ヲノサトルの初ソロ・ライヴを高音質で!

現代音楽や即興演奏からエレクトロ・ポップまで、幅広い作風を持つ音楽家のヲノサトルが、今年9月に行ったライヴの模様を高音質でリリースします! 本作は、オリジナル曲からブラジル音楽やスタンダード・ナンバーまで演奏した、ヲノサトル初のピアノ・ソロ公演を収録したもの。夕暮れが夜の暗闇に変わる直前、空が美しく青い光に包まれる「ブルーモーメント」の時間を、静謐なピアノ演奏で表現。アルバムを購入された方には特典として、ライヴで行われた照明家・東海林弘靖との対談、エッセイ、光の風景写真などを収録した17頁のPDFパンフレット(アートディレクション : 菊地敦己)をプレゼント!

ヲノサトル / ブルーモーメント・ライヴ

1. ノクターン / 2. ヴァカンス / 3. いつもの場所 / 4. ルック・トゥ・ザ・スカイ / 5. 書斎 / 6. ブルー・モーメント / 7. 「てぃんさぐの花」による即興 / 8. ラ・ジュテ / 9. 海 / 10. この素晴らしき世界 / 11. サイレンス・トゥ・グッドバイ

★アルバム購入特典として、ライヴで行われた照明家・東海林弘靖との対談、エッセイ、光の風景写真などを収録した17頁のPDFパンフレット(アートディレクション:菊地敦己)をプレゼント!

録音日時 : 2011年9月17日
録音場所 : 東京・workshop lounge SEED SHIP
演奏 : ヲノサトル(ピアノ)
録音 : 江夏正晃(marimoRECORDS)
演奏時間 : 44分12秒
リリース : 2011年11月2日

【価格】
HQD : 単曲 200円 / アルバム 2000円
mp3 : 単曲 150円 / アルバム 1500円

沈黙の美の復権

快楽の森へ誘われる夜。あなたはそんな夜に果てることのない夢想を巡らしながら、ブルーモーメント――地平線の彼方に沈んだ太陽が夕暮れの空を照らし、その光が大気圏に反射するとき、赤、オレンジなどの長い波長の光が吸収され、残った「青い光」が地表に降り注ぎ、周りの空一帯が荘厳な景色に包まれていく現象――の目撃者となり、その美しさに我を忘れて無言になる。そして一日のロマンティックな時間の始まりを静かに歓迎する。至福の夜の前に現れる、そんな時が止まってしまったような時間を彩る音の空間を表現した作品が、現代音楽からポップ・ミュージックまでの広範な活動を通して“現在形のムード音楽”を追求している、ヲノサトル初のピアノ・ソロ・ライヴ・アルバム、『ブルーモーメント・ライヴ』である。このアルバムには、9月17日に下北沢 SEED SHIPにおいて、ブルーモーメントという清浄で崇高な雰囲気をピアノのみで表現するというテーマのもと行われたライヴが収録されている。

このアルバムで登場する楽器はピアノのみである。ヲノはそのピアノの鍵盤上での十指の運動とともに、ブルーモーメントという時間・空間を創出していく。始まりの「ノクターン」には緊張感が漂い、その中でヲノは自らの手の動きで静寂の音を奏で始める。そのピンと張り詰めた空気の中で、ピアノの音の波が脳内に徐々に響き渡り、空の青い光はその青さの色を次第に変え始める。

緊張の糸がときほぐれ始めた中盤、「書斎」後半部におけるメロディーの変化が一瞬の凄みを生む。ピアノの音色の美しさばかりに耽溺していたわれわれは、その瞬間的にかかるアクセントに興奮を覚えるだろう。そしてつかぬ間の興奮ののちには、リラックスしたくつろぎの時間があなたを待ち構えている。気づけば、あれだけ青かった空の色が暗くなり始め、夜の暗闇へと向かっている。そんな中での、まるで音が祈っているようにも聴こえる「海」からルイ・アームストロングの歌唱でも知られる「この素晴らしき世界」、クライマックスを飾る「サイレンス・トゥ・グッドバイ」の流れにおける耳の奥底へと放射される音像は、筆舌に尽くしがたいほど甘美で、そしてセクシーなのだ。われわれは漆黒の闇に包まれた空の片隅で、その美しい余韻とともに、夜にこそ訪れる心躍る時間を愉しむのである。

このアルバムを聴き終わったあとに思う。ヲノは、過去の遺物となってしまったかのような音の「沈黙」に対して極めて意識的なのではないか。つまり、ヲノがこのピアノ・ソロの『ブルーモーメント・ライヴ』において提示しているのは、沈黙の美しさの復権なのだ。消えた音の後と立ち現れる音の前に現出するわずかな沈黙。その状態をピアノだけを用いて表現することによって、その輪郭をより際立たせようとしている。

われわれの住む日本においてブルーモーメントを体験することができるのは天気の良かった日の日没の直後、わずか10分程度であるといわれている。ブルーモーメントという短時間しか現れない自然的な美を空に見上げながら、人間の心と身体の運動によって作り出される沈黙=人工的な美を作り出したこの作品を聴く。そういう静かな1日の始まりは実に素敵じゃないか! (text by 坂本哲哉)

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PROFILE

ヲノサトル

1987年日本現代音楽教会作曲新人賞を受賞し、現代音楽の作曲家として活動を開始。90年頃より電子楽器を用いた即興演奏活動を行い、その後ポップスの領域に活動を広げて、電子音響とラテン音楽の融合をテーマに『ビキニムーン』『エルニーニョ』などのソロCDを発表。95年から「経理のヲノさん」の名でユニット『明和電機』の音楽監督=足踏みオルガン奏者を務め、03年にラウンジ・バンド『ブラックベルベッツ』を結成するなど、様々な方法で”現在形のムード音楽”を追求。2011年9月にはダウンロード販売限定の新譜『ヲノサトル・ムードコア・ポッセ LIVE at 音楽実験室新世界』を発表。2011年10月にCD『舞踏組曲』をfill(www.fill-label.info)よりリリース。

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レヴュー

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