音楽監督、川井憲次による全曲解説も! ——実写版パトレイバー『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』のO.S.Tをハイレゾで配信!

主人公、泉野明が操縦する98式イングラム

1988年のコミック、OVA発売以降、世代を超えた多くのファンを獲得し、アニメ史に残る空前の大ヒットを記録した『機動警察パトレイバー』。誕生から約四半世紀、アニメ・シリーズの初期OVA・劇場版でも監督を務めた押井守を総監督に迎え、『THE NEXT GENERATION -パトレイバー-』が始動した。完全オリジナル新作の実写版は、7章(13話)の短編作品を上映したのち、2015年に長編作品を公開するなど、その凝った上映スタイルから押井自身の意気込みが伝わってくる。また今プロジェクトの音楽を務めるのは、いままでのパトレイバー作品はもちろん、「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」、「イノセンス」など押井作品にいなくてはならない存在であり、ありとあらゆる映像を音で彩ってきた作曲家、川井憲次が務める。

そして今回、今年の4月から上映された第1章、第2章のオリジナル・サウンドトラックを24bit/48kHzのハイレゾで配信! しかも『オリジナル・サウンドトラック2』には特典として、川井憲次自身によるの全曲解説、歌詞、写真がおさめられたデジタル・ブックレットが付属しちゃいます!! また川井憲次の今作への細かなこだわり、作品に寄せる想いを知っていただくべく『オリジナル・サウンドトラック1』の全曲解説をすべて掲載! 高音質の音源と全曲解説で、今作を想い返しつつ、川井憲次の職人技にやられてしまってください!

川井憲次 and more / THE NEXT GENERATIONパトレイバー オリジナル・サウンドトラック2(24bit/48kHz)

全曲解説、第2弾主題歌『大切なキセキ』歌詞、劇中写真等が収められたデジタル・ブックレット付
【配信フォーマット / 価格】
ALAC / FLAC / WAV(24bit/48kHz) : まとめ購入のみ 3,780円(税込)

【Track List】
01. Convenience Clime 疑惑篇 -- 川井憲次 / 02. なべてこの世は -- 川井憲次 / 03. 大捜索 -- 川井憲次 / 04. Convenience Clime 出動篇 -- 川井憲次 / 05. Convenience Clime 遠隔操縦篇 -- 川井憲次 / 06. 長いお別れ -- 川井憲次 / 07. これでいいのか -- 川井憲次 / 08. タイムドカン -- 川井憲次 / 09. 戦い終えて -- 川井憲次 / 10. 大怪獣出現、と見せかけて -- 川井憲次 / 11. GA★PAの歌 -- ザ・リリーズ / 12. 痺れるラヂオ体操 -- 川井憲次 / 13. 大怪獣出現、と思わせて -- 川井憲次 / 14. 記憶の彼方へ -- 川井憲次 / 15. 紅いカーシャ -- 川井憲次 / 16. Counter Sniping -- 川井憲次 / 17. 大追跡 -- 川井憲次 / 18. 長いお別れ final ver. -- 川井憲次 / 19. 真打登場 -- 川井憲次 / 20. Convenience Clime 活劇篇 -- 川井憲次 / 21. 戒厳令再び -- 川井憲次 / 22. 明日のために -- 川井憲次 / 23. 大切なキセキ -- 真野恵里菜

購入特典として、全曲解説、第2弾主題歌『大切なキセキ』歌詞、劇中写真等が収められたデジタル・ブックレット付属!

川井憲次 and more / THE NEXT GENERATIONパトレイバー オリジナル・サウンドトラック1(24bit/48kHz)

【配信フォーマット / 価格】
ALAC / FLAC / WAV(24bit/48kHz) : まとめ購入のみ 3,780円(税込)

【Track List】
01. プロローグ -- 川井憲次 / 02. Highway-section 2 -- 川井憲次 / 03. 落日 -- 川井憲次 / 04. 立喰の朝 -- 川井憲次 / 05. 草刈りのマーチ -- 川井憲次 / 06. 地獄の二直制 -- 川井憲次 / 07. 今日も今日とて -- 川井憲次 / 08. 出撃準備601 -- 川井憲次 / 09. 正しい整備員の歌 -- 特車二課整備班合唱部 / 10. 回想の第二小隊 -- 川井憲次 / 11. 陰謀のテーマ -- 川井憲次 / 12. 98式起動せよ -- 川井憲次 / 13. 発砲命令 -- 川井憲次 / 14. 筋肉整備員 -- 川井憲次 / 15. 奈落の平均台 -- 川井憲次 / 16. 総員傾注せよ -- 川井憲次 / 17. 来るもんが来た -- 川井憲次 / 18. 強いオヤジ -- 川井憲次 / 19. 捜索せよ -- 川井憲次 / 20. 純喫茶「再会」 -- 川井憲次 / 21. 修行が足りんわ -- 川井憲次 / 22. バックハンドブロウ -- 川井憲次 / 23. 偽りの友情 -- 川井憲次 / 24. 決闘の朝 -- 川井憲次 / 25. されどゲーム -- 川井憲次 / 26. 全力出撃603 -- 川井憲次 / 27. 今日も今日とて 2 -- 川井憲次 / 28. Ambitious! -- 真野恵里菜

音楽監督、川井憲次による『オリジナル・サウンドトラック1』の全曲解説!!

M01 : プロローグ
この曲は基本的にアニメ・シリーズのアバンのモチーフを使いました。後半にかけては、映像に合わせて曲を展開してみました。前半もまったく新しいものにしてもよかったんですが、やっぱり「パトレイバー」のアバンはこれかな、と思いまして……

M02 : Highway-section 2
これはもともとトレイラーか予告用の曲で、確か50秒位でパトっぽいのを作ってください、と言われたと記憶しています。でも出来あがってみたら、自分で言うのもナンですが、実にパトレイバーで、じゃあこれを本作のメイン・テーマにしちゃおうかな、と思ったんです。ここだけの話ですが(笑)。

M03 : 落日
【千葉繁さん演じるシバシゲオのひとり語りの背後に流れる曲】ということから、台詞を邪魔しないようにしつつ、三代目特車二課の置かれた微妙な立場を再現しようと思って、パトらしい重々しくも空虚な音楽にしてみました。重々しくも空虚な音楽って惜しい作品には欠かせませんね。

M04 : 立喰の朝
「立喰」といえば押井作品の代表的なモチーフですが、この曲が流れるシーンは整備班の朝食風景、全員が入り乱れて食料に突進する非常に慌ただしい場面です。ここのメイン・テーマの穏やかヴァージョンにして、パトレイバーにカメラがよっていくところから盛り上がってタイトルになる、という構成となっています。

M05 : 草刈りのマーチ
このシーンの最初は勇ましく出動するものの、実は草刈りに出動だったというオチをつけるため、前半は仰々しく作ってみました。そしてチープなメイン・テーマの後はカーチャのアクション、再びチープになって穏やかな日常に続く、といった変な曲になってしまいました。でも、色々なシチュエーションの曲をシームレスに繋げていくのが自分的にはけっこう楽しかったりするんですよ。

M06 : 地獄の二直制
【平常勤務を終えて宿直の時を迎える特車二課隊員、とはいえ人員不足の特車二課にとっては宿直も過酷な任務であり、隊員の自己犠牲によって平和は守られている】というオーダーをいただいたのですが、映像がモロにミニパトだったので、音楽もミニパトっぽくしちゃいました。なつかしい!

M07 : 今日も今日とて
【のんびりというか、ぐうたらというか、ゆったりというか…… 特車二課隊員はそれぞれの時間つぶしをしている】というオーダーで作った曲です。こういった日常音楽では、なんか自分の趣味がモロに出るというか、楽しく作ってしまうんです。カタルシスもなければ、強い主張もない音楽ですけど、こういったところでパトらしい情感を出せればいいなと思っています。

M08 : 出撃準備601
【待ちに待った出動要請に対して迅速に準備を整える特車二課隊員たち。ところが結局、要請は誤報だったわけで、一気に緊張感が失われてしまう】という発注でした。前半はいよいよ出勤する! といった緊張感のあるノリのよい曲調ですが、実は誤報だったワケで、その落差が大きければ大きいほど面白いと思ってこの曲を作りました。結局はギャグのためなんですけど、そこに向かってわざわざシリアスなモノを作るのは大好きですね。

98式イングラム

M09 : 正しい整備員の歌
押井さんからは「勇ましくて明るいマーチで、勇大なホルンもよろしく」みたいな発注だったと思います。歌詞は押井作品におなじみの児島由美さんで、彼女らしいぶっ飛んだ内容でしたね(笑)。映像を撮影する際もこの曲を流しながら、それに合わせて役者さんが、歌いながら行進したそうです。

M10 : 回想の第二小隊
3曲目の「落日」と同じように、いかに空虚感と情緒感を共存させるか、というのが押井作品のキモかな、と個人的には思っています。モノローグの内容だけを見れば、もっと悲しげな曲でも合いそうですが、それだけにはしたくないんですよ、特にパトでは…。

M11 : 陰謀のテーマ
オーダーは【なにかにつけて特車二課を目の仇にする警視庁警備部の部長と課長が密会する】というもの。そこでややゆっくりしたテンポに奇妙なリズムを入れて異様でユーモラスな雰囲気にしてみました。まさに時代劇の「悪代官と越後屋」がイメージですね。

M12 : 98式起動せよ
最初は景気よく始まるのですが、だんだん雲行きが怪しくなって、最後はイングラムがひっくり返るシーンです。収録時間の時間の都合上、途中少し短くしています。

M13 : 発砲命令
このリズムと雰囲気、コンガの入り具合がなんかパトっぽくて好きなんですけど、当時コンガやボンゴをけっこう多用してたんですね。ただ、このくらいのテンポで8分音符をギターで正確にきざむのはけっこう難しいんですよ。

M14 : 筋肉整備員
ズバリ「キル・ビル」っぽいのを、と言われました。もし、自分でこのシーンにあった曲を考えたら、そういう発想はなかったと思います。やっぱり監督の意見はいとも自分にとって刺激的、今さらながら勉強になることが多いんです。ちなみに、ギターはもちろんですが、エレキ・ベースも自分で弾きました。

M15 : 奈落の平均台
シーン的にはモロに「カイジ」のパロディです。音楽的には「カイジ」のパロディではなく、ひたすら大げさに盛り上げてみました

M16 : 総員傾注せよ
とにかく頑張ってなんとかする、っていう曲です。後半は迫り来る緊張感… 警視総監をお迎えするところにあてて作りました。

M17 : 来るもんが来た
警視総監の長い演説を前にバランサーの調子がおかしくなった2体のイングラムが少しずつ揺れるというシーンには、ワルツで、というリクエストでした。撮影時には当然音楽はなかったので、その揺れにできるだけ合わせるようにテンポを決めましたが、実はこれがけっこう難しかったんです… 。

M18 : 強いオヤジ
【サスペンス的なイントロから、変調してオヤジの持つ怪しげな雰囲気を助長。さらに対戦格闘のシーンではリズム・セッションを多用することで、オヤジも隠された一面を表現したい】というオーダーでしたが、やはり竹中さんの雰囲気や演技が素晴らしかったので、過度なフォローは必要ないんです。音楽はひたすら淡々と怪しい雰囲気を持続するだけでした。

M19 : 捜索せよ
【オヤジに触発された明がやる気を出すシーン】ということで、彼女の負けん気をメイン・テーマのアレンジで表現してみました。明が佑馬をぶっとばすシーンは大好きです。

M20 : 純喫茶「再会」
冒頭のショパンは竹中さんの手の動きに合わせて僕が弾きましたが、これがかなり難しく、何度もやり直しました。本当は単音なのに、オクターブ下がついていたりするのは、手が両方で弾いているようになっていたからです(笑)。そこからはオヤジの語りを邪魔しないように強い音を入れず、ひたすら淡々と緊張感の持続です。でも、かなり長いんですよ(笑)。単調になりがちなリズムで長尺を持たせるのは苦労しました。

98式イングラム

M21 : 修行が足りんわ
これはズバリ、昭和のスポ根アニメ的なアプローチです。ご覧になった方があの名作野球アニメの特訓シーンが思い浮かぶんじゃないかと期待して作りました(笑)。 そう思うと、やっぱりあの音楽の影響力は凄かったんですね。

M22 : バックハンドブロウ
【オヤジとの対決に向けて特訓を繰り返す明が、整備班空手部の手ほどきで光明を見出す】。そんな一筋の希望が感じられる曲を目指しました。イントロ部分からメロディ・ラインに入るあたりに、明が成長のきっかけを見出すイメージが出せれば、と思いました。ゲーマー・アキラが格闘家に目覚めるといった、全く無意味なストーリーが好きです。

M23 : 偽りの友情
実はこの曲、もともと別にオーダーされていたんですけど、繋げて作った方が面白いと思ってくっつけてしまいました。前半は友情を感じさせるようにシリアスながらも優しいタッチで作り、後半はいきなり偽軍艦マーチ… これはそういうオーダーでしたが、今の若い人に昔パチンコ屋さんで軍艦マーチで流れていたことを知っている人はいるのか不安になりました。

M24 : 決戦の朝
このシーンは【暗転した舞台のような場所で特車二課の面々が明に問いかけるのが特徴。いわゆるアングラ劇場のような構成ですので、少しずつ緊張感を高めるのが狙い】という発注から作りました。他のシーンよりもさらに奇妙な緊張感を狙っておかしなリズムと奇妙なフレーズを組み合わせてみました。そして、ゲームセンターに乗り込むシーンでは、時間は止まったようなカッコよさが少し出れば、と思いました。

M25 : されどゲーム
【オヤジとの決闘に向けてなりふり構わず特訓し、ついに迎えた勝負の日。ところがオヤジは現れず、一度倒した相手とは二度と闘わないことが「勝つための理論」だと言い残して去ってしまう】というシーン。音楽監督をしたワカ(※)から来たオーダーは、やっぱりドリフしかないでしょう、ということで激しく同意しました(笑)。このまま舞台が回転してくれたら、と思うのは僕だけでしょうか… ?
※ワカ : 若林和弘
M26 : 全力出動603
出動命令が下り、発進準備と現場までの移動につけた曲です。特車二課に自転車で駆け戻る佑馬の背後にかかるフレーズはあえて安っぽく作ったんですけど、やっぱりSEで聞こえませんでしたね(笑)。ただ、このシーンはけっこう長くて、音楽をどう展開させていくか悩んだんです。押井さんに「ちょっとコレ長いですよ〜」と言ったのですが、ケケケと笑っているだけでした。

M27 : 今日も今日とて 2
イングラムというロボットが登場する「パトレイバー」ですが、本当に楽しいのは隊員たちの日常生活。決してヒーローではなく、等身大の人間としてダラダラ過ごす彼らの姿を見るのが楽しいんです。そんな彼らの日常に少し情緒感は足せれば、と思って作った曲です

『オリジナル・サウンドトラック2』の全曲解説は購入特典のデジタル・ブックレットをご覧ください!!

川井憲次による映画音楽作品はこちら

PROFILE

川井憲次

1957年4月23日東京生まれ
ギタリストとして活動した後、86年に押井守監督作品「紅い眼鏡」で映画デビュー。
「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊」「AVALON」「イノセンス」「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」「リング」「リング2」「仄暗い水の底から」など様々な音楽を担当する。

>>川井憲次 OFFICIAL HP

>>THE NEXT GENERATIONパトレイバー OFFICIAL HP

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