完成し尽くされたtacicaの新アルバムを最高の音質で──〈『panta rhei』先行ハイレゾ試聴会〉レポート
tacicaのバンド結成記念日となる4月5日に開催され、多くのお客さんが参加した今回の〈『panta rhei』先行ハイレゾ試聴会〉をレポート形式でお届けします! 当日参加した方から、本当は行きたかったけど参加できなかった方まで、ぜひこちらのレポートから当日の雰囲気を感じ取ってみてください。それでは行ってみましょう!
>>tacicaへのインタヴューはこちらから!!<<
EVENT REPORT : 『panta rhei』先行ハイレゾ試聴会
文 : 三浦智文
2019年4月5日、tacicaの新作『panta rhei』を聴くために、多くの方々にお越しいただいた今回の試聴会。まずは、OTOTOYプロデューサーで音楽評論家の高橋健太郎による機材の説明からスタートした。
今回の試聴会ではレコーディング・スタジオでも評判の高いATCのパワード・スピーカー「SCM25A PRO」にMYTEK DIGITALのDAC・プリアンプ「BROOKLYN DAC+」とアコースティックリバイブのケーブルを組み合わせたシステムで、tacicaの音楽を細部まで楽しめる試聴環境を作り上げた。これらの機材を使用してハイレゾで『panta rhei』を聴いていく。
まずは、アルバムの前半「トワイライト」「刹那」「煌々」「name」「ordinary day」「中央線」の6曲を試聴。リリース前の音源を聴くということで、胸をときめかせて再生を待つ来場者の方々。スピーカーから1音目が流れた瞬間に、会場全体が音のベールで包み込まれるような感覚に。ふたつのスピーカーから生み出される音の迫力は、まさに圧倒的!
6曲目の「中央線」が終わって、その余韻が残った会場が明転したあとでtacicaのふたりが登場し、公開インタヴューがスタート。終始、和やかな雰囲気で進んでいったインタヴューでは『panta rhei』というアルバム・タイトルをつけた意図や、今作に落とし込んだこだわりなどを語ってくれた。なにより、このインタヴューではふたりの魅力的なキャラクターが垣間見えた時間となった。
一旦インタヴューを終え、試聴会の後半へ。7曲目の「WAKIME」からスタートし、お客さんも12曲目「latersong」まで、楽曲を聴き逃さないよう、じっくりと耳を傾けている姿が印象に残った。インタヴューの後半では、現在開催中のツアー〈TIMELINE for "sheeptown ALASCA"〉についてや、MV撮影時のオフショット写真とともに「WAKIME」のMV制作を振り返り。また、新たなアーティスト写真の独特の"ブレ"について、メンバー自らが動きブレを演出したという衝撃エピソードも飛び出すなど、貴重なインタヴューとなった。
そして盛り上がったインタヴュー後半が終了したところで、現在ショート・ヴァージョンのみが公開されている「WAKIME」のMVのフル・ヴァージョンを公開するというサプライズが! 制作中のエピソードを聞いたばかりのお客さんは、スクリーンに終始釘付けとなっていた。
MVを観終わったあとは、来場者からの質問コーナーに。インタヴュアーさながらの鋭い質問が投げかけられるという一幕も。この質問コーナーでイベントは終了。終始和やかなムードが続いたイベントとなった。
tacicaの試聴会、ライヴとはまた一味違った臨場感のある音が会場を包んでいた。その空間を産み出したのはハイレゾ音源ならではの、密度の高い情報量だろう。それによって、tacicaのサウンドが立体的かつ、猪狩のヴォーカルの息づかいやそれぞれの楽器の細かいニュアンスまではっきりと聴こえ、『panta rhei』の魅力を十二分に体感することができた。tacicaの現在の魅力が詰まった本作、ハイレゾで余すことなく体感してみてはいかがだろうか。また、OTOTOYでは今後もアーティストを交えた試聴会を企画しているので、ぜひとも足を運んでみてほしい。
イベント協力 : 株式会社エレクトリ / アコースティックリバイブ (関口機械販売株式会社)
編集 : 鈴木雄希、伊達恭平
当日使用した機材の詳細を、高橋健太郎のコメントと共にチェック!
スピーカー
【高橋健太郎コメント】
〈ATC〉はイギリスのスピーカーで、いわゆるブリティッシュ・サウンドを代表する存在です。中低域に密度と力強さがある音が特徴的。この「SCM25A PRO」は、最近レコーディング・スタジオやプロデューサーにも人気で、ATCらしい中低域の密度を持ちながら、透明感やスピード感もある現代的な音がします。tacicaのロック的な力強さや温度感にもとても合うのでは、と思い今回採用しました。
SCM25A PRO (ATC)
【商品詳細】
https://www.electori.co.jp/ATCpro/scm25a_pro.htm
【株式会社 エレクトリ 公式サイトはこちら】
https://www.electori.co.jp/
ケーブル、スピーカー、電源ボックス
【高橋健太郎コメント】
〈アコースティックリバイブ〉は、ケーブルだけでなく、スピーカー・スタンドや電源ボックスなど、さまざまなものを作っている日本のオーディオ・ブランド。今回使用しているケーブルは、「PC-TripleC」という太い単線の電線を楕円形の特殊な形状に加工したものを使っています。〈アコースティックリバイブ〉の特徴として「音に色をつけず、フレッシュにそのままの音を伝える」ということがありますが、今日はこのケーブルを使ったことで、すごく鮮度の高い音になりました。「SCM25A PRO」を載せているスピーカー・スタンドも〈アコースティックリバイブ〉のものです。
RTP-6 absolute (アコースティックリバイブ)
【商品詳細】
https://acousticrevive.jp/portfolio-item/power-supply
POWER SENSUAL-MD (アコースティックリバイブ)
【商品詳細】
https://acousticrevive.jp/portfolio-item/power-code
RSS-600 (アコースティックリバイブ)
【商品詳細】
https://acousticrevive.jp/portfolio-item/stand
USB-1.0PL-TripleC (アコースティックリバイブ)
【商品詳細】
https://acousticrevive.jp/portfolio-item/usb
XLR-1.0TripleC-FM (アコースティックリバイブ)
【商品詳細】
https://acousticrevive.jp/portfolio-item/analog
【アコースティックリバイブ 公式サイト】
https://acousticrevive.jp/
DACプリアンプ
【高橋健太郎コメント】
〈MYTEK〉は1992年にスタートしたニューヨークのメーカー。もともとはスタジオ用のプロ・オーディオ製品を作っていましたが、現在はこんなデザイン的にも素敵なDACプリアンプを作っています。今回使用した「BROOKLYN DAC+」はコンパクトながら、情報力が多く、フレッシュで、華のある音がします。ニューヨークっぽい都会的な音がするDACプリアンプと言ってもいいですね。ですから、今日はブリティッシュ・サウンドのパワード・スピーカーとニューヨーク的なDACプリアンプ、そして、日本製のケーブルを組み合わせた構成になっています。
BROOKLYN DAC+(MYTEK)
【商品詳細】
https://www.mytekdigital.jp/products/brooklyn-dac/
【MYTEK Digital 公式サイト】
https://www.mytekdigital.jp/