケでは出せない人のパワーが、会場の大きな感情の波を支配していた。

そして最大の山場は、そんな感傷に浸る清掃員をぶっとばすようなラストの「NON-TiE UP」! 変拍子や転調が多いこの曲に、アシッドでビビッドな山田健人のリアルタイムVJとストリングスが加わり、デヴィッド・ボウイが「ボヘミアン・ラプソディ」を演奏しているかのような、とにかく徹底的にアートで刺激的な時間だった。感傷で終わるのではなく、アートで終わることができるからこそ、テレビやオリコンなどのアイドル的活動をしつつもロックやパンクのイベントにも呼ばれるし、高校生がこぞってBiSHの楽曲をコピーする現象が起きたりして、多くの世代、様々なジャンルの人たちから支持されるのだろう。

今回のハイライトはエンドロールだった。黒バックに淡々と同じフォント・サイズで、メンバーも関係者もバンドも羅列される。このエンドロールは「BiSHはこの人たちで創られている」というとても大切なアティチュードの表明である。PAブースでは渡辺淳之介もavexの篠崎さんも制作の佐藤さんも、皆エンドロールが流れ終わるまでじっとLEDを見つめていた。そしてエンドロールが終わったとき「できた!」と心の底からの安堵の言葉を発していたのだ。そのスタッフの皆さんの表情を見て、今回のライヴは『BiSH@幕張メッセ』という壮大な芸術作品だったのだと痛感させられたのだ。

いつも通りハシヤスメ・アツコの茶番も素晴らしかった。今回は「これからBiSHはコントでいくべきだ」というハシヤスメの主張を皆がげんなりしながら聞くというネタ。10分以上ウケない時間が続くまさかの展開に「滑った……」と思ったけれど、渡辺淳之介に「2019年にはハシヤスメのソロを発売する」という約束を取り付け、会場は一気に大爆笑、拍手喝采に包まれるという高等技術を見せつけた。10分以上ウケないままでも喋り続けられるようになったハシヤスメが、実は今年1番伸びたんじゃないだろうか……。

さてさて、もう一度書くけど今回のライヴは過去最高でした。だからこそ、来年、やっぱりさらにすげえ景色を見せて欲しいですよね。2018年、ずっとドキドキさせてくれてありがとうございました、BiSH! そしてまた来年もよろしくです。

取材&文 : 飯田仁一郎
写真 : 外林健太

BiSH BRiNG iCiNG SHiT HORSE TOUR FiNAL “THE NUDE”
幕張メッセ9・10・11ホール
OPENiNG
1. stereo future(with Strings)
2. BiSH-星が瞬く夜に-
3. SHARR
4. DEADMAN
5. スパーク
6. S・H・i・T
7. HiDE the BLUE
8. 本当本気
9. Life is beautiful
10. My landscape(with Strings)
11. FOR HiM
12. PAiNT it BLACK
13. サラバかな
14. JAM
コント
15. プロミスザスター(with Strings)
16. GiANT KiLLERS(with Strings)
17. MONSTERS
18. DA DANCE!!
19. SMACK baby SMACK
20. beautifulさ
21. BUDOKANかもしくはTAMANEGI
アンコール
22. オーケストラ(with Strings)
23. ALL YOU NEED IS LOVE
24. NON-TiE UP(with Strings)

ツアー情報
■公演タイトル
LiFE is COMEDY TOUR
■公演日程
2019年4月5日(金)神奈川 CLUB CITTA'
2019年4月12日(金)愛知 Zepp Nagoya
2019年4月13日(土)愛知 Zepp Nagoya
2019年4月20日(土)沖縄 ミュージックタウン音市場
2019年4月23日(火)東京 Zepp Tokyo
2019年5月3日(金)熊本 Be.9 V1
2019年5月5日(日)大阪 Zepp Osaka Bayside
2019年5月6日(月・祝) 大阪 Zepp Osaka Bayside
2019年5月11日(土)北海道 Zepp Sapporo
2019年5月17日(金)福岡 Zepp Fukuoka
2019年5月18日(土)福岡 Zepp Fukuoka
2019年5月25日(土)宮城 仙台PIT
2019年5月26日(日)宮城 仙台PIT
2019年6月1日(土)富山 クロスランドおやべ
2019年6月15日(土)愛媛 松山市総合コミュニティセンター
2019年6月16日(日)香川 高松festhalle
2019年6月22日(土)広島 BLUE LIVE
2019年6月23日(日)広島 BLUE LIVE
2019年6月30日(日)新潟 新潟LOTS
2019年7月2日(火)東京 Zepp Tokyo
2019年7月3日(水)東京 Zepp Tokyo

■チケット料金
スタンディング ¥4,800 (税込・ドリンク別)
指定席 ¥5,800 (税込・ドリンク別)
※スタンディングチケットの未就学児童入場不可

◆BiSHファンクラブ先着先行
12/23(日)18:00 ~ 12/24(月・祝)18:00
◆BiSHファンクラブ抽選先行
12/25(火) 18:00 ~ 2019年1/8(火)23:00
◆WACK FAMiLY CLUB先行
1/9(水)18:00 ~ 1/15(火)23:00
◆HP抽選先行
1/16(水)18:00 ~ 1/22(火)23:00
◆統一PG先行
1/23(水)18:00 ~ 1/29(火)23:00
◆各地エリア先行 
1/30(水)以降
◆チケット一般発売日
2019年2月23日(土)AM10:00~

・BiSH Official HP
http://www.bish.tokyo


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