2014/11/14 20:52

大野由美子 & AZUMA HITOMI & Neat's & マイカ・ルブテが新バンドを結成!! クラフトワークからバッハまでシンセのみでDSD録音!!

左から、大野由美子、AZUMA HITOMI、Neat's、マイカ・ルブテ

Buffalo Daughterの大野由美子をリーダーに迎え、AZUMA HITOMI、Neat's、マイカ・ルブテという3人の"宅録女子"が新カルテットを結成。1発録りのDSD音源『Hello,Wendy!』をリリースしました!! サウンド & レコーディング・マガジン主催の「Premium Studio Live」シリーズ第7弾を記録した本作は、1発録りならではの緊張感、そして大野由美子の低音を核とした独特のグルーヴが最大の聴きどころです。

それぞれの持ち歌のシンセ・アレンジ版はもちろん、世界で初めてコンピュータが歌ったことで知られる「Daisy Bell」、ウェンディ・カルロスによるモーグ・シンセサイザーでの演奏が有名な「ブランデンブルク協奏曲第3番」(バッハ)、そして言わずとしれたクラフトワークの名曲「Computer Love」など、電子音楽の歴史を辿るような選曲にもなっています。

OTOTOYでは本作のリリースに際して、プロジェクトの仕掛け人である國崎晋(サウンド & レコーディング・マガジン)、そしてリーダーを務めた大野由美子(Buffalo Daughter)への取材を敢行。カルテット結成の経緯から、選曲に対するこだわりまで、たっぷりと話を聞きました。音源とあわせてお楽しみください。


クラフトワークからバッハまで挑戦
シンセ4台、大野由美子と宅録女子たちのカルテット

大野由美子+AZUMA HITOMI+Neat's+Maika Leboutet / Hello, Wendy!
【配信形態】
[左] DSD(1bit/5.6MHz) + mp3
[右] ALAC / FLAC / WAV(24bit/48kHz)

【価格】
1,000円(税込)(まとめ購入のみ)
※メンバーが実際に演奏した「亡き王女のためのパヴァーヌ」の譜面データ(PDF)が付属します。

【収録曲】
01. Daisy Bell / A Bicycle Built for Two
02. ブランデンブルク協奏曲第3番ト長調 BWV1048 第三楽章
03. Computer Love
04. Great Five Lakes
05. 黄昏に雨
06. Jojo
07. free
08. 風の谷のナウシカ
09. The Sound of Silence
10. 亡き王女のためのパヴァーヌ

INTERVIEW : 國崎晋 & 大野由美子

取材 : 長島大輔

シンセ・カルテット、その構想は20年以上前から

——前回の「Premium Studio Live Vol.6」から2年半とだいぶ時間が空きましたが、このシンセサイザー・カルテットの構想はいつ頃から?

國崎晋(以下、國崎) : その話をすると長くなりますよ(笑)。もともとはBuffalo Daughterの山本ムーグさんが、現在のシンセサイザーが生まれた頃に作られた"ムーグもの"と呼ばれる音楽をすごく研究されていて、そういう音楽を再発掘するっていうムーヴメントに大きく関与してたんですね。… まだBuffalo Daughterを始める前ですから、それこそ20年以上前ですかね?

大野由美子(以下、大野) : そうですね。

國崎 : それで僕も当時サンレコでムーグ山本さんに原稿を書いていただいて"ムーグもの"特集を作ったりしていて、本当におもしろい音楽だなと。ムーグものの中心人物の1人にガーション・キングスレイ(※註1)って人がいるんですけど、その人が『ファースト・ムーグ・カルテット』っていうアルバムを出していて、まあシンセでカルテットなわけで、その現代版をいつか自分でやりたいなという野望を持っていたんです。

※註1
1922年生まれのアメリカ合衆国の作曲家。エレクトリカルパレードのテーマ曲としてお馴染みの「バロック・ホウダウン」を作曲したユニット、ペリー & キングスレイの一員である。

——もともとは國崎さん自身が演奏するつもりだったと。

國崎 : ええ(笑)。でも僕は演奏に関しては素人なので、その話はいつしか立ち消えになって…。そこから話は一気に現代に移るんですけど、「Premium Studio Live」という"レコーディング・スタジオでのDSD一発発録り"の企画は、どうしても生楽器ものに傾いちゃうんです。まあ、その方がわかりやすくいい音で録れますからね。でも僕はもともとシンセが大好きなので、わりと早い段階から「Premium Studio Live」でシンセサイザー・カルテットをやりたいと決めていました。

——実は構想20数年のプロジェクトなわけですね。

國崎 : そうなんです(笑)。だから僕のノートにはカルテットのメンバー候補の名前がズラーっと書かれています。

國崎晋

——そのノート気になります(笑)。実際には今回のメンバーは「宅録女子」というのをキーワードに集められていますね。

國崎 : もともとMaika Leboutetさんには「Premium Studio Live」に出ていただきたい… 誰か大御所のミュージシャンと組み合わせておもしろいものが作れそうだなと考えていたんです。そんなとき、ふと「Maikaさんをカルテットに入れたらどうだろう? … っていうか全部女子にすればいいんだ!」っていう構想が僕の中でスパークしたんです。そのときに「宅録女子」っていうキーワードが出てきて、あとは瞬間的にAZUMA HITOMIさんとNeat’sさんの名前が浮かびました。去年くらいからグライムス(※註2)っていうカナダの女の子に影響を受けた女子ミュージシャンが増えてきて、サンレコの取材でもそれは感じていたので、宅録女子のカルテットをやればいいかもしれないって。

※註2
カナダのバンクーバーを拠点に活動する26歳の女性ソロ・アーティスト。2012年、音楽制作ソフト「GarageBand」だけで制作したアルバム『Visions』が世界的に注目を集め、宅録女子の代名詞となった。

——そんな女子たちをまとめる存在として大野さんに声をかけたのは?

國崎 : 宅録女子のカルテットというのはいいなと思いつつも、そんな女子が4人もい たらさすがに自分でコントロールできないかもとか、4人の仲が悪くなったらどうしようとか考えだすと、こりゃあ無理だなっていったんあきらめたんです。でもそのときに、また頭の中でスパークがあって「そうだ! 大野さんにリーダーをやってもらえばいいんだ!」って(笑)。それで大野さんに会いに行ってプロジェクトのことを途中まで話したら、「面倒見ろってことでしょ? やるわよ」って察してくださった(笑)。

——大野さん自身は「宅録女子」ではないと思うのですが、この話を受けていかがでしたか?

大野 : 「そうきたか」って感じでした。でも他の人とシンセだけで一緒にやることってないから、企画としてはおもしろそうだなと思って。カルテットが決まる前にAZUMAさんのライヴを見に行って、「これ、ひとりでやってるんだ」ってちょっと寂しくなっちゃって(笑)。誰かと一緒に演奏して、違う音楽の楽しみ方を知るのも、彼女にとってもいいんじゃないかなと。

大野由美子

國崎 : AZUMAさんはこれまでまったくバンドをやったことがなくて、人と音を出したのは今回が初めてだったんですね。「念願のバンドができた」って喜んでいて。

大野 : いい機会になれて私も嬉しい!

シンセサイザーの歴史を辿る選曲

——今回は4人のオリジナルとカヴァーがほぼ半々になっていて、カヴァーに関しては電子音楽の歴史を辿るような選曲になっていますが、演奏する曲はどうやって決めたんですか?

國崎 : わりと僕が主導して「こういう曲をやりたいです」って。なんせ構想20数年ですから(笑)。特にこだわったのがウェンディ・カルロス(※註3)の『スウィッチト・オン・バッハ』という1968年に出たアルバムで、当時はまだ実験的な装置だったシンセサイザーでバッハを演奏した記念碑的な作品なんですけど、それを手弾きで再現するっていうのは絶対にやりたかった。それが2曲目の「ブランデンブルク協奏曲」ですね。あとは全員が歌を歌えるので、シンセ四重奏 + 歌っていうのはやりたいなと。それを考えると、各々の持ち曲を1曲ずつカルテット向けにアレンジするのはどうでしょう? みたいなことは提案しました。

※註3
1939年生まれのアメリカ合衆国の作曲家、シンセサイザー奏者。男性として生まれるが、後に性転換して女性となる。モーグ・シンセサイザーを駆使してバッハの作品群を演奏した『スウィッチト・オン・バッハ』が高く評価された。

——大野さんはこのカルテットでやる曲のイメージは持っていましたか?

大野 : 國崎さんも候補に出してましたけど、ペリー & キングスレイの「バロック・ホウダウン」とか。私はあれが好きでムーグを始めたので、やりたかったんですけど。

AZUMA HITOMI

國崎 : あの曲はメンバー全員がやりたがったんですよね。でも、全体のバランスを考えたときに他の曲とタイプが被りそうだったのと、あの曲はどうしてもドラムがほしくなっちゃうのもあって候補から外れちゃいましたね。

大野 : あれをみんなで再現してヘタクソだったらカッコ悪いとか、意味があるのだろうか、っていうのもあって。

國崎 : 大野さんからは1曲目の「Daisy Bell」がわりと早い段階で出ましたね。あの曲は世界で初めてコンピュータが歌った曲で、音声合成の歴史的には欠かせない曲なので、「それをカルテットでやるのはいいんじゃない?」って。

大野 : かわいい曲だし、女の子だけで演奏するならいけるかなと思って。

——映画「2001年宇宙の旅」で暴走したHALが歌っていた曲でもありますよね。あのシーンはちょっと不気味ですが、今回はすごくキュートなアレンジでした。

國崎 : そうですね。みんなで1音ずつ「ポ、ペ、ペ、ポ、ペ、ペ」って。そのつたない感じを活かして、みんなでコーラスをやったら絶対かわいくなるだろうなと。

Neat's

——3人の宅録女子たちから「この曲をやりたい!」みたいな要望も?

國崎 : Dropbox上に共有フォルダを作って、「みんなやりたい曲をここに入れて〜」みたいにしたら、いろいろな曲がガンガンきました(笑)。それで1回みんなで集まって選曲会議をやったんです。

——サイモン & ガーファンクルの「The Sound of Silence」とか、ちょっと意外な選曲もありますね。

大野 : あれは渋い趣味のMaikaちゃんが選びました。

國崎 : 何か暗い曲をやりたいって話になって、ほんとはNeat’sさんが「世界残酷物語」っていう映画のテーマ曲をやりたいって言ったんですけど、著作権の関係で録音ができなかったんです。だからそれに代わる何か暗い曲をってことでMaikaさんが「The Sound of Silence」を提案してくれました。

——1番若い子の選曲だったとは(笑)。一方でクラフトワークの「Computer Love」とか、ある意味で電子音楽の定番的な曲もありますね。

Maika Leboutet

國崎 : 「Computer Love」はAZUMAさんが「この曲が大好きだから絶対やりたい」って言って。AZUMAさんは今回初めてウェンディ・カルロスを聴いたらしくて、その要素をクラフトワークに入れたアレンジがしたいと。

大野 : 「Computer Love」はAZUMAさんがけっこう複雑にベースを打ち込んでいて、初めのうちは簡略化して弾いていたけどノリがなくなっておもしろくなかったので、譜面通りに弾くことに逆に燃えちゃって(笑)。

國崎 : みんなそれこそ宅録で打ち込んでくるから、頭休符が多いんですよね。

大野 : 真ん中の32分休符とかね(笑)。そんなのが1小節に2回くらい入ってて。出だしは簡単なラインで安定して弾けるんだけど、後半のいっぱい音符が出てくるあたりからすごく難しいベースラインになってました。

國崎 : Maikaさんの「Jojo」っていう曲も、大野さんは人間オート・アルペジエイターみたいなことをやってますよね(笑)。16分音符の連打なんですけど、もちろん全部手弾きで。

大野 : 一番最初に聴いたデモだと華のない感じの終わり方だったので、もう少し盛り上がってもいいんじゃないかと思って。最後はそのぐらい派手にやった方がいいかなと。

——最後といえば、アルバムのラストはラヴェルの「亡き王女のためのパヴァーヌ」ですね。

大野由美子

國崎 : これは大野さんの提案です。僕の中では"シンセサイザーの歴史を何らかの形で辿る"ということがしたかったんですけど、ラヴェルのこの曲は冨田勲さんが取り上げているという意味で関わってくるし、エンディングにもちょうどいい曲かなと思いました。

——この曲で大野さんはオンド・マルトノ(※註4)に挑戦していますね。

※註4
フランス人電気技師、モーリス・マルトノによって1928年に発明された電子楽器であり、シンセサイザーの先駆けのひとつとして知られる。

大野 : 初めて弾いたんですけど、大変すぎちゃって。

國崎 : 自らハードルを高くするようなことをしましたよね(笑)。

大野 : みんな何もかも初めてなわけじゃない? だから私も何か挑戦しないと不公平だなって(笑)。

——初めてのオンド・マルトノはいかがでしたか?

大野 : すごく人間的なアナログ・シンセサイザーだなと思いましたね。リボンと鍵盤があるのですが、とても繊細な作りなので力んで弾くとミストーンになったり。右手で鍵盤を弾いただけじゃ音が出なくて、左手の人差し指でトゥッシュっていうヴォリュームの部分を押して音が出るのですが、指1本のコントロールで音に抑揚をつけるのが初めての体験で、短期間で習得するのが大変でした。音色は内蔵されてる波形と、3〜4種類のスピーカーを選ぶことで決まるので電子音楽であり、アコースティック楽器でもありますよね。

左手前がオンド・マルトノ

國崎 : 生楽器に近いですよね。今回の「Premium Studio Live」では"シンセの音をスピーカーから出して録る"っていうのが僕の中で絶対的なテーマとしてあったんですけど、まさにオンド・マルトノはそれをシンセの遥か前に実現しています。

アレンジ、パート分け、そして演奏まで

——実際にやる曲が決まって、そこからカルテット用にアレンジを施すのが大変な作業だったんじゃないですか?

國崎 : さっきお話しした選曲会議のときに初めて音合わせをしたんです。そもそも本当にシンセ・カルテットなんていうものが成り立つのか、実はすごく不安で… 自分がどうしてもやってほしい「ブランデンブルク協奏曲」がちゃんと4人で形になるか、自分で途中までアレンジした譜面を持っ ていって、みなさんに弾いてもらったんです。テンポは本番の3分の1くらいだったんですけど、それでも"これは成り立つな"っていう手応えがありました。なのであとは選曲会議で決まった曲の担当をその場で割り振って、「みなさんアレンジしてきてください〜」って。自分の持ち歌はそれぞれこだわりがあると思うので自分でアレンジしてもらって、カヴァーについては「この曲やりたい人〜?」「私やりま〜す」っていう形で決めていきました。「ブランデンブルク協奏曲」については結局僕がアレンジしました。

大野 : 國崎さんはどの曲もきれいにスコアにしてくれて、バンマスですよ。

國崎 : どちらかと言うとマネージャーですね(笑)。偶然なんですけど、全員使ってるDAWソフトがLogicだったんで、アレンジしたデータのやり取りもしやすかった。「アレンジができたら僕にLogicのデータをください。そしたら僕がそれを譜面にしてパート譜も用意します」と。

——じゃあ担当パートも國崎さんが割り振ったんですか?

國崎 : まずは大野さんにベースをお願いしました。ベースがしっかりしないとこのアンサンブルは簡単に崩壊するので。

——大野さんのベースは文字通りカルテットの土台ですね。

國崎 : そうです。もうひとつ、最初の音合わせのときにMaikaさんがローランドのJuno-60というポリフォニック・ シンセサイザーを持ってきたんですね。実は僕の中でポリフォニックは使いたくないという気持ちがあって… それはひとり1音しか出せないという限定された美しさがあると思ったからです。でもマイカさんが持ってきたJuno-60で僕がリクエストしたBuffalo Daughterの「Great Five Lakes」のギター・リフを弾いてるのを聴いたら、ひとりだけ和音を出せる人がいたほうがいいなと思い直して。そこで少し路線変更して、モノフォニック3台とポリフォニック1台にしたんです。そうするとアレンジの役割がだいぶ決まってくるんですね。マイカさんはポリフォニック担当で伴奏っぽいコードを出す人。 Neat’sさんはKORGのΣというシンセでわりとソフトな音を担当。AZUMAさんはDAVE SMITH INSTRUMENTSのMophoというシンセで力強い音担当。… というような分担になりました。

レコーダーはTASCAM DA-3000×6台が使用された

——今回は「Premium Studio Live」シリーズの中では珍しく即興性がゼロで、しっかり構築されたスコアに従って演奏するという感じですが、一方でクリックを一切聴かずに録音したそうですね。そういう意味では、リズムの要である大野さんがものすごく大変だったのではと思うのですが。

大野 : たしかに3人の音を聴きながら帳尻合わせるようにタイムキープしてましたけど、それっていろんなバンドであり得ることなので、このバンドだから特別大変とかではなかったですよ。

國崎 : 大野さんが強引に支えていて生々しかったですよね。

大野 : クリックを聴かなかったのは、彼女たちが慣れていないのもあったし、聴いてると他の人の演奏を聴かなくなるので逆にズレやすいんです。ずっと聴いてると演奏に集中できないから最初の4小節だけテンポの目安として聴いてみたけど、少しズレちゃうんだよね。それでもいいんだけど、彼女たちはそのことをすごく気にしてるから、4小節聴いただけで1曲終わるまで動揺して。

國崎 : 肝が据わっているように見える宅録女子たちですが、実は動揺しやすい(笑)。

大野 : 全部が初めてですからね。互いの音を聴きながらみんなで合わせて、しかもお客さんの前で録音するっていうことが。

——最後になりますが、生楽器の良さが活きると言われるDSDで、あえてシンセ・カルテットを録音してみていかがでしたか?

國崎 : 鳴ってる音がそのまま録れたと思います。DSDって生楽器向きとかじゃなくて、鳴ってる音をそのまま録るフォーマットなんだと再認識しました。あとはシンセとはいえスピーカーを通すと音が違う。何回かおこなったリハのときはずっとラインで録ってたんですけど、それを聴くとペターッとした音で空間性も何もない。だからこういうやり方で録音できてよかったですね。あと、僕の心配を吹き飛ばすように、みなさんとても仲良くなってどんどんバンド感が高まってきたので、僕の勝手な思いとしてはこのバンドは継続して活動してほしいと思ってます。なかなかない存在だと思うので。

大野 : 新しいバンドですよね。

國崎 : 今回のアルバムは『Hello, Wendy!』っていうタイトルで、もちろんそれはウェンディ・カルロスのことなんですけど、今後みなさんがこのバンドを続けたくなったときにも、バンド名としても使えることを意識して付けました。だから、もし次にライヴをやることになったときに「Hello, Wendy! です」って名乗ってくれたら嬉しいですね。

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PROFILE

大野由美子
幼少よりピアノ、16歳の時にベースを始める。1993年に結成したBuffalo Daughterでは世界を舞台に活動し、20周年となる昨年は初のベスト『ReDiscoVer.』を発表。今年の7月には7枚目のアルバム『Konjac-tion』をリリース。他にヤン富田主催のAudio Science Laboratory、Sunshine Love Steel Orchestra、Morgan Fisherとのキーボード・ユニットYumiko Morgan Oscillators?、また多くのアーティストのサポートも務めている。
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AZUMA HITOMI
小学校高学年より作曲を開始し、中学生でLogicと出会い宅録に目覚める。2010年にMaltine Recordsより「無人島」を発表し、翌年TVアニメ『フラクタル』のテーマ「ハリネズミ」でメジャー・デビュー。2013年の1stアルバム『フォトン』リリース後は、矢野顕子『飛ばしていくよ』への参加、そして今年の6月にミニ・アルバム『CHIRALITY』を発表。毎週木曜日に自宅からU-STREAMで中継する「じっけんじゅんびしつ」も話題。
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Neat’s
アートワークやMVも自ら手がける、ベッドルームから発信する変幻自在のファンタジー。2012年に1stアルバム『Wonders』を発表以降、バンド・スタイルと並行して、“Bedroom Orchestra”と称したループ・マシンやサンプラーを駆使する独奏ライヴを精力的に行う。昨年はサウンド & レコーディング・マガジン「マジカル・アレンジメント・ツアー」の課題曲として「よるのいろ」を提供。今年の6月には3rdアルバム『MOA』をリリース。
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Maika Leboutet (マイカ・ルブテ)
日本人の母とフランス人の父を持ち、14歳より作詞作曲、宅録を独学で始める。2009年に男女2人組ユニットEA(エア)を結成し、2012年に1stミニ・アルバム『METEO』をリリース。2013年からソロ活動を開始し、ミュージック・ヴィデオの制作やフォトグラファーとのコラボによるモデル活動など、音楽にとどまらない幅広い活動を続けている。現在クラウド・ファンディングによって集めた資金をもとに初のフル・アルバムを制作中。
>>Maika Leboutet Official HP

[インタヴュー] AZUMA HITOMI, Buffalo Daughter, Neat's, 大野由美子+AZUMA HITOMI+Neat's+Maika Leboutet

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