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2016/01/05 12:30

 

【潜入レポ】出演者はオール・シークレット!? ピストル・ディスコ主催3ヶ月連続企画の中身とは?

 

ROCK DJ集団ピストル・ディスコが、2015年12月12日、渋谷Milkywayで開催したイベント〈午後五時・密会・渋谷にて〉のライヴ・レポートを掲載。

当日まで、誰が出演するかは未発表というスタイルで行われた本イベントの気になる内容とは?

3月26日には、渋谷CLUB QUATTROにて〈ピストル・ディスコ七周年記念巡業~わたしの好きな歌~〉の開催も発表されており、勢いになる彼らの現在地を感じるとともに、2016年の彼らに注目してみてほしい。

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ROCK DJ集団ピストル・ディスコが、渋谷Milkywayにて10月から行っている3ヶ月連続企画の第3弾〈午後五時・密会・渋谷にて〉を開催した。17時の開場まで出演者はオール・シークレットという企画で、今回も開場と同時に誰が出るのか楽しみに多くの人が集まった。

危険な香りがぷんぷんする本公演の出演者が発表されてから30分。独特な緊張感が漂うなか登場したモハメドは、今回の出演が約6ヶ月かけてまわったツアー・ファイナルを翌週に控えた、セミ・ファイナル的ライヴだ。「アレキサンドロジャイアントマスク」から、エネルギッシュなパフォーマンスでフロアの空気を一気に高揚感へとシフトさせていく。ピストル・ディスコのイベントに出演するのは、なんと本公演で20回目(※主催者に確認したところ嘘)だったのだそうでオーディエンスからも驚きというよりは歓迎のムードが漂っていた。ツアーの全公演で歌ってきたという激情のロック・ナンバー「湾岸線のアリア」や、コール&レスポンスで盛り上がる「焼きたて!! アップルパイ先輩」などプレイしトップ・バッターを飾った。

ピストル・ディスコのDJは、いしまるからスタート。どっぷりとロックに浸かったムードから一転、「Snow celebration / アイドリング!!!」や「Twinkle Snow Powdery Snow / Perfume」といった冬や雪といった季節感のあるポップなダンス・ナンバーを繋いでいく。中盤から「すしですし / ふぇのたす」など遊び心をくすぐるような選曲がありつつ、終盤は「オレンジ / クリープハイプ」とロック調のダンス・ナンバーへと繋ぎ「HeLLo / Mrs. GREEN APPLE」で締めくくった。

2バンド目は、空きっ腹に酒。キレ味のいいカッティング・ギターが鳴り「Boooom」からライヴが始まると、ロック、ヒップホップ、ファンクのエッセンスを取り入れた独自のサウンドで、ずるずるとその世界へと引きずり込む。「今日は全部ピストル・ディスコのせいにしようぜ! 遊んでくれるかい?」と田中幸輝(Vo.)が叫ぶと「愛されたいピーポー」を投下。続いてグルーヴィーなリズムと歯切れの良いラップに合わせ、観客は自ずと体を揺らしていた。「今だけでいいんで好きになってください! パーティーしましょう」と観客を煽ったカオティックなパーティーにふさわしい「Pa」、コール&レスポンスを交えた「正常な脳」と一体となって楽しめるナンバーを盛り込みエネルギッシュなライヴを見せた。

続く、マキトのDJは、「Who What Who What / 凛として時雨」から疾走感のあるロック・チューンをプレイ。「徹頭徹尾夜な夜なドライブ / UNISON SQUARE GARDEN」→「トラウマキャバ嬢 / ゴールデンボンバー」などグルーヴ感のあるナンバーへシフトし、「ワンダーラスト / BIGMAMA」では、スイッチが入った観客がライヴさながらに盛り上がりブース前を陣取る場面もあった。ラストは、「弱虫な炎 / MAGIC OF LiFE」で自身の今年ラストDJを〆め、「次、FOX LOCO PHANTOM! めっちゃかっこいいライヴするから楽しみにしてて!」を言い残しバトンをつないだ。

FOX LOCO PHANTOMは、SEに山下達朗、織田哲郎、EXILEと新旧往年のクリスマス・ソングが、オデキ(Dr.)、依田達義(Vo.)が口パク物真似するというまさかの登場で会場を沸かす。ところが轟音をかき鳴らし始めると空気は一転し、「東京ロックス」など痛快なロック・アンセムを続々と投下しフロアは熱狂の一途をたどっていく。またMCでは「DJはモテると思うけど、ピストル・ディスコのDJがモテるなら問題」などといじり倒すトークを炸裂させる。ラストの「青いライオット」では、依田がフロアに降りハスキーな歌声を浴びせつつDJブースをいじったり、オデキのシンバルを降ろして観客に叩かせるなどやりたい放題! 振り切れたライヴ・パフォーマンスを見せつけた。

圧巻のステージが終わると、フロアには依田が持ち込んだシンバルが置き去りとなりまるで嵐の後のような有様。しっちゃかめっちゃかな状態のなか、DJ博士は「それ、撤収してください(笑)!」と絶叫。「Welcome to Splendid Light / THREE LIGHTS DOWN KINGS」からダンス・ロック系のナンバーから始まり、「THE WORLD IS MINE / the twenties」では、タカイリョウが飛び入り参加。一時機材トラブルに見舞われる場面がありつつも、自身の新譜より「非実在少女 / DENSHI JISION」などもプレイし大いに盛り上げた。

北海道・札幌を中心に活動する最終少女ひかさは、今回の公演のためだけに参加。いや、来襲という言葉のほうがふさわしいかもしれない。リハを終えると、但野正和(Vo.)の「そのままやっちゃうよー!」というかけ声でライヴがスタート。キッチュなフレーズとしむけんダンスの振りが印象的な「関係者でてこい」から、ゲーム音楽を思わせるグルーヴと畳み掛けるよなラップの「商業音楽」、青春パンクを思わせる「ピカピカ」とアグレッシヴで振り幅の広いナンバーを盛り込みライヴを繰り広げた。ラストは「いぎありわっしょい」と思いきや「あーりんわっしょい」を投下。但野がフロアに向かって跳び級のダイヴ! するなど、大胆なパフォーマンスで爪痕を残した。

ラストDJは、主催・クロマティーゆうや。やさしいメロディと歌声が響き渡る「猫とアレルギー / きのこ帝国」から始まり、「Just Living / Alaska Jam」では、遊びに来ていた森心言が飛び入り参加する場面も。中盤は「魔界にはがっかりだ / バックドロップシンデレラ」など盛り上がりに拍車をかけるアンセムを交えつつ、〆は「SUN / 星野源」。最後にこの密会企画に来てくれたお礼と「待っていても来ないんで、自分たちでやることにしました」と秘めていた思いを話しDJを締めくくった。

大トリを飾ったのは、徳島発・コミック・バンド四星球。のっけから、まさやん(Gt.)の「今日もう音楽たくさん聴いて、もう飽きたでしょう?」と手品を始めるという茶番で観客を引き付け、手品の〆とともににんにくの被りものをした北島康雄(シンガー)が登場。「我ら吉野川同盟」から、飛び道具を交えながら圧倒的な熱量でステージを展開していく。「コミック・バンドで終わりましょう!」と「クラーク博士と僕」では、フラフープを持ってフロアへ降りて大暴れし、もはや会場はステージもフロアも境目を感じられない無法地帯と化していた。そして来年リリースの新譜に収録される新曲「鍋奉行パエリアに挑戦」や、「BOY蜜GIRL」をプレイ。「僕らもピストル・ディスコもそう、娯楽も! 振り切れるれば芸術を超える景色が見えるんです!」と叫びラスト「ミスターコスモ」で豪快なパフォーマンスで魅了した。温まりきった空気のなか応えたアンコールでは、「MOONSTER daSH」を投下。北島が先陣を切りフロアに大きなサークルを作りラストにふさわしいハッピーな空気で包み、イベントは大団円を迎えた。

1回目より2回目、2回目より3回目と回を増すことに盛り上がりを見せたピストル・ディスコ3ヶ月企画〈密会〉。こんな強烈な個性を持つバンドが集い、演者も来場者もライヴ開始直前までドキドキすることは早々ないだろう。この成功は、自身の実績とファンを信じ”誰が出るかわからないイベント”を企画したピストル・ディスコと、そんな型破りなイベントへの出演を快諾した肝っ玉のすわったアーティストのロックを信じる力があったから掴めたもの。来年クアトロ公演を敢行するピストル・ディスコ、そしてこの3公演に出演された全出演者がきっと来年さらなる飛躍を見せることだろう。最高のパフォーマンスを見せてくれたアーティストの吉報を筆者は心して待ちたい。(大島あゆみ)

〈ピストル・ディスコ三ヶ月連続企画「午後五時・密会・渋谷にて」〉
2015年12月12日(土)渋谷Milkyway
出演 : モハメド / 空きっ腹に酒 / FOX LOCO PHANTOM / 最終少女ひかさ / 四星球

・ROCK DJ集団『ピストル・ディスコ』 OFFICIAL WEB
http://testpistoldisco.web.fc2.com/


[ニュース] FOX LOCO PHANTOM, 四星球, 空きっ腹に酒

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