2015/08/21 14:59

同世代同士で起こる、新たな化学反応ーーとけた電球×ヒイラギペイジによる『強がり Temo Temoe Remix』ハイレゾ独占配信!!

現役大学生ロック・バンド、とけた電球がつい先日リリースしたアルバム、『最初の恋のように』に収録されている楽曲「強がり」をリミックスした『強がり Temo Temoe Remix』をOTOTOY限定、しかもハイレゾでリリース!!

今回リミックスを行ったのは、2011年より自身のキャリアをスタートさせ、翌年ラップ・シンガー「PAGE」としてメジャー・デビュー、現在はDJやトラック・メイキングなどを主に行っているヒイラギペイジが担当。

原曲がミドル・テンポのニューウェーブなナンバーだったのから一転、リミックスではアップ・テンポなダンス・ナンバーへと様変わりしているにも関わらず、ヴォーカル、岩瀬の声が意外なマッチングをみせたとけた電球ファン以外も必聴のトラックになっている。

お互いにTOKYO FMのラジオ番組「SCHOOL OF LOCK!」が主催となって開催されていた、10代のみのアーティストが参加出来るコンテストである「閃光ライオット」で上位まで勝ち上がったという共通点を持ちつつ、同世代としてプライベートも共にする仲という2組に、出会いや「閃光ライオット」、同世代の音楽シーンなど、様々なトピックについてたっぷり語ってもらった。

とけた電球 / 強がり Temo Temoe Remix(24bit/48kHz)
【配信形態】
24bit/48kHz : ALAC / FLAC / WAV / AAC

【配信価格】
単曲 257円(税込)

【Track List】
01. 強がり Temo Temoe Remix


INTERVIEW : とけた電球×ヒイラギペイジ

2013年には「閃光ライオット」のファイナルまで勝ち上がり、2014年には「りんご音楽祭」に出演を果たすなど、頭角を現してきた現役大学生バンド、とけた電球。そんな彼らが初のアルバム『最初の恋のように』をリリースした。本作には「閃光ライオット」でも絶賛を博した渾身のラブ・ソング「いらない」をはじめ、彼らの魅力である歌とメロディ、遊びの利いたアンサンブルが光るナンバーが全7曲収録されている。

今回はとけた電球のメンバー4人と、彼らの楽曲「強がり」をリミックスした、同世代ミュージシャンでもあるヒイラギペイジ(ex.PAGE)を迎え、対談形式で幅広く話を聞いた。つい最近までティーンエイジャーだったこの世代の音楽観などにも注目してほしい。

インタヴュー& 文 : 田山雄士
写真 : 大橋祐希

「いらない」に関してはうまくできた気持ちが実はぜんぜんない

ーーまずは、ペイジさんがとけた電球の「強がり」をリミックスすることになったきっかけや、お互いの出会いについてなんですが。

ヒイラギペイジ(ex.PAGE / 以下、ペイジ) : もともと僕はラップをやってたんですけど、今年の1月に完全にやめて、今はトラック・メイカーとDJとして、友達と組んでるユニット(Lolica Tonica)をメインにクラブ・ミュージックを作ってるんですね。リミックスのきっかけはそうなる前。ブランク時期に、友達の水上カルビっていうバンドの企画に僕がブッキングされまして。何をやろうかと思ったときに、とけ電の曲をリミックスして、友達の岩瀬を呼んで歌ってもらおうってことになった、のが最初だよね? “曲ちょうだい”って言ったら、送られてきたのが「強がり」で。ぜんぜん時間なくて。

岩瀬賢明(以下、岩瀬) : そうそう、なかったね。

ペイジ : 時間ない上に僕も自分の曲を作ってたんで、1回ライヴでやるだけだからサクッとしたのでいいかなって(笑)。そしたら、あとになってまた使いたいと言ってもらった感じで。

ーーペイジさんと岩瀬さんはもともと友達だったんですね。

岩瀬賢明

岩瀬 : ペイジが当時「SCHOOL OF LOCK!」で「PAGE LOCKS!」っていうラジオ番組をやってて、2013年の「閃光ライオット」に出た僕らのことを紹介してくれたんですよ。“IQ高いバンドだ”みたいに。

ペイジ : IQ高いバンド!(笑)。

岩瀬 : 音楽的にも褒めてくれてて、いい人だなって。それでTwitterとかで繋がるうちに会うことになりまして、2人で焼肉行ったよね? 懐かしい。

ペイジ : ちなみに、初めて会って焼肉食った日は岩瀬の留年が決まった日でした。

全員 : あはははは!

ーーそんな過去が。

岩瀬 : 家、めっちゃ行ってたよね。

ペイジ : あー、来てたね。“俺、留年しちゃったから。ペイジしかもう友達いないから”とか言って(笑)。

ーーとけた電球とペイジさんには「閃光ライオット」を勝ち抜いたという共通点があるわけですけど、応募した理由って何だったんですか?

ペイジ : 僕は当時(2011年/PAIGE名義)中学3年生で、曲を作ってネットに上げてたけど、どうにかライヴがやりたくて。でも、地元は田舎だったし、イベントに出演する方法がわかんないんですよ。そんなときに友達が“オーディションを受けたら、人前でライヴができるんじゃない?” って言ってくれて、紹介してもらったのが「閃光ライオット」だったっていう。

ーーペイジさんがロックのフェスというのは、異色でしたよね。

ペイジ : そもそも「閃光ライオット」がどういうものなのかを知らなくて、小さめのオーディションだと思ってたんですよ。

岩瀬 : えー!?

ペイジ : その友達から“3次審査まで行ったら人前でライヴできるよ”って言われてたんで、あくまで僕の目的は3次に進んでライヴをすることだったんです。

ーーグランプリじゃなくて。

ペイジ : そうなんです。だから、進めるのが決まった時点で“やった!”って感じで。で、三次になったら、ケーブルテレビかなんかで「閃光」の特集みたいなのが組まれたんですよ。“応募総数1万人!”とか出てて、その時点で残ってるのが18組くらいで、“マジか”って。ようやく事の重大さに気付きました(笑)。もう落ちるなって思った。自信なんてなかったし、運で来ちゃったけど、Zepp(名古屋)でできるなら楽しもうと(結果は見事グランプリ!)。

ヒイラギペイジ

ーーとけた電球の場合はどうでしたか?

岩瀬 : さすがに「閃光」については、もう少し知ってました。僕らは単に、応募したらどうなるか知りたかった感じでしたね。何かが変わるのかな、みたいな。それがたまたま三次審査まで行って。そこで1回落ちたんですけど、キモチステージ(敗者復活戦)に残った。でも、最終的に選ばれるなんて思ってなかったから、結果発表のラジオすら聞かず。

ーー(笑)。

岩瀬 : “ラジオ聞いてください”って言われてた時間に、03から始まる番号の着信が残ってて。これは、もしかするともしかするんじゃないかと(笑)。それでラジオ付けてみたら、“電話に出ません!”とか騒いでて。

塩田航己(以下、塩田) : あれは怒られたよね(笑)。僕らはのんきにthe peggiesと花火やってましたから。あとでTwitterで調べたら、ヤバイみたいなことになってて。

ーーどっちも図太いというか。音楽の話は普段するんですか?

岩瀬 : ほとんどしないね。違いすぎるんですよ。“どんなの好きなの?” って聞いたことあるけど、どっかの国の地下のトラック・メイカーみたいな話になって、ワケわかんなくて。

ペイジ : 僕が邦楽のロック聴かなくて、岩瀬はそっちが好きだから、“合わないね”みたいな。

岩瀬 : なので、純粋に同い年の友達ですね。

ーー8月7日のレコ発ライヴに出演してたラブリーサマーちゃんも同い年ですよね?

岩瀬 : あー、そうですね。「閃光」出る前から仲良くて、今回のアルバムのアートワークを担当してくれた(淺野)てつこちゃんって女の子といっしょに、ラブリーサマーの実家におじゃまして花火したり。ペイジとも遊んだりしてて。

ーー本当に友達って感じなんですね。でも、ペイジさんは番組で初めてとけた電球の曲を聴いたとき、音楽的にいいと思った?

ペイジ : はい。「閃光」のコンピについて、感想を言う回が毎年あったんです。2013年のラインナップでは、とけ電の曲がいちばんよかった。

ーー今作のリード曲「いらない」ですよね。

ペイジ : そうです。僕、悲しい曲がすごく好きで、けっこうマイナー進行なコード感で“いいじゃん!”って。なんですかね、普段音楽を聴いてて“あっ、自分の好きなやつだ”とか、頭で思うことはわりと簡単にできるじゃないですか。じゃなくて、心からいいなっていうか。“その曲の持ってる雰囲気に自分もなっちゃう”“切なくなっちゃう”みたいな曲ってなかなかないけど、「いらない」にはそれがあったんですよね。

岩瀬 : 嬉しいですね。

境直哉(以下、境) : ちょっと不思議だったんですよ。ペイジくんみたいなタイプの人が「いらない」をいいって言ってくれるなんて。

高城有輝(以下、高城) : ペイジくんの曲は明るいイメージだから。

ペイジ : それはたぶん、メジャーの最初じゃない? 昔はネガティヴなことばっか歌ってたよ。

とけた電球 「いらない」 (Official Music Video)
とけた電球 「いらない」 (Official Music Video)

ーー曲を作ってる岩瀬さんとしては、悲しさを意識的に表現したんですか?

岩瀬 : いや、「いらない」に関してはうまくできた気持ちが実はぜんぜんないんですよ。僕はペトロールズがすごく好きでバンドを始めて、そういう曲が作りたかったのに。

高城 : めちゃくちゃ嫌がってたもんね。

岩瀬 : 普通すぎる曲だから、ずっとライヴでやりたくなくて。

境 : 結成当初は、音遊びをいかにするかがキーだったんです。そんな中で岩瀬がどストレートな「いらない」を持ってきて、“普通の曲ができちゃったんだけど、弾いてみてもいい?” って。

ーー偶然みたいな。

岩瀬 : 本当にたまたまできた曲ですね。

境 : ピアノもすごくシンプルだけど、そうするしかないと思った。「アート」と「いらない」は同時期に作った曲なのに、アレンジ的には対極だよね。

塩田 : 「閃光」のエントリーも、最初は「鱗」っていう曲だったし。

高城 : 2曲提出できて、僕らは「いらない」よりも「鱗」推しで。

ーー最終までに変わったんですね。

境 : 「いらない」が思った以上に評価をいただいて驚きましたね。三次審査くらいで、初めて価値を知って。

岩瀬 : 作った本人が言うのもなんですけど、僕は「いらない」のよさにまるでピンときてなかったですから。

ーーそれは意外でしたね。確かにアルバムでは、異色といえば異色ですけど。

ペイジ : 「いらない」以外の曲は、また雰囲気が変わりますよね。すごいおしゃれなバンドになるもん。ヴォーカルがオクターブ下入れるとか工夫してて、こっちがやりたいんだろうなって思いました。

岩瀬 : 僕はとにかくいろんな曲をやりたいんです。同じような曲を作るバンドが最近は多い気がするし。

境 : ギター・ロック界隈の話だよね。

コード進行が普通でも、なぜかクセになる。そういう勝負になってきてる。

ーー音楽シーンに関して、何か思うことはありますか?

境 : 最近で言うと、KANA-BOONですね。あのバンドってそれこそギター・ロック界隈だけど、頭ひとつ飛び抜けてテレビにも出るようになってるじゃないですか。で、KANA-BOONとまだ抜けてないバンドでどんな差があるのかって考えたときに、メロディ・ラインと歌詞のセンスが圧倒的に違うと思ったんですよ。シーンってなると、バック=楽器隊にフォーカスしてジャンル分けしがちですが、そうではなくてメロディと歌詞に普遍性があること。そこでどれだけ勝負できるかが肝なんじゃないかな。

岩瀬 : 僕は音楽を聴くとき、楽器以上に歌詞にばかり耳が行っちゃうんですよ。だから、星野源さんもすごく好きで。ペトロールズもよくよく聴くと、“なんでこんな言葉を選ぶんだろう”みたいな面白さがある。

境 : ペトロールズと星野源さんって、音楽シーンにおいて同一視されないじゃないですか。でも、歌詞に惹かれるものが共通してあったりする。岩瀬の作る歌にはたぶん彼ならではの一貫性があるので、それに対してバンドでどうアプローチしていくかですよね。「いらない」も「アート」も前に気持ちが出てる点ではいっしょだけど、歌に対してのベストなアプローチは違うというか。

左から高城有輝、塩田航己、岩瀬賢明

ーー岩瀬さんの歌詞も、引っかかる言葉は多いですね。

岩瀬 : ありがとうございます。パクっちゃったんですけど、「夢の続き」の1行目の“血眼で君を探す”っていう歌詞、ペトロールズの曲(「磁気」)でそういうのが出てくるんですよ。“どうして血眼なんて、歌詞で使うんだよ”って思いながら聴いてて、でもずっと頭に残ってて、ついに使うときが来ました(笑)。

ーーペイジさんは歌詞について、どう考えてますか?

ペイジ : あまり聴かないですね。歌や声が入ってる曲だったら、いかに楽器的に使えるかが大事。僕はクラブ・ミュージックが好きで、そこには歌がほとんどなくて、“音の重なりだけでこんなに感動できるんだ!”ってところなので。昔はいろいろ落ち込んでて言いたいこと、ブチ撒けたいことがいっぱいあったんだけど、歌にしたいこともなくなっちゃって。それがラップをやめた理由でもあるんですよ。歌じゃなくて、サウンドを作って感動したくなったんですよね。

ーーそうだったんですね。

ペイジ : 僕、ライヴハウスで働いてて、カウンターからバンドの演奏をよく観てるんですけど、さっき話に出たように“みんな同じだな”って思っちゃうんです。そんな中で感じるのは、歌もののロックって、やっぱり歌詞とMCの内容、それとメロディ、リフの勝負なんだなってこと。となると、KANA-BOONの「ないものねだり」ってすごい曲ですよ。頭の中でぐるぐるするもんね。

岩瀬 : あれ、すごいよね。

ペイジ : コード進行が普通でも、なぜかクセになる。そういう勝負になってきてるんだなって。友達の☆イニ☆くんが「ないものねだり」でラップしたら、ネット上でめちゃバズっててすげえなと思いましたね。ラップもうまかったけど、曲の力を実感する出来事だった。

ーー岩瀬さん以外の3人は、聴く音楽が近かったりするんですか?

高城 : ぜんぜん違いますね。

境 : 僕は高校でピンク・フロイドとか王道のプログレにハマって、ペイジくんが言ってたように、歌をサウンドの一部と捉えてましたね。歌の魅力に気付いたのは、このバンドを始めてから。

高城 : 逆に、僕は歌もの大好きですね。歌詞を聴き込むほどではないんですけど、なんだかんだで曲を覚えるのに語感は重要だと思います。岩瀬の歌もそうした魅力があるし、ペイジくんがアジカンの「新世紀のラブソング」にラップを乗せた動画にもグッときました。

ペイジ : ありがとうございます(笑)。J-POP最高。

高城 : いちばん好きなのはスキマスイッチです。

PAGE「ASIAN KUNG-FU GENERATION/新世紀のラブソング」ビートジャック
PAGE「ASIAN KUNG-FU GENERATION/新世紀のラブソング」ビートジャック

ーーフジファブリックのコピーもやってたんですよね?

岩瀬 : やってましたね。

塩田 : 初めてコピーしたのが「STAR」です。

ーー塩田さんが普段聴くのは?

塩田 : 僕はOKAMOTO'Sが好きです。あと、去年くらいから竹内まりやさんを。

ーー急ですね。

全員: あはははは!

塩田 : 誰かに薦められてハマるタイプなんで。

境 : アイドルも好きなんですよ。

高城 : ハンパじゃないオタク。

塩田 : ももクロから始まって、どんどん地下に地下に。アニソンやアイドルの曲も耳に残るの多いですよ。ももクロの「行くぜっ! 怪盗少女」の歌詞でも、“血まなこ”って出てくるし。

ーーYogee New Waves、Ykiki Beatあたりはどうですか?

岩瀬 : ヨギーも企画に出てもらったことはあるし、大好きなんですけど、僕らはああいうシーンには行けない気がしますね。

境 : うん。Suchmosもこないだアルバム買っちゃったくらい好きだけど、なんだろう。それこそ、歌とかの話になると、あの人たちと僕らでは根本的な考え方が違うんじゃないかな。自分たちの思想や個性を見直してみたとき、近いのはロキノンの方だと思います。

ーー岩瀬さんの歌にはソウルのテイストも感じたので、インディのそうしたシーンともリンクしてるのかと思ったんですけど。

岩瀬 : 僕はソウルやブラック・ミュージックをずっと聴いてたとか、まったくないんですよ。そのテイストは自然と出たくらいのもんで。もちろん好きだけど、本域の人に太刀打ちできるわけない。

境 : ブラック・ミュージックを聴いて影響された人に影響されたみたいな感じなんですよ、僕らは。

岩瀬 : そうそう、薄まってる(笑)。だからそっちに行けないし、いくべきじゃない。東京インディとも違う。すごいな、かっこいいなとは思うけど。

いつも変化を期待してもらえるバンドになりたい

ーーバンドのポリシーを挙げるなら、どんなことがありますか?

境 : アルバムを作り始めたあたりから、“楽しいことをやりたい”がテーマになりました。楽しい曲を作って、楽しいライヴをする。そう明るくなっていく中でできたのが「夢の続き」ですね。

岩瀬 : 凝った音遊びも楽しいんですけど、客観的に聴くと“楽しくないかも”って思い始めたんですよね。それで「強がり」や「夢の続き」のような、聴いててノれるものができていった感じかな。「影」「アート」なんかは初期の色が強くて、複雑さがある曲になってる。ちなみに、「夢の続き」は六本木をイメージして作りました。

境&塩田&高城 : あはははは!

岩瀬 : なんで笑うんだよ!

左からヒイラギペイジ、境直哉

ーー曲のイメージをメンバーに話すんですか?

塩田 : めちゃ言われますよ。

境 : 「そのまま」は細かい設定があるんですよ。1人暮らしで三軒茶屋に住んでる男の人で、年齢は25、6くらい。服はだいたい白いTシャツに青いジーンズみたいなシンプルなものが好きで、彼女はいて、その彼女が変わっちゃうのが悲しいっていう。

岩瀬 : そうやって、僕らの中でわかりやすくするんです。

ーー「そのまま」はいちばん大人っぽい曲だと思いました。ロマンティックで。

境 : 僕、すごい好きなんですよね。

ーー境さん的には「あの娘の匂い」のアレンジも苦労したんじゃないですか?

境 : よくぞ聞いてくれました(笑)。あの曲も楽しかったですね。いろんなパターンを繰り返し録って、正解を見つけていく作業が。

ペイジ : 僕も「あの娘の匂い」がすごく好きです。

塩田 : 通して聴いたとき、「あの娘の匂い」「そのまま」の流れがよかったって言ってくれる人がけっこういましたね。

ーーでは、今度はペイジさんがリミックスした「強がり」の感想を聞かせてください。

岩瀬 : まず、テンポがすごく速くなっててびっくりしました。ライヴでやるとき、歌えるかなって。

ペイジ : もう2ヵ月くらい余裕があって、始めからリリースするって言われてたら、10倍いいのにしたけどね。

境 : “嫌な予感”のところの“テレレレレレレレ〜♪”ってメロディに、ロマンを感じました。

ペイジ : 3秒で作りました(笑)。

境 : あと、メイン・テーマの歌のバスドラ。“ドン、ドン、ドン、ドンドンドン”っていう3つ打ちを最後まで続けるあたりに、男気を。

ーー高評価ですね。

岩瀬 : ラブリーサマーちゃんの「あなたは煙草 私はシャボン」がいろんな人にリミックスされるのを見たとき、うらやましかったんですよね。それで彼女の曲をコピーしてたのもあって、「強がり」にはその影響が少し出てる。歌の分量が多めだったり、全部同じコードでメロだけちょこっと変えてたり、初めて女の子目線の詞で書いてたり。あわよくば、誰かにリミックスしてもらいたいと思ってたんですけど、今回めでたく。すごくかっこいいものが出来上がって、頼んでよかったです。

とけた電球×ヒイラギペイジ

ーー最後に、これからのビジョンなどあればお願いします。

境 : 『最初の恋のように』は、音遊びをしてた頃から楽しいことをやりたくなるまでの過渡期の記録なんですけど、たぶんまた新しい目標が見つかるし、いつも変化を期待してもらえるバンドになりたいですね。オリジナル・ラヴやくるりみたいに、“次はどんなアルバムが出るんだろう”っていうワクワク感があるような。

高城 : とりあえずの目標として、もう一枚しっかりとアルバムを出したいですね。あとは「ドラム・マガジン」に出たい。

塩田 : アルバムをまた出したいのは、僕もですね。たとえば、先にアルバムのタイトルやテーマを決めて作っていくとか、そういうことができるバンドになりたいです。フェスにも出たい。

岩瀬 : せっかくアルバムができたので、もっといろんな人に聴いてもらえるように、地方にもライヴしに行きたいですね。シーンうんぬんよりも、自分のやりたいことをブレずにやっていけたらなと思います。

ーーペイジさんからとけた電球にアドバイスはありますか?

ペイジ : たくさんの人に聴いてもらうのは大事だけど、そのために曲のレベルを下げたら終わりだと僕は思ってるんですよ。それを下げるんじゃなくて、貫きたいことをやって、なおかつどれだけポップに見せられるか。そこを目指してがんばってほしいです!

とけた電球1stアルバム「最初の恋のように」も好評配信中!!

とけた電球 / 最初の恋のように
【配信形態】
16bit/44.1kHz : ALAC / FLAC / WAV / AAC / mp3

【配信価格】
単曲 257円(税込) まとめ購入 1,234円(税込)

【Track List】
01. 強がり / 02.いらない /03.アート / 04.夢の続き / 05.影 / 06.あの娘の匂い / 07.そのまま

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Yogee New Waves / Fantasic Show

京都のインディ・レーベルSECOND ROYAL RECORDSとYogeeが所属するレーベル"Roman Label"との共同でリリースされた7インチ・シングルの中から、すでにライヴでも評判を呼ぶ新曲「Fantasic Show」がついに配信開始! ギターのカッティングとワウが印象的なファンキーで最高のダンス・チューン。マスタリングを手掛けたのはPEACE MUSICの中村宗一郎。

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Suchmos / THE BAY

平均年齢23歳(2015年時)横浜出身のスケーター5人からなるミクスチャー・バンド、Suchmosのファースト・フル・アルバム。ロック、ソウル、ジャズ、ヒップ・ホップからの影響をバンドに落としこみ、クールでモダンな高い演奏技術で話題に。シングル「Essence」収録のリード曲「Miree」もアルバム・ヴァージョンで収録。

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LIVE INFORMATION

『最初の恋のように』リリースツアー仙台編“SYMBOL
2015年8月26日(水)@仙台FLYING SON

とけた電球×256 共同企画サーキット『下北沢真夏の音祭り』
2015年8月28日(金)@下北沢ReG・MOSAiC

『KNOCKOUT vo.18』
2015年9月16日(水)@下北沢MOSAiC

『最初の恋のように』リリースツアー長野編“最初の恋が欲しい”
2015年9月26日(土)@松本Sound Hall a.C

最悪な少年pre.『最高な日vol.4』
2015年10月20日(火)@兵庫 東加古川STARDANCE

PROFILE

とけた電球

2012年5月、高校の同じ部活に所属していた4人で結成。
当初はフジファブリックやペトロールズなど邦楽のコピーをしており、同年夏頃から徐々にオリジナル楽曲の制作を始める。
初挑戦した閃光ライオット2013ではファイナルまで勝ち上がり、その後SOUND YOUTH2準優勝。
りんご音楽祭2014出演など様々な場で好成績を残す。
80年代のニューウェイブ、90年代の渋谷系などを彷彿させるようなサウンドでありながらも、歌を軸に置いたポップスであることに重きを置いている。

とけた電球 HP

ヒイラギペイジ(CueB!! / TREKKIE TRAX)

95年産。ラッパー / DJ / トラックメイカー。2011年より自身のキャリアをスタートさせ、翌年ラップシンガー「PAGE」として、Ki/oon Musicよりメジャー・デビュー。プロジェクト終了後、アーティスト名を「ヒイラギペイジ」に改名。また、「FOGPAK」への参加をきっかけに「Temo Temoe」名義でトラックメイカーとしても活動を開始。2015年、Ky7ie.ともトラックメイク・ユニット「Lolica Tonica」を始動。そして、95年生まれのDJ / トラックメイカーによるクルー「CueB!!」を結成。banvoxやYoshino Yoshikawaとのコラボレーションや、ガールズ・ラップ・ユニット「chelmico」のサウンド・プロデュースなど、日々の楽曲制作の他、DJとしては、Bass Musicからアニメ・ソングまでジャンルレスなプレイを展開中。

ヒイラギペイジ Twitter
ヒイラギペイジ Soundcloud
Lolica Tonica Soundcloud

[インタヴュー] とけた電球

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