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2018/10/23 19:00

 

パンクス会社員★フーヨンのハードコアジャーニー 第1回「BLACK FLAG」の巻

 

かつて、ライヴハウスに通いまくったパンク・ハードコアマニアながら、今はシレッと大手企業のビジネスマンとして働き、幸せな家庭を築いている男がいる。しかし、そうそう簡単にパンク・ハードコアなアティチュードが失われるわけがない。おまえは、そんなまともな人間じゃないはずだ!!目覚めよ、パンク・ハードコア会社員!

というわけで、はじまりました、ニュースコーナーでの連載記事「パンクス会社員★フーヨンのハードコアジャーニー」。現在は企業戦士としてときには海外へ出張するなど日々忙しく働くパンク・ハードコア系の音楽ファン・フーヨンが自らの体験を綴るハードコアの旅。取り戻せ、ハートにモヒカンを。

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みなさん、はじめまして。見た目文化系、心はハードコア、会社員フーヨンと申します。
学生時代をいわゆるAIRJAM世代として過ごし、そこからハードコアの世界を覗き込み、気づけばもう40目前。

そんな私が2010年代に観た、80年代USハードコア・バンドのライヴ観戦記録を紹介させていただこうと思います。どうぞよろしくお願いします。

私は仕事の関係で2012年から2015年までアメリカのアイオワ州という片田舎に住んでいました。のんびりとした土地柄、時間的余裕もあったので少し調べると、80年代に活動していたアメリカのハードコアバンドが再結成したり、活動を続けていることを知りました。ざっと覚えているだけで、Jello Biafra、Gang green、Negative approach、D.R.I、Adolescents etc……。

残念ながら80年代にアイオワから有名ハードコアバンドは輩出されていなかったようで、近所でみられるライヴは皆無だったものの、少し足を延ばしてみると、いくつかライヴを観ることができました。今回は、当時の状況をレポートしてみます。

私が最初に目撃したのが、みんな大好きアメリカンハードコアの代表選手BLACK FLAG(ブラック・フラッグ)です。ギターのGreg Ginn以外はメンバーの入れ替わりが非常に激しかったことでも有名なこのバンド、70~80年代を駆け抜け、1986年に燃え尽きるように活動を停止。復活することはないだろうというのが大方の予想だったと思います。ところが2013年、突如2つのバンドとなって復活。 それまでにも2000年代に様々なメンバーが単発ではプレイしていたようですが正式にバンドとして2013年に復活したのです。再結成という行為は賛否あると思いますが、BLACK FLAGに関しては単純に見てみたい、という興味が勝りました。

2つのバンドのうち、1つは「Flag」と名乗り、Greg Ginn以外の各世代の旧メンバー+Descendents/ALLのギターで構成され往年の曲を演奏しました。発起人とみられるヴォーカルのKeith MorrisはGregに声をかけたが断られたのだとか。復活に伴い、新しいTシャツもリリースしており、当時と同じくRaymond Pettibonのデザインが採用されていました。2013年にツアーを実施してそのまま活動停止。その後、2016年にも少し活動していたようです。

2つ目はまさに再結成で、BLACK FLAGの名のもとに2代目ヴォーカルRon Reyes、ギターGregで活動を開始。所説ありますが、再結成したのはFlagに対抗してというのが有力のようです。事実、GregはFlagをバンド名称とロゴのパクリで訴えていました(結果は棄却された模様)。ちなみに、この時ついで(?)に元ボーカルのHenry Rollins(BLACK FLAG 解散後にRollins Band等を結成)も訴えられていました。好きなバンドがメンバー同士で法廷闘争をしている姿は悲しいものですが、MY WARを地で行くGregの姿勢に驚嘆したものです。

さて、そんなBLACK FLAGは2013年春から、往年の曲に加え新曲も携えてツアーを開始。私が住んでいたアイオワ州にも、彼らはやってきました。とはいえ、会場までは家から車で片道2時間の道のり。なれない左ハンドルを握り、ひたすら直線を進むのでした。

~第2回につづく~

文&写真:パンクス会社員★フーヨン


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