2015/08/18 18:12

この歌の魂を伝えるにはDSD11.2MHzしかない――Suara、最高スペックによる録り下ろし音源を独占配信!

アニメ『WHITE ALBUM』や『カードファイト!! ヴァンガード』の主題歌をはじめ、アニメからゲームまで多岐に渡る活躍とその圧倒的な歌声で人気を博すSuara。アニメ/ゲーム音楽のハイレゾ録音を早くから試み、牽引してきた"フィックスレコード"に所属する彼女は、これまで積極的に高音質レコーディングに挑んできた。

今回、DSD11.2MHz対応の据え置き型DAコンバーター兼ヘッドフォン・アンプ「micro iDAC2」(iFI-Audio)の発売を記念した定期刊誌『Net Audio Vol.19』の企画により、DSD11.2MHzレコーディングに挑戦。レコーディングはサイキックラバーのIMAJO(Gt)、今井隼(Pf)をサポートに、レコーディング・エンジニアには鈴木浩二(ソニー・ミュージックスタジオ)、プロデューサーには有村健一(フィックスレコード)を迎え、乃木坂のソニーミュージックスタジオにPyramix System(MassCore+Horus)を持ち込み敢行。完成した2曲がこのたびOTOTOYにて配信開始となった。

レヴューを執筆したのは超高品質音楽制作ユニット"Beagle Kick"やオーディオ・ライター、音響エンジニアとして活動しDSDレコーディングに造詣が深い橋爪徹。本作ならではの魅力をお伝えする。

Suara / キミガタメ / 君のかわり
【配信形態】
DSD(1bit/11.2MHz) + ALAC/FLAC/WAV(24bit/96kHz)

【価格】
まとめ購入のみ 600円(税込)

【収録曲】
01. キミガタメ
02. 君のかわり

>>DSD 11.2MHzの再生方法を知りたい方はこちら<<

本レコーディングを企画した『Net Audio』とは?

音元出版刊行する、音楽再生の"新しいカタチ"を網羅した定期刊誌『Net Audio』。2015年7月18日に発売された『Net Audio Vol.19』では、ハイレゾやストリーミング・サービスの浮上により劇的な移り変わりを見せる音楽の聴き方を徹底的に解説! 前述のストリーミングが今後のオーディオや音楽シーンにどのような変化をもたらすものなのか。その一方で盛り上がるハイレゾは、現時点でどこまでの再生世界を実現しているのか。全てはインターネットが可能としたさまざまな視点での「オーディオの最先端」を、徹底的に解説した一冊となっている。

>>『Net Audio Vol.19』の詳細はこちら

DSD11.2MHzのネイティヴ再生対応の「micro iDAC2」とは?

一般ユーザーと批評家の両方から高い支持を得たiDAC。さらにNano iDSDとmicro iDSDで幅広く称賛された技術を取り込みそのすべてを刷新されたのがiDAC2。iFI独自のファームウェアプログラミングにより、Mac OS上でも余計なドライバーの追加を必要とせず、Windowsと同じDSD再生スペック(11.2MHz/12.4MHz)を実現する初のDAコンバーターとなることに間違いはないと思われる。もちろんバーブラウン・チップセットを搭載し16/44からQuad-Speed DSD256に至るまでファイル・フォーマットをまったく変えることなく完全な状態に保つことが出来るトゥルー・ネイティヴ再生が実現。限界を超えコンシューマー・モデルとは思えぬ圧倒的な次元に達した1台が2015年7月18日にiFI-AUDIOから発売された。

>>iFI-AUDIO「iDAC2」の詳細

熱量や空気感を、そして魂を伝えるためにはDSD録音しかなかったのだ

最初の数秒が流れるだけで、部屋の空気までが変わる。演奏から伝わる熱量や空気感が、聴き手の集中力を一瞬にして高めてくれる。もはやレコーディングというより“スタジオライヴ”と言っていいのではないか。この究極の臨場感を支えるのがDSD 11.2MHzというフォーマットだ。現在、最高位となるハイレゾ・フォーマットの持てる表現力はどれほどのものか。以下にレポートしていこう。

まず楽曲は、アニメ『うたわれるもの』から「キミガタメ」、ゲーム『WHITE ALBUM -綴られる冬の想い出-』から「君のかわり」。これら人気作のナンバーが、ヴォーカル、ピアノ、ギターのシンプルなスリーピース構成によるアコースティック・アレンジに生まれ変わった。録音は、各ブースに入った奏者と歌手が同時に演奏を始めるという一発録音が行われたという。

実際に聴いてみると、空間の広がり、奥行きの深さをはじめ、ナチュラルな帯域バランス、圧倒的な音の実在感、繊細でたっぷりと聴かせるダイナミクスなどオーディオ的なポイントはいずれも高品質だ。ピアノの音は豊潤でなめらか。ギターは粒立ちが細かく、胴鳴りの余韻がリアルだ。しかも、一切の誇張が無い。あざとさが無いのだ。ヴォーカルはブレスを含めた息づかいの再現度がとても高い。まるでSuaraが目の前で歌ってくれているような気さえする。コンプやリヴァーブは最小限に、生の質感を大切にした仕上がりである。音量をかなり上げてもうるさくないのには驚いた。

しかし、この音源の最も注目すべきところは、一発録りの臨場感を存分に受け取れることであろう。それは、お互いのテンションを目や耳で確認し、次々と化学反応を起こしていくライヴに限りなく近い。歌声に乗せた感情の振幅に、奏者が合わせていく。またその逆もあるだろう。互いの相乗効果でさらに高まっていく。呼吸はシンクロし、セッションは完成されていく。

まず「DSD 11.2MHz収録」という企画が先にあって、楽曲やアレンジ・布陣が決まっていったわけであるが、実際に聴いてみるとまるで逆のような錯覚に陥る。本作の熱量や空気感を、そして魂を伝えるためにはDSD録音しかなかったのだと。この奇跡の音楽を、その瞬間をぜひ貴方も味わってほしい。(text by橋爪徹)

4年ぶりの新アルバムが10月14日リリース!

Suara、6枚目のアルバム『声』が2015年10月14日にリリース! 前作「花凛」より4年ぶりのオリジナル・アルバムとなる。2015年9月24日発売予定のゲームソフト『うたわれるもの 偽りの仮面』主題歌「ヌエドリ」や2013年10月発売のゲームソフト『ティアーズ・トゥ・ティアラII 覇王の末裔』EDテーマ「君の前では少年のまま」、2014年1月にシングル化もしたTVアニメ『カードファイト!! ヴァンガード リンクジョーカー編』EDテーマ「Fly away -大空へ-」など全13曲を収録。

>>詳細はこちら

アルバム楽曲が"OTOTOYサンプラー"に先行収録!

6thアルバム『声』のなかから「君がいた夏の日」のDSD5.6MHz+24bit/48kHz音源が、全国のビックカメラ・グループにて配布中の「OTOTOYサンプラーカードVol.2」に収録! いちはやく最新曲をお聴きいただけます。

>>OTOTOYサンプラーに関する詳細はこちら

Suara過去作

Pick Up!!

Suara / Special Place Recording -Suara at 求道会館- (5.6MHz dsd + 24bit/96kHz)

クラウドファンドで資金を集めて制作されたこの作品は、Suara自身が「一生心に残る音源」と語る渾身の1作。「キミガタメ」「トモシビ」「夢想歌」といった代表曲を、グランドピアノとヴァイオリンを従えたアコースティック編成で収録。会場となった求道会館は、1915年に建立された東京都指定有形文化財。仏教の建築様式とヨーロッパの建築様式が折衷されたヴィジュアルを持ち、100年の歴史を誇る独特の"オーラ"を感じさせる場所。完成した音源には、そんな会場の豊かな"鳴り"が圧倒的なリアリティをもって記録されている。

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PROFILE

Suara

大阪外国語大学でインドネシア語を専攻。学生時代からバンドやユニットを結成し、ライヴ活動を行う。2005年9月にゲーム主題歌「睡蓮-あまねく花-」「星座」でデビュー。TVアニメ『ToHeart2』のエンディング・テーマ「トモシビ」、同じくTVアニメ『うたわれるもの』のオープニング・テーマ「夢想歌」を歌うなど、その歌声がアニメ・ゲームファンをはじめとする広い層に届き、注目を集める。2007年のAnimelo Summer Liveでは初出演とは思えぬすばらしいパフォーマンスで話題となる。それ以降も、TVアニメ『あさっての方向。』『BLUE DROP』『キミキス pure rouge』『ティアーズ・トゥ・ティアラ』『WHITE ALBUM』『カードファイト!! ヴァンガード』『フューチャーカード!! バディファイト』などの主題歌を担当。アニメからゲームまでその活躍の場は多岐に渡る。2010年から香港・韓国などでライヴを行い、2011年10月には韓国でもCDを発売するなど、ワールドワイドな広がりをみせている。“Suara”(スアラ)とはインドネシア語で “声” を意味する。

>>Suara Official HP

[レヴュー] Suara

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