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2018/11/17 18:00

 

新ベーシスト加入のHOWL BE QUIET、渋谷WWWで再スタートを切る―OTOTOYミニ・レポート

 

今年10月、HOWL BE QUIETに新ベーシストが加入した。松本拓郎、メンバーより6歳年下の21歳。

2ヵ月前に下北沢251で前ベーシストの脱退ライブを見たときは、「この先、ハウルはどうなるんだろう?」と思ったけれど、11月10日に渋谷WWWで開催された新体制ワンマン「PLAY BACK」を見て、その心配は一気に吹き飛んだ。

ドラム岩野の言葉を借りるなら、「めちゃくちゃ音楽が好き」という新ベーシスト・松本。ギターの黒木はTwitterで「音楽に恐ろしいくらい誠実」とも書いていた。そんな松本は、まだ加入したばかりだというのに(新体制ライブは2回目)、年上のメンバーのなかで物怖じすることもなく、伸び伸びと演奏をしていたのが印象的だった。別のバンドでたとえるなら、最近、a flood of circleに加入したアオキテツ(Gt)のような弟っぽい愛されキャラになりそうな感じ。またはgo!go!vanillasの柳沢進太郎(Gt)とか、夜の本気ダンスの西田一紀(Gt)とか。メンバーチェンジを経て、吹っ切れたように進化していくバンドは意外と多い。

いま、その予兆をハウルにも感じていて、渋谷WWWの1時間半を見ただけでも、メンバーがひとり変わることで、こんなにもバンドは変わるのかと思わせるのには十分だった。いままでどおり竹縄の歌を大切にしたバンドであることは変わらないけれど、たとえば、ハウルが得意と言われる「GOOD BYE」とか「サネカズラ」みたいなバラードだけじゃなく、賑やかに音が溢れ出すポップソング「MONSTER WORLD」や「ギブアンドテイク」、リズム隊のグルーヴがキーになる「Dousite」みたいな曲も、4人の音がしっかりと噛み合っていて、すごくバンド感のある演奏だった。もちろんその理由は、松本ひとりの存在によるものじゃなく、メンバー脱退というバンド存続にも関わる大きな危機を乗り越えたことで、竹縄、黒木、岩野のモチベーションが上がっていることも大きいと思う。もう一度、ゼロから始める。そういう衝動が、HOWL BE QUIETをより強いバンドにしていた。

この日、ハウルは、来春ようやく新作をリリースして、全国ツアーを開催することを発表した。そこで彼らがどんな音を鳴らしてくれるのか。あのライブを見てしまったら、素晴らしいものになるという期待しかない。(秦理恵)

HOWL BE QUIET ONE MAN LIVE「PLAYBACK」
2018年11月10日(土)渋谷WWW

[ニュース] HOWL BE QUIET

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