スペシャル・フォトギャラリー
白幡いちほ&郡司英里沙のスペシャル・フォトギャラリー。ここでしか見られない写真たちをぜひ、存分にご堪能ください!
INTERVIEW : 白幡いちほ&郡司英里沙
様々なエンターテイメントのあり方が変わり、まさに激動のアイドル業界において、新たな活動をはじめている白幡いちほと郡司英里沙のふたり。ともに長いキャリアを持つ彼女たちは、いまアイドルについて、どのように考えているのか。今回の取材では、ふたりにこれまでのことや、これからのこと、アイドルとはふたりにとって、どういう存在なのか、赤裸々に訊いてみた。
インタヴュー&文 : 西田健
写真 : 飛鳥井里奈
現役のときはライヴを休むことを絶対しなかった
──おふたりはいまの活動をする前は、郡司さんはPimms、白幡さんは劇場版ゴキゲン帝国Ω(以下、ゴキ帝)でそれぞれ活動されていました。同じイベントに出ることもあったかと思いますが、お互いのグループって当時はどういうふうに見えてましたか?
白幡いちほ(以下、白幡) : 私はだいぶ破天荒系のグループだったし、ライヴ中にダイブとか客席に降りたりとかしてたので、聞くの怖いんですね(笑)。
郡司英里沙(以下、郡司) : 確かにヤバそうな匂いはしてました。ぶっ飛んでるグループさんのイメージがありましたね。
白幡 : でも、ギリやってもいいことしかやってないっていうのは一応ポリシーで、コンプラは意識してましたよ。対バンのときは「いつも、すみません」って思いながらやってました(笑)。Pimmsさんは正統派なグループの感じだったし、パフォーマンスのクオリティーも高かったですね。あんまり一緒になることはなかったですけど、勢いのあるグループさんだったから、もちろんお名前も曲も知っていましたし。いま、こういう感じで対談できて嬉しいです。
──郡司さんは、2019年12月にPimmsを卒業されましたが、その理由としてはどういうところだったんですか?
郡司 : グループを8年ぐらい続けてきて、いろいろ葛藤があったんですよね。メンバーの入れ替わりだったり、いろいろ環境も日々変わっていくなかでずっと続けてきて、いろんなものを抱え過ぎたんです。それで、体調を崩してしまって、このタイミングかなっていうところで卒業に踏み切りました。当時26歳で現実を見始める年齢だったんですよね。グループ自体の勢い的には上がってる最中ではあったんですけど、体調も崩してしまって。2ヶ月ぐらいの休養期間を経て、休養の発表と同時に卒業も発表したから、ファンの人たちはびっくりしていたと思います。私、現役のときはライヴを休むことを絶対しなかったんですよ。どんなにお仕事があっても、大阪で早朝撮影があった日でも「新幹線で帰ります」って夜のライヴに間に合うように行ったりしていました。そんな自分がライヴを休むなんて、プライドが許さなくて。だから、ファンの人からしても「え? どうした?」みたいになっていたと思います。
──最後のライヴはどうでしたか?
郡司 : 自分が培ってきたものとか、ファンの人との信頼性とかそういうものを改めて感じました。本当にみんなの存在が大事だったなとか、この8年間が本当に自分にとって大事だったなって実感しましたね。
──卒業してからは、どういう動きをされていたんですか?
郡司 :「芸能界を引退します」って言って卒業をして、事務所も退所して、しばらくは当時からやっていたアパレルブランドのプロデュースだけを継続してやっていました。その後、友人から声をかけられてバンドをはじめて、やっぱり音楽がすきだな…って思って。そのタイミングで、Pimmsの元メンバーや知り合いのアイドルの子に「一緒にダンスしない?」って誘われて。最初は、ダンス動画をアップしたり、SNSでしか発信してなかったんですけど、サーキット型のライヴに「一夜限りみたいな感じでやろう」って言われて出ました。そのグループの中に、SAIGO NO BANSANのメンバーがふたりいたんですよ。ちょうどグループが新体制になる時期で、そのふたりから「SAIGO NO BANSAN、やりませんか?」って声をかけてもらいました。
──お誘いがあったときはどういう気持ちだったんですか?
郡司 : SAIGO NO BANSANは “1000日後に解散する”っていうコンセプトなんですよね。そのコンセプトを聞いて「そうなんだ。じゃあ、やってみようかな」ぐらいで返したんですね。でも、その日に「じゃあ、いまから社長に連絡します」ってその場で言われて、それからトントントントンっていろいろ決まっていって、その一週間後にはレッスンがはじまりました(笑)。自分は歌を歌うのが好きだったので、それで声をかけていただいて滑り込んだっていう感じです。
白幡 : タイミングと縁がすごい。
──実際にSAIGO NO BANSANのメンバーとして活動してみて、どうですか?
郡司 : 改めてライヴとか通して歌って踊るのが好きだなって感じますね。Pimmsは7人だったんですけど、いまのグループは11人いるから、フォーメーションも全然違うんですよね。全体が揃ってないとダメだから、最初は自由に動けないことにすごく葛藤してました。最近慣れてきたんですけど、同じアイドルではあるけど全然ジャンルが違いましたね。
──復活したときの周囲の反応はどうだったんですか?
郡司 : すごく喜んでもらえました。SAIGO NO BANSANとしてのデビュー・ライヴを観たファンの方々から、「人数多いから、歌声聴けないと思ってたけど、意外とパートあるんだね」って言ってもらいました。「ライヴに行っても英里沙ちゃんの歌声あんまり聴けないのかな?」っていうファンの方も多かったんですけど、たくさん歌っているので安心してほしいです。
白幡 : たしかに。大人数だと歌割りが一行だけだったりするもんね。
郡司 : そうなんですよね。
──グループのコンセプトの“1000日後に解散する”ことに関しては、どういう感覚ですか?
郡司 : 潔いですよね。グループ自体がこれまで抱えてきたドラマとか、いろんなストーリーがこれまでにあったと思うんですけど、途中から入ったから、そこを知れないのはちょっと寂しいですね。でも、いろいろ体制がガラッと変わって、「ここから頑張っていこう」みたいな感じの空気感ではあるので。残りの期間のうちにやれることをやっていこうと思います。
──日数が少なくなるにつれて、活動に対してだんだんと重みが出てくる感じがしますよね。
郡司 : 正直いまは解散する実感はないですね。片っ端から出れるライヴは出たほうがいいのかなって思ったりもしますし、一個一個を大事にしたほうがいいのかとか、なにが正解かがわからなくて。限られてるからこそ悩むことも多いですね。