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2013/04/13 08:17

 

うみのて、アルバム再現ライヴで2ヶ月に及ぶツアーがスタート——OTOTOY最速レポ

 

4月12日、うみのて presents〈うみのて『IN RAINBOW TOKYO』レコ発! ~虹の街、渋谷にて~〉が、対バンにSuiseiNoboAzを迎え、渋谷o-nestにて開催された。

19時半、もう開演予定時刻だというのに、受付には長蛇の列が。なんとか受付を済ませてホールへ向かうと、中は既にかなりの数の観客で埋め尽くされていた。

20分近く押して、ライヴが始まる。まずステージに現れたのはSuiseiNoboAz。アメリカでのツアーを経て、日本では久しぶりのライヴとなる。

スタートから、とてつもないグルーブを響かせる。数曲演奏後、石原正晴(Vo、Gt)が「うみのてのみなさん、リリースおめでとうございます」と、うみのてを祝福する。さらに、6月にavexのレーベルcutting edgeから、3rdアルバムをリリースすることも発表。その後、そのアルバムに収録される予定の曲を中心に演奏する。未発表曲ばかりのセットリストながら、最後まで圧倒的な迫力のサウンドを爆発させ、うみのてに繋いだ。この頃には、開演時からさらに観客が増え、フロアは身動きを取るのが難しいほどの満員になっていた。いよいよ、うみのてのライヴが始まる。

うみのてのメンバーがステージに登場し、笹口騒音(Vo、Gt)が両手を高く掲げると「TALKING BABY BLUES」が始まった。1曲目から笹口は痛烈にシャウト、高野P介(Gt)はギターを大きく振り乱しながら演奏する。曲中、高野の「お待たせしました。うみのて始めます!」の言葉に、客席は待ってましたとばかりに歓声をあげる。笹口の「渋谷ー!! 新しい戦争を始めよう! いつやんの? 今でしょ!!」という叫びを合図に始まったのは、2曲目の「NEW WAR(IN THE NEW WORLD)」。さらに、うみのてのキラー・チューンとも言うべき「もはや平和ではない」、「WORDS KILL PEOPLE (COTODAMA THE KILLER)」と、激しい曲を立て続けに演奏する。

ここで、あることに気づく。もしかして、アルバム『IN RAINBOW TOKYO』の曲順通りに演奏しているのでは? このまま、最後までアルバム通りに演奏するのだろうか。次に演奏されたのは「三億年」。やはりそうだ。アルバムのレコ発で、その曲順通りに演奏するとは、なかなか興味深い試みである。

寺本みき(Glocken、Key)のグロッケンの美しい音色が心地よい「ぐるぐる回る」、そして「SUICIDAL SEASIDE」を続けて演奏したところで、笹口のMC。「今日はありがとうございます。うみのてです。まだ半分も行ってないんで、よろしく」。そして、「SAYONARA BABY BLUE」を優しく歌い上げた。ここで笹口はギターを置き、着ていたシャツを客席に投げ捨てると、激しく煽る。始まったのは「東京駅」。笹口はモニターに足をかけ、絞り出すように歌い叫ぶ。

早瀬雅之のベースがうねりを上げ、そこにキクイマホの激しいドラムが絡みつくと「正常異常」が始まる。高野も激しく動き回り、ギターからぶら下がっているウニのおもちゃが点滅する。早瀬も珍しく感情を露わにし、曲中でメガネが吹き飛んだ。

ライヴは終盤に突入。アルバムに残された曲は、あと2曲。ミラーボールが回る中、「RAINBOW TOKYO」が演奏される。情緒的な演奏が胸に響く。ここまで歌い続けてきた笹口の声が少し擦れており、それが余計に心を揺さぶる。笹口の「本編最後の曲です。ありがとうございました」という挨拶から、最後の曲「FUNADE」が始まる。高野と笹口のギターが絡み合い、たまらなくエモーショナルに響く。観客はみな、真剣に耳を傾けていた。

客席のアンコールを受けて、再びステージにうみのてのメンバーが登場する。笑顔の寺本が、「こんなにたくさんの人の前で演奏するのは初めてです。ありがとうございます」と、感謝の言葉を口にする。そして、シャンパンの瓶を片手に笹口が登場。「気づいたと思うんですけど、アルバムの曲順通りに演奏しました」と話し、「これからもっと頑張ります。これからツアーに行って、渋谷WWWでワンマンやります」と、ツアーへの意気込みを語る。高野も「末長くよろしくお願いします」と挨拶した。

ラストに演奏されたのは、未発表曲「UMINOTE LAST TRAIN」。ミディアム・テンポの、これからのうみのてを予感させるような大作。アウトロに向けて徐々に演奏は激しさを増し、その勢いが頂点に達したところで、ライヴは終了した。最後にもう一度「ありがとうございました。うみのてでした。グッナイ」と笹口が挨拶すると、それまで演奏に聴き入っていた客席から、大きな拍手と歓声が上がった。

SuiseiNoboAzが作った流れをさらに増幅させるような、圧巻のステージだった。それに対して客席は、激しく暴れるというよりも、終止真剣にステージに見入っている人が多い印象を受けた。それだけ、今のうみのてに注目している人が多いのではないだろうか。ここからファイナルの渋谷WWWのワンマン・ライヴまで、2ヶ月に及ぶツアーが始まった。その間に、彼らがどれほどの進化を遂げるのか、今から楽しみである。(前田将博)

写真 : 木村泰之

〈うみのて presents 「うみのて『IN RAINBOW TOKYO』レコ発! ~虹の街、渋谷にて~」〉

2013年4月12日@渋谷o-nest

<セットリスト>

1. TALKING BABY BLUES
2. NEW WAR (IN THE NEW WORLD)
3. もはや平和ではない
4. WORDS KILL PEOPLE (COTODAMA THE KILLER)
5. 三億年
6. ぐるぐる回る
7. SUICIDAL SEASIDE
8. SAYONARA BABY BLUE
9. 東京駅
10. 正常異常
11. ATOMS FOR PEACE
12. RAINBOW TOKYO
13. FUNADE

アンコール
14. UMINOTE LAST TRAIN

■うみのて LIVE INFORMATION

うみのて 1stアルバム『IN RAINBOW TOKYO』リリース・ツアー
オワリカラ presents 渋谷モンパルナス
2013年4月20日(土)@渋谷WWW/屋根裏/CYCLONE/WastedTime
2013年4月21日(日)@京都VOX HALL
2013年4月22日(月)@名古屋鶴舞DAYTRIP
SEBASTIAN X presents TOKYO春告ジャンボリー
2013年4月29日(月)@上野水上野外音楽堂
2013年5月11日(土)@大阪南船場地下一階
2013年5月12日(日)@名古屋新栄CLUB ROCK'N'ROLL
2013年5月19日(日)@仙台FRYING SON
2013年5月25日(土)@福岡薬院UTERO
2013年5月26日(日)@熊本NAVARO
2013年6月1日(土)@札幌SOUND CRUE
2013年6月2日(日)@札幌Sound Lab mole
うみのて ツアー・ファイナル・ワンマン
2013年6月12日(水)@渋谷WWW

ASIAN KUNG-FU GENERATION presents 「NANO-MUGEN CIRCUIT 2013」
2013年6月26日(水)@仙台Rensa

・うみのて HP
http://uminote.blogspot.jp/

・OTOTOY うみのて特集
http://ototoy.jp/feature/index.php/20130322

[ニュース] SuiseiNoboAz, SuiseiNoboAz / GuruConnect, うみのて

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