私立恵比寿中学『indigo hour』
自己紹介をドリル・ラップで表現した“Knock You Out!”に始まり、ジャージー・クラブのビートで魅せる“BLUE DIZINESS”、数々のバズヒットを飛ばしてきたヤマモトショウが手がけた“kyo-do?”、2000年代を感じさせるバラード“CRYSTAL DROP”(これはY2K文脈なのではないかと思っている)、といまのトレンドを取り入れた、音楽的な挑戦が見られる意欲作。しかし、ただトレンドを取り入れただけの作品にはなってはいないのは、間違いなくメンバーの実力の高さゆえだろう。えびちゅうは現在「永遠に中学生」をテーマに活動しているが、そもそも中学生という年齢はいちばん流行やトレンドに敏感なものである。そういう意味でも、今作はグループのコンセプトともしっかり合致した作品だと思う。
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BiS『NEVER MiND』
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ニルヴァーナの名盤を想起させるタイトルを冠した、第3期BiSの約4年振りのフル・アルバム。今作のプロデュースには、中村弘二(ナカコー)、Age Factory、中野雅之(BOOM BOOM SATELLITES / THE SPELLBOUND)、フルカワユタカ(DOPING PANDA)、AxSxE、fOULといった錚々たるメンバーが参加。BiSH解散後のシーンに、ロックなアイドルとしての矜持を感じさせる11曲を収録。キャッチーなメロディーの“STiLL BE CHiLD”や“LAZY DANCE”は、一度聴いたらしっかりと耳に残るし、fOUL節全開の“悲しみを纏う男たちの行進”はライヴを経ることに成長する楽曲だと思う。BiSは現在メンバーがプレイヤーとマネージャー業務を兼務していくという新体制で活動中。まだまだこれからも変化と進化を続けていくはずだ。
≠ME 『Springtime In You』
指原莉乃プロデュースのアイドルグループ、≠MEのファースト・アルバム。とびきりキュートな“偶然シンフォニー”のセリフから始まり、序盤はザ・アイドル曲な曲を配置、中盤で新たな一面を魅せ、終盤は“まほろばアスタリスク”でエモーショナルに。そして最後はアンコールとばかりに新曲の“ラストチャンス、ラストダンス”で締めるという流れには、≠MEのライヴに行ったあとのような満足感がある。今作のキモは、中盤に配置された“天使は何処へ”、“アンチコンフィチュール”、“Marcato”、“チョコレートメランコリー”というダークな楽曲群。ここに≠MEの多面性と表現力の高さをひしひしと感じさせる。≠MEはパフォーマンスも素晴らしいので、ライヴでもぜひ体感したい。
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