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2018年11月13日18時00分

 
「売れない」ロックバンドSAKANAMONの10周年をフラカンとKEYTALKが祝福―OTOTOYミニ・レポート
 

CDが何万枚も売れる、武道館に立つ、紅白に出る――バンドの成功って何だろう?

そう思うことがあるけれど、たとえば、同じように時間を重ねてきた同世代のバンドKEYTALKが全力で惜しみない祝福の言葉をかけてくれるとか、来年30周年を迎えるフラワーカンパニーズみたいな先輩バンドが、前日に大阪でツアーファイナルを終えたばかりにも関わらず、夜走りで駆けつけてくれるとか。バンドにとって大切なタイミングで、そんなご褒美みたいなライブができることも、ひとつバンドの成功と言ってもいいんじゃないかなと思った。

今年、10周年を迎えたSAKANAMONの対バンツアー「連々々」のツアーファイナル (2018年11月11日(日) TSUTAYA O-EAST)。

まずKEYTALKは、「おさかな天国」のBGMにのせて、ドラムの八木が魚のかぶりものを装着して笑いを誘った。「Summer Venus」や「MONSTER DANCE」とったライブアンセム。そのなかに、SAKANAMONの生き方にリンクするような「はじまりの扉」を、この日に捧げる歌として選んだのがとても素敵だった。一方、1曲目「深夜高速」で一気にエモーショナルな気分を高めたフラカンは、いつも自分たちのライブで使う「活動休止もなく、メンバーチェンジもなく、ヒット曲もない」というセリフを、バンドが長く続けられる秘訣だと語り、「大丈夫だよ、SAKANAMONもヒット曲がないから(笑)!」と、いかにも鈴木らしい言葉で後輩への激励を贈った。

そんな2組のステージに藤森と木村が乱入して、「主役が本番前に2回もステージに出てしまう」という型破りっぷりを発揮していたSAKANAMON。「幼気な少女」「アイデアル」を披露した序盤から気合いが入りまくっていた。「武道館バンドに“おめでとう”って言われる俺たちのカリスマ性(笑)」と、藤森は冗談っぽく言ったが、SAKANAMONって、なんだか無性に「ロックバンドっていいよなあ」って思わせる、無鉄砲さとか、がむしゃらさ、愚直さがある。そういうところに、世代を問わず周りのバンドも引き寄せられるんじゃないかと思ったりする。

今年は『SAKANAMONはなぜ売れないのか』なんて映画も作って、「売れない」をネタにしている感もあるけれど、Zeppでライブをやれて、節目の対バンツアーには、藍坊主、ねごと、Czecho No Republic、キュウソネコカミらも参加しているのだから、売れる、売れないとは別のベクトルで、SAKANAMONの10年間は間違いなく誇るべきものだと思う。超が付くほどの天邪鬼で、とにかく自分らがやりたい音をやりたいように鳴らしているSAKANAMON。この日はダブルアンコールに応えて、「ロックバンド」で締めくくったが、その歌の最後は〈何処だって行こうか/何処まで行こうか〉と歌われる。さて、次の10年、SAKANAMONは果たして売れるのか……? もう目が離せない。

(秦理絵)

SAKANAMON10周年対バンツアー“連々々”
2018年11月11日(日) TSUTAYA O-EAST
出演:SAKANAMON / フラワーカンパニーズ / KEYTALK

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