2019/11/21 10:00

スピード感を止めずに挑戦し続ける──kolme、4thアルバムの「本気度」

左から、RUUNA、MIMORI、KOUMI

前作から10ヶ月というスピードで4thアルバム『Do you know kolme?』をリリースしたkolme。 全15曲のボリュームで、これまでのセルフ・プロデュース作品に加え外部クリエイターとの共作も収録されている。
今年12月には結成5周年という節目を迎える彼女たち、
もう5年なのか、まだ5年なのか。
アルバム・タイトルの『Do you know kolme?』に込めた思いとは。
海外ライヴも増え、さらに果敢でアグレッシブに突き進む彼女たちにメール・インタヴュー。


MAIL INTERVIEW : kolme

音楽は世界共通言語

──前作から10ヶ月という速さですね。

MIMORI : 前作を出した後も新曲の配信は毎月続けてきていて、前作からのスピードを止めないようにたくさんの曲を制作していました。
制作テーマも枠に捉われずどんどんいろんな事に挑戦しようという意識で作っていきました。
そして今年の12月30日で結成5周年ということもあり、なにか自分たちにとって刺激になることをしたいと思い、今までずっと一緒だった制作チームだけではなくいろいろな分野の方と一緒に曲を作りました。 そして節目として自分たちの挑戦を作品として残したいと思い、今年2つ目のアルバムを作らせていただきました。

──海外ライヴの印象はいかがでしたか?

KOUMI

KOUMI : フランスでは2度目、ベトナムでは初めてライヴをさせていただきました。 どちらの会場もとっても日本を好いてくださる方々ばかりで、私たちの音楽を聴いて、はずかしがらずに自由にカラダを動かして聴いてくれるスタイルが新鮮でとても嬉しかったです!「音楽は世界共通言語なんだなぁ」と改めて実感しました。 ちょうど2度目のフランスでのライヴの時期に「Brand new days」の締め切り日がありましたが、少しスケジュールがハードだったという甘えと「せっかくだからこの空間を存分に楽しみたい!」という思いがあったので、頑なに歌詞を提出しなかった思い出があります(笑)。 ですがそのおかげで「自分がもしフランスという未知の場所で新しい生活を始めたら?」というテーマで、自分でもしっくりくる歌詞を仕上げられたので結果的にはよかったです!(笑)

RUUNA : 新しい土地や環境はすごく刺激になりました。フランスに行く飛行機の中で泣きながら「Remind me...」の歌詞の原形を書いていたこと覚えています。国内だけではなく海外の方の前でライヴをするともっと沢山の方に私達の音楽を伝えたいと強く再確認させてくれるので本当にフランスとベトナムで今年ライヴ出来たことは幸せでした。 そして、自分のやりたい事や高いモチベーションを持ったまま日本に帰って来て楽曲制作にすぐ取りかかれたそのスピード感が今回のアルバムでも凄く良い刺激になっていて良かったなと振り返ると感じます。

MIMORI : 言葉の壁はあったとしても、どこにいっても音楽は伝えられるんだなと感じることが出来ました。 ライヴでもたくさんの方が私たちの音楽に反応してくださりとても楽しかったです。 そして国によって、音楽の乗り方や聴き方が違いとても面白かったです。その国の音楽へのたくさんの発見がありました。 同時期の制作では大変だったこともありますが、刺激を受けた事もたくさんありました。実際にフランスではリスペクトしているAllttAのJ・メデイロスに会うことができ、制作の話しや作り方など、いろんな話を聞くことができました。 とても勉強になることが多く、次の制作への意識も高まりました!

自分たちへの皮肉も込めた

──前作は「Hello」、今作は「Do you know」と、アルバム・タイトルが挨拶から疑問系に変化した理由とは。

RUUNA : 前回はスペル改名後ということもあり、改めて”こんにちは”という作品になりました。 今回のタイトルは”響きのキャッチーさ”。そして、”本当の私たちを知ってるの?”という、5年の活動で4枚のアルバムをリリースしている自分たちへの皮肉も込めた『Do you know kolme?』がいちばんしっくりきました。

RUUNA

──本アルバムのコンセプトを教えてください。

RUUNA : 「初心を思い出す」ことを3人で決めて作りました。今まで出してきた自分達のアルバムを聴き直して、1stアルバムのバランスがすごくよかったなぁと。あの頃のように何も考えずにただ今やってみたい事を詰め込んでみようと作っていきました。等身大の歌詞にも注目していただきたいです。

──コライト(共作)の経緯、そして感想をお聞かせください。

MIMORI : 〈Get your control〉
Hiji Yokoさんとはスタッフ経由でご縁がありました。 本業兼作詞家として海外生活や結婚生活をお聞きした時に、この曲の”強い女性像”や”働く女性への応援”というテーマに対して、私たち以上に寄り添えた素敵な歌詞になると考えてお願いしました。 実際にHijiさんからいただいた歌詞は、私たちでは絶対出なかった”結婚”というワードや、女性ならではの仕事と恋愛の進め方、思い描いていた楽曲の強い女性像にぴったりハマりました。 私たちが目指したい大人の女性のイメージを歌うことが出来てとても嬉しかったです。

〈Repeat〉
Da-iCE工藤さんのラジオにゲストで出演させていただいた時にコライト(共作)の話になり、”今度ぜひ”というお話をしていました。 工藤さんが作る楽曲はおしゃれでポップ。今回のアルバムでその要素を入れていただきたくお願いしたところ、事務所も同じということから打ち合わせなどもスムーズに進み、曲を作ることが出来ました。 とてもさわやかでキャッチーな楽曲になり、なによりいただいた歌詞が自分では書くことが出来なかったテーマでとても嬉しかったです。

〈I live in hope〉
Deco*27さんは私が中学生の時にいちばん聴いていて、DTMを始めるきっかけにもなった方です。 以前対談した際に”一緒に曲を”というお話になり、そのあとすぐにDeco*27さんのスタジオに遊びに行かせていただき、曲を作らせていただきました。 実際に曲が出来ていく過程で、私が好きなDeco*27さんのメロディーがたくさん出てきて、そしてそれがkolmeらしさを意識した私のメロディーと合わさり曲となっていくことがとてもワクワクしました。 kolmeらしさとDeco*27さんの要素が上手く混ざり合った曲を作ることができてとても楽しかったです!

──アルバムの一推し曲は。

KOUMI : 「Remind me...」です。
この歌詞が上がってきた時に、文字から伝わるエネルギーがすごかったんです。 るうなが実際体験した、愛犬との死別を描いた楽曲です。 聴く人によって受け取り方は違うと思いますが、この歌は歌詞をしっかり見ながら聴いて欲しい一曲です。

kolme / Remind me...
kolme / Remind me...

RUUNA : 「Gatta look」です。
アルバムの1曲目で、callmeの頃の私達と今のkolmeな私達が融合された曲で特に間奏の盛り上がりにドキドキします。

MIMORI : 「Wonderland 」です。
自由に作れた曲で、すべての作業がとても楽しかったので、とてもお気に入りです。 かなり前からデモは完成していて、今回念願の収録でした。

改めて気が引き締まった

──ユニット名スペルを「kolme」に改名して1年経ちましたね。

KOUMI : シンプルに、より多くの方に私たちの音楽を聴いてもらえるようになったと感じます。 多くのプレイリストにも入れていただけるようになったり、再生回数がのびたり、楽曲を聴いてくれた海外の方が動画を作って評価してくださったり。そういった変化をいちばん感じました。

RUUNA : 特に変わった事はありませんが、改名した時に改めて気が引き締まったのは覚えています。今では昔からkolmeだったかのようにしっくりきています。

──全員20代半ばに。今の立ち位置をどう感じていますか?

KOUMI : 11年のキャリアでいろんな荒波に揉まれてきているので、怖いものはないと思いますね(笑)。 まだまだ私たちの夢は叶っていないので、それに向けてこの活動が出来る限り地道に、努力をしたいです。

RUUNA : 23歳になりましたが、周りや年齢に流されずに自分達らしくいたいと思っています。歌詞の面では自分を書く事が増えたので、その時々の等身大を楽しんでいきたいですし、誰かの支えになるような音楽をやっていきたいと思います。

MIMORI

MIMORI : kolme結成当時の18歳の頃より出来ることが増えましたし、見せ方もより女性らしく、という意識に変わってきました。その時その時にしか作れないものが曲でもパフォーマンスでもあると思うので、今の私たちが見せられるもの、今しか出来ないものを表現して伝えていきたいなと思います。

──どんな5周年ツアーになりそうですか?

KOUMI : 今回のアルバムの新曲は、新しい振付師さん、ダンサーさんに振り付けをオーダーさせてもらいました! 私たち自身も触れたことのないダンスのジャンルがあったので、ツアーで披露していくのが楽しみです。 また新しいメンバーの魅力も垣間見えると思うので楽しみにしていてほしいです♪

RUUNA : アルバムを引っ下げてのツアーなのですが個人的にはベスト・ツアーの感覚です。過去と今が詰まった私達を感じて貰いたいですし、結成5周年という事で今までkolmeを支えてきて下さった皆さんに感謝を伝えるツアーにしたいと思っています!

MIMORI : 今回は新たな要素が楽曲面にもパフォーマンス面にも出ています。いつもの制作チームとは別にコライトさせていただいたりと楽曲の幅も大幅に増え、ダンスも各新曲、いろいろな方に協力していただき、見せ方も様々なものになってきました。これぞkolmeというものから、まったく新しいkolmeまで見れると思います。5周年ということで、節目ではありますが、まだまだここからだという私たちの意気込みがたくさんの方に伝わるツアーにしていきたいです。

──kolmeが描きたい未来のビジョンとは。

KOUMI : 海外ツアーをできるまでに大きくなりたいです。 仙台という地方から出てきた女の子3人でも、望み続けたら、頑張り続けたら夢は叶うんだよ! という事を世界中に知らせられるような象徴になりたいです。

RUUNA : やはりいちばんの大きな目標はワールド・ツアーをする事です。 直接自分達の音楽を沢山の方に届けにいきたいです。そして自分達のペースで作品を出しツアーをする日々を過ごせたら幸せです。今はkolmeとして3人で全力ですが、個人としても磨きをかけて、もっと最強のグループになりたいと思っています。

MIMORI : ワールド・ツアーが結成当初からの目標だったので、日本ではもちろん、海外展開も力を入れていきたいです。そして楽曲でグラミー賞を獲れるように、制作面でも頑張りたいと思います。

構成& 文 : 田尻菜穂子

DISCOGRAPHY

LIVE SCHEDULE

5周年ツアー「kolme Live Museum - Do you know kolme? -」

2019年12月30日(月) 神奈川CLUB CITTA'
2020年1月18日(土) 埼玉 西川口 Live House Hearts
2020年2月2日(日) 宮城 SENDAI MA.CA.NA
2020年2月8日(土) 神奈川 横浜Baysis
2020年2月23日(日) 大阪 OSAKA MUSE
2020年2月24日(月/祝) 名古屋 ell.FITS ALL


PROFILE

kolme

KOUMI、RUUNA、MIMORIの3人によるガールズ・ユニット。
2014年12月30日に結成。それぞれの得意分野を活かし楽曲やパフォーマンスをセルフ・プロデュースする新しいスタイルのガールズ・ユニットとして活動をスタート。
リーダーのRUUNA、ダンスを得意とするKOUMI、作曲を得意とするMIMORIの3人が一体となったクオリティーの高いダンスと楽曲の創造性溢れるパフォーマンスが魅力。

>>オフィシャル HP

[インタヴュー] kolme

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