【祝】カクバリズム15周年企画! 15年の軌跡を、レヴューとともにたどっていきましょう!!!
この15年間で、YOUR SONG IS GOOD、SAKEROCK、二階堂和美、キセル、イルリメ、cero、VIDEOTAPEMUSIC、スカート…… などなどインディ・シーンを賑わすアーティストが数多くの作品をリリースしてきたカクバリズム。数多くの作品の中から厳選した14作品のレヴューを掲載! カクバリズムの歴史を、そのリリース作品とともにみていきますよ〜! 最近カクバリズムを知った方はぜひこの機会にいろんな作品にふれてみてください。また昔からのファンの方は、いまいちどカクバリズムからリリースされた作品に酔いしれてみてはいかがでしょうか。
※この原稿は、〈岡村詩野音楽ライター講座〉の講座生に寄稿いただきました。
YOUR SONG IS GOOD『YOUR SONG IS GOOD』
2004.10.6 RELEASE
レーベル カクバリズム 発売日 2009/11/25
01. 02. 03. 04. 05. 06. 07. 08. 09. 10. 11. 12. 13. 14.
※ 曲番をクリックすると試聴できます。
■世界一周疑似体験フル・アルバム (Text by 金秀奈)
セルフ・タイトルを付けたYOUR SONG IS GOOD初のフル・アルバム。最後まで聴いていると、暖かい国だけを回って世界一周して帰って来たような感覚に陥る。しかも色んな時間帯の色んな国! 2曲目「SPLASH」では昼下がりの陽気なブラジルの街を、6曲目……>>続きはこちら
キセル『magic hour』
2008.01.23 RELEASE
キセル / magic hour
01. マジックアワー 02. 手紙 03. 春の背中 04. 枯れ木に花 05. サマーサン 06. 君の犬 07. 窓辺 08. 眠る人 09. ビューティフル デイ 10. 同じ夢 11. 緑の日 12. 写真
※こちらOTOTOYでは配信がございません。
■あの頃の音、今ここに (Text by 熊谷にどね)
街を歩けば、昔に比べてイヤホンをしている人はずいぶん多くなった。けれど、周囲の音を遮断し、互いの空間を共有しなくなった今こそ、向かいのおばあちゃんが作る夕飯の支度の物音や、隣のお母さんの子守歌が聞こえてきたあの頃の良さを実感すべきではない……>>続きはこちら
SAKEROCK『ホニャララ』
2008.11.5 RELEASE
■ポップスターの原点 (Text by 鈴木征太郎)
本作がリリースされた当時、僕はSAKEROCKの良さがわからなかった。しかし、今改めて向き合ってみると、その後、大人気になる星野源のスタイル、“どこにでもいそうな普通の人”という個性が既に萌芽としてここにあることに気づく。“普通の人”だからこそ、……>>続きはこちら
イルリメ『メイド イン ジャパニーズ』
2009.2.4 RELEASE
■鴨田の視点で描かれた“日本”という街 (Text by 阿部文香)
一切ゲストを迎えず、鴨田がほぼひとりで作り上げたアルバム。前作『イルリメ・ア・ゴーゴー』は徹底的にハッピーな楽曲群だったのに対し、このアルバムにはどこか郷愁を感じる。それは緻密に選ばれた言葉のひとつひとつに、人の温かみや生活感が浮かび上がる……>>続きはこちら
鴨田潤『一』
2011.03.09 RELEASE
■パンピーブギは終わらない (Text by ふくちあつし)
鴨田潤が2011年にリリースした『一』には、「耳」ではなく、まず「口」が覚えてしまうようなフレーズがいくつも埋めこまれている。とはいえそれは、身体感覚にべったりと張りついた音楽ではない。むしろ身体化=無意識化された音楽は、批評されるべくして提……>>続きはこちら
二階堂和美『にじみ』
2011.07.06 RELEASE
二階堂和美 / にじみ
01.歌はいらない 02.女はつらいよ 03.説教節 04.あなたと歩くの 05.PUSH DOWN 06.ネコとアタシの門出のブルース 07.麒麟 08.蝉にたくして 09.岬 10.ウラのさくら 11.Blue Moon 12.萌芽恋唄 13.とつとつアイラヴユー 14.いつのまにやら現在でした 15.お別れの時 16.めざめの歌 17.足のウラ
※OTOTOYでは配信がございません。
■生きて、動く歌たち (Text by 佐藤みなと)
ひとたび聴くと、心のあちこちが動き、ほころんでいく。二階堂和美の2011年作『にじみ』は、全て自作の楽曲がそれぞれ短編小説のようでありながら、縁の深いミュージシャンとの呼吸の合った演奏によってアルバム全体がひとつの生命体のようにまとまり、生き……>>続きはこちら
ザ・なつやすみバンド『TNB!』
2012.6.6. RELEASE
■子供の頃に逃避行 (Text by 和田晴子)
「毎日が夏休みであれ」という信念をバンド名とした、ザ・なつやすみバンドの1stアルバム。本作を聴くと、過去の記憶にすっと戻ってしまう。少なくとも私にとっては最初の2曲だ。1曲目の過ぎ去る夏を歌う「なつやすみ(終)」では、中川理沙の無垢な声が……>>続きはこちら
cero『WORLD RECORD』
2013.06.12 RELEASE
■憧れを乗せ回り続ける、TOKYO RECORD (Text by 佐藤なつみ)
ceroにとってWORLD=“東京と音楽と仲間”であろう。彼らの言うエキゾチカは、細野晴臣のように“フェイク"で彼らが東京という地から想像する異国やパラレルワールドだ。それらに日常風景を混ぜ込んだ1stアルバムに、ceroは“東京で生きる若……>>続きはこちら
キセル『明るい幻』
2014.12.3 RELEASE
■さあ、優しい追憶の旅へ出よう (Text by 相崎美帆)
家族と乗った車窓から見える青々した木々と心地よい風、遊び疲れた夕方のオレンジ色、そして夜道の澄んだ空気と満点の星空。キセル7枚目のアルバム『明るい幻』は、私にそんな故郷の風景を思い出させた。“現在”から離れた遠い記憶が歌われている本作は、制……>>続きはこちら
(((さらうんど)))『See you, Blue』
2015.3.18 RELEASE
■Welcome to Despair (Text by 尾野泰幸)
絶望。そして、孤独の肯定と、ナルシシズムへの賞賛。それが、(((さらうんど)))の3枚目となる、このアルバムのテーマだと、メンバーの鴨田潤は本作品にまつわる複数のインタビューで語った。 歌詞に散見されるのは、「絶望」と「あなたへの距離」という……>>続きはこちら
cero『Obscure Ride』
2015.05.27 RELEASE
■Obscure Soul from Tokyo (Text by 中村京介)
3rd アルバムにしてceroが拓いた新たな音楽の地平を"オブスキュア・ソウル"と命名したい。本作への評価は、ネオ・ソウル以降のグルーヴを緻密に再現したことに集まる。しかし同時に華の70's ニュー・ソウルという逆行する時代のブラック・ミュ……>>続きはこちら
VIDEOTAPEMUSIC『世界各国の夜』
2015.9.30 RELEASE
■拝啓、名も知らぬ夜へ愛を込めて (Text by 井草七海)
もう誰も気にとめない古ネオンが想起させる、過去の名もなき人々の夜のざわめきは、甘美だ。VIDEOTAPEMUSICの、全国流通のフル・アルバムとしては2作目の本作は、さらにそこに、懐古趣味以上の愛着を持ち得ることを教えてくれる。彼はその夜た……>>続きはこちら
スカート『CALL』
2016.04.>20 RELEASE
■あらゆる人の未練を肯定するラヴ・ソング集 (Text by 高橋秀実)
例えば深夜、1人ベランダで肩を落とし外を見つめる。何かを期待して真夜中のクラブに1人ででかける。平日の昼間、道端を炭酸の抜けてしまった缶ジュースを持って、あの頃よく通った公園を散歩する。とても好きだった人を遠くに見つけて、思わず目で追ってし……>>続きはこちら
YOUR SONG IS GOOD『Extended』
2017.05.10 RELEASE
■ぜんぜん足りてないぢゃん (Text by 大場正巳)
葉を揺らす潮風も雲が渡る風景も感じられない。強い日差しも蜃気楼もサンセットだって、リゾートのプールやハッキリしない水着の跡も、スローに見えるレゲエ・ステップなんて、まったくもって感じる事ができやしない。“YOUR SONG IS GOOD”……>>続きはこちら
レヴューを掲載していないカクバリズム作品も多数配信中!
『岡村詩野音楽ライター講座 夏期集中講座』講座生募集中!
音楽評論家として活躍する岡村詩野のもと、音楽への造詣を深め「表現」の方法を学ぶ場、それが「岡村詩野音楽ライター講座」です。ここにはプロのライターを目指す人から、ライティングの経験はないけれど音楽が好きで、表現の幅を広げたい! という人まで幅広いバックグラウンドを持った参加者が集い、学び合っています。
昨年開催し、ご好評をいただいた夏期集中講習を今年も開催します。短期集中講座ならではの、より丁寧で濃度の高い授業を行い、音楽を表現するための基本的な部分から応用までを、2日間でみっちり学んできます。また9日(土)の夜には、講師を務める岡村詩野も参加する交流会を行いますので、様々な質問をぶつけてみてください。
ライティング経験者はもちろん、初心者の方も大歓迎です! 「音楽ライターになりたい」「好きなアーティストを素敵な文章で人に伝えたい」「自分が聴いている音楽に対する造詣を深めたい!」「夏休みになにかはじめたい」…… 動機は何でも構いません! この機会にあなたも、メディアやアーティストから信頼される音楽ライターを目指す第一歩を踏み出してみませんか?
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