2016/08/29 17:50

【REVIEW】“激情派”大森靖子の女としての強さ、その変わらない精神性

今年3月にメジャー2枚目となるフル・アルバム『TOKYO BLACK HOLE』をリリースしたばかりの大森靖子が、〈ワンダーロマンス三連福〉と題した3ヶ月連続シングル・リリースを発表した。その第一弾となる今作では、ゆるめるモ!から“あの”をゲスト・ヴォーカルに迎えるなど、早くも話題を集めている。

アレンジャーにサクライケンタ(Maison book girlプロデューサー)、出羽良彰(amazarashi)、奥野真哉(ソウル・フラワー・ユニオン)をそれぞれ迎えた全3曲は、そのどれをとってもリード・トラックと呼べる濃密さを持っている。より洗練されたサウンドで鳴らされる今作だが、弾き語りをする時のように強く放たれる、大森の激情的な言葉のエネルギーは変わらない。ドロドロに溶けたアイスクリームのように甘くてまとわりつく、そんな夏の曲も悪くない。

大森が大ファンだと公言する銀杏BOYZの音楽には、絶望から始まる全肯定的な歌の世界観があった。そんな音楽の精神性は彼女の歌の中にも強く根付いているように感じられる。彼女が持つひとりの女としての芯の強さは、結婚、出産など様々な経験を経て更に強固なものとなり、洗練されたサウンドの中でもある一貫性を持って鳴らされ続けているのだ。(text by 岩澤春香)

ゆるめるモ!“あの”参加が話題のニュー・シングル

大森靖子 / ピンクメトセラ/勹″ッと<るSUMMER
【Track List】
01. ピンクメトセラ
02. 勹″ッと<るSUMMER
03. ウエディング・ベル

【配信形態 / 価格】
16bit/44.1kHz AAC
単曲 257円(税込) / まとめ買い 750円(税込)

大森靖子「勹″ッと<るSUMMER」MusicClip (short ver.)
大森靖子「勹″ッと<るSUMMER」MusicClip (short ver.)

PROFILE

大森靖子

弾き語りを基本スタイルに活動する、新少女世代言葉の魔術師。'14夏はTokyo Idol Fes、フジロック、ロックインジャパンに出演、音楽の中ならどこへだって行ける通行切符を唯一持つ、無双モードのただのハロヲタ。あとブログ。

[ 好き ] 道重さゆみ、ピンク色、サンリオ、花、不健康そうな色のお菓子、血液、ブラジャー、ガムテープ、まるいもの、ふわふわのベッド、アイドル、毛やギターの弦など紐的なもの、細密描写、固まりかけのセメント、あまい、ファブリーズ、魔法少女、ファンの方、うきわ、マイク、ファミマのスパイシーチキン、女子の自撮り、コンビニ、AM4:44、デスプルーフ、ゲリラ豪雨、アクリル絵具、絶対って顔してる人、中野ロープウェイ、キラキラな音がでるエフェクター、虹色の朝焼け、高円寺の中華屋成都、開封前、甘エビ、ギター、歌舞伎町に落ちているホストやおねいさんの名刺、色のつく入浴剤、絵描きのおじいさん、ライブ、ダイソー、東京、低画質のエロ動画、お風呂で食べるアイス、ワンルーム、焼く前のホットケーキの液体、カラスがたかるゴミ捨て場、お土産、絶望ごっこ、100円のUFOキャッチャー、ティッシュ、メイク、タクシー、27才、いちごヨーグルト、ママ、喫茶店のあんみつ、女子の二の腕、プリクラ、バスタオル、犬、カラータイツ、音楽、キンブレ、ストレートアイロン、ぷよぷよ、黒いワンピース、点鼻薬、ひかるもの、公園、ひみつのブログ、夢オチ、ツインテール、他人のiPhoneケース、モーニング娘。

[ 嫌い ] 煙草、宇宙、高所、バンドマン、無知、結末がもやっとしている映画、掃除、匿名の悪口、元彼全員、セットリストの提出、遅刻する夢と単位逃して卒業できない夢

>>大森靖子 オフィシャルサイト

[レヴュー] 大森靖子

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