2021/05/19 12:00

ネクライトーキーが向かう新たな表現とは? ───ロック・サウンドを追求した意欲作『FREAK』

ネクライトーキー

30台のカメラがライヴの熱量を抑えたキャリア初の映像作品『ゴーゴートーキーズ!2020 野外音楽堂編』と、楽器の"鳴り"を意識したという挑戦的な新作『FREAK』をリリースしたネクライトーキーにインタヴュー!映像と音源、それぞれから伝わる彼女たちの魅力をお楽しみください!

ネクライトーキー - めっちゃかわいいうた
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ネクライトーキー - 誰が為にCHAKAPOCOは鳴る
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INTERVIEW :ネクライトーキー

ネクライトーキー

ネクライトーキーが新たなフェーズへ! 彼女たちは昨年メジャーへ進出し、とまらぬ勢いをみせ続けている。活動初期から、現実的なリリックとポップな歌声、それを印象づけるサウンド・メイクが支持されているバンドだが、今回リリースした2つの作品は、これまでの印象を大きく払拭したような新境地ともいえるだろう。カメラ30台とクレーンが捉えた臨場感ある初のライヴ映像、そしてノイジーなロック・サウンドや大人びた歌声など、新しい要素が次々と飛び出てくる新作アルバム。2つの作品からは、彼女たちの挑戦的な姿勢が伝わるはずだ。

インタヴュー・文:梶野有希
写真:宇佐美亮

バンドで楽器鳴らして曲作るっておもしろい

──4月には初のライブ映像作品『ゴーゴートーキーズ! 2020 野外音楽堂編』が発売されました。表情やプレイがよくみえて、臨場感ある映像ですよね。ライヴ映像を振り返ってみていかがでしょうか。

もっさ(Vo.Gt) : 演出はシンプルだからこそ、ネクライトーキーの音楽の生々しさが伝わったなと思います。セット・リストは東京と大阪でそこまで変わっていないんですけど、それぞれ場所と日にちが違うだけで、表情や撮り方が違ったりして、リアルなライヴ映像になりました。

朝日(Gt) : 久々の有観客のライヴでちょっと浮足立っていますよね。テンションが上がりきっていて、みんなめちゃくちゃはしゃいでいるから気持ちがまっすぐに出ている。開催が秋だったので、太陽の落ちる時間が早かったんですけど、そのいつもと違う感じもおもしろいなって。

──野音のステージに立つことに憧れはありました?

もっさ : 野音の会場に直接行ったことがなくて、「どんなライヴになるんだろう? 」って思っていたんですけど、憧れのアーティストさんのライヴ映像を観ていたから、やる前から特別な場所という感じはありました。

カズマ・タケイ(Dr)(以下、タケイ) : サンボマスター、ブルー・ハーツ、SUPER BUTTER DOGが野音でやった時のライヴDVDを観ていたので、僕も憧れがありましたね。野音のステージに立てて、うれしかったです。

──見どころを教えてください。

中村郁香(key)(以下、中村) : Disc2に収録されている“許せ!服部”です。半年ぶりぐらいの有観客だったので「がんばるぞー! 」って意気込んでいたんですけど、自分のソロになったら、途中で音が切れちゃって...(笑)。やばいと思ったんですけど、メンバーが踊り出したり、フォローしてくれて、それを映像で見返したときに「これがライヴだ! 」と思って楽しくなりました。

もっさ : 日が落ちて印象が変わるところもいいよね。“ぽんぽこ節”と“渋谷ハチ公口前もふもふ動物大行進”のとき、急に雰囲気が暗く変わってくるんですよ。その感じは野音ならではなのかなって。あと虫の声とか自然の音が入っているのが曲の調味料みたいでした。

朝日 : まさに秋やったね。

ネクライトーキー- ぽんぽこ節
ネクライトーキー- ぽんぽこ節

──そして5月19日には、ニュー・アルバム『FREAK』がリリースされました。前作とは異なり、ロック・サウンドが前面に出ていて、新鮮な1枚です。

朝日 : たしかにいろいろな人から「今回ロック・バンドだね」って言われましたね。ギターを鳴らしたいと思っていたんですけど、なかなかギターが鳴らなくて。

もっさ : え? 「ギターが鳴らなくて」ってどういうこと?(笑)。

タケイ : 鳴らないギターをお持ちだった(笑)。

朝日 : これは俺の右手の問題なんですけど、思った通りの音が鳴らないんですよ。最近になって、ギターってめっちゃ難しいなと感じていて。今回ギターを弾くことを意識したんですけど、メンバーもプレイヤーとして前作の『ZOO!!』を経て変化があった気がします。前作はめちゃくちゃマッチョな作り方というか、朝出して夕方にできる感じで作っていたんですけど、その時バンドで楽器鳴らして曲作るっておもしろいなって思って。それを経て、本作は全員が”楽器を鳴らす”っていうことを意識していたので、ロック・バンドっぽいサウンドになりましたね。

藤田(Ba) : 前のアルバムは要素を足しながら作っていたんですけど、今回は要素を引きながら作ったことによって、ギターがより前に出たと思う。前作より制作に時間があったからこそ、どんな音で、どんな音像にしようみたいなイメージが湧きやすかった。プリプロの期間も長く取れたので、1曲1曲に対してちゃんと向き合えたと思います。「ロックな感じにしよう」って事前に話してはないんですけど、結果的にロック・サウンドの方向にまとまっていきましたね。

──あくまで自然な流れだったんですね。あわせて演奏の仕方も変わりました?

藤田 : メインのベースがそもそも変わりました。前作の『ZOO!!』までは、ほぼ100%ヴィンテージのフェンダーのジャズベースを使っていたんですけど、今回はそれを6割くらい使って、残りは新しく買ったセレクっていうベースを弾いているんです。音のジャンルがそれぞれ違うのでジャズべがほしいってなったら、元々使っていたジャズべを使ったり、ギターが遊んでいるから一緒に遊ぼうとか、この曲はギターの遊びを活かすためにベースは歪ませないでおこうとか、イメージに合わせた演奏をしています。

中村 : いままでのアルバムより朝日さんがギターのファズ・サウンドやノイズをすごい出したがっているなって直感的に伝わってきたんですよね。キーボードが目立つ部分もあるけど、比較的ギターが遊べるように考えて、本作ではキーボードが根元にいこうと思いました。今回は時間もあったので出すところと出さないところを分けて、周りの音も聴きつつ演奏できましたね。

タケイ : 『ONE!』の時は、とにかく派手に手数も多くてバカバカ叩いたほうがかっこいいっていう気持ちで作っていて、『ZOO!!』もその流れを若干引きつつだったんですけど、今回はよりシンプルにというか。さっき朝日が話していた通り、僕も楽器を鳴らした感じで勝負したかったんです。サビでシンバルをジャカジャカやっていたところをもっと抑えた感じにするとか、制作するにあたって余計なものをそぎ落としたプレイを心掛けました。


この記事の筆者
梶野 有希

1998年生まれ。誕生日は徳川家康と一緒です。カルチャーメディア『DIGLE MAGAZINE』でライター・編集を担当し、2021年1月よりOTOTOYに入社しました。インディーからメジャーまで邦ロックばかり聴いています。

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