2012/05/16 00:00

no.9 orchestra、初のライヴ音源を高音質DSDで独占配信!

日常に在る情景を切り取り、楽曲としてドラマティックに昇華する作曲家no.9ことJoe Takayuki。彼の楽曲の持つエネルギーを、より肉体的に、より瞬間的な熱量に換えて放射するバンド・セット、no.9 orchestra。彼らが、タワー・レコード主催の“雑食”イベント『omnivorous』に登場。奏でる淡い音の粒子は次第に輪郭を帯び、くっきりと色を浮かび上がらせた瞬間に溶けゆく。ほのかに肉体を包む温もりに感じるものは、圧倒的な“生”。深夜の代官山を、興奮と陶酔の渦に巻き込んだ熱狂のライヴ。no.9 orchestra名義では初の音源リリースであり、no.9としても初のライヴ録音。CDともライヴとも異なる、環境や関係性など、音だけでない様々な要素が凝縮された熱の塊を思う存分、浴びて欲しい。 更に、今回はライヴが終わった瞬間からミックスを始め、ライヴ終了後わずか4日でのリリースとなる。熱の冷めないうちに、夢の醒めないように。OTOTOYならではの高音質録音で、圧倒的な音のスペクタクルに身を委ねてみてはいかがだろう。尚、文末に、今回のライヴ体験を平面に表した、Sara Fujimoriによるコラージュ作品も掲載しているので、音源と併せてお楽しみいただきたい。(director 藤森大河)

no.9 orchestra / LIVE at DAIKANYAMA UNIT 2012.05.11 midnight

【配信形態】
1) DSD+MP3>>>DSDの聞き方はこちらから
2) HQD(24bit/48kHz)

【価格】
各1500円(まとめ購入のみ)

【Track List】
01. Hello (Unrelease)
02. inside outside (Unrelease)
03. left the wind
04. flat point (Unrelease)
05. Re; Bug Beats
06. with millions of love -fine-
07. i hope(encore)

【CREDIT】
no.9 : Takayuki Joe
Guitar : Tomoya Ito
Piano : Takahiro Sato
Bass : Yotaro Ishikawa
Drums : Shinichiro Hamada
Violin : Fumiko Kawabata

Visual : michi
PA : AO&Yasuko
Photo : Natsu Ohara (fairground) / Daisuke Kobayashi (fairground)

Recording & Mixing : Hiroshi Tokunaga
Recording Assistant : Arisa Kandori
Live Image Create : Sara Fujimori
Director : Taiga Fujimori (GAKA / OTOTOY)

Special Thanks :
Kenichi Matsutaka (タワーレコード株式会社 ライブ事業部)
東森様 / 三原様 / and all staff (代官山UNIT)
fairground crue / liquid note records

【ダウンロードに関して】
windowsをご利用のお客さまは、標準の解凍設定、もしくは解凍ソフトによっては正常にファイルを解凍できない可能性がございます。その場合、お手数ですが別の解凍ツールを使用し、再度解凍をお試しくださるようお願い致します。7-zip(フリー・ソフト)での解凍を推奨しています。
※7-zip http://sevenzip.sourceforge.jp/
また、ファイル名が長く操作出来ない場合や、ダウンロードしたファイルに不備や不明点がありましたら、info(at)ototoy.jpまでお問い合わせください。

解凍ソフト7-zipの詳しい使い方はこちらから

もう一曲やります。やめられないでしょ!

舞台は暗転し、目の前に映し出されたのは光の粒にまみれた銀河。バイオリンの弓で演奏されるベースから低音が鳴り響き、no.9 orchestraの演奏が始まった。2012年5月11日。時刻は26時ごろ。年に数回しかライヴを行わない彼らを生で体感する機会とあって、フロアは一段と熱を帯びる。オルガン、ピアノ、ギターが続き、会場の隅々まで拡散した音風景を貫くようにして入ってくるバイオリンとドラム。バイオリンが奏でる旋律によって、全ての音が一体になると同時に、画面に映し出されていた光点も収束していき、図形を形作る。バラバラだった点が凝集されて線となり、線は形をなして、やがて一つの世界を生み出していく。演奏を指揮するno.9のなめらかな、まさに何かを描き出すような手の動きも、音楽や映像と完全に共鳴する。ふと周りを見てみると、ステージから目を離しているものは僕をのぞいて一人もいない。彼らの表情は、目の前に現れた光景にすっかり魅了されてしまったことを物語っていた。

photo by Daisuke Kobayashi

no.9 orchestraは、Joe Takayukiのソロプロジェクト「no.9」の楽曲をライブ演奏するために作られたユニットだ。ベース、ドラム、ギター、ピアノ、バイオリンという編成のバックバンドに支えられ、no.9は先述した指揮と、ギターやオルガンを始めとした様々な楽器や、PCを担当。ツインピアノ、ツインドラム、ベースという以前までのバックの編成と比べて音像はシンプルになったものの、サステインの長いメロディ楽器と短いリズム楽器の差が強調され、よりダイナミズムが生まれていた。細かく散りばめられたリズムの上に、はっきりとしたメロディが重なる瞬間は、前述したように、ひとつの世界が形作られる印象を与える。それは、リズムのうねりの上で音符が踊る世界とも言える。「with millions of love -fine-」の後半、軽く飛び跳ねながらハーモニカを吹くno.9の姿は、バンドが作り出した世界の中で音を自由に遊ばせているかのようだった。

photo by Natsu Ohara

「もう一曲やります。やめられないでしょ!」というno.9の言葉と共に、交響曲のメロディを織り交ぜた「i hope」がアンコールで演奏され、ライヴは幕を閉じる。主旋律を耳にしたときに感じられた開放感と高揚感は、今回のライヴでバンドと観客が共有した空気と同じものであったに違いない。その時、フロアとステージ、演者と観客の垣根は砕け散り、深夜の代官山にハッキリと熱狂の渦が起こった。1人1人が見ている景色が1つのバンドによって1つの場所に結集する瞬間の熱量。素晴らしい夜であった。(text by 上野山 純平)

Live Image created by Sara Fujimori

DISCOGRAPHY

INFORMATION

DANCE OF SHIVA2012-Travel of mind effect music-
2012年5月18日-21日 @ 西伊豆 オートキャンプ銀河
>>『DANCE OF SHIVA2012』 official website

Deep Moat Festival '12
2012年7月16日(月・祝) @ 渋谷 WOMB
>>『Deep Moat Festival』 official website

PROFILE

音と共に暮らす、詩的でメロディアスな作曲家として6作品をリリースしているno.9ことJoe Takayuki。 彼が率いるバンドセット [ no.9 orchestra ] は、壮大で圧倒的なサウンドと、アルバムとはまたさらに違ったアレンジによる濃厚な世界観と情熱を、身をもって感じる貴重な機会であると同時に、音楽への愛情を伝えようとする彼の姿勢、それに応えるメンバーの想いが、演奏に直に伝わる『温度の在る音楽』として高い評価を得ている。

>>no.9 official website

この記事の筆者

[レヴュー] no.9

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