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2022/05/27 22:15

 

【コラム】ブルーハーツの名曲たちが胸に突き刺さる、映画『君が世界のはじまり』

 

ふくだももこ監督の原作「えん」と「ブルーハーツを聴いた夜、君とキスしてさようなら」の2作品を脚本家・向井康介が一つの作品に仕上げた映画『君が世界のはじまり』。

話題の若手俳優が多く出演する中、NITRODAYのボーカル・小室ぺいも俳優として参加しており、初演技とは思えない堂々とした姿で劇中に登場します。

【あらすじ】大阪の端っこにある退屈に満ちた町で、高校生たちが何者でもない自分を持て余していた。そんな中で、町で高校生が犯人として逮捕されるというセンセーショナルな事件が起きて町で混乱が起きる。そんな中で彼らは何を考え、どう行動するのか。とてもリアルで、切ない青春物語。

授業をサボってタバコを吸っている主人公“えん”の幼なじみの“琴子”、精神的な病気を持つ父親の存在に苦しむ“ナリヒラ”、東京から転校してきた“伊尾”、母親が家を出ていってしまった“純”。皆それぞれ悩みを抱えながらも、学校では普通を装いながら生活を送る姿に胸が締め付けられます。

物語の中盤で“純”が嫌っている父親からの連絡でイライラが爆発しそうになったとき、咄嗟にイヤホンから再生するのがTHE BLUE HEARTSの「人にやさしく」。この瞬間、全てが解放されたかのようにリズミカルに歩き出す“純”。見ているこちら側も、とても気持ちが晴れやかになります。「叫ばなければやり切れない思いを ああ大切に捨てないで」という歌詞は、悩みを抱える映画の中の彼女たち、そして今を頑張っている私たちの胸に痛いほど突き刺さります。

物語の終盤、父親を殺してしまった高校生が捕まるという事件が起こります。このことをきっかけに彼女たちは「気持ち」について考え始めます。犯人の高校生と自分はどこが違うのか、そこを考えることに意味があると。果たして、彼女たちはそれぞれどんな考えを持って行動するのか、見どころです。

劇中では彼女たちの悩みや葛藤の行方は描かれていませんが、ブルーハーツの名曲と共に前に進もうとする彼女たちの姿はタイトル「君が世界のはじまり」のイメージ通り、光り輝いて見えます。

もう大人の私たちはこの映画のような淡い青春時代に戻ることはできませんが、劇中のブルーハーツの曲のように、青春時代に聞いていた曲、前を向くきっかけとなった曲を思い出してみてはいかがでしょう。今悩んでいること、抱え込んでいることを解放するきっかけになるかも知れません。

現在、映画『君が世界の始まり』は動画配信サイトにてレンタル視聴可能です。また、劇中に登場したTHE BLUE HEARTS「人にやさしく」「キスしてほしい」、さらにNITRODAYのカバーver.「人にやさしく」はOTOTOYにて配信中ですので是非、映画と合わせてチェックしてみてはいかがでしょう。

映画情報
『君が世界の始まり』(2020年公開)
原作/監督:ふくだももこ
脚本:向井康介
出演:松本穂香、中田青渚、片山友希、金子大地、小室ペい(NITRODAY)

リリース情報
・THE BLUE HEARTS「人にやさしく」「キスしてほしい」
OTOTOYより配信中:https://ototoy.jp/_/default/p/628376
・NITRODAY「人にやさしく」
OTOTOYより配信中:https://ototoy.jp/_/default/p/582310

インフォメーション
公式サイト:https://kimiseka-movie.jp/
公式Twitter:https://twitter.com/kimiseka_movie


[ニュース] NITRODAY, THE BLUE HEARTS

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