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2017/05/19 19:00

 

Pヴァインが下北沢に開店したコンビニ&DELI 『nu-STAND』に行ってみた―OTOTOY実食レポ

 

ブルースに始まり、長きにわたり国内外の数々のアーティストの音楽を世に送り出し続けている「株式会社 Pヴァイン」が、5月9日に“コンビニ&DELI”をコンセプトに掲げた店舗「nu-STAND」を東京・下北沢にグランドオープンした。

そこで、早速OTOTOYニュースでは突撃取材を敢行。Pヴァイン代表取締役社長・水谷聡男さんと店長を務める前田裕司さんに店内を案内してもらいお話を伺いつつ、お弁当などを実食してきた。

小田急及び京王井の頭線の下北沢駅西口を出て、井の頭通り方面に向かって真っすぐ歩くこと3分程度。左手にありました、『nu-STAND』。このあたりは南口エリアに比べて閑静な住宅街という趣なので、結構遠くからでも看板に赤い“nu”のロゴに気がつくはず。店舗は生活雑貨やインスタント製品、飲料に加えて、店内調理によるお惣菜やカスタムオーダーが可能な弁当が販売されている。また、販売店舗横の建物に20席のイートインスペースも設けられているのも特徴的だ。

見たところ、Pヴァインのお店だからといっても特に音楽とリンクした部分はなさそうだ。
そもそも、どうして音楽関係以外のお店を作ろうと思ったんですか?

「ひとつは、僕らはずっとレコード会社・出版社で、あまりお客さんに近いところにいなかったので、より現場に近いところでお客さんを見たいということがあったんです。もうひとつの理由は、Pヴァインはずっとオルタナティヴを掲げてやってきた中で、音楽だけではなくて自分たちがやってきた感性・感覚をもうちょっと一般に広げていきたいというのがあって。そこで考えたのがこういったお店だったんです」(水谷さん)

そこで、前田さんと共に2016年4月頃から準備を進め、1年後の今年5月9日に営業開始。下北沢を選んだ理由は、生活と密着している場所でありつつカルチャーにも感度が高い街である、ということ (もともと下北沢はPヴァイン創業の地でもある)。あえてライヴハウスが密集していて飲食店も多い駅南口方面ではなく、生活と密着している住宅街が広がる駅の西口方面を選んで出店したそうで、オープンしてから、お店には近所にお住いのおばあちゃん・おじいちゃんもたくさん来店しているのだとか。

商品の棚を拝見したところ、どこのコンビニにも必ず置いてある定番商品が並んでいる様子だが、今後はPヴァインならではの“オルタナティヴな”特色も出していくつもりのようだ。

「スタンダードな商品は置きつつ、今後は地方の変わったビールとかサイダーとかお菓子とか缶詰とかを置きたいなと。一般性の高いものとオルタナティヴなモノで棚のバランスをとって行きたいとは思っています」(水谷さん)

「nu-STANDならではの、“こんなものが世の中にあるんだ?”っていうものを、当たり前の物の隣に置いてみたいですね。誰もが知っているお菓子とかカップ麺の横に、一般的には知られていないけどすごく美味しくて面白いものがあったらそれは素晴らしいなって」(前田店長)

それって、音楽に例えてもらったらどんなニュアンスなんでしょう?

「言ってみれば、国民的アイドルグループの横に柴田聡子が置いてある感じですかね(笑)。同じポップ・ミュージックでもちょっと変だな、みたいな」(水谷さん)

「だけどそれも、決して敷居の高いものとかじゃなくて、“近所のおばあちゃんは食べられる”っていうところがnu-STANDの特徴だと思います」(前田さん)

なるほど、わかりやすい! ちなみに柴田聡子のニュー・アルバム『愛の休日』はPヴァインから発売中!OTOTOYからも絶賛ハイレゾ音源(24bit/96kHz)配信中ですよ。

イートインスペースを設けているのも、地元の人たちの憩いの場としてはもちろん、「南口方面に集まるヘッズたちを惹き寄せたい」(水谷さん)という思いもあるようだ。中はかなり広々としており、落ち着いた周辺の環境とも相まってかなりくつろげそう。お店には缶ビールはもちろん、生ビールも用意されているとのことなので、デリやお菓子、缶詰などのおつまみを買って利用すればライヴ後の打ち上げなんかも手軽にできそう。バンドマンは要チェックだ。

さて、店内を覗いてみるとデリはすべて店内で調理したものを提供しており、マリネなどの冷デリが8種類、温デリを8種類が用意されている。さらにコロッケやから揚げなどの揚げ物が4種類。コロッケもちゃんと手作り! 冷凍の既製品をただ揚げるだけじゃないのだ。手間をかけてるなあ。

お弁当は容器にご飯とデリの中から3つを選んで入れるスタイル。もちろんそれぞれを単品で購入することもできるので、持ち帰ってご飯を炊いておかずにするもよし、酒のつまみにしてイートインで一杯やるのも良し。早速記者は「鳥のひき肉炒め(タイ風)」「ワカサギの南蛮漬け」「シトラスサラダ」をチョイスしてお弁当を作ってもらい、実食してみた。彩鮮やかで見るからに美味しそう。いただきます!

「鳥のひき肉炒め(タイ風)」は結構味がしっかり目についておりその味の濃さがご飯と混ぜつつ食べるとちょうど良い感じで、わかさぎの南蛮漬けとシトラスサラダを順番に食べると全体のバランスが取れて飽きることなく味を楽しめる。シトラスサラダは塩コショウとオリーブオイルのみの味付けということだが、シトラスの香りと甘さがほど良い塩加減と合わさって絶妙な美味さ! みずみずしいセロリのシャキシャキした食感も楽しい。育ってきた環境が違ってもこれならいける、うん。

「鳥のひき肉炒め(タイ風)」とご飯を食べてから「わかさぎの南蛮漬け」の酸味でさっぱりと、そしてシトラスサラダの爽やかな味で再び「鳥のひき肉炒め(タイ風)」にリターン。これはこのお弁当上手いことできてるな! こういうメニューを手軽に食べられるお店が下北沢には意外とない気がする。既製品のお弁当ではなく自分でチョイスしたデリを入れて645円(税抜き)は結構安いのでオススメだ。

そしてもう1品、nu-STANDのウリなのが自家製パストラミサンド。店内で調理した分厚いビーフが薄めにカットされたパンに挟まれて見た目にもボリューム大。ガッツリと肉の旨味がダイレクトに伝わってきて食べごたえがすごいのだが、たっぷり多めに塗られたマスタードの辛みと酸味がアクセントになっているせいか、意外とさっぱりと食べられて飽きがこない。前田店長によるとこのパストラミサンドは外国のお客さんにも大人気らしく、朝買いに来たお客さんがしばらくして戻ってきたので「なんだ!?」と思ったら「GOOD!!」と賞賛して行ったんだとか。それだけ本格的な味ということですな。さらに10数種類の野菜を組み合わせ、分量を思いのままにチョイスして食べられるサラダバーも嬉しい。正直思いっきり食べすぎました、すいません。だって美味いんだもの。そういえば食べることに夢中になりすぎてイートインスペースの写真を撮り忘れたので各自オフィシャルサイトでご確認ください!

今後はイートインスペースでトークショーなどの企画をどんどん行い、カルチャーの発信もしていきたいとのこと。まだまだオープンしたてなだけに、どう変化していくのかとても楽しみだ。店舗ロゴ、ユニフォームのデザインはPヴァインのロゴ・デザインでお馴染みのテリー・ジョンスンこと湯村輝彦氏によるもの。コンセプトとしては、海外にあるグロサリー&デリのようなお店をイメージしており、実際に水谷さんと前田さんの2人でニューヨークに行ってモデルとなりそうな店舗を見てからデザインをお願いしたんだとか。確かに、めちゃめちゃポップで明るい感じが日本離れしていて個性的。かといって周辺の環境にもちゃんと溶け込んでるからなんとも不思議。看板も目立つけど全然浮いてないのだ、これが。ちなみに外観のデザインはまだ完成ではなくて、湯村氏のイラストが足される予定だそうなので、こうご期待。

近所にお住いの人はもちろんのこと、離れた場所に住んでいる人も、ライヴなどで下北沢を訪れた際にはぜひ足を運んでみてほしい。(岡)

★お知らせ
今回お店のご厚意で、「OTOTOYニュースを見た」とレジでひと声かけてくれたお客様にプチ特典として記事公開から1週間限定(~5/25)で「デリをちょっと多めに」サービスしてくれるとのこと!! この記事を見た人は今すぐお腹を空かせて『nu-STAND』に行ってみよう!

nu-STAND
住所:世田谷区代田 6-7-24 ルミナス 24 1F-A、1F-C
営業時間:7:00~23:00
オフィシャル・ウェブサイト
http://nu-stand.jp


[ニュース] 柴田聡子

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