2021/02/02 18:00

tonun──グルーヴィーなトラックと滑らかな歌声が溶け合う新進気鋭の注目シンガー

数多くいるアーティストのなかから編集部がグッときたアーティストを取り上げるこのコーナー。第24回は、1月27日に自身初の作品『tonun EP』をリリースしたシンガー・ソングライター、tonun(トヌン)をご紹介します。今回OTOTOYは、EPの制作経緯から自身のパーソナリティに迫ったインタヴューを行いました。 早耳の音楽リスナーの皆さん、ぜひチェックを。

第24回 : tonun

tonun

今回、連載で紹介するのは、先日行われた〈Lastrum〉主催Webオーディション〈BRIDGE〉にて、600組以上の応募のなかから第1回選定アーティストに選ばれたシンガー・ソング・ライターのtonun。作詞、作曲からトラック・メイキング、ミキシングまでひとりでこなす彼が、初のEP『tonun EP』を1月27日にリリースした。4曲ともに彼の愛好するブラック・ミュージックのテイストを存分に感じることができ、彼のスモーキーな歌声がとても耳に心地のいいEPとなっている。昨年10月、突如YouTube上に“最後の恋のMagic”をアップロードするやいなや、早耳の音楽リスナーから絶賛された彼は一体何者なのか? 、彼のサウンドを作り出す制作環境や彼の持ち味でもあるロマンティックなラブ・ソングのインスピレーション元など、その謎のヴェールを解き明かすべく、語ってもらった。ぜひ、今回のインタヴューを読みながら、彼の作り出す滑らかなサウンドに浸ってほしい。

初のリリースとなるEP作品

tonun - 今夜のキスで(Official Lyric Video)
tonun - 今夜のキスで(Official Lyric Video)

インタヴュー&文 : 百瀬涼

INTERVIEW : tonun

──音楽活動を始めたきっかけを教えてください。

小学5年生のときに友達の家に行くとアコースティック・ギターがあって、友達がそれを弾いてるのがカッコよくて、アコースティック・ギターを弾き始めたのがきっかけです。その後エレキ・ギターも始め、ひたすらギターにのめり込んでいました。大学生になってから曲を作るようになり、そこから弾き語りをし始めた感じです。本格的にトラックを作り始めたのは2年前くらいだと思います。

──tonunという名義の由来を教えてください。

本名の下の名前が智也で、ある友達に“とぬん”と呼ばれていたのでそれをそのまま使いました。特に意味はないんですが、響きと英語表記のヴィジュアルが気に入っています。後付けですが、tonun(トヌン)ってトルコ語や、韓国語もあるのでこの人はどこの国の人なんだという謎めいた雰囲気もあっていいなと思っています。

──今回のEPはトラック、ヴォーカルともにR&Bやネオソウルからの影響を強く感じますが、tonunの音楽として意識しているサウンドや、影響を受けた、目標にしているアーティストは誰ですか?

やはりR&Bやネオソウル、ブラック・ミュージック・テイストとポップスの融合、このバランスを突き詰めたサウンドを意識しています。トム・ミッシュやHONNE、keshiといった自らがトラックを作りプロデュースしているアーティストに惹かれますし、そうなりたいなと思っています。

──作詞作曲やトラック・メイクなど、楽曲制作はどのように進めていますか? 制作環境も教えてください。

まずアコースティック・ギターと歌でサビを何個も作るんですが、そこで日を置き、頭に残っているものを採用してそれをサビとし、そのあとビート、ベース、エレキ・ギター、エレピ、シンセなど足していきます。そしてできたループを元にイントロやAメロ、必要なときはBメロを考えサビに繋げます。制作環境は4畳くらいの防音とかはない自宅の部屋ですね。PCはWindows 10、DAWはCubase Pro 9を使っています。エレキ・ギターはsuhrのPRO SERIESを使っています。コンデンサー・マイクはAKG C214ですね。

──楽曲、作品を作っていくなかで自分自身がこだわっている部分はどこですか?

トラックはやはり洋楽の洗練されたクール・サウンドを元に、メロディはキャッチーでメロディアスに、歌詞はJ-POPならではの日本人の心に響くものに、このバランスをいかに上手く表現できるか、そんなところをこだわっています。

──今回のEPでは流麗なエレクトリック・ピアノやギターのサウンドを感じますが、これは自身で演奏していますか? それともサンプリングですか?

エレキ・ギターは自分で弾いてレコーディングしています。エレピは弾く時もあれば打ち込みもあります。サンプリングではないですね。

──リード曲になっている“今夜のキスで”は切ないラブ・ソングとなっていますが、この楽曲が制作された経緯を教えて下さい。また、自身の恋愛体験が楽曲制作のインスピレーションになっていますか?

“今夜のキスで”はもともと歌詞は違う歌詞でした。あるときに観た恋愛リアリティショーで、キスのエピソードがあり、そのときに今夜のキスという言葉を思いつき、そこからインスピレーションが沸き、もともとあったサビのメロディに当てはめてみたら、とてもマッチしたのでこれをフックにしようと思い作り上げたものです。

──2曲目の“思考回路はmellow”はゆったりとしたリズムながらもファンキーなトラックで、歌詞の面でも〈さり気無い合図で確かめ合う 味気無いlifeが色付きだす〉の部分がトラップのフロウに近い印象を覚え、tonunさんのソング・ライティングの幅の広さを感じました。この楽曲を作成した際に意識したこと、エピソード等があれば教えて下さい。

この曲はどっちかというとトラック重視で作った曲で、ボーカルもそこまでメロディアスではない、リズムを楽しんでもらおうという意識はありました。なので歌詞もよりグルーヴが出るようなものを選びました。それでも最後はやはり耳に残る部分も作らないとなと思い、“思考回路はmellow”という造語でキャッチーさを取り入れた感じです。

──3曲目の“Wake Up Sunday Morning”は題名のとおり、日曜の朝のような清々しさを感じ、個人的には一押しの楽曲です。“真っ白いシーツ”、“四畳半シングルベッド”等、情景の浮かびやすいワードチョイス、爽やかな曲調はそれこそ実体験から生まれたものなのでしょうか?

この曲はマルーン5の“Sunday morning”からインスピレーションが沸きました。それと自分の過去の恋愛経験とが合わさって出来た曲と言えます。この爽やかなサウンドと〈Sunday Morning〉という歌詞はとても相性がいいなと思っていまして、それをうまく自分らしく表現できたなと思っています。

──4曲目の“最後の恋のMagic”はtonunさんが初めて、YouTube上に発表した楽曲ですが、公開するとき、また公開後即座に話題になったときのご心境を教えて下さい。また、EPを通して楽曲制作中、苦労したエピソード等はありますか?

こんなにも自分の作った曲を気に入ってもらえて、たくさんコメントももらって、とても嬉しい気持ちになりました。やはり自分の好きなもの、いいと思ったものを、共感し合える人たちがいるということはとても幸せだなと思いました。苦労したエピソードとしては、やはりひとりで全てやっていると、行き詰まっても相談する相手がいないのでそこは大変ですね。自分でなんとかいろんな曲を聴き、アイデアを絞り出します。何度も修正を繰り返していると、どっちがいいかわからなくなることもありました。特にミックスは沼にハマると抜け出せなくなります。

tonun - 最後の恋のMagic (Lyrics)
tonun - 最後の恋のMagic (Lyrics)

──今回のEPをどのようなシチュエーションで、どのような人に聴いてほしいですか?

今回のEPは通勤、通学時間、ドライブの時間、家事をしている時間、お風呂に入っているあいだの時間、寝る前の時間、日常生活のBGMとして聴いていただきたいなと思っています。そしてもうひとつ、部屋を真っ暗にしてイヤホンをつけ、目を瞑り曲の中に入り込むように、世界観に浸りながら聴いてほしいなと思っています。老若男女問わず、音楽好きな人も、そうでない人も、いろんな人に聴いていただきたいです。

──歌詞を書く上で大切にしていることはありますか?

自分が言いたいことをなにか伝えたいというよりは、一つの作品として、歌詞を考えています。ショート・ムービー、短編小説のような、ストーリー性があり、聴いていて妄想できるようなものを書こうと心がけています。

──今後、ライヴ・パフォーマンスを行う予定はありますか?

ある程度tonunというアーティスト、曲が認知され、ライヴを見たいという人が増えてくれれば、バンド形態とかのアレンジでやってみたいとは思っています。

──これから、どんな音楽を作っていきたいですか? この先どのような活動を行なっていきたいですか? tonunとしての展望を教えて下さい。

聴いてくれる人の生活に寄り添える、何回聴いても飽きない、色褪せない音楽を作って行きたいと思っています。いまはストリーミング・サービスのおかげで全世界に自分の曲を届けられる時代なので日本だけでなく世界中の人々に音楽を届けられるよう活動していきたいと思っています。世界の有名なミュージシャンとコラボできるよう頑張りたいと思っています。

編集 : 百瀬涼

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PROFILE

tonun

広島県出身のシンガー・ソング・ライター。作詞作曲、トラック・メイク、ミックスからマスタリングまで全て自ら行う。ブラック・ミュージック・テイストのシンプルかつグルーヴィーなトラックに、甘くスモーキーな歌声が乗っかり、思わずイヤホンのボリュームを上げたくなるようなサウンドを作り出す。 2020年10月13日からYoutubeに毎月オリジナル楽曲を発表し始める。Lastrumが立ち上げた新サービスBRIDGEに選出され自身初の配信EP『tonun EP』を2021/1/27にリリースする。

■Twitter:https://twitter.com/tonun_official

この記事の筆者

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