と初めて対バンした時の事を今でもはっきりと覚えている。青柳崇の温和で飄々としたルックスからは、想像もつかない圧力を持った演奏。ありがちな聴きやすさは全然なかった。ライブが終了後には、今まで考えていたボップ・バンドに対するイメージが壊されて、完全にやられてしまったのだ…。
彼らの意味深な歌詞と曲名は、ナンセンスなようで奥が深い。“史上最大の計画は無駄だから最高なのさ”というフレーズなんて、作家伊坂幸太郎のそれと肩を並べる程印象的。しかも今作のタイトルは『』…。その言語感を解き明かすために“史上最大の無駄で最高な企画”を突きつけた。インタビューに引き続いての大喜利大会だ。最初はとまどっていたけど、いつの間にかノリノリの彼ら。たくさんのおもしろ回答をあげて、最終的にはもっとお題を出してくれと言い出す始末(笑)。全てを紹介できないので、今回は優秀作品のみを紹介。の音楽を聴きながらどうぞ。
インタビュー & 文 : 池田義文
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『』を購入して頂いた先着5名様に、未発表曲「ドリームライン」、「“そうだったの”と午後は過ぎゆく」を収録したCD-Rをプレゼントします。早い者勝ちです !
※ アルバム全曲購入者には、recommuni事務局からメールにて御連絡致します。一番面白かった大喜利の回答をご記入の上ご返信下さい。
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ーニュー・アルバム『』良かったです。ビイドロのライブが最近すごいとも聞きますよ。
青柳崇(以下 : 青柳) : ありがとうございます。今までの作品の中で一番手応えがあります。周りの反応もいいですね。
ーロック・バンドが持つインパクトがあり、よりバンド・サウンドになってきていますね。
青柳 : 僕はエレキ・ギターから音楽が始まっていて、その後に宅録をはじめて、その頃がポスト・ロック化し始めてまねをしてやっていたんです。一回そっちに頭が行き過ぎて…でも結局自分があがるのはギターを弾いている時だから、一番好きなものを単純にやったら、今回のアルバムに収録されたようなバンド・サウンドになりました。素に戻った感じですね。
ーROOFTOPのインタビューでは、盛り上がりのない同じテンションの曲を作ろうとして、そのような曲調の良さをメンバーに伝えるのに時間がかかったと記載されていました。曲を作る時にはお互いに意見を出し合ったりするのですか?
伊藤倫典(以下 : 伊藤) : 特に意見をしたりはしないですね。あの曲も僕の印象ではちゃんと伝わっていましたよ(笑) 青柳君はちゃんと話をしてくれるので、理解のできる自然な流れでした。
遠藤達郎(以下 : 遠藤) : 僕は元々のお客さんだったので、基本的に大好きなんです(笑) 僕と青柳さんはリハーサル・スタジオから帰る方向が同じで、その途中に曲についての話をするとさらに良さが見つかるんです。そして家で改めて聴くと、これはヤバいぞ! となるんですね。
青柳 : すっごい長いメールで褒めてくれるんですよ(笑) でも、スタジオではみんな感情表現が平坦だから、曲を持って行っても解ってくれてないんじゃないかって不安になるんです。
伊藤 : 青柳君は普通の「いいね!」じゃ満足してくれないんですよ。その人の持つマックスの「いいね! 」をほしがっているんですよね(笑)
ー三人を見ていると本当に仲がいいように見えます。
青柳 : 強制的に仲良くしようとしています (笑) は2000年から活動していて、何度もメンバー・チェンジがあって、それぞれ入った時期が違うから同じ目線になりづらかった。このままじゃダメだって思って、無理にでもそうしています。前のメンバーの佐藤潤一がバンド経験豊富で「バンドは衝突しないとダメだ」って話をしてて、それ以降ガンガンに思った事は言うし、意見をぶつけるようにしています。だからトラブルは多い方だと思います。
伊藤 : スタジオが3時間あって、その内2時間話し合う事もありますからね。
遠藤 : 僕はとにかく青柳さんの曲が大好きなんです。以前大学の教授ともめて、傷ついて帰ってきて「磁石」を再生したら、もうなんか感動しちゃって ! これはすごいぞ ! と思ってファーとなっちゃいましたね !
ー今の遠藤さんはマックスなんじゃないですか? (笑)
青柳 : もっと欲しい! 気がついたらおしっこ出てたくらいじゃないとダメですね (笑)
ーそれは、迷惑ですね (笑)
青柳 : ここではやらないですよ。俺んち連れて行って、部屋にビニール・シート引いて「さあ、どうぞ !」って。
ー(笑) ありがとうございました。では、お待ちかねの緊急企画『冗談の王様』決定戦 大喜利大会を始めます! お題は新作の曲名から作りました。用意はいいですか?
青柳 : 緊張するなー !
遠藤 : うわっ、こわいな。
『冗談の王様』決定戦大喜利大会
お題 「ビイドロに対するこんなステレオタイプはいやだ !」
答え 「じゃんけんが弱そう」(遠藤)
青柳 : (笑) これはすごい面白いですね ! 確かに僕たち弱そうですよね。これは素晴らしい。
お題 「北極のペンギンが全滅 ! 一体何が起こった?」
答え 「ホッキョク・グマに取り込まれた」(伊藤)
青柳 : 伊藤君の答えは「ペンギンのルックスしてるけど、俺はクマだから」みたいにキレてる感じね。ヤンキーからヤクザへ大人の階段上るみたいなね。それいいな。ドラマが見えるなー。
お題「いい加減すぎる天気予報 。何て言った? 」
答え 「ん〜。じゃあ晴れで。」(遠藤)
青柳 : (笑) 遠藤君はすごいなぁ。爆裂していますね。
お題「ビイドロが遂に世界◯◯選手権一位に! ◯◯選手権とは?」
答え 「世界アマチュア・カーディガン選手権」(遠藤)
遠藤 : 大体カーディガンですもんね。青柳さんのミドリの感じがアマチュアっぽいですよね。
青柳 : ユニクロですからね。
遠藤 : 青柳さんはすごい似合ってるんですよね。僕もカーディガン好きなんです。たまに同じメーカーの色違いを着たりしています(笑)
青柳 : UNITED ARROWSとかね。
お題 「あなたがロボットになりました。第一声は?」
答え 「うぃーん」(遠藤)
答え 「ウー」(青柳)
青柳 : 遠藤とかぶっちゃいましたね〜。
お題 「ライブ中に電気が落ちた! その時のビイドロの行動は?」
答え 「まずお母さんに電話する」(遠藤)
青柳 : これは鉄板な感じですね。さすが実家住まい。
お題 「ビイドロ、史上最大の計画とは?」
答え 「宇宙りょこう」(伊藤)
伊藤 : ビイドロの歌詞の中に宇宙の話がよくでてくるんですよね。
青柳 : すごいさわやかなお兄さんポイ感じ。しかも“りょこう”がひらがなでしか書けないこの頭の悪さが素で出ていいですね(笑)
ーいつの間にかコメンテーターの立ち位置になっている青柳さんが一番面白いことを言っているじゃないですか(笑) じゃあ、“冗談の王様”は誰ですか?
一同 : ダントツで…
遠藤達郎(Dr.)さんです !
(写真向かって右)
LIVE SCHEDULE
- 3月31日(火) MARUYAMA MUSICS@渋谷O-nest
・ 5月7日 (木) 『冗談の王様』リリース記念ライブ@渋谷O-nest
詳細は後日発表!
LINK
- ビイドロ website http://biidoro.net/
- ビイドロ MySpace http://www.myspace.com/biidoro
ビイドロ
2000年結成
これまでに3枚のシングル、2枚のミニ・アルバム、1枚のシングル・コンピレーション・アルバムをリリースする。
2009年3月6日に1stフル・アルバム『冗談の王様』を発売。
5月7日には渋谷o-nestでCD発売記念イベント開催予定。
CLOSE UP : Clare & The Reasons × 今井智子