ソウルフルでサイケデリック!──RHYEが待望となる2ndアルバム『Blood』をリリース

2013年に1stアルバム『Woman』で衝撃のデビューを飾り、昨年の〈FUJI ROCK FESTIVAL〉ではフィールド・オブ・ヘブンのヘッド・ライナーを務めたソウル・ユニット、RHYE。ついに5年ぶりとなる2ndアルバム『Blood』を発売する。また、5月には『Blood』を引っ提げて2015年から、約3ぶりとなる単独来日公演も決定。傑作間違いなしの本作をこのレヴューとともにぜひお楽しみください。

待望の2ndアルバム!!

Rhye / Blood

【配信形態】
ALAC、FLAC、WAV(16bit/44.1kHz) / AAC

【配信価格】
単曲 250円(税込) / アルバム 1,500円(税込)

【収録曲】
1. Waste
2. Taste
3. Feel Your Weight
4. Please
5. Count To Five
6. Song For You
7. Blood Knows
8. Stay Safe
9. Phoenix
10. Softly
11. Sinful


Rhye / Please

REVIEW : RHYE 『Blood』

文 : 高柳圭佑

今年の冬も、とにかく寒い。東京でも大雪が振り、そして記録的な寒さが続いている。こんな寒いときは家に居るのが1番だが、そのお供としてぴったりなのが本作『Blood』だ。RHYEの音楽性をジャンルという型で分けてしまうとしたらソウルにエレクトロニックなサウンドを融合したアンビエント系R&BやコンテンポラリーR&Bといった感じだろう。そして、これらの音楽には共通した特徴として、無機質で冷たい質感の印象がある。もちろんRHYEの音楽にも冷たさはある。しかしそれは表面的なものであり、その奥には確かな暖かさが宿っている。まるで人間のように。前作である1stアルバム『Woman』にもその質感を随所に感じることはできるが、コンセプトがベッド・ルーム・ミュージックだったこともあり、恋人の暖かさなど、なにかに当てはめて想起できる暖かさだった。楽曲もスムーズなものからジャズ・ファンクやディスコ調のものまで様々な角度から愛について甘美に、そしてロマンチックに歌っていた。


Rhye / Taste

一方今作『Blood』では特定のだれかとかではない、人間本来の暖かさをダイレクトに感じることのできる作品となっている。今作についてフロントマンのマイク・ミロシュは「前作アルバム『Woman』とは別のものを作りたかったんだ。もう少しサイケデリックな雰囲気を次の作品では出したかった。ソウルフルで 素朴な色を出したかったんだ。生のパーカションと生のピアノを使って人間が持つ親密さをこの作品で表してみたかった」と語っている。ソウルフルで素朴だけど、どこかサイケデリック。今作はまさにそういうことだ。マイク・ミロシュの中性的で美しく暖かさのある歌声に、サイケデリックさもありつつ、生音を使いアナログな暖かさも伴わせたメロディーが印象的なM4「Please」はその象徴ともいえる。表面的には冷たさがあってもその中には暖かさがあり、それが垣間見れる。それが自分なのか他人なのかはわからないが、人それぞれ違った風景を想起させてくれる。そんな楽曲達となっている。

また本作についてマイク・ミロシュは「この音楽とサウンドはライヴで生まれて、ライヴ演奏する為に構築されていったんだ。毎晩、観客の前で披露するのは勇気がいるし、このアルバムに収録されている楽曲は同じように僕たちの心意気を使って制作されたものなんだ」とも語っている。以前初来日となった2013年の〈FUJI ROCK FESTIVAL〉では、バイオリン、チェロ、トロンボーンをそろえたバンド編成でパフォーマンスしていることもあり、音源とはまた違った世界を見せている。ライヴ演奏の為に制作された今作がライヴではどのように披露されるかも注目だ。なにはともあれ5月の来日公演までにはこの寒い冬を乗り越える必要があり、家でじっとしているなら『Blood』を聴きながら自分自身を見つめ直してみてはいかがだろうか。

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LIVE SCHEDULE

〈Rhye Japan Tour 2018〉
2018年5月17日(火) @大阪 梅田CLUB QUATTRO
OPEN 18:30 / START 19:30

2018月5月18日(金) @東京 ZEPP DiverCity Tokyo
OPEN 18:30 / START 19:30

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PROFILE

RYHE
カナダ出身のバンド。ロマンティックで緻密なサウンドや、男性ながらSadeを彷彿とさせる、官能的なMikeのボーカルで多くの人を魅了する。2012年からRhyeの活動と曲作りを開始。バンドの素性を明かさないまま、2012年から2013年にかけて「Open」、「The Fall」の2曲を発表すると、音楽メディアを中心に大きな話題となる。2013年5月、アルバム『Woman』でデビューすると、音楽媒体などから高い評価を得て2013年に“Fuji Rock Festival”で初来日。バイオリン、チェロ、トロンボーンをそろえたバンド編成で、アグレッシヴで甘美なパフォーマンスを披露した。2015年には東京リキッドルームでの単独来日公演を行い、チケットは瞬く間に完売。2017年には新曲を発表し“Fuji Rock Festival”のField Of Heavenのヘッドライナーを務めた。

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