POP、個別インタヴュー・イヌカイマアヤ編「続けることで見えてくることもあるのかなって」
イヌカイマアヤは、下記取材で話したことを間髪おかず行動で示してみせた。3月14日、渋谷サイクロンで行われたPOPの3rdワンマン・ライヴのアンコール。約10分に渡って、カミヤサキの活動休止当時に感じていた怒り、メンバーへの苛立ちと葛藤、それを述べた上で、自分がPOPでいることの必要性とメンバー5人で走り続けたいということを独白した。「自分が発した言葉をすごく気にしちゃうんですよ」。インタヴュー内でそう語るイヌカイだが、ステージ上ではしっかりとはっきりと自分の気持ちを伝えようと堂々と言葉を紡いでいった。
そのMCに続いて披露されたのが、2ndシングル『QUEEN OF POP』のカップリング曲「走る!!」だった。同曲はイヌカイマアヤによる作詞曲。「この曲には私の思い、そしてPOPすべての思いが込められています。みんなに明るくなってもらいたい。そして私たちを明るくしてほしい」。そう話したあと、入場時に配られたイヌカイからのプレゼントを開けるよう指示すると、そこからはサイリウムが出てきた。ステージ上ではイヌカイがカミヤサキに誰よりも力強く、バトンを渡すかのようにサイリウムを渡した。そして披露された「走る!!」は、このライヴのどの曲よりも色とりどりに光を放っていた。
続けていくことが大切。そう語るイヌカイマアヤへの初単独インタヴューをお届けする。
取材&文 : 西澤裕郎
写真 : 大橋祐希
POPの2ndシングルを配信スタート!
POP / QUEEN OF POP
【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV、AAC、mp3 単曲 200円 / まとめ 800円
【Track List】
1. QUEEN OF POP
2. 走る!!
3. QUEEN OF POP(inst)
4. 走る!!(inst)
「かわいいよ」って言ってもらってからステージに臨みます
ーーPOPを始めて約9ヶ月経ちますが、マアヤさん的にいまのPOPはどうですか?
イヌカイマアヤ(以下、マアヤ) : 前よりも楽しくなっているのと同時に、感覚を掴んできて、前とは違った焦りとかが出てくるようになりましたね。
ーー前の焦りっていうのは?
マアヤ : とりあえずやらなきゃならないって焦りでした。今の焦りは、ちょっと先を見据えた焦りみたいな感じですね。
ーーそれはよくなってきてるってことですよね?
マアヤ : ですね。たぶん(笑)。
ーーマアヤさんって人一倍気を遣うところがあるのかなと思っていて。ステージ上でメンバーの自己紹介でもお客さんと一緒になって名前を言っていたり、O-Eastのライヴ後のバックステージでユアちゃんが体調悪くなってしまったときもずっと付き添っていましたし。自分で自分の性格とかってどう思いますか?
マアヤ : うーん。性格はよくないと思います(笑)。自分が発した言葉をすごく気にしちゃうんですよ。その人をもしかしたら傷つけてしまったかもしれないって。
ーー結構、気にしいなんだ。
マアヤ : 例えばですけど、赤ちゃんがかわいいと思うじゃないですか? でも、それって、赤ちゃんをかわいいと思っている自分がかわいいのかもしれないとか思っちゃって。赤ちゃんにも笑いかけても、周りの人は「あいつ、赤ちゃんがかわいいと思っている自分に酔ってるだけなんだな」とか思ったりしてるかもしれないって考えちゃうんですよ。そういうところがよくないと思っていて。
ーーなんで、そこまで考えちゃうんですか?
マアヤ : 人が好きだから、その人がどういう考え方をしているのかを考えちゃうんですよ。よく人間観察をしているんですけど、あの人はどういう考えをしてるんだろうって思った時に、自分のことを相手がどう思っているか考えちゃう。
ーーPOPに入る前からそういう感じですか?
マアヤ : そうですね。物心ついて、いろんなことを考えられるようになってからは。
ーーPOPに入ってから自分自身って変わったと思います?
マアヤ : かわいくなりました!! ふふふふふ。最近はライヴ前にみんなに「かわいい?」って聞いて、「かわいいよ」って言ってもらってからステージに臨みます。なんか、小川さん(POPマネージャー)が見てる(笑)。
小川智也(以下、小川) : かわいくなったよね。
マアヤ : かわいくなりましたよね!!
小川 : さらにね!!
言わないと人には伝わらない
ーー(笑)。サキちゃんの活動休止前の5人と、いまの5人ではPOPの雰囲気も変わったと思うんですけど、マアヤさんはどういう部分が変わったと思いますか。
マアヤ : 今もですけど、前はもっとメンバー1人1人に気を遣ってたなと思います。初対面で集められて、いきなり練習を一緒にして、家族よりも過ごす時間が多くなったから、最初は気を遣ってましたね。この子はどういうことを言ってほしいんだろう? とか、どういう考えをしてるのかな? とか、顔にでる子もいれば、秘めている子もいるので、いつも気にしていました。それからいろいろあったけど、メンバーのことは絶対嫌いにはなれないし、いい意味で気を遣わなくていいと思えるようになってきて、言い合えることも多くなってきたので、それが変わったかなって。
ーー最初気を使っていたところから、一緒にライヴをしたり、全国いろいろなところに一緒に行って仕事したりするなかで、気を使わなくなっていったと。
マアヤ : そうですね。最近思うのは、言わないと人には伝わらないっていうことで。ダンスとかに関しても、私はあんまり言わない人だったんですよ。どう思われるのか気にしちゃうから。でも最近は、ライヴ中にもメンバーのことを結構見ていて、これ間違ってるなとか気がついたら、ライヴ後に言おうと思うようになって。ライヴ後は私がちょっと倒れそうになってるので、思い出したときに言うようにしていますね。
ーーライヴ中も、視野を広く持ちながらやっているんですね。
マアヤ : そこも見れるようになりました。サキちゃん以上にはまだできていないところもあるんですけど、ダンスを見れる方の人なのかなと思っています。
ーーイヌカイマアヤとしての強みってなんだと思いますか?
マアヤ : 私の強みはなんだろう…。うーん。ブログを始めた!
ーー自分からやりたいって申し出たんですよね。
マアヤ : そうです! いろいろあったんですけど、それまでの発信方法がTwitterだけだったので。Twitterって、写真とかメンバーの近況とか、すぐ知れるしすごいいいツールだとは思うんですけど、情報量が足りないかなと思っていて。140文字しか書けないし、まとめることも難しいものもあるじゃないですか。ブログでは字数制限がなくできると思ったので、やりたいなと思ってはじめました。
ーー文章を書くのも好きなんですか?
マアヤ : 好きです! 下手なんですけどね(笑)。
ーー本を読んだりするのも好き?
マアヤ : 本は好きです。森絵都さんの作品はよく読みますね。加藤千恵さんとかも新作が出たらすぐ買います。
ーー女性の作家さんがわりと好きなんですね。
マアヤ : 好きです。柔らかい感じが。
ーー好きな小説に共通するものはありますか?
マアヤ : ちょっとSFみたいなものも含まれているけど、日常生活が描かれているところかな。森絵都さんの『カラフル』で例えると、死後の世界が描かれていて、主人公が意識を失って、妖精みたいな人に出会って生まれ変わって、その理由を探しにいく。それって、現実にはありえない話じゃないですか? だけど、その中では生活が日常的に描かれてるところが好きですね。
私、負けず嫌いです
ーー今作のカップリング曲「走る!!」は、マアヤさんの作詞です。これは、どんな気持ちで書いたんですか?
マアヤ : 自分は力不足だなってことをずっと思っていて、オタクの方からも「イヌカイはまだまだだね」って話をされてたことがあって。それを自分的には嫌っていうより、そうなんだと受け止めてたんですけど、どうすることもできない自分が嫌で、どうしようと思っている夜行バスの中で書きました。
ーー自分の力不足っていうのは、どういう部分で感じていたんですか?
マアヤ : POPとしてイヌカイマアヤを出せていない部分がいっぱいあるなってことはずっと思っていて、それをどうやって出していけばいいのかなって悩んでいて。活動を始めてから2、3ヶ月くらいで、そういう状態に陥って、ずっと引きずってた部分でもあったんです。
ーー前のインタヴューの時に「POPをやめようと思った」って話をしてくれましたけど、あれ以降そういう気持ちはないですか?
マアヤ : あれから、やめようとは思ってないです。続けることがやっぱり重要だから。ブログにしても、なんにしても。
ーー続けることが重要っていうふうに思えたのはなぜなんでしょう。
マアヤ : 他のアイドルさんを見ていても、2、3年続けている方はいっぱいいらっしゃるじゃないですか。私たちの場合は、この数ヶ月でいろいろあって、それを経験したからか、体感的にはもう2年くらい経っていると思ってるんです。でも、私たちまだ9ヶ月くらいしかやれていないんだと思ったら、まだまだじゃないかなと思って。今から結果が出てくるのかなと思いますし、すぐ何かが反応されるってこともいいことだと思うんですけど、続けることで見えてくることもあるのかなって。
ーー「走る!!」は現状のマアヤさんの気持ちもありつつ、前に進んでいこうっていう歌詞じゃないですか。もっと先へいこうっていう決意の曲でもある。
マアヤ : そうです。サビは(笑)。
ーーマアヤさんは、負けず嫌いなところもありますよね。
マアヤ : 私、負けず嫌いです。でも数字の2は好きなんですよ(笑)。
ーーん?
マアヤ : 数字の2番は好きなんですけど、2位は嫌なんです。人より優位に立ちたいっていうのはいつも思ってます。そういうところが性格悪い(笑)。
ーーそういうわけじゃないと思うけどなあ(笑)。イヌカイマアヤとして、絶対これは負けないんだっていう部分はなんだと思いますか?
マアヤ : 負けないのはなんだろう… 背が高いです! … わからないです。
ーー自信がないわけじゃないでしょ。
マアヤ : 自信はないですよ!
ーー本当に? 歌詞にもあるけど、今の状況は居心地がいいって感じている部分もあるんですよね?
マアヤ : そうです。
ーーけど、さようならっていうふうに歌っている。
マアヤ : やっぱりここにとどまってたらダメだから。
POPは、今までにないグループになりたいです
ーー違う焦りが出てきたって言ってたけど、違う焦りってどういうものですか?
マアヤ : ちょっと先を見据えたっていう意味で、この時までにはこうしてなきゃいけないみたいな、そんな感じの焦りです。
ーー目標が自分の中にちゃんとあるわけですね。
マアヤ : そうです。前までは目の前のライヴをやらなきゃいけないって焦りだったんですけど、今はライヴだけじゃなくて、他のことも見れるようになって。先のことも考えられるようになったし、ちょっとした目標もできたしって感じですね。
ーーライヴ以外にもっと見せたいPOPの魅力ってどういうところですか?
マアヤ : 私たち、長いMCをやったことがないんですよ。いつも自己紹介とかだけで。特典会とかに来てくださる方とかはわかると思うんですけど、ライヴ以外の部分でも私たちをどうやって見せていければいいか考えていて。メンバーの仲がいいので、ラジオとかで話してるところも見てほしいです。
ーー普段はメンバーでどんなことしゃべっているんですか?
マアヤ : くだらないことばかり話していますね(笑)。アオと2人でくだらないことを話していると、時々サキちゃんが絡んできたり、それをミキとユアは見守ってたり(笑)。
ーーくだらないことってどんなことですか(笑)?
マアヤ : いろいろあるんですけど… いろいろあります。
ーーそれはこれから見せていってください(笑)。今後POPの中でのイヌカイマアヤっていうのはどういう存在になっていきたいと思いますか?
マアヤ : POPにいなくてはいけない存在っていうのはそうなんですけど、「マアヤ、ダンス上手いね」って言われたいです。
ーーダンスは昔からやってるんですか?
マアヤ : そんなにやったことはないんですけど、小さい頃にバレエをちょっと。
ーーだからあんなに足上がるんだ。
マアヤ : でも硬いんですよわたし。だけど足だけ上がるんですよね(笑)。
ーーあははは。POPとしてはどんなグループになりたいですか?
マアヤ : POPは、今までにないグループになりたいです。いろんなアイドルさんが出てきていると思うんですけど、POPにしかできないことってたぶんたくさんあるので、他のアイドルさんができないようなことをしていきたいです。
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OTOTOYの定期ライヴ・イベントにPOPが出演!!
nest20周年記念公演 オトトイのススメ! vol.5
日時 : 2016年3月29日(火)@TSUTAYA o-nest
開場 : 18:30 / 開演 : 19:00
料金 : 前売 : 2,800円 / 当日 : 3,300円(1drink別)
出演 : DE DE MOUSE / アカシック / POP
問い合わせ : o-nest
主催・企画制作 : オトトイ株式会社 / ATFIELD.inc.
連絡先 : ticket@ototoy.jp(担当 : 西澤)
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POPの2ndシングルを配信スタート!
POP / QUEEN OF POP
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ALAC、FLAC、WAV、AAC、mp3
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単曲 200円(税込) / まとめ 800円(税込)
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1. QUEEN OF POP
2. 走る!!
3. QUEEN OF POP(inst)
4. 走る!!(inst)