Premium Studio Liveがマスター音源の5.6MHz DSDで甦る

DSD音源の魅力を、刺激的なライヴ・レコーディングによって追求する、Sound & Recording誌主宰のPremium Studio Live。その概要は至ってシンプル。レコーディング・スタジオでの、DSDによるライヴの一発録り、これをDSD配信するというもの。刺激的な音を、良い音で録り、良い音で出す。DSDの魅力をピュアに、そしてストレートにお届けするシリーズだ。これまで本シリーズは2.8MHzのDSDにて展開されてきたが、実はレコーディングのほとんどが5.6MHzで行われていた。今回、そのオリジナルの姿を伝えるべく、5.6MHzのDSDでのマスター音源の配信が解禁される。 シリーズ第1弾は、大野由美子、zAk、飴屋法水による完全即興セッション!


大野由美子+zAk+飴屋法水 / scribe

1. scribe_ⅰ / 2. scribe_ⅱ / 3. scribe_ⅲ / 4. scribe _ⅵ

90分以上にも渡る演奏は、お互いの信頼関係をうかがわせる穏やかさをベースにしつつ、時にフリー・ジャズのような鋭利さも見せる本作。ディテールの濃やかさやST-ROBOの空気感、大きなダイナミクスを、ぜひDSDで味わっていただきたい。

録音日時 : 2011年5月29日
録音場所 : 東京・ST-ROBO
演奏 : 大野由美子(Minimoog、スティール・パン、ボーカル)、zAk(ターンテーブル、エフェクト)、飴屋法水(物音)
録音 : 葛西敏彦
レコーダー : KORG MR-1000
マイク : スティール・パン〜AKG C414B-ULS / ボーカル〜SHURE Beta 57A / 机〜SANKEN 超高感度マイク / 物音〜EARTHWORKS QTC50 / アンビエンス〜DPA 4011-TL、SANKEN CO-100K
演奏時間 : 37分49秒
リリース : 2011年6月

>>DSDの聞き方はこちら
※DSDの聞き方は、DSDの聴き方ページ『』と、ダウンロードしたファイルに同封されている資料(PDF形式)をご参照ください。また、ダウンロードしたファイルに不備や不明点がありましたら、info(at)ototoy.jpまでお問い合わせください。

顕微鏡で音を解析するような、ライヴとは違った音のフィールド

ただ、ただ音が良い。その高い音の解像度そのものが、ある種の、この音源のひとつの表現にまでなっている。「DSDの魅力とは?」という疑問は、もしかしたら、一般的な“曲”の構造を持ったサウンドよりも、こうしたタイプの楽曲でのリスニング体験のほうが、より、直感的に解消することができるかもしれない。

アーティストの三位一体の演奏、さらにDSDの高音質を加えた四位一体のフォーメーションによって、このスリリングなセッションは、ライヴの聴衆にとってだけでなく、作品として、より強度を増し、魅力的なものとなっている。もちろん、このセッションは、音の良し悪しを度外視して楽しむことはできるだろう。しかし、その結果は、その音質による情報量の差、そこからくる“音の楽しみ”の濃度に、雲泥の差ができてしまうだろう。

バッファロー・ドーターでの活動、そしてスティール・パン奏者としてリトル・テンポへの恒常的な参加などで知られる大野由美子、フィッシュマンズをはじめ、もはや演者とも言えるミックス/エンジニアリングの立ち位置で作品を送り出してきたzAk、そして演劇、音楽などさまざまなフィールドで活躍する前衛芸術家、飴屋法水による“完全なる即興”セッションだ。

大野由美子の歌声、スティール・パンやミニ・ムーグ、そしてチャックの開け閉めや、なにかモノがこすれる音など、飴屋による、一般的には非音楽的な“物音”たちーーこれらがzAkの手により、ダブ・ミックスされひとつの作品として構築される。その両者の音の微細なコントラストや奥行き、スリリングな間、楽器と物音の微かな表情はDSDの微細な網の目によって捉えられ、そのマトリックス上において、はじめてその再現が可能となるのだ。この表現の微細な差異は、膨大な蓄積となり、リスニング時に体感として迫ってくる。

前述のように、今回のリリースでは、オリジナルの5.6MHzのDSDフォーマットでそのまま配信される。サンプリング周波数にして、CDフォーマットの128倍を誇る(2.8MHzはCDの64倍)。そのサウンドの密度による奥行き、テクスチャーの再現度は、例えば高品位のスピーカーで楽しめばライヴの現場を細やかに再現し、ヘッドフォンならば、顕微鏡で音を解析するような、ライヴとはまた違った音のフィールドをその聴覚の上に再現するだろう。(text by 河村祐介)

注 : スタジオ・ライヴの模様はSound & Recording誌のコチラのレポートを!

DSD 2.8MHz ver.、HQD ver.も好評配信中!!

Sound & Recording Archive


Cojok+徳澤青弦カルテット / QUANT
“アコトロニカ”に弦楽四重奏と強力なリズムが加わって生まれた圧倒的な音像

1. Aging Tapestry / 2. Baroqua / 3. Lemon Drops / 4. Unspoken / 5. The Kisses / 6. The Melody I Will Hum / 7. KYOTO


青葉市子+内橋和久 / 火のこ
透明な声とマジカルな音色が融合

1. 不和リン / 2. レースのむこう / 3. 3びきのくま / 4. 重たい睫毛 / 5. 火のこ / 6. 大統領を起こそう / 7. 日時計 / 8. 続きを

マイア・バルー+アート・リンゼイ
2人の声とノイジーなギターそしてフルートが、広い空間で多様な音像を結ぶ

1. Ate Quem Sabe / 2. 生きる [VIVRE] / 3. Reentry / 4. ポプリ1 / 5. Invoke / 6. Ma Boheme

坂本龍一 NHK session
5人のアーティストとのセッションを特典PDF付きで完全収録

1. improvisation inspired by Ornette Coleman (坂本龍一+大友良英) / 2. adaptation 02 - yors (坂本龍一+大谷能生) / 3. adaptation 03.1 - acrs 〜adaptation 03.2 thousand knives - acrs (坂本龍一+ASA-CHANG) / 4. adaptation 04 - nkrs (坂本龍一+菊地成孔) / 5. adaptation 05.1 - eyrs 〜 adaptation 05.2 ballet m_canique - eyrs (坂本龍一+やくしまるえつこ)

原田郁子+高木正勝
隣の家で演奏している感覚から紡がれていく音楽

1. TO NA RI - op.12 / 2. TO NA RI - op.14 / 3. TO NA RI - op.18 / 4. TO NA RI - op.20 / 5. TO NA RI - op.25 / 6. TO NA RI - op.26

大友良英+高田蓮
アンビエントなサステイン・サウンド、ノイズ、電子音…
さまざまな音源によって繊細かつ濃厚に描かれたサウンドスケープ

1. 街の灯 / 2. It's Been A Long, Long Time / 3. 教訓1 / 4. At The Airport / 5. BOW

清水靖晃+渋谷慶一郎
バッハを下敷きにしてサックスとピアノとで空間を作り上げる

1. Kiwa / 2. フーガの技法 コントラプンクトゥス 第1番 / 3. パルティータ 第4番 アルマンド / 4. 無伴奏チェロ組曲 第2番 サラバンド / 5. Dolomiti Spring / 6. Samayoe Renga / 7. Ida / 8. Stardust

PROFILE

大野由美子
1987年にハバナ・エキゾチカの一員としてキャリアをスタート。その後はシュガー吉永、ムーグ山本とともにバッファロー・ドーターを結成、米グランド・ロイヤルと契約するなど世界的に人気を博するバンドとなる。ほかにも田村玄一らとともに結成したサンシャイン・スティール・オーケストラや、ソロとしても"珍しいキノコ舞踏団"の音楽を担当するなど活躍。

zAk
1980年代にフリクションのPAエンジニアとして頭角を現し、その後フィッシュマンズの『空中キャンプ』に始まるいわゆる"世田谷三部作"を手掛けたことでレコーディング・エンジニアとしても評価が高まる。2000年にはホーム・グラウンドとなるスタジオ"ST-ROBO"を立ち上げ、メジャー、インディーズ問わずさまざまなミュージシャンとのアルバム制作を行っている。

飴屋法水
1978年に唐十郎の「状況劇場」に参加。1980年代は「東京グランギニョル」「M.M.M」を立ち上げ、その独特な舞台表現で人気を集める。1990年代は美術家としての活動を開始し、95年にはベネチア・ビエンナーレに参加。音楽活動としては昨年12月にオーチャード・ホールで開催された「武満徹トリビュート」コンサートでの大友良英と共演が記憶に新しい。

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