2017/01/29 11:00

新生BiSを追った映画「劇場版 BiS誕生の詩」ーー満員御礼の初日トークイベントをレポート

カンパニー松尾による映画作品「劇場版 BiS誕生の詩」が、1月28日(土)よりポレポレ東中野にて劇場公開、補助席も追加されるなど満員御礼のなかスタートをきった。

これは11月にスペースシャワーTVで放送されたBiSの特別番組「BiS 誕生の詩」に、新たな撮り下ろし映像が加えられ編集された映画版。

9月1日から3泊4日で行われた新生BiSの合宿オーディションに、カンパニー松尾、タートル今田、エリザベス宮地、岩渕弘樹らが密着し撮影を担当。11月のTV放送後、カンパニー松尾の「60分では足りない! もっと修羅場を見せたい!」という思いから本作品の制作が決定した。

本作品は1月28日より東京・ポレポレ東中野にて1週間限定でレイトロードショー。その間、連日トークショーが開催される。

本ページでは公開初日に行われたカンパニー松尾監督、プー・ルイ(BiS)、タートル今田によるトークの内容を即レポする。

なお、2月下旬以降には大阪・第七藝術劇場、愛知・シネマスコーレ、京都・立誠シネマ、兵庫・元町映画館、広島・横川シネマにて、BiSの公式ライバルSiS(仮)の誕生から活動休止までを追ったエリザベス宮地監督による映画「WHO KiLLED IDOL ? -SiS消滅の詩-」も同時公開が予定されている。

なおBiSは、本日1月29日(日)早朝5時より100kmマラソンを実施中。そちらの様子はメンバーのツイキャスで中継されているので、映画とともに注目してみてはいかがだろう。

初日トークイベント

カンパニー松尾(以下、松尾) : 合宿オーディション、振り返ってみてどうですか?

プー・ルイ : 随分前のことのような気がします。BiSをやっていると時空が歪むんですよね。感覚がわからなくなるというか、結成から4ヶ月以上とは思えないくらい濃い時間を過ごしている。

松尾 : なぜ今回BiSの再始動にあたって僕や今田が撮影したかというと、みなさんご存知かもしれないんですけど、2014年のBiS解散で「BiSキャノンボール」っていう映画を作って。そのときはプー・ルイも企画自体知らなかったんだよね。

プー・ルイ : ハメられていました。あ、そっち(下ネタ)じゃないですよ。

会場 : (笑)。

松尾 : そのとき、どういう説明を受けていたんでしたっけ?

プー・ルイ : 最後にBiSの情熱大陸みたいな番組を撮るからって言われて。

会場 : (笑)。

松尾 : そのときは僕らはBiSのびの字も知らなくて、メンバーの顔も覚えないまま失礼なことを言いつづけた3日間で、とにかく撮り終わった後に編集で見せるとか考えていたんです。そんななか、梁井(一)がコショージ(メグミ)をホテルに連れていかせようとしていて。結果行かなかったんですけど、車の中でぽろっと「何日間か一緒にいて、俺、BiSのことちょっと好きになっちゃったよ」ってことを言ったんですよ。そうやってBiSに触れるとBiSのことを好きになっちゃうんですよねって。俺も編集が終わってから君たちのことをちゃんと知ったんですけど。

プー・ルイ : おそっ(笑)。

松尾 : そう、遅かったんですよ。どっちが勝ったのか負けたのかもわからない、そういう映画を作りたかったのでそれはよかったんだけど、今回オーディションやるって聞いて償いでもしようかなと。

プー・ルイ : 償いだったんですね(笑)!

松尾 : 今回はなるべくパンツを脱がないようにしようと(笑)。

プー・ルイ : でも、ちんちん見ましたけどね。

松尾 : それは来週公開の兄弟作「WHO KiLLED IDOL? –SiS消滅の詩–」のほうで、誰がポロリしたかがわかるようになってますので(笑)。

プー・ルイ : え、ちんちん写っているんですか?

松尾 : それは僕も知らないです(笑)。そもそも今回、BiSオーディションを受けていたメンバーたちが高根プロデューサーの指令を受けてキャノンボールチームの監督たちをハメにいったんですよね。

タートル今田(以下、今田) : やられていた側だけど、全然わからなかった(笑)。

松尾 : 僕らは本当に知らなくて、その企画がうまくいかなかったんですよね。

プー・ルイ : たぶん、私くらいしかちゃんとやっていなかった(笑)。

松尾 : オーディション参加者は「BiSに受かる」ことが最大の目的なわけだから、僕らスタッフ側をだますっていうところまでまったく余裕がなかったんですよね。

プー・ルイ : でもそれも審査の対象だったから、そっちのほうが稼ぎやすいのにって私は思ってました。

松尾 : そこに関して僕は一切(BiS側の映画の)編集に入れていないし、わからないようになっているので「WHO KiLLED IDOL? –SiS消滅の詩–」を見て欲しいですね。

プー・ルイ : いや、SiSのほうは見なくていいですよ!

会場 : (笑)。

松尾 : プー・ルイ、そこがすごいよね。

プー・ルイ : 私、自分にしか興味がないんですよ。

松尾 : だからBiSHに対しても。

プー・ルイ : 好きでも嫌いでもない。みんな、自分より興味ある人います? SEXした相手くらいじゃないですか(笑)?

松尾 : だったら、BiSのとき(SEX)してほしかったな。

プー・ルイ : もし今田さんが遠慮せず私の布団に入ってきていたら、乗っちゃっていたかもしれない。私、なにかを感じとるタイプなんですけど、あのときはなにかをやっていることにすら気づかなかったんですよ。だから協力できなかった。もちろん、できなくてよかったんですけど(笑)。

会場 : (笑)。

松尾 : 今回、今田の存在自体が醸し出す雰囲気とトークの雰囲気が女の子をリラックスさせて近い距離感を撮れるので徹底的に働いてもらっていて、最初の2日間はまるまるインタヴューしてもらったんです。あの映像は全部今田の撮影なので、その辺の統一感はちゃんと出ているかなって。

プー・ルイ : 合宿が終わったあと、今田さんが1番、BiSを好きになっていたんですよね。初ライヴが終わって、焼肉屋さんでインタヴューを受け終わったとき、「この記事、いつあがるんですか?」って聞いてるのを知って、気にしてくれるんだと思って嬉しかったです。

松尾 : あれから4ヶ月経ちましたけど、今現在、BiSよく働いてますね。

プー・ルイ : はい、とっても!

松尾 : 車中泊ツアーはもう終わったの?

プー・ルイ : 明日の朝5時から100kmマラソンがあって、ゴールしたら終わります。

松尾 : 白飯ルール(※1週間、自分たちで炊飯器で米を炊いて食べる。メンバーは米しか食べることができないルール)は解除されたの?

プー・ルイ : それは今夜だけ。あと、100km中は死んでしまうので食べても大丈夫になってます(笑)。100kmで倒れないように、いまは猶予の期間で食べてよくて。

松尾 : 久しぶりの米以外の食事、何を食べたの?

プー・ルイ : 肉をゆでました。私、白飯しか食べていないのにお腹壊して、いま半端ないんですよ。

松尾 : ええ!? 今回、厳しいんだよね? ふりかけだけでしょ?

プー・ルイ : いや、ふりかけもダメです。塩と醤油だけ。あと味噌汁。それと牛乳1本。100kmマラソンが控えているので動物性たんぱく質をとらないといけないって話になって、牛乳が一本支給されることになりました。この1週間で2キロやせましたね。

松尾 : そんななか今日プー・ルイが来てくれたけどヘロヘロ?

プー・ルイ : いやいや、元気ですよ。このあと熱海に移動して100kmマラソンですから。勘違いしている人が多いんですけど、100kmを5人でじゃなくて、5人が1人100kmずつ走るんです。1人100km。

松尾 : マラソンの選手でもありえないよね。

プー・ルイ : (カミヤ)サキちゃんのマラソンみたいになっているけど、私からはじめたものなのでちょっと癪なんですよ。1回目は60kmでリタイヤ、2回目は100km走りきって、3回目はサキちゃんの並走で40kmくらい走って、トータルで200kmくらいなので、次走ったら300kmなんですよ。カミヤがいま385kmらしいので、もう1回やれば400kmになって超えるっていう。

松尾 : プー・ルイはなんでも勝とうとしますからね(笑)。

今田 : キカちゃんは張り切っているんじゃない?

プー・ルイ : 超張り切っていてうざいです! この間のギャンパレの駅伝で、カミヤが前半1人で100km走った記録が21時間だったらしくて、頭おかしいんですよ。だって24時間テレビが嘘みたいになっちゃうじゃないですか(笑)。それでもキカは私も21時間で走るみたいなことを言っていて。

松尾 : ただ今回のBiSには、オーディションのマラソンで1位だったキカと最下位だったペリ・ウブがいるっていうね。合宿オーディションのとき、マラソンがあるにもかかわらずペリ・ウブは厚底で走っていましたからね。

プー・ルイ : さすがに今回は靴を買ったっていってました(笑)。走りきらないと脱退なので。

松尾 : それは公式なの? プー・ルイ提案でしょ?

プー・ルイ : いやいや、それだと私が鬼みたい(笑)。そもそも渡辺さんが「走りきらないやついらなくない?」って言ったのが発端で、じゃあ脱退ですねっていう流れです。だから、来週のトークイベント、元BiSになっているかもしれない。

会場 : (笑)。

松尾 : 来週、アヤのトークショーとか入ってますけど、いきなり元BiSですか(笑)?

プー・ルイ : BiSっぽくてよくないですか(笑)?

松尾 : そうなのかもしれないけど。

プー・ルイ : 実際、100km超えた先に何が見えるかって話なので。今BiSが崖っぷちにいるからそれくらいやらないといけないんです。

松尾 : そういえば、今回編集していてわかったことがあるんだけど、SNSばかり見ている人が落ちたんだよね。たしかにニコ生の中継は重要だったんですけど、ニコ生ﾕｰｻﾞｰに手振ってっていわれたら手を振っちゃう、そういう手前のことを気にしている人たちはダメだよって。

プー・ルイ : でもナガヤマユキコ(ペリ・ウブ)は、ダンスレッスン中、ずっとニコ生見てましたからね。画面の前に座っちゃってましたから(笑)。

松尾 : そう。だからウブだけはおもしろくて。

プー・ルイ : 爆弾ですよね。この前銭湯に行ったとき、コートの下が全裸でしたからね。ライヴばっかりなので個性が面に出てないのが残念ですけど、車中泊ツアー中、おにぎりしか食べれないからってときに、丸めたおにぎりを潰して、その上にハンバーグって書いているんですよ。

会場 : (笑)。

松尾 : 天才だよね。あれは。あと、ウブが資格を満たしていたのって、ギブアップをしていないからなんだよね。マラソンも最下位、食うのも遅い、挙げ句の果てにデスカレーを食い切れずに冷蔵庫に入れてダンス・レッスンにいって。それでも彼女は一度もリタイアしますって言わない。そこになにかあるのかなって思った。

プー・ルイ : それじゃあ、100kmも100時間くらいかけて走るのかな(笑)。

松尾 : それもおもしろいよね。

プー・ルイ : そういう意味では他の3人のほうが心配ですね。走りきるという点で。

松尾 : それも楽しみにしながら観てもらえるといいですよね。

プー・ルイ : ツイキャスで中継しますけど最初と最後だけ見ればいいですよ、長いから(笑)。

松尾 : もちろん、僕らは撮影に行かないので。

プー・ルイ : えーーきてくださいよ!!

松尾 : 結構です(笑)!

取材&文 : 西澤裕郎