2022/03/25 18:00

OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.161

OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)


私立恵比寿中学と時と私

今週水曜日に公開された「私立恵比寿中学、総力特集」、もうご覧いただけましたでしょうか。インタヴュー4本()にクロス・レヴューフォトギャラリーと、目次ページを入れると7つの記事を同時公開です。瞬間投入量でいえば当社比過去最大規模では? 私は今回の企画では、取材時にフォト・セッションへの立ち会いを、記事制作ではスペシャルなフォトギャラリーを担当しました。ギャラリー機能は今回記事にあわせての新規開発です。

ということで今週のプレイリストは私立恵比寿中学。アルバム・EP等から1曲ずつ、リリース順に10曲を選びました。セレクトの基準は個人的な好み(5推しです)に加えて、多様な楽曲を巧みに表現するいまのエビ中に繋がっていると思う曲を。自分でこう並べてみて、エビ中は結局最初からエビ中だったんだなと、改めて思いました。

(今週のプレイリストのSpotify版がこちら。Spotify版は、選曲は同じながらエビ中ならではのライヴ・トラック中心に構成しました。よろしければこちらも)

さてここからは「エビ中と私」な話、そして最新アルバム『私立恵比寿中学』について。

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私立恵比寿中学、名前はそれ以前から知っていましたが、アーティストと曲が最初に一致したのは “手をつなごう” (2013)のはず。「不安定な歌唱力」(←デビュー当初の彼女たち自身のキャッチフレーズ)は苦手なため当時そこまで熱心には聴かず。でも私にとって、たむらぱんは100%絶対的天才なので、たむらぱん作の曲は逃さずに聴いていました。“感情電車” のMVももちろん。

2018年のある日、YouTubeのお勧めに “自由へ道連れ” のライヴ映像があらわれます。カバー・ソングとして、アイドル・ソングとして、なによりライヴ・アクトとしての抜群のクオリティに驚きました。個人的な “曇天” のMVに関する経緯が、ナタリーに掲載された佐々木敦の話とまったく同じで面白かったです(泉まくらが好きだったため大島智子アニメーションのMVがYouTube関連動画に出てきてたので観た、というもの)。

2020年1月、ふたたびYouTubeのお勧めで「ちゅうおん 2018」の “若者のすべて” (フジファブリック) カバーのライヴ音源に出会います (違法アップロードです。念の為)。その素晴らしさに心底しびれました。この時点で2020年なんですよね。結果として春以降コロナ対応で公式に公開されたライヴ映像やエピソード映像をみまくりハマりまくり、ようやく “ファミリー” の一員に。「ちゅうおん」にも「大学芸会」にも行きました。そういう経緯なので「ファミえん」がまだ未体験です。今年こそは!

・・・

そんな私立恵比寿中学の7thアルバム『私立恵比寿中学』。一般的なリスナーやファンが想像する期待に対し、半歩とすこし、先を行き、ときには脇に逸れる、その加減が印象的でした。心意気とアーティスト&制作チームのクオリティと勇気とで作られた素晴らしいアルバムです。

このアルバムからの1曲は “宇宙は砂時計” に。キタニタツヤ作詞作曲、編曲に笹川真生が参加。「ちゅうおん」での “約束” や “スターダストライト” にみられるソロを歌い継ぎ感情を構築していく表現を、メインのアルバムに持ち込んだ作品だといえるかもしれません。2番以降の構成は詰将棋をみているかのよう。これ以上ないという研ぎ澄まされた手順で、9人が9色の役割を担い、表現を組み上げていく。落ちサビの風見→安本からの展開はなんど聴いても震えがきます。7thアルバムからの1曲は悩ましくもありますが、でも確信をもってこの曲を。

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最後に “宇宙は砂時計” に関してひとつ。その歌詞にもあるように、砂時計は最後までいったら「逆さま」にします。できる方は試しにこの曲を最後から逆再生してみてください。想像以上にそれが曲として成立しているさまに驚かされました。やるなぁ。

この記事の筆者
高田 敏弘 (takadat)

Board Director。東京都出身。技術担当。編集部では“音楽好き・ファン目線を忘れない”担当(自称)。

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