バンもん!という人生のテーマ曲
——今回メジャーになって、心境の変化はありましたか?
恋汐:気持ち的にはそんなに変わらなかったんですけど、メディアの露出が自主レーベルの頃とは全然違いますね。そういうのをやってもらえるんだって嬉しく思っている最中です。
鈴姫:今まで活動するなかでメジャーが少し怖いと思ったタイミングもあったんですよ。これまでバンもん!の集合意識から逸れる提案をされるときはされる、その代わり露出は増える感じだったんですけど、再再メジャーデビューしてからはバンもん!らしさが損なわれるタイミングがひとつもないですね。
ななせ:スタッフさんが尊重してくださる方ばっかりなので、ありがたいですね。
恋汐:自分たちがやりたいことをポップにお届けしてくれるなと感じがしてまる。
ななせ:あとお菓子とかもらえたりします(笑)。
——良いですね、お菓子(笑)。インディーズで自分たちのやりたいことが明確になってから、メジャーにいったのはすごく大きいことですよね。
鈴姫:そういうことを感じるのも、メジャーデビューが3回目だから思うことだと思う。忙しさをありがたく思えるのってここまでやってきたからだと思います。
恋汐:たしかに、最初だったら「こんなもんか」って思うかも。
ななせ:ありがたみが身に沁みる......。
——楽曲の話に移りますが、シングルの表題曲も、先ほどおっしゃっていたように、皆さんで案を出しながら制作を進めていったんですよね?
望月:そうですね。“NINJA NAKAYOSHI”は「今うちらで流行っているものはなんだっけ?」で「疾風だよね」ってことで決まりました。
鈴姫:すぐ片付けて帰ることを「疾風」って言っているんです(笑)。「疾風伝」って入れようとしてたんですけど、NGでした(笑)。
——某忍者アニメを想起しちゃいますからね(笑)。「疾風」というワードから「忍者」になったんですね。これは「忍者」が流行っていたわけではなく?
ななせ:そうですね。忍者というか「疾風」が流行っていました。
鈴姫:桃が早く帰るときは、「桃子疾風伝」っていってたね(笑)。
大桃子:そうそう。実現できてないですけど、去年47都道府県ツアーをした後にワールドツアーをする予定があったんですよ。だから世界にお届けするという意味でも、「NINJA」にした気がします。歌詞を書いていただくときも、「バンもん!がラブアンドピースを世界中にお届けする歌詞を書いてください」ってQ-MHzさんにお願いしました。でもまだこれから叶えていく予定です。
——海外のファンにも刺さりそうですよね。
望月:リリースイベントのときに、MVの忍者の衣装で参加したんです。ファンの方も忍者の格好をしてくれて、そのままスクランブル交差点で写真を撮ってたら、外国人の方がすごく写真撮ってきたらしくて(笑)。

大桃子:この曲を機に、海外の方が、「忍者」と「仲良し」という言葉を覚えてくれたらいいなと思います。「仲良し」って海外だとあまりない言葉なので、日本の仲良し代表でいきたいです。
——この曲はかなりBPMも早いですよね。
鈴姫:人の叩くドラムじゃない......。
甘夏:最初はラップのパートが言えなさすぎたけど、今は言えます。でも他の子のパートを試しに言ってみたら、言えなかったですね。
ななせ:最初はすごく速いと思っていたけど、やってるとそこまで速く思わなくなってくる。人は馴染んでいくんだなって。
—— “あの子の前ではこんなに優しい顔はしないでいてね♡”は、清竜人さんプロデュース楽曲です。歌詞に「♡」がたくさん登場する個性的な楽曲に仕上がりました。
鈴姫:私たちは結構冷静な大人でもあるので、「女の子は控えめで、静かに男性のことを一途に思っている」という理想を引き受けることはバンもん!の役割じゃないなと思うんですよ。もちろんそういう歌も好きなんですけど、今回バンもん!が恋の歌を歌うとなったので、竜人さんに色々直接お願いができたので、かなりやかましく一筋縄ではいかない思いをのせてもらいました(笑)。それでこのハートの量になりましたね。
甘夏:この曲はオケの中にすごく遊び心があるんですよ。サーカスのテントの中みたいな音が入っていたり、そういうところが一筋縄ではいかない女の子感を演出しているのかなって(笑)。
恋汐:私は、清竜人さんが女性アーティストに提供する楽曲がどれも大好きで。自分が尊敬している田村ゆかりさんという声優さんの“14秒後にKISSして♡”という曲を聴いたときに、こんなの作れる人がいるんだって思いました。だから今回感無量です。
ななせ:これは、曲フリするだけで可愛いですね。しかもタイトルを言う前に、もっとやかましいことを言ってから始めたりするんです(笑)。
恋汐:男の子はもちろんなんですけど、女の子からの人気も結構あって。MVが公開されたときも今まで1番くらいに盛り上がりました。
鈴姫:MVはインディーのときからお世話になっている監督さんにお願いしたので、みんなの可愛いところを熟知しているんですよ。だから顔面がマジで強いです(笑)。“NINJA NAKAYOSHI”のMVは、スタジオ石ディレクションさんというヒップホップ系の作品が多い映像チームさんにお願いしました。本当に素敵なMVができましたね。
——そしてカップリングの“HAPPY JOURNEY!!!!!!!”。こちらはみさこさんが作詞を担当されています。
鈴姫:これはバンもん!の歴代楽曲から歌詞を引用して作っていたんです。以前も“HAPPY TOUR”という曲を作っていて、その続編みたいな曲ですね。メジャーにいってもバンもん!らしくいるというのと、今まで応援してくれてありがとうの気持ちで歌詞を書きました。
甘夏:天才だと思う、みさこは。今まである歌詞を引っ張ってきて、こんなに感動できる物語に作り直すのって、すごい。脳の中身を知りたい。
恋汐:頭大混乱しそうだよね。
鈴姫:実際ちょっとなったよ(笑)。
大桃子:“HAPPY TOUR”はツアーのテーマ曲だったけど、“HAPPY JOURNEY!!!!!!!”はバンもん!という人生のテーマ曲みたいで、強い意思がこもっている感じがします。でも帰り道聴いたりすると、戦いを終えたような気持ちになりますね(笑)。
——これまでの集大成的な曲でもありますよね。でもトータルで聴いていると、ハッピーでポジティヴな印象を受けます。
ななせ:確かに10周年にぴったりの曲かもしれないな。
鈴姫:旅路が長く続いているということは、このタイミングじゃないと出せなかったと思うので。「もう色々乗り越えてきたけど、まだまだ旅は続くよ」という曲になりましたね。
大桃子:“HAPPY JOURNEY!!!!!!!”の次が気になるね。
甘夏:“HAPPY HEAVEN”かな(笑)。
恋汐:あー! 死んでしまった(笑)。



































































































































































































































































































































