東京でのワンマン・ライヴも含め、全国8カ所を巡る〈だいじょうぶ みらいのこどもツアー〉を終えたシンガー・ソングライターの世武裕子。映像音楽作家としても、楽曲提供という形で新たな活躍を見せる彼女のピアノ弾き語りを、DSDのネイティヴ録音、ネイティヴ・ミックスによって、生々しい音源に収めた『世武裕子 DSD recording sessions』の第二弾がついにリリースされる。

左から エンジニアの奥田泰次、世武裕子、スタジオ・オーナーの狩野真

福生にあるピアノ・スタジオ「アルト・ノイ・アーティストサービス」で、Fazioli concert grand pianoとYAMAHA C3Bの2種類のピアノを使い、録音された。さらに、録音には世界に3台しかないDSDレコーダー「Clarity」を使用し、エンジニアには奥田泰次(studio MSR)を迎えて、DSDネイティヴ録音、ネイティヴ・ミックスを行っている。

4月2日(火)に配信開始され、好評を博している第一弾『』では、新曲「やもり」を2台のピアノで弾き比べた音源と、ゆらゆら帝国の「夜行性の生き物3匹」のカヴァーが収録されたが、第二弾となる今回、聴き比べができるのはYUKIの名曲「JOY」。そして、カップリングには2010年に発表された『』から、「ピエロは踊れなくなったとか」の弾き語り再録ヴァージョンが収められている。


世武裕子 / 世武裕子 DSD recording sessions vol.2 JOY
【配信形態】
DSD 5.6MHz+HQD(24bit/48kHzのwav) まとめ購入のみ 700円

【Track List】
01. JOY (cover)(Fazioli F-278 ver.) / 02. JOY (cover)(YAMAHA C3B ver.) /
03. ピエロは踊れなくなったとか(YAMAHA C3B ver.)

Recording & Mixing at アルト・ノイ・アーティストサービス
Recording & Mixing by 奥田泰次(studio MSR)
Supported by KORG INC.

Recording materials :
1. Fazioli concert grand piano F-278 (2004年製造) Made in Italy
2. YAMAHA C3B (1975年製造) customized by ALT.NEU.ArtistService Co.,Ltd
(Stephen Paulello music wire and Custom mechanic)

>>DSDの聴き方はこちら

※本パッケージには楽曲のDSFファイルとDPPファイル、全曲のHQD(24bit/48kHzのwav)トラックが同梱されております。

※5.6MHz DSDの音源は、ご使用の再生環境によっては再生できない可能性もありますので、ご購入の前にご確認ください。
※DSD DISCでお聴きになる場合は、DSD(2.8MHz)にダウン・コンバートしてご使用ください。
※ダウンロードしたファイルに不備や不明点がありましたら、info(at)ototoy.jpまでお問い合わせください。

「まるでそこで聴いているような体験」DSDで広がる可能性

Fazioli concert grand pianoとYAMAHA C3Bの2台のピアノ。そしてDSD 5.6MHzとWAV (24bit/48kHzのwav)の2種類の音質。どちらにしても「そこまで音の違いがわかるものだろうか?」ということは、きっと誰の頭にもよぎる疑問だろう。しかし聴き比べると、思わず「おっ」と声に出るほど、違いを感じるので、まずはぜひ楽しんでもらいたい。

それぞれのピアノの音色と、世武裕子の歌声の組み合わせによって、表情を変えているのが「JOY」。Fazioliの音は本当に華やかだ。ひとつひとつの音が立体的なのだが、旋律を奏でるとひとつに溶けあって、驚くほどなめらかになる。Cメロでは耳心地のよさにうっとりせざるを得ない。そんなピアノの音色から、原曲と同様に、したたかなキュートさを感じるFazioliの「JOY」。世武の声でポップに歌われると、変に陽気な歌よりも、ずっと明るいほうへ向かせてくれるから不思議だ。

YAMAHAのピアノは重めのタッチと、器用な感じはしないが、逆にそこが愛おしくなるような素朴な音。Fazioliの「JOY」よりテンポダウンしたことと、その素朴さから、「JOY」のポップな印象を塗りかえる。いつもの「JOY」が気ままでキュートな女の子だとしたら、YAMAHAの「JOY」は、その女の子の内面にあるやわらかさを感じさせ、歌詞をいつもと違って、より切実に聴かせる。

手前から YAMAHA C3B、Fazioli F-278

音質を聴き比べるとついDSDをひいきにしてしまうが、本来、WAVも十分にきれいな音質だ。きれいすぎてDSDと違いがわからないんじゃないかと、書き手としては不安になったほど。しかし、いざDSDを聴くと、WAVと違ってどこまでも音が伸びていくことを感じてもらえると思う。ざっくりいうと、mp3やWAVは、規定外の音をデータの形に合わせて丸めるらしい(注1)。そのためなのか、高音や低音がどこかべたっと感じる部分がある。先日行われたで聞いた内容によると、DSDも規定はあるのだが、録音される音よりもずっと上に規定があるため、そのまますべてを取り入れることができるそうなのだ。聴こえずとも、その場の音がすべてまるっと入っている。だからこそDSDは、まるでそこで聴いているような体験ができるのだろう。特に「ピエロは踊れなくなったとか」の表情豊かな歌声とあの力強さは、DSDで体感してもらいたいと思ってしまう。

生々しく録れることが、絶対にいいわけではない。人によって、音楽によって、表現したいことによって、なにが合っていてどんなふうに届ければいいのかがあるはずだ。ただ、世武裕子は、そのまま生々しく録ることが、彼女が表現しようとしている世界をその場に立ち上げるのにあっているのだと、この音源を聴きながら思う。ぜひ手を伸ばしてみてほしい。(text by 梶山春菜子)

注1 : ふじもり さら著「わたしがDSDで泣いた日」()を読んで

第一弾『世武裕子 DSD recording sessions vol.1 やもり』はこちら


世武裕子 / 世武裕子 DSD recording sessions vol.1 やもり
【配信形態】
DSD 5.6MHz+HQD(24bit/48kHzのwav) まとめ購入のみ 700円
※「やもり」の歌詞ブックレット付き

【Track List】
01. やもり(Fazioli F-278 ver.) / 02. やもり(YAMAHA C3B ver.) /
03. 夜行性の生き物3匹 (cover) (YAMAHA C3B ver.)



OTOTOY DSD 5.6MHz Archive


キセル / KICELL EP in みなと湯(5.6MHz DSD+HQD ver.)

【配信価格】まとめ購入のみ 800円

※本パッケージには楽曲のDSFファイルとDPPファイル、全曲のHQD(24bit/48kHzのwav)トラック、ブックレット(PDFファイル)が同梱されております。DSDの再生環境がない場合も、HQD(24bit/48kHzのwav)の高音質でお聴きいただけます。


AUN J クラシック・オーケストラ / 八人の響き

【配信価格】
5.6MHz DSD+mp3 ver. まとめ購入のみ 2,500円
2.8MHz DSD+mp3 ver. まとめ購入のみ 2,300円
24bit/96kHz HQD ver. 単曲 300円 まとめ購入 2,200円
24bit/48kHz HQD ver. 単曲 250円 まとめ購入 2,000円

01. 乱~RAN / 02. 桜小道 / 03. Oriental Journey / 04. Ocean / 05. 白い追憶 / 06. TRICK STAR / 07. SAVANNAH / 08. 連雨 / 09. Go West 53

※DSD ver.には楽曲のDSFファイルとDPPファイル、全曲のmp3トラックが同梱されております。
※HQD ver.まとめ購入時には全曲のmp3トラックが同梱されております。



朝日美穂 / ひつじ雲(5.6MHz DSD)

【配信価格】まとめ購入のみ 2,500円

※こちらの作品には、OTOTOYジングル(mp3)、楽曲のDSFファイルとDPPファイル、WEBブックレットが同梱されております。

『ひつじ雲』のDSD配信は、全曲、新たにDSD用にリマスタリングしたファイルを使用しています。曲によっては、CDとはかなり異なる仕上がりのものもあります。
また、DSDのネイティヴ再生を念頭に置いて、リマスタリングしていますので、以下のことにお気をつけ下さい。DSDにはPCMよりもヘッドルームがあります。PCMの0dbの上に、3.1dbほど余裕があるのです。今回のDSDリマスターの中には、レベルが0dbを越えて、その3.1dbのヘッドルームに達しているものもあります。AudioGateでこうしたDSDのファイルをwavファイルなどに変換すると、ピーク時にクリップして、歪んでしまいます。クリップしないように変換したい場合は、AudioGateの変換時のゲイン設定を-3dbに下げれば、避けることができます。



やくしまるえつこ / ロンリープラネット(DSDマスタリング ver.)

【配信価格】
DSD(5.6MHz)+mp3 500円
DSD(2.8MHz)+mp3 450円

※どちらの作品にも、楽曲のDSFファイルとDPPファイルが同梱されております。



Cojok+徳澤青弦カルテット / QUANT(5.6MHz Ver.)

【配信価格】まとめ購入のみ 1,000円

※こちらの作品には、楽曲のDSFファイルとDPPファイルが同梱されております。


世武裕子 過去作はこちら






PROFILE

世武裕子

滋賀県出身、パリ・エコールノルマル音楽院映画音楽作曲科卒の作曲家 / シンガー・ソングライター。「イングリッシュ・ペイシェント」「ベティー・ブルー」「善き人のためのソナタ」など多くの映画音楽を手がける作曲家ガブリエル・ヤレドに師事し、ジャン=リュック・ゴダール監督の『気狂いピエロ』等で知られる作曲家アントワーヌ・デュアメルからもその才能を賞賛され、同音楽院卒業制作では満場一致の首席にて卒業。帰国後は、くるり主宰Noise McCartney Recordsよりデビューし、FUJI ROCK FESTIVAL京都音楽博覧会、COUNTDOWN JAPAN、KAIKOO POPWAVE FESTIVALなど、大型フェスへも次々出演を果たす傍ら、金髪ルックが印象的な自身出演のCM "Googleで、もっと。クロームでストリート・ライヴ"、Panasonic Beauty、ユニクロ、大阪ガス、Mitsubishi Motors Japan、KOSEなどのCM音楽、BeeTVドラマ「3枚目のボディーガード」、映画「家族X」、Studio 4℃×TOYOTAとのコラボレーション、最近では、3月からWOWOWで放映される廣木隆一監督によるドラマ「ソドムの林檎~ロトを殺した娘たち」の音楽も担当するなど、多方面でその才能を発揮している。そして2013年3月、『おうちはどこ?』『アデュー世界戦争』では現代音楽の面白さを、『リリー』『Good Morning World! / Hello Hello』では、まるで景色を鳴らすような声で人々を魅了した彼女が、待望の新作『「だいじょうぶ3組」オリジナル・サウンドトラック+ミニ・アルバム『みらいのこども』』の豪華2枚組作品をリリースする。サウンドトラックとEPを収録した本作は、まさに世武裕子のこれからを象徴するような一枚と言えるだろう。

>>世武裕子 Official HP

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