2013/01/19 00:00

aco(ヴォーカル・ダンス・作詞作曲、舞台演出)が中心となり数人のアレンジャー、映像ディレクターで2010年春に結成されたspoon+。音楽と映像とダンス・パフォーマンスを展開する注目のユニットのデビュー・アルバムとセカンド・アルバムを配信開始!

2nd Albumからチェック!!

spoon+ / hear

【配信価格】
mp3、wav 単曲 150円 / アルバム 1,500円

不敵な曲名の「バカにあげよう」のメロディーやサウンドに潜むソウルな要素、「上等な眩暈」のぶっといブレイクビーツ、「イチゴオンザショートケーキ」で歌われる恋という身勝手な感情、「ワンダー・タイマー」の聴く者の記憶を呼び覚ますかのような感覚など、何度も強い波動が押し寄せる。何度も感情が揺さぶられる。

1st Albumも同時配信開始

spoon+ / birth

【配信価格】
mp3、wav 単曲 150円 / アルバム 1,500円

「あー、こんな子と付き合ったら大変そうだなぁ」と思うような女の子に限って魅力的だ。spoon+のファースト・アルバム「birth」はどこを切っても、作詞作曲とヴォーカルを担当するacoの世界。

10年代を生きる女子達へ

突然ですが、最近、皆さんはどんな悩みを抱えてますか?

何々? 恋人や友達とうまくいってない? 仕事が忙しいのにお給料が増えない? 結婚後や老後の蓄えが貯まらない? 確かに、不安の種は尽きないですよね。そういう私も… 失礼。ついつい脱線しました。さて、本日、皆さんに紹介するのは、この厳しい時代を力強く駆け抜ける一人のアーティストのお話。

今回取り上げるSpoon+は、中央線沿線の猥雑な空気とアメリカ村の色鮮やかな匂いを同時に感じさせる雑食系シティー・ガールAcoを中心にした音楽ユニット。彼女は、いまどきのミュージシャンらしい柔軟さと、ミュージシャンやVJ、美術家といった多くの仲間を巻き込むエネルギーを武器に、10年代の音楽シーンに新しい風を吹き込んでいる。

2011年の1stアルバム『birth』は、おもちゃ箱から飛び出してきたようなカラフルなサウンドと、さまざまな時代、地域のポップスから引用した曲作りが光る、21世紀の渋谷系ともいえる作品。Perfumeを髣髴させる緻密で洗練されたダンス・ポップ「Movie Star」のほか、ウィットに富んだ歌詞と素朴なメロディで、“DTM時代のフォーク・ソング”を聞かせる「カメレオン」。遊びゴコロとシリアスさが入り混じったテクノ・ビートの上で、しゃべるようにラップをする"はじめまして さようなら"など、色々な場所で何度も聞かれる、「アルバム」というフォーマットを意識した個性豊かなラインナップが印象的だ。大手レコード店からプッシュされ、フランスのテレビ局が取り上げたことも納得できる。

一方、1年の時を経て生み出された2ndアルバム『Hear』では、さまざまなサウンドが混ざりあった前作から一転、シンプルな電子音の反復を軸に据えた「テクノ・ポップの王道」を披露している。テクノ界のジュディ&マリーといった趣の、キュートでグラマラスな雰囲気の「ホットミルク」、優等生が作ったパンク・ロックのような、真面目さと弾けっぷりの同居が面白い「バカにあげよう」。アンビエント音楽のように宙を舞う電子音が、小沢健二を彷彿させる洒脱なメロディに新たな表情を吹き込んだ「ミス・マーメイド」など、機材などに制約のあるライヴ・ハウスが主戦場のミュージシャンらしい、シンプルだがきちんとツボを押さえたサウンドと、聞き手を退屈させない個性豊かなメロディが魅力。ステージの上を弾け飛ぶ、彼女の個性を容易に想像できる、開放的な雰囲気も醍醐味のひとつ。

「生きることは大変だ」。マイノリティである女性にとって、この言葉は男性以上に重く、現実的なものだろう。だが、世の中は少しのウィットと行動力があれば、僕らが想像する以上に多くの可能性があると思う。色々なものを貪欲に飲み込み、自分の音楽に盛り込んだ彼女の姿は、そう語りかけているように感じた。(text by 高野裕介)

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PROFILE

spoon+

2010年3月“驚きで世界を楽しくする!”というテーマの下、aco(大坂在住)を中心にサウンド・オペレーター、その他数人の映像ディレクターの協力により、spoon+を結成。同年8月、東京高円寺Highにて初のライヴを行う。その後、1ヶ月に1~2回のペースで東京、名古屋、大阪、京都と精力的にライヴ活動を行っている。映像とサウンドの融合をテーマとしたステージは、まさに驚きの連続。舞台上の大きなスクリーンに映像を投影し、acoのパフォーマンスとサウンド全てをシンクロさせて、歌詞の世界観をアーティに描き出しているのが特徴。作詞+作曲、衣装、ビジュアル・プロデュースは全てacoが担当。友人のアマチュア・ミュージシャン(Shoes/MissileChewbacca、FQTQ、USYN、Island Houseほか)がアレンジを手がけている。人が持っているポジティブさ、ネガティブさを素直に表現した歌詞と、ふわふわでスイートなボーカル、ポップでファンタジックなセンスのメロディー+アレンジが特徴的なテクノ・ポップとなっており、音楽関係者からの評価も高い。

spoon+ official HP

[インタヴュー] spoon+

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