2013/12/09 17:48
「ラズウェル細木のマンガはじめてのジャズ教室」
(DU BOOKS刊)
酒道のマスターピース漫画『酒のほそ道』などで知られるラズウェル細木によるジャズ入門漫画が刊行された。その歴史から、名盤などがすっきりとやさしく漫画でわかる1冊。
なんとなく雰囲気としてはわかってるんだけど、いざとなると説明がつかない音楽ワード・ランキングなんてものがあれば、まぁ、間違いなく上位に必ず食い込んでくるんではないでしょうか、そう「ジャズ」って言葉。現在でもクラブ・ジャズや、ポップス、果ては前衛音楽まで、さまざまな音楽の領域にも組み込まれているジャンル〜音楽的要素でもあります。そんなジャズという音楽、その魅力を、ユーモラスな漫画でかなりすっきりと伝えようというのがこの本「ラズウェル細木のマンガはじめてのジャズ教室
」。「酒のほそ道」で同じみのラズウェル細木は、大のジャズ通として知られ、本作を刊行するディスクユニオンの出版部門〈DU BOOKS〉からは、マニアックに名門レーベル〈Blue Note〉を追った『ラズウェル細木のブルーノート道案内』という本も出している。今度は、そんな細木が“ビバップ”や“スウィング”、“フリー・ジャズ”といったワードを、初心者にもわかりやすく、それぞれ各回で1キーワードを紹介していくという内容。また各キーワードに添った、厳選された(5〜6枚)のディスク・ガイドもついているので、まさにこれからジャズに入る人、またはすでに聴いているものがどういうものなのか確認したい人なんかにはぴったりの内容ではないだろうか。またロック・ファンやクラブ・ミュージック・ファンのつまみ聴きな楽しみ方には本当にぴったりな本。
またラズウェル細木タッチによる名盤ジャケットや、アーティストのイラストも良い味だしてて、これまたナイス。肌寒い季節に熱燗とジャズなんてのも、またオツです(あ、「酒のほそ道」ファンとしてつい)。
(河村祐介)
■出版社ページ
http://diskunion.net/dubooks/ct/ detail/DUBK026