2021/05/28 18:00

OTOTOY EDITOR'S CHOICE Vol.118

OTOTOY編集者の週替わりプレイリスト&コラム(毎週金曜日更新)


たとえば僕が売れたら、売れなかったら

シンガーソングライター、笹口騒音ハーモニカがリーダーを務めるロック・バンド、うみのて。この独特なバンド名は「山手線があるのに海手線は無いのかな」という思い付きからとのこと。

うみのてをはじめて聴いたのはたしか高校生の頃、しかもこのくらいの時期だった気がします。当時は演劇部に属していて、(演劇には劇中に音楽を流す“M”というものがあるのですが)渡された台本に「M うみのて「SAYONARA BABY BLUE」」とあり、みんなで聴いたとき感銘を受け、しばらく聴き続けていたような。

うみのては2015年に一度活動を終了しているのですが、2019年からは再始動しています。現在は精力的に活動をしており、先のプレイリストにも上げた“MUTEKIの歌 feat.呂布カルマ”には食らいました。

歌詞は結構尖ったものが多いというか、妙に生々しくて、リアリティーがあります。でも、メロディーは穏やかでやさしく、楽器には鉄琴やハーモニカを使うなど、どこか懐かしい、うみのてというロック・バンドにしか出せない空気感がある気がします。1曲1曲に聴きごたえがあって、なんだか聴いた後には強くなったような気がして、強く足を踏み出せるような気がします。

ライヴにも何度か足を運んでいるのですが、まるで映画のワンシーンを観ているような、うみのての世界観にどっぷりと浸れて心地よいです。同時に、引き込む力が強すぎて不安になることもありますが…。

今回のプレイリストには、そんなうみのての中でも私が独断と偏見のみで選んだ「聴くべき曲たち」を詰め込んでいます。(個人的には『IN RAINBOW TOKYO』というアルバムがダントツで好きです。)

きっと誰かに刺さるし、なんかいいな、と思ったらぜひほかの曲も聴いてみてください。笹口騒音さんはほかにもソロ活動と、太平洋不知火楽団というバンド活動もしているのでそちらも是非。“たとえば僕が売れたら”は名曲ですよ。

この記事の筆者
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