2014/05/09 18:48

2014年関西大型フェス主催者対談!! 「いつまでも世界は…」vs「見放題」

今年も京都の音楽祭「いつまでも世界は…」が開催される!! 3回目となる今回は、京都の12会場を使い、約90組のアーティストが出演。主催のザ・シックスブリッツ、西島衛は、ホームページの宣誓でこんなことを語っている。「自分が住むその居場所で、音楽を鳴らすことに可能性を見出した」。その言葉通り、京都の街やお店の協力も得ながら着実に自分たちの場を紡ぎ出そうとしている。そして3回目の開催を記念し、今回7年目となる大阪のロック・フェス「見放題」の福実行委員長、潮大輔 a.k.a.Dai-changを迎え対談を行なった。それぞれの考え方、やり方を率直に話してもらうことで、それぞれのイベントの哲学が浮かび上がる内容となった。本対談を読んで興味を持った人はぜひ足を運んでみてほしい。音楽を巡る可能性を広めるのは、リスナー一人一人の力が加わってこそなのだ!!

京都の音楽祭! 都市型ライヴ・サーキットの第3弾が開催!

京都の中心街、四条・新京極から木屋町まで、12会場を使い、総勢約90組が出演

いつまでも世界は… 2014

日時 : 2013年5月18日(日)

開演 : 13:00 / 終演 : 22:00

チケット : 前売 : 3,000円 / 当日 : 3,500円(+1D代)
(※高校生以下フリー)

場所 : 京都MUSE / 京都磔磔 / 京都都雅都雅 / 三条VOXhall / 木屋町DEWEY / 花見小路さらさ / Weller’s Club

フリースペース(チケット不要) : 新京極商店街六角公園ろっくんプラザ / café bar CHAM / KITCHEN BAR「EIGHT」 / cafe independant / JEUGIA三条店 / タワーレコード京都店 / カプリチョーザ河原町VOX店

出演者 : ザ・シックスブリッツ / 高野寛 / セカイイチ / DE DE MOUSE / THEラブ人間 / tobaccojuice / Scars Borough / やけのはら+ドリアン / DORIAN / STANCE PUNKS / Schroeder­Headz / SEBASTIAN X / バズマザーズ / 夜のストレンジャーズ / MONSTER大陸 / 金 佑龍 / 白波多カミン / HAPPY / 河村博司with磯部舞子 / 山田エリザベス良子 / 片山ブレイカーズ&ザ☆ロケンローパーティー /  空中ループ / 金田康平(THEラブ人間) /  MONEY SPYDER / 高木まひことシェキナベイべーズ /CUSTOM NOISE / SHIM TATSUYA(belobelobelo) / Sounds Like Shit / THE天国カー/ 花泥棒 / SHAKIN’ HIP SHAKE / メシアと人人 / Swimy / THE FULL TEENZ / 前川サチコとグッドルッキングガイ / ウサギバニーボイ / Baa Baa Blacksheeps / ピアノガール / あいのまちPOSSE / キツネの嫁入り / シンガロンパレード / モケーレムベンベ / 情熱マリーとしゃぼん玉ハイスクール / THEロック大臣ズ / WOW WAR TONIGHTS / 凍死トナカイ / カトキット / ゴールデンローファーズ / smoug / ドブロク / バンビーノ / メガマサヒデ/ 中井大介 / 栗本英明 / 田渕徹 / 岡沢じゅん / 福井コウダイ / にたないけん / ハナクソ / 竹上久美子 / 釜本早季子 / 出町柳ウクレレクラブ / チャー絆 / ガリザベン / シミズマサト / タカダスマイル / 森伸吾(アンジェリカレイダース) / 秋村充 / 松ノ葉楽団 / ミサト / 西洋彦 / 山下キヨシ / 中村佳穂 / 花柄ランタン / 世田谷ピンポンズ / こっきり / 新世界ホシヲ(JUNIOR BREATH) / 尾島隆英 / ハグ林 / 後藤雪絵 / 戸田大地 / パックワン / Drakskip / シライリゾートオーケストラ / 橋本進 / 梶本浩司(from.ワゴンズ) / hiroyuki the smily7(MOTORS) / リーテソン / chori / hotel chloe / 岡田彩香

チケット場所 : ぴあ(P­223­083) / ローソン(L­51497) / e+ / 各会場 / 出演者の物販 ※高校生以下は無料

お問い合わせ : KYOTO MUSE(tel : 075-223-0389)

「いつまでも世界は…」official HP

大阪のロック・フェス! 7年目の見放題が開催!

アメリカ村周辺の15会場にて、総勢120組のアーティストが出演

見放題 2014

日時 : 2014年7月5日(土)

開場 : 12:00 / 開演 : 13:00

チケット : 前売 : 3,500円(+1D代 600円)

場所 : 大阪ミナミ・アメリカ村周辺のライブハウス 15会場
BIGCAT / FANJtwice / hillsパン工場 / AtlantiQs / CLUB DROP
Live House Pangea / CLAPPER / Soap opera classics
digmeout ART & DINER / SUN HALL / 火影 / SHINKAGUA / BRONZE / Grand café / OSAKA MUSE

出演者 : THE ORAL CIGARETTES / 感覚ピエロ / フィッシュライフ / BURNOUT SYNDROMES QOOLAND / BAND A / Qaijff / 夜の本気 ダンス / ココロオークション / シナリオアート / Shiggy Jr. / 水曜日のカンパネラ / 東京真空地帯 / ヒラオコジョー・ザ・グループ サウンズ / GOODWARP / ふるきよきじだい / フロムTokyo / 最終少女ひかさ / ウサギバニーボーイ / ステフアンドジミー / SAPPY / Moccobond / Halo at 四畳半 / Half moon spiral / PURPLE HUMPTY / ジラフポット / 愛はズボーン / みるきーうぇい / NUMBER VOGEL / BARICANG / HAPPY / The Sound`s Pierrer / 前川サチコとグッドルッキングガイ / 宮田ロウ / THE SiX BULLETS / The denkibran / ARKS / DENIMS / クリトリック・リス / フレデリック / 森山タカヒロBAND / ミソッカス / Applicat Spectra / DOOKI E FESTA / ウラニーノ / nothingman / RED JETS / プププランド / 宇宙コンビニ / ヒグチアイ / ハツカネズミは笑わない / Shout it Out / まがりかど / THE MAN / トリプルファイヤー / DABIDE'S fire / THEラブ人間 / 南壽あさ子 / シガキマサキ / the equal lig hts / コンビニマンションテクニカラー / homme / Suck a Stew Dry / ENTHRALLS / ユビキタス / オカダユータ / toitoitoi / 井乃 頭蓄音団 / craft rhythm temple / フクザワ / LAMP IN TERREN / ‏グッバイフジヤマ / KAMAMOTOMIKA / ANATAKIKOU / DPG VS ブラックDPG / カラスは真っ白 / (M)otocompo / ナンデードーシテー / クウチュウ戦 / DAMBO / ふぇのたす / 花泥棒 / the peggi es / ぽわん / fifi / ドラマチックアラスカ / ぱいぱいでか美 / 佐々木健太郎 / Large House Satisfaction and more...

見放題 2014 official HP

対談 : 西島衛(ザ・シックスブリッツ) × 潮大輔 a.k.a.Dai-chang

フェスが乱立するいまの時代、その形態はさまざまなものに進化しています。廃校や廃病院で行われるもの、コンコースを使用して行われるもの、そしてライヴハウスや飲食店などの多数の会場を使用して行われるライヴ・サーキットなど。いまや一大産業として大きな成功を収めている世界最大級のライヴ・サーキット「SXSW(サウスバイサウスウエスト)」に習った、サーキット・イベントは日本でも多く見られるようになりました。

そんなサーキット形式を用いたフェスが関西にもあります。大阪の「見放題」と京都の「いつまでも世界は…」です。どちらにも言えるのは地元に密着した、街を盛り上げるためのフェスで、D.I.Yの音楽フェスティバルあるということ。ただの流行なんかでは終わらせない、2人の首謀者が発信するフェスについて今回は深く語ってもらいました。

インタヴュー&文 : 岡安いつ美

左から、潮大輔 a.k.a.Dai-chang、西島衛

自分たちでもおもしろいことを次にやってほしい

ーーまずこの2つのフェスは、なぜ“サーキット・フェス”という方法を選ばれたのでしょう?

潮大輔 a.k.a.Dai-chang(以下、潮) : まず言うと、「見放題」はサーキット・フェスではないという体でやっていて。イベント形式としてはそうかもしれませんが、気持ちはロック・フェスありたいと思っています。理由は単にそのほうがかっこいいと思ったからと、全国にあるイベント形式の企画と差別化を図りたかった。特に僕らと同じ街でやっている「ミナミホイール」との違いを作っていくことを意識しています。

西島衛(以下、西島) : 僕らはライヴ・サーキットとしてやっています。うちは特にカフェとか商店街を巻き込んでいて、ライヴハウスに導線を引くためにフリーの会場として使わせてもらっていて。「楽しいね、それじゃあライヴハウスにも行ってみようか!」というふうになってほしくてはじめたので。それが当日だけではなくて、日常になることを目標にしています。ゆえにサーキット形式なんです。

ーー「いつまでも世界は…」が始まった経緯についても教えてもらえませんか?

西島 : 始まりは、僕がやっているザ・シックスブリッツというバンドがなにか目立ったことをしなきゃなぁっていうところから。本当になにも考えてなかった。いまでこそ、それらしいことを言っているけど、ただ目立ちたかっただけです。でも気づいてしまって。こんな大事をそんな理由でやってちゃいけないって(笑)。

潮 : ちなみに「ボロフェスタ」は意識している?

西島 : 意識してはいますね。ただ、「ボロフェスタ」はD.I.Yだということが一番大切なところだと思うんです。だから、D.I.Yだよって言っているフェスに「出してください!!」って言って群がっていくのはなんてかっこ悪いんだろうと思うから。それはD.I.Yの真逆の精神。それになにかレスポンスするなら自分でやらないとなぁと。そこから始まりましたね。

見放題

潮 : 私も当初は「ボロフェスタ」を過剰に意識していましたね。私は「ボロフェスタ」主催メンバーと同世代で、彼等は一緒にイベントを作ってきた仲間です。最近ではいい意味でその意識は薄くなってきましたが、当時大阪にいた私は正直クソむかつくと思っていました(苦笑)。当初はすごく嫉妬していましたね。これを大阪でもやりたいと思って、いろいろやってみたのですが上手くいかず、形を模索していくなかでいまの形に巡り合えました。去年と一昨年の「見放題」にはゆーきゃんに出てもらったのですが、気持ち的にドヤっていう感じではあったと思いますね。しかし、やっぱりボロフェスタはすごい。私たち以降の世代には金字塔みたいになっている。そして今はサーキット・フェスが盛り上がっている。次の世代の子たちがなにをするかもすごく楽しみです。

西島 : でも、出たい出たいって集まってくるべきではない、本当に。

ーー実際のところ出演希望は受け入れないのでしょうか?

西島 : 拒否はしないですけれども、そこで考えを止めてほしくないというか。

ーー「見放題」や「いつまでも世界は…」があるからこそ、そこに出演することが夢でありゴールになっている若い子っていませんか?

潮 : そういう人はいます。もちろん出たいと思ってくれる気持ちは嬉しいけれど、私たちに対するカウンターなりなんでもいいけど、自分たちでもおもしろいことを次にやってほしいと思います。ただもうライヴ・サーキット形式のものはもうやらないでほしいな、って思う(笑)。

西島 : ね(笑)。

潮 : ここくらいでライヴ・サーキット企画は終わりでお願いしますって(笑)。

西島 : すいません、てね(笑)。

いまは10年目で辞めるって言っています(笑)

ーー手ごたえを感じる瞬間は、過去にありましたか?

潮 : 一番手ごたえを感じた瞬間は最初の開催のとき、交差点でリストバンドをしたお客さん同士が横断時にハイタッチしていたのを見たときに「あ、このイベントおもしろいんだ」って思えたことですね。2年目もやろうと決意できた瞬間だったかな。「ミナミホイール」にはないものをその瞬間に感じたんですよね。

ーー「いつまでも世界は…」はどうでしょう?

西島 : そうだね… 終わって家に座ってる瞬間かな(笑)。

ーー(笑)。

西島 : やったぜ、終わったぜ…! って(笑)。それは自己満足だけれども。

ーーイベンターとミュージシャンという立場の違いがお2人にはありますが、西島さんはイベントの大トリを務めるあの瞬間こそ、手ごたえを感じるのではないですか?

西島 : いちバンドマンとしての手ごたえは1年目にギターウルフの後にトリを務めれたこと。お客さんがつまんねえって帰らずに盛り上がってくれて、アンコールまでちゃんとあったから。イベンターとしての手ごたえというとお客さんが楽しそうにしてくれてるのを見るのはもちろん嬉しいんですけど… 使わせてくれた飲食店が「また来年もやりたい」と言ってくれたときですかね。

潮 : 終わってからお客さんに「来年これ呼んでほしい!」とか、ライヴハウスなどで来年の話をされることは毎年増えていて。来年やるなんて一言も言ってないのに(笑)。

ーー「いつまでも世界は…」のブッキングはいつ、どうやって考えているのですか?

西島 : 思いついたら全部あげている感じです。ブッキングは開催半年前の12月頃から。いくつかは先に動かしていますけどね。僕が全部決めるとは言いつつも、みんなに話をしてそのフィルターを通してやるので。

潮 : 衛くんはみんなの意見を聞きたい。すごくいい関係ができているよね。うちなんかそれができないから(笑)。

いつまでも世界は…

ーー「見放題」はどのようにブッキングをされているのでしょうか?

潮 : 「見放題」には主に私と実行委員長(以下、相方)の2人のブッキング担当がいます。まず次開催の出演予定枠を想定し、それを半分ずつ枠を担当するようにします。担当枠には互いに出来るだけ異論を挟まないような感じです。相方の決めてくるバンドに、こんなバンド呼ぶんだとか、そこで初めて音を聞いたりとかもします。どうしても段取りを組まないといけないバンドに関してはお伺いを立てるという感じですね。

西島 : なんか漫才芸人みたいですね(笑)。

ーーまったく話し合いの場はないのですか?

潮 : 一番初めにします。お互いが被らないように、ああだこうだ言いながら話し合いはしますね。その会議に上がらなかったものは確認しないし、来年に至ってはその会議すらいらないんじゃないかと思っています。まさしく漫才コンビみたいな感じですね。プライベートでは一切会わないし、7年間でサシで飯食ったの1回だけなんですよ。「見放題」に関することは除いてね。会うと緊張するから(笑)。

ーー緊張!?

潮 : なんか第三者がいないと喋れないんですよね(笑)。

西島 : それで、2人の中で目的みたいなものは同じなんですか?

潮 : そりゃあ、「見放題」を成功させる。それだけ。

西島 : 「見放題」を成功させるということは、毎年毎年のテーマがあるわけじゃないですか。成功とは、ずっと続けていくことなんですか?

潮 : 私はもうやめたい、って言ってる(笑)。

一同 : (笑)。

潮 : 5年目が特にヤバくて、打上げで今年で辞める! って言おうと思ってたけど言いづらくて、いまは10年目で辞めるって言っています(笑)。単純にバンドもお客さんも来年やってほしいと言ってくださるから制作できています。

音楽を演奏する行為が、金銭的に価値があるということを社会的に認めさせたい

ーー「見放題」はこの規模のフェスであるにも関わらず、チケットがソールドアウトすることも多いですね。

潮 : 今年うちがソールドアウトできるかはわからないけど、そこにはすごくこだわってきたと思います。私たちのようなイベントで2年連続ソールドアウト達成は誇れる結果だと思っています。ときにはアーティストさんと揉めてでも話を通してきました。基本的に「見放題」のこだわりを理解してもらえない人には出てもらってないです。いつせかさんがソールドアウトできないのはなんでって考えたことはありますか?

西島 : なんでしょうね…(苦笑)。

潮 : 「見放題」では「各1組が20人ずつのお客さんを呼べたら100組で2,000人に集まってもらえる」と具体的な数値目標を掲げ、また「お客さんが入ってるライヴが一番楽しい」ということを出演者に理解してもらうように話をします。各出演者ごとではなく、できれば全出演者の全メンバーに。かなり無理難題ですが、それを実現できるようにいまも努めています。実際はプレイガイド販売やスタッフ販売もあって数字のバーは下がるのですが、その意識を高めるために前述の数字を設定しています。

西島 : まだそういう部分のところまで精神がいってないなあと自分では思ってますね。

潮 : アーティストさんごとに考え方はあると思います。だけど、「見放題」はこの方法でしかできないと思っています。おかげで出演者の顔ぶれも大きく変わってきました。

ーー「いつまでも世界は…」はまだ3年目ですが、毎年出ているバンドってザ・シックスブリッツとTHEラブ人間ぐらいでしょうか?

西島 : んーと、choriと今年の出演はソロになっているけどMOTORS。

ーーそれ以外は変えていきたいっていう気持ちが西島さんにはあるのですか?

西島 : たぶんその話はなぜうちがソールドアウトしないかって話に直結すると思うんだけど…。まずこのイベントの趣旨を端的にいうと、音楽を演奏するという行為自体が、金銭的に価値があるということを社会的に認めさせたいということなんだよね。その理想をいいなあと思ってくれる人か、できたらすごいし、ちょっと手伝ってもいいよって思ってもらえるかどうか。それが出演の判断基準になったりするんだよね。ゲストの有名なバンドさんはちょっと違いますけど。どっちかというとその精神を理解してくれるかどうか、にすべて集約している。だから出たいと言ってくれる子たちも、基本的に音楽がいいか悪いかがまずあって、あとは動員があるかないかではなくて、HPのあの長ったらしい文章を読んで、あれに興味や共感を示してくれる人に出てもらっています。ただプロモーションとして応募してきても僕等のイベントには出れない。まーもちろん音楽がよければ手の平は返るんですけど(笑)。

潮 : あの文章ね、うちも書きたいと思った。でも僕は立場的に福(副)実行委員長だから書けないし、実行委員長もなかなか書いてくれないし。

西島 : 「見放題」が、僕が書いているような宣誓文を書いたらどんな内容になりますかね。

潮 : たぶん、お客さん向けのものになると思う。

西島 : そうですよね、僕らはお客さんに意識が向けられてない部分がたくさんあるんですよね。僕の文章は音楽を作る側の人に対していつも向けられてるなーと自分でも認識はしています。

潮 : 「見放題」はお客さんに育ててもらってると思う。

若い人たちになにかを感じ取ってほしい

ーーさて今年の話をお伺いしたいと思うのですが、見所はどんなところでしょうか。「いつまでも世界は…」のメイン・アクトはザ・シックスブリッツなわけですが。

潮 : トリはずっと続けるの?

西島 : トリはずっとやります。他のバンドにやってもらう気もないですし、あのステージにゲストを呼ぶ気もないです。

潮 : そうなるとシックスブリッツの前が、その年に呼びたかったバンドってことになるのかな。

西島 : 1年目、2年目は僕の憧れだったバンドに出てもらいたいなと思っていました。その後に俺らが頑張ってみたいっていうのがあったから。僕らの前に出る人たちは、これは乗り越えないといけないぞ…! っていうミュージシャンにライヴをしてもらうことに決めています。今年の感じでいうと、会場を増やして出演者の枠が増えたので、狙い通りに節操ない感じのメンツが揃いました。クラブ・ミュージックとロックのバランスが取れたのではないかと。今年はクラブ・ミュージックでどっぷりKYOTO MUSEの後半が染まる予定です。その後の空気でどれだけ僕らが勝負できるか試してみたいということはあります。同時に地元のバンドが高野寛さんみたいな大先輩の方とどれだけ一緒にやれるかも重視しました。高野さんと一緒にやる機会なんてそうそうないですから。そこで若い人たちになにかを感じ取ってほしい。

潮 : 僕らは大トリは地元のバンドと決めています。たまたま1年目から関西圏のバンドになっていたというだけなんですけどね。去年で言えばKANA-BOON、その前の年はtricot、その前の年は蜜… という感じです。

見放題

ーー最後に今後の展望などあればお聞かせください。

西島 : 僕は今年SXSWに行って、たくさんおもしろい仕組みを見てきたのね。来年やりたいことはすごくはっきりしたかな。うちのフェスに音楽じゃないアタッチメントをたくさん付けたい。

潮 : 「いつせか」がより一層プラットフォーム化していくんですね。

西島 : ワークショップでも、講演会でも、個展でも何でもいいんです。来年は京都で芸術祭もあるので、もし一緒にできたらいいなと勝手に思っています。いろんなものをくっつけて、あまり音楽興味ない人にも、その中で音楽も鳴ってるなということを気付かせたいです。おっきな目標は変わらずです。音楽フェスに音楽が好きじゃない人も興味が持てるようなモノを加えていきたいと思っています。

潮 : 5周年はなにか考えているの?

西島 : まだなにも考えてないですね。2017年にでっかいのをやるっていう目標なので。

潮 : そのタイミングは一体?

西島 : 1年目はただただライヴ・サーキットを始めて、2年目をやっているときに「あ、4年後に何か大きいことしたいな」と思って。オリンピック的な感覚です(笑)。あと3年に目標を絞っています。具体的にはHPにも明記している通り、京都市中でのサーキット・イベントです。

潮 : うちは10周年を視野に入れて話し合いを始めています。2デイズにするのか、なんばHatchを借りるのか、何かをしないとなという感じです。

第一回目のインタヴューはこちら
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PROFILE

ザ・シックスブリッツ

西島衛 (Vo、G)
Ryohei Iwaki (B、Cho)

2000年結成、西島衛(ボーカル・ギター)、岩城亮平(ベース)と様々なアーティストによりライヴ毎に様々な編成を見せる、最新型RPGロックンロール・バンド。ゲーム、青春、ロックンロール!! 涙、感動、オーバードライブ!! ライヴ・サーキット「いつまでも世界は...」主催。

ザ・シックスブリッツ official HP

潮大輔 a.k.a.Dai-chang

音楽イベント構成作家 / 見放題実行委員会 福実行委員長 / 株式会社ウイット 取締役

大阪を拠点に数多くの音楽イベント制作を手掛け、特に毎年夏に大阪ミナミの複数のライヴハウスを1日ジャックし、総勢100組を超えるアーティストが出演する「見放題」という街中ロックフェスの制作で注目を浴びる。最近は見放題を通じて各種媒体への出演、イベント制作のアドバイザーも行っていて活動の幅を広げている。

[インタヴュー] The SiX BULLETS

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