「メジャー・デビューします」。それはあまりにも突然の発表だった。──2023年12月4日、渋谷 CLUB QUATTRO。この日bokula.のライヴをはじめて観た私は、はじまった瞬間からフロアの熱狂に圧倒されていた。会場にいた全員が腕を精一杯に腕を伸ばし、拳を握り、bokula.のパフォーマンスに全力で答えていた。会場に収まりきらないようなあの熱気をいまも覚えている。もっと観たい、もっと観たい! そんな高揚感が瞬間瞬間で重なっていくのをヒリヒリと感じていたライヴ終盤、えい(Gt./Vo.)はリスナーへの想…
シンガー・ソング・ライター、新津由衣が、自身の持てる全てを詰め込んだ最新アルバムをリリースした。タイトルは、その名も『傑作』。今作はプロデュースを石崎光が務め、楽曲のポップスとしての純度を極限まで高めた、まさに『傑作』と言える仕上がりに。これまで以上に聴く人に届けることを意識したという歌詞には、自身の婚約破棄や交通事故など、パーソナルな出来事も綴られている。自身のスランプやコロナ禍、RYTHEMの再始動などを経て、新津由衣は、いかにして『傑作』を作り上げたのか。そして、会場全員がワイヤレスヘッドフォンを着用…
THIS IS JAPANのニュー・アルバム『NEW JAPAN』は、バンドという集合体を通して制作されたからこそ生まれた力作だ。ここ数年はアニメのタイアップなどを経て、ポップス色が濃いシングルを連続リリースしていた彼ら。しかしアルバムを作るにあたり、THIS IS JAPANが必要としたものは大衆性ではなく、“原液”だった。自分たちの個性をできるだけ濃く、そしてバンド単位でストレートに表現をする。それこそが彼らのいまやるべきことだったのだ。個人それぞれが力を発揮する形ではなく、静かに相互扶助をすることでデ…
2024年もさらなるステップアップを目指して、日々もがき続けるPIGGS。昨年2023年の体制の変化や苦難の時期を経たいま、グループの現在地はどこにあるのか。今回OTOTOYではその答えを探るべく、メンバーのプー・ルイ、サウンド・プロデューサーのRyan.B、そしてデザイン面もサポートするMETTYの3人を招いて、インタヴューを実施。今後PIGGSはどのような信念を持って活動していくのか、最新シングル「街underworld」にはどのような想いを込めたのか、グループの状況も含めてかなり赤裸々に語ってもらいま…
私立恵比寿中学が、2024年2月28日に10人新体制初のアルバム『indigo hour』をリリースする。「永遠の青春」をテーマに作られたという今作は、その骨子となる3曲、"BLUE DIZZINESS"、"CRYSTAL DROP"、"TWINKLE WINK"の作詞を佐藤千亜妃が担当。今回OTOTOYでは私立恵比寿中学のメンバーである、真山りか、小林歌穂と佐藤千亜妃の3名にインタヴューを実施。それぞれの楽曲に佐藤はどのような想いを込めたのか、メンバーはそれをどう受け取ったのか、語ってもらいました。...…
多くの人から愛される存在になった、水曜日のカンパネラ。その魅力とはどの部分にあるのか。今回OTOTOYでは、西澤裕郎、つやちゃん、沖さやこの3人のライターが「水曜日のカンパネラはなぜ、令和のいまも愛されるのか」というテーマでコラムを展開。それぞれの視点から、水曜日のカンパネラというグループの魅力をお伝えします。...…
2024年3月16日、日本武道館での単独公演〈METEOR SHOWER〉の開催が決まった水曜日のカンパネラ。2021年9月の詩羽の加入から2年半が経ち、その間に大きな飛躍を遂げ、快進撃を見せてきました。OTOTOYでは、二代目主演の詩羽、サウンド・プロデューサーのケンモチヒデフミ、そしてなんでも屋のDir.Fの3人に取材を実施しました。現体制の中で、ターニング・ポイントとなった出来事は何だったのか、ロングインタビューでじっくりと迫りました。...…
2024年3月16日に、「日本武道館単独公演〜METEOR SHOWER〜」を開催する水曜日のカンパネラ。OTOTOYでは、この武道館公演の開催を記念して、スペシャル大特集をお届けします! まず1本目は詩羽が加入してから、これまでに迫ったロング・インタビュー。メンバーそれぞれが思う、ターニングポイントとなった出来事について語ってもらいました。2本目は、3人のライターが「水曜日のカンパネラはなぜ、いまも愛されるのか」というテーマで執筆したコラム。それぞれの視点から、その魅力を解き明かしています。3本目は、詩羽…
インスト・ロック・バンド、LITEのニュー・アルバム『STRATA』は、収録曲の半分にヴォーカルが入っていた。前作をリリースしてから、約4年半。この間にLITEのスタンスに変化が訪れたのだろうか? そんな疑問を抱きつつ、武田信幸(Gt / Vo)のバリエーション豊かなヴォーカルに確かな興味も持ちながら挑んだ今回の取材。リリースまでの4年半を振り返りながら、いまのLITEに徐々に近づいていくと、そこにあったのは変わることのない音楽への探究心と長い時間をかけて培ってきたメンバーへの信頼感だった。2月17日(土)…
シューゲイズ、ドリームポップ、エレクトロ。これまでの作品を通してさまざまな音楽性を提示してきた、名古屋のバンド、EASTOKLAB。満を持してリリースされたこのファースト・フル・アルバムは、フロントマンの日置逸人にとってこれまで以上に大切な作品になっただろう。その理由はとてもシンプルなもので、荒木正比呂(レミ街)がアレンジャーとして参加しているからである。「出会わなかったら、いまの自分は存在しない」というほど影響を受けた荒木とともに制作をし、その楽曲について本人のスタジオで語らう。言うまでもなく、これは重要…
小島みなみと紗倉まなのユニット、おとといフライデー(通称、おとフラ)、今年の3月9日のワンマンライブを最後に解散することを発表した。トリプルファイヤーや浅見北斗(Have a Nice Day!)などの個性的なアーティストからの楽曲提供で、普段の職業とは違う「ちょっと前衛的」な一面を見せてきた彼女たち。おとフラはなぜ、解散することを選んだのか。その心境を訊くべく、2人にインタヴューを実施。改名前の乙女フラペチーノ時代を含め、10年以上の活動を振り返ってもらい、「宝物みたい」と語る初アルバムへの思い入れについ…
本日、2024年1月26日。tetoの改名からちょうど2年が経った。the dadadadysと新たに名付けられたこのバンドとどう向き合ったらいいのか。前身時代からのリスナーのなかには、そう戸惑う者も少なくなかったはずだ。tetoからthe dadadadys、そして現在に至るまで。この変遷のなかで5人のメンバーはなにを感じていたのだろう。過去に立ち返りながらも“いま“と向き合った今回の取材は、たまにヒリヒリしながらも、the dadadadysの信念に迫る重要な時間となった。...…