2011.12.1 近藤智洋&ザ・バンディッツ・リベレーション@下北沢440

2005年7月にPEALOUTが解散したのち、近藤智洋はすぐにソロ活動をスタートさせた。その後、現在までの数年は弾き語りとバンド・スタイルを並行したライヴまみれの日々に明け暮れ、ソロ以外の別バンドであるGHEEEのライヴも含めれば、年間の公演数は優に100本を超える。そんな彼が約1年半前に結成したのが近藤智洋&ザ・バンディッツ・リベレーションだ。PEALOUT以来の盟友・高橋浩司(ds)をはじめ、Hisayo(b)、佐田智(sax)、山田貴巳(g)からなるこのバンド初のワンマン・ツアー、東京編の模様をレポートする。

オープニングは「バンディッツのテーマ」。近藤の軽快なアコギとヴォーカルにファンキーなバンド・アンサンブルが重なる名刺代わりの1曲で、間奏のメンバー紹介も華麗にキマり、早くもコンディションのよさが窺える。続くミッド・ナンバーの「雨色のギター」「Power of Dreams」では、この編成になってからの持ち味と言える温かみのあるアコースティック・サウンドが印象的に響く。佐田のサックス・ソロが場をグッと盛り上げ、山田のギターは抑揚がありながら絶妙なフレーズを滑り込ませてくる。

「近藤智洋&ザ・バンディッツ・リベレーション、初めてのワンマン・ツアーです。大阪、名古屋と回ってきたんですけど、ツアーをすることでバンドがすごく成長できてるから、今日はそれを見せたいと思います。今日は長いですよ? 2部に分けてやるので、お酒を飲んだりごはんを食べたりしながらゆったりと楽しんでいってください」。そんな近藤のMCで会場はよりアットホームな雰囲気に。カヴァー曲も気ままに挟み込まれ、まずはIan Dury & The Blockheadsの「Hit me with your rhythm stick」を演奏。近藤は自分のフェイバリットをライヴでよくカヴァーしてみせるが、こうして予測不能な感じで粋なファンク〜パブ・ロックなどが繰り出されるからたまらない。しかも、その多くは日本語で歌い換えられており、まるでオリジナルのような味わいがある。

「灯がともる頃」「走る風のように、落ちる雨のように。」「YOUR BIKE RIDE」などなど、中盤からはファースト、セカンドの曲も披露。近藤がアコギからピアノにパート・チェンジすると、The Beatlesのゴキゲンなカヴァー「Lady Madonna」が飛び出したりも。バリエーション豊かな展開で、ステージもフロアも次第に熱気を帯びていく。

後半に進むにつれて、自由なスタイルは加速する。名古屋のライヴによく来てくれる小さな女の子のために即興で作ったという「ななみちゃんの唄」、近藤が敬愛するTHE ROOSTERSのカヴァー「GET EVERYTHING」のあたりでは、メンバーも楽しさから思わず笑顔に。このピースなムードにメンバーもファンも心惹かれるのだろう。近藤の求心力をあらためて感じた瞬間だった。

しかしながら、近藤のエネルギッシュなパフォーマンスにはいつも恐れ入る。「ワンマンって本当に楽しいね」といまだ無邪気に語り、アンコールの「BAMBINO STEP」では足で鍵盤を叩き、The Jamの「悪意という名の街」やIggy Popの「Lust For Life」を陽気に歌い上げるのだから。2012年もきっと各地でたくさんライヴをやってくれるはずなので、未体験の人はぜひ足を運んでみてほしい。ちなみに「来年はアルバムを作って出そうと思ってます」とのこと。3作目となる新作も楽しみだ。

text by 田山雄士
photo by Nozomi Wachi

セットリスト

〈FIRST STAGE〉
1. バンディッツのテーマ
2. 雨色のギター
3. Power of Dreams
4. スーツケースと泥だらけのブーツ
5. Hit me with your rhythm stick(Ian Dury & The Blockheads)
6. 灯がともる頃
7. 恋に落ちたままで
8. 走る風のように、落ちる雨のように。
9. サンタクロース

〈SECOND STAGE〉
10. Baby Boo
11. YOUR BIKE RIDE
12. Lady Madonna(The Beatles)
13. 二人の航海
14. センチメンタル・ブルース
15. ななみちゃんの唄
16. 草原
17. GET EVERYTHING(THE ROOSTERS)
18. ディズニーランド
19. A New Morning

〈ENCORE 1〉
1. wild flowers
2. Everyday & Every night
3. BAMBINO STEP

〈ENCORE 2〉
1. 悪意という名の街(The Jam)
2. LUST FOR LIFE(Iggy Pop)

PROFILE

近藤智洋

1994年、PEALOUTを結成。ラウドなギター・バンド、ダンサブルなピアノ・バンドの側面を持つオリジナリティ溢れるバンド・スタイルで活動。FUJI ROCK FESTIVALには6回出演(ソロでの出演1回も含む)。8枚のオリジナル・アルバムを残し、2005年7月PEALOUT解散。7月30日のFUJI ROCKが最後のステージとなった。2005年8月より近藤智洋、ソロ活動開始。アコースティックな楽曲をアコギ、ピアノを使い表現しPEALOUT以降の世界を創り出している。2006年6月には、花田裕之(ex.THE ROOSTERS)、山口洋(HEATWAVE)、ヤマジカズヒデ(dip, qyb)、ヒサシ the KID(THE BEACHES)、城戸紘志(JUDE)等が参加した1stアルバム『近藤智洋』を発売。2006年は120本のライヴを行なう。2007年1月、ソロ活動と並行して、深沼元昭(Mellowhead/ex.PLAGUES)、ヒサヨ(tokyo pinsalocks)、ヤナ(DRYASDUST/ex.ZEPPET STORE)とGHEEEを結成。7月25日にはアルバム『GHEEE』を発売。現在はソロでの弾き語りを中心に、近藤智洋&ザ・バンドファミリア、GHEEEと積極的に全国各地でライヴ活動を展開し2007年には160本、2008年には170本のライヴを行なう。

近藤智洋 official HP