2011/10/17 00:00

HIROSHI WATANABEの最新アルバム『SYNC POSITIVE』でヴォーカリストとしてフィーチャーされ注目を集める日本人女性アーティスト、MINGUSS(ミンガス)のフル・アルバムが完成! その壮大で美しく緻密な世界と、音楽家としての真摯な姿勢に尊敬の念を寄せて止まないHIROSHI WATANABEにMINGUSSが直接デモ音源を渡し、その音に強い創造性と音楽性を見出された事により、全面プロデュースが実現。出来上がった作品は、なんと、かのマニュエル・ゲッチングもコメントを寄せるほどの完成度。いま最も注目すべき日本人女性アーティストMINGUSSの作品をぜひお聴き逃しなく!

3作目にして処女作とも言うべき、新生MINGUSSのニュー・アルバムをWAV配信スタート

MINGUSS / Night of the Vision
前作のリリース後、偶然耳にしたデトロイト・テクノに衝撃を受けるとともに、テクノ・ミュージックに理想を見いだし、クラブ・ミュージックに傾倒。本作はそんなMINGUSSが定めた新たな方向に力強く歩みだした処女作とも言える内容。ジャケット・アートワークは、代表作である『ソラニン』が映画化(宮﨑あおい主演・2010年公開)された記憶も新しい、気鋭の人気漫画家浅野いにお氏による、アルバム・タイトル『Night of the Vision』に因んだ書き下ろしイラスト。

【Track List】01. Night of the Vision / 02. Highway Mood / 03. Ultramarine Sphere / 04. Horizontale / 05. shower room / 06. Ready to Future / 07. Mfuwe / 08. cocotte

マニュエル・ゲッチングほかから多数コメント到着!

"The music is as beautiful and elegant as the originator herself!"
「創作者である彼女自身のように、エレガントで美しい音楽。」
—— Manuel Göttsching(マニュエル・ゲッチング)

「彼女の持つ未知のエネルギーというものが永遠に詰まっている事を知らしめられる、そんなアルバムなのではないだろうか。初めてアルバム・プロデュースをと言われ渡されたデモ、正直に楽曲を聴いて驚いた。本当にこれを一人で作ったのだろうか?と。それ程既にそれらの楽曲の中にはある種もう既にMINGUSSとしての個性、センス、指針が出来上がっていた様に思えた。僕が今回のプロデュースでやれた事はただ、既に確立されている彼女の方向性をより忠実に再現しただけである。僕のアルバムにも参加をしてくれている彼女の歌声は、一度聴いたら記憶にその個性が焼き付けられる程に強い。あの歌が歌え、これらの楽曲を一人で創造する事が出来る彼女のキャパシティとはきっとこんなもんじゃ済まないだろうとワクワクする。ともかく、このアルバムは素晴らしい。手にして聴いた瞬間に僕の言いたい事がまるで十分に書き切れていない事が分かる筈だよ。」
—— HIROSHI WATANABE

>>>『Night of the Vision』への全コメントはこちら

チャレンジし続ける精神、何かに縛られることのない行動力

MINGUSSの新しいアルバム、『Night of the Vision』がリリースされた。前作から数えるとおよそ3年ぶりの作品となる3rdアルバムである。とはいえ、今作はMINGUSSの新たな方向性と才能が開花した、処女作とも言える内容で、つまりそれだけ挑戦的な内容のアルバムになっている。

幼少期からクラシック・ピアノを学び、音楽大学ピアノ科卒業。在学中もクラシック以外の音楽、とりわけジャズに魅了され、卒業間近に短期間のジャズ・プログラムを受けにアメリカへ。2005年にMINGUSSを結成し、翌年1stアルバムをリリース後、マイルス・デイビスの音楽に特に心酔。2008年に2ndアルバムをリリースした後、偶然聞いたというデトロイト・テクノに一瞬で引き寄せられ、クラブ・ミュージックに傾倒していく。そして様々な音楽体験を経てリリースされた今作は、MINGUSSと最高のマッチングといえるであろう、HIROSHI WATANABE a.k.a. KAITOがプロデュース。

上記は、MINGUSS公式サイトから一部引用したプロフィールであるが、今回のアルバムでは彼女が辿ってきた音楽の変遷が、彼女の世界観として見事に表現されている。さらに、プロデュースにHIROSHI WATANABEを迎えたことで、これまでの2作品と比べて、よりはっきりと音像が固まった印象を受けた。

このアルバムのベースとなっているのは前述した多彩な音楽的経験もさることながら、彼女の姿勢(attitude)によるところが大きいと個人的には思っている。彼女の持ち味は、しっかりとしたアカデミックな教育を受けて来た音楽的素養というのももちろんであるが、何よりも、彼女のチャレンジし続ける精神、何かに縛られることのない行動力にある。臆することなく、自分の世界観を作り出すために必要なものをしっかりと取り入れているのである。今作のHIROSHI WATANABEによるプロデュースを実現させたこともそうだし、ベルリンでManuel Göttsching、Wolfgang Palmらとの交流を果たしていることも、その行動力ゆえの賜物だ。数年前、まだターン・テーブルを触りたてだった彼女をDJとしてイベントにブッキングしたのだが、レコードさばきもミックスも素晴らしく、イメージを形にする力に驚かされる、ということがあった。彼女は新しいチャレンジをし、才能を刺激し開放していくことに貪欲なのである。僕が彼女と出会ったのは彼女がまだ10代の頃(大学のバンド・サークルにて)であるが、既に当時からそのような姿勢を持ち合わせていた。

さて、肝心のアルバム『Night of the Vision』についてであるが、近年、彼女が心酔しているテクノの影響を感じさせながらも、彼女の力強い声、歌の力がより空間をぐっと広げ、深く、そして美しいポップ・アルバムへと仕上がっている。実はリリース前にデモを何曲か聞かせてもらっていたのだが、いまこうしてアルバムとして完成されたものを聴くと、曲ごとの完成度は言うまでもないが、何よりアルバムとしてトータルで彼女の世界観がディティールまでしっかりと表現されていることに気付かされる。

美しいピアノの旋律が光る、疾走感のあるテクノ・トラックの上を彼女が自由に歌い上げる、M-1「Night of the Vision」。デトロイト・テクノに対する彼女のリスペクトの念を強く感じる、M-2「Highway Mood」。深海の中を揺れ続けているような気分になる、シリアスで浮遊感のある歌が存在感をみせるディープ・ハウス・トラックのM-3「Ultramarine Sphere」。中盤のM-4「Horizontale」は一転してスロー・テンポで、美しいシンセサイザーと共に、頭の中に染み込んでくる歌が本当に気持ちいい。M-6「Ready to future」、野太いキック、後半にかけてどんどん絡み合っていくシンセの旋律が耳に残る。そして、今回のアルバムでもとりわけ存在感を見せているのがM-7の「Mfuwe」。曲は彼女が崇拝するManuel Göttschingに捧げ、歌詞はMichael Jacksonに捧げたという曲だ。Manuelへのオマージュということもあり、Ash raの名盤『Inventions for electric Guitar』や『E2-E4』を思い出させるような壮大なトラックだ。トラック名の「Mfuwe」はアフリカのザンビア共和国の地名であるが、そんなアフリカの広大な大地を頭の中に連想させ、音の洪水に埋もれることが出来る。そして、闇夜を浮遊させたあと、朝の日差しが差し込んでくるような多幸感溢れる、M-8「Cocotte」でアルバムは幕を閉じる。

あえて言葉にしてみたが、それ以上に言葉にはできないディテールの部分まで彼女のこだわりが感じられる。まさにタイトル通り、夜の風景を連想させ、エレガントでクール、ディープに美しい作品だ。

新生MINGUSS、ぜひ聴いてみてほしい。

(text by 門司孝之 a.k.a. mon-chuck(Freedom Fuzz Dance/communication!/electronic massage))

INFORMATION


FREEDOM FUZZ DANCE

日時 : 2011年10月22日(土)
場所 : 吉祥寺 STAR PINE'S CAFE
OPEN&START : 24:00〜
DOOR : 2,500円(1D付) / with Flyer : 2,000円(1D付)

LIVE : 3nd / 日の毬 / MINGUSS

DJ : Ametsub (nothings66) / DJ noa(Jar-beat Record) /
mon-chuck(communication!/electronic massage) / Space of Bass

VJ : Stop Making Sense

PROFILE

MINGUSS
1982年7月19日東京生まれ。幼少期よりクラシックピアノを学び音楽大学ピアノ科を卒業。在学中よりジャズをはじめクラシック以外の音楽に夢中になる。卒業間近にアメリカへ短期間のジャズプログラムを受けに行った後、自身のバンドを組む決意をする。2005年9月にミンガスを結成。2006年に1stアルバム『プリミンガス』をリリース。この頃からマイルス・デイビスの音楽に特に心酔し始め、音楽に対する感性が変わる。2008年に『スーパーソニックサウンド』をリリース。その後からデトロイト・テクノに引き寄せられクラブ・ミュージックに心酔し始める。世界中で活躍し、独特の繊細で美しい音楽を生み出し続けるHIROSHI WATANABE a.k.a. KAITO氏プロデュースで、3rdアルバム『night of the vision』を2011年10月リリース。

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