今年に入ってみんな未成年じゃなくなったんですよ
──先日9月25日にEX THEATER ROPPONGIでワンマン・ライヴ〈燃晩夏〉が開催されました。手応えはどうでしたか?
竹越くるみ(以下、竹越) : 今年の夏は、リリースだったりひたすらライヴがあったり、本当にファンのみんなも私たちも走り抜けたんですよ。その締めくくりとして、すばらしいライヴができたなと思います。EX THEATER ROPPONGIは、通過点ではあるけど目標としていたところではあったので、達成感のある楽しいライヴでした。
安藤楓(以下、安藤) : EX THEATERの会場を見回したときに、すごく大きい会場だったので、ライヴのときも距離ができるのかなって心配があったんです。でも、ライヴ中はその距離感を感じさせないぐらい一体感があって、ファンの人と心を近づけることができて楽しかったです。
橋本侑芽(以下、橋本) : EX THEATERでのワンマンに向けて、チケットを完売させるために一生懸命、SHOWROOMの配信をしたり告知を頑張ったんですよ。いままで以上に5人で力を合わせて頑張ってきたので、5人のデビアンでいいスタートが切れたんじゃないかなと思います。
竹本あいり(以下、竹本) : ひより(藤澤ひより)も含めて6人でスタートしたツアーだったのが、最後は5人になるということで、ファンの方はすごく不安だったと思うんです。でも、終わったあとにファンの人から活き活きした顔で「楽しかったよ。次も楽しみにしてるね」っていう言葉をいただいたんです。5人での未来を示すことができてよかったんじゃないかなと思います。ステージ的にはすごく大成功だったんですけど、チケットをソールドアウトさせることができなかったのがすごく心残りでした。もっと頑張らなきゃいけないなっていう未来の課題もはっきり見えたライヴでした。
水野瞳(以下、水野) : 野音でのライヴを発表することに対して不安があったんですよ。でも、ライヴの最後に映像で発表したときに、「次もちゃんとあるからね」ってファンの人たちに伝えることができたことが嬉しかったですね。「野音はすごかったね」って言ってもらえるように、なんとか課題をクリアして次に進みたいなって思いましたね。
──なるほど。総括すると、楽しかったけど課題もあったという感じなんですね。リベンジ心みたいなものがメンバーのみなさんに芽生えているところではあるんですか?
竹越 : そうですね。本当にいままでは漠然と「チケット売れるかなー?」みたいな感じだったんですよね。告知の仕方も、その重要さもあんまりよくわかってなかったんですよ。でも、ここ最近はスタッフさんから、売れているチケットの枚数とかまで伝えてくれるようになって、いい意味で現実を知るようになってきたんです。すると、次のステージに行くためには、こんなふうに成功しなきゃいけないっていう課題がどんどん見えてきました。だから、次はEX THEATERの反省点を活かして、悔しかったところをバネにしていきたいです。
──現実を知ることで、目線が変わってきたんですね。考え方が変わったきっかけはあるんですか?
竹越 : 今年に入ってみんな未成年じゃなくなったんですよ。それは大きい節目だったかな。年齢が上がって、徐々にそれぞれ大人の階段を上ったんだと思う。みんなの気持ちが大人になっていって、互いを許せる心を持ったり、一緒にいやすくなる空間をみんなが作れるようになったのは、大きな変化ですね。ひとりひとりの頑張っているところも、見つけられるようにもなりました。そのおかげでみんな頑張ってるから、私ももっと頑張らなきゃなってみんなが思いあえるようになりましたね。
竹本 : 話し合いをしても、それぞれの意見を各自が言えるようになったんですよ。全員が平等に意見を出し合える関係になった。話し合い自体は昔からやっていたんですけど、本当に今年ぐらいから、それぞれが軸を持って意見を発するようになりました。
竹越 : ひよりちゃんが怪我をしちゃったタイミングと同時にツアーがはじまって、本当にハプニングだらけだったんですよ。それもひとつの転換期だったと思います。ライヴ前にみんなで「ここはこうしよう。これは誰が歌おう」とか話すようになったんですよ。
水野 : メンタル面も強くなったよね。
竹越 : そうだね。大人を頼る暇もなく、助け合って手を差し伸べ合ったんですよ。その経験がかなり成長させてくれました。ツアーのときに、ライヴの1時間前に全部で20曲ぐらいみんなで合わたりしたんですよ。もうなにが起きても動じなくなりましたね。
竹本 : 過酷な環境のおかげで、知らぬ間に力がついたのかもね。