2015/08/14 20:55

「リアル脱出ゲーム」の公演の名曲をコンパイル&リアレンジしたサウンドトラックをハイレゾ配信&作曲者・伊藤忠之インタビュー!!

175万人以上が体験、熱狂するイベント、「リアル脱出ゲーム」が初となるサウンドトラックをリリース。過去の公演から名曲をセレクトした、いわゆるベスト盤サイドと、公演に使用してきた楽曲にゲスト・ヴォーカルやミュージシャンを加えて再構築を行ったリアレンジ盤サイドの2枚からなる全26曲の大ヴォリューム盤。過去イベントに参加した人はもちろん、参加して来なかった人も楽しめるというサウンドトラックの枠組みを超えたエンターテイメントに挑んだアルバムになっている。

そんな今作の作曲を行ったのは、TV番組の音楽制作や、演劇だけにこだわらず、映像制作なども行っている劇団「ヨーロッパ企画」の舞台公演の音楽を担当するなど幅広く活躍している伊藤忠之。学生時代から音楽制作にのめりこみ、2002年に結成したバンド「ロボピッチャー」では、キーボーディストとして数々のイベントを主催、参加してきた。

今作のリアレンジ盤では「リアル脱出ゲーム」を主催するSCRAPの代表であり、「ロボピッチャー」のギター・ボーカルでもある加藤隆生がゲスト・ボーカルとして参加していることからも、このサウンドトラックが、ただのサウンドトラックでは無いということが分かるだろう。

OTOTOYでは今作をハイレゾでお送りすると共に、今作のコンセプト、そしてこれまでの音楽活動についてなどを伊藤忠之に語ってもらった。これを読み終えた時、伊藤忠之という人物の面白さが浮かび上がってくるのではないだろうか。

伊藤忠之 / TADAYUKI ITO WORKS "REAL ESCAPE SOUNDS"
【配信形態】
【右】ALAC / FLAC / WAV/ AAC (24bit/48kHz) : 単曲 108円(税込) / まとめ購入 2,160円(税込)
【左】MP3 : 単曲 86円(税込) / まとめ購入 1,944円(税込)

【Track List】
【DISC 1】01. KOTOKOTO... / 02. 光... 影... / 03.夜の盗賊団の音楽 / 04. under the star light / 05. load again a long way / 06. critical 60' / 07. Time of Queen / 08. チェロ弾きの讃歌 / 09. ニューヨーク・ヘアカット / 10.セルフィッシュ・アイドル / 11. Dream I saw in the observatory / 12. Spiral Life / 13. ものがたりのはじまり

【DISC 2】01. REGAME3 新・人狼村からの脱出 オープニングテーマ / 02. REGAME2 サイレントキューブからの脱出 メドレー / 03.マッド博士の異常な遺言状 オープニングテーマ / 04. マグノリア銀行からの脱出 オープニングテーマ / 05. ハートの女王からの脱出 オープニングテーマ / 06. 月面基地からの脱出 エンディングテーマ / 07. 潜水艦ポセイドン号からの脱出 オープニングテーマ / 08. 残り10分のテーマ REGAME3バージョン(Short Ver.) / 09. 海底監獄インペルダウンからの脱出 オープニングテーマ / 10.夜の展望台からの脱出 in 六本木ヒルズ オープニングテーマ / 11. ある飛行機からの脱出 オープニングテーマ / 12.潜水艦ポセイドン号からの脱出 エンディングテーマ / 13. リアル脱出ゲームZeppツアー エンディングテーマ

「リアル脱出ゲーム」とは

リアル脱出ゲーム
2004年に発表された「クリムゾンルーム」というネットの無料ゲームを発端に、爆発的に盛り上がった「脱出ゲーム」。そのフォーマットをそのままに現実世界に移し替えた大胆な遊びが「リアル脱出ゲーム」。マンションの1室や廃校、廃病院、そして東京ドームや六本木ヒルズなど、様々な場所で開催されている。2007年に初開催して以降、現在までに175万人以上を動員。日本のみならず上海、台湾、シンガポールやサンフランシスコなど全世界で参加者を熱狂の渦に巻き込み、男女問わずあらゆる世代を取り込む、今大注目の体験型エンターテイメントである。

「リアル脱出ゲーム」PV
「リアル脱出ゲーム」PV

>>リアル脱出ゲーム Official HP

INTERVIEW : 伊藤忠之

リアル脱出ゲームのサウンドトラックを手掛ける伊藤忠之の経歴が、めちゃくちゃ面白い。小学生の時からゲーム制作を始め、まだニコニコ動画等ない時期に、楽曲を創っては、雑誌に投稿していたという、所謂生粋のオタクってやつだ。そんな彼が、20代でバンドで売れることを志し、挫折し、そして今、リアル脱出ゲームやヨーロッパ企画等の音楽を制作しているのだから、世の中って成るようになっているんだなと、感心してしまう。

文・構成 : 鶯巣大介
写真 : 丸山光太

いままで交流してきた方、お世話になってきた方と一緒にアルバムを作りたい

ーーこの作品はサウンド・トラックでありながら、オリジナルとアレンジ・トラックの2枚に分かれていますね。まずこの意図を教えてください。

伊藤忠之(以下、伊藤) : もちろんオリジナル・トラックが最もリアル脱出ゲームにフィットした形だと考えています。でもこの音楽はゲームという体験やヴィジュアルがあってのものなので、公演を体験していない人にとっては、音だけだと印象が違いますよね。だからリアル脱出ゲームで遊んでこなかった人が、そういった体感を補完できるものを作りたかった。そういう意味でアレンジ・トラックがあるといいなと思ったんです。

伊藤忠之

ーーなるほど。アレンジ・トラックにはかなり多くのゲストが参加していますね。のこぎり演奏家のサキタハヂメさんが参加した曲は美しかったです。

伊藤 : 12曲目の「Spiral Life」ですね。これは深海っていうものをイメージした楽曲で、多分主旋律にのこぎりっていうものが、すごく美しく響くんじゃないかと思って、サキタさんにお願いしたんです。元々僕がやっているロボピッチャーのアルバムでも何曲か、ゲストで来ていただいたこともありました。

ーーそれから印象的だったのが6曲目「critical 60’」にラップで参加している抹 a.k.a. ナンブヒトシです。

伊藤 : 彼はリアル脱出ゲームの大ファンなんですよ。だから公演を体験をしてないとわからないリリックを書けるんですね。そんなやつほかにいないし、彼とは5年くらい前から、いつか一緒にやろうっていう話をずっとしてたので、今回のタイミングで間違いないなと。で、この曲はリアル脱出ゲームの公演を体験してもらおうってコンセプトなんです。だからゲームの解説もあり、最後はクリアーしておめでとうっていう流れもあります。

ーーあと8曲目「チェロ弾きの讃歌」、9曲目「ニューヨーク・ヘアカット」のチェロは?

伊藤 : これは神戸で音楽活動をしている崎元蘭奈さんっていうチェリストですね。彼女はスタジオミュージシャンとしても仕事をされている方で、もうクオリティーはすばらしいですよ。ほかには、ギタリストの綿貫正顕さんにリード・トラックから参加してもらおうと思って、1~3曲目でゲストをお願いしました。綿貫さんは優れた作曲家でZARDの曲を手がけたり、愛内里菜さんのバックでギターを弾いていたり。僕とここ7年くらい一緒に活動していますね。

ーーロボピッチャーのメンバーも参加していますよね

伊藤 : 森さん(森崇)には3曲目で僕とツイン・ドラムという形で参加してもらいました。それで1番最後の「ものがたりのはじまり」という曲をロボピッチャーのメンバー4人でやっていると。そしてゲスト・ギターには、Limited Express (has gone?) の飯田君(飯田仁一郎)が参加してくれています。やっぱりこの作品には、いままで交流してきた方、お世話になってきた方と一緒にアルバムを作りたいなという思いもありました。

ーーなるほど。BGMって、普通とは違って制約があるなかで制作するものなので難しいのかなと思うのですが、伊藤さんはどうやって作っているんですか?

伊藤 : とにかくどんな作品なのか、少しでもたくさんの情報を頭のなかにインプットした上で、どんな音が必要だろうっていうのを考えて、アウトプットしたら出来上がりです。なのでいろんな作品の資料を読み解くことに、ほとんどの時間を使っています。

ーーアウトプットに時間はかからない?

伊藤 : アウトプットっていうのは本当に一瞬。8時間から10時間とかで1曲完成っていう感じなんですね。いかにその作品を理解できるかっていうところが良い曲ができるか、できないかの分かれ目ですね。頭の中のイメージを鮮度が落ちないうちに、あっという間に形にすることを大切にしています。

とにかく早くゲームの音楽制作の仕事をしたいってことばかり考えてた

ーーなるほど。この作品は伊藤さんのこれまでの活動が大きく反映されたものかなと思うので、これまでの活動について教えてください。まず音楽制作を始めたのはいつですか?

伊藤 : 10歳ですね。元々ゲームがめちゃくちゃ好きで、ずーっと遊んでたら「ゲームは作れるんだ」ってことを、小学校低学年のときに知って。それでコンピューターでプログラミングを始めるんです。

ーー伊藤さんが小学生のときってそんなにパソコンとかが発展している時代じゃないですよね?

伊藤 : まだまだ黎明期。ちょうど1回目のコンピューター・ブームが来た時代だったんですよね。そのとき親戚に大学生くらいのお兄さんがいて、彼の家に行って「ゲームを作らしてくれ、遊ばしてくれ」って言って、そこでプログラミングを覚えていったんです。とにかく「ゲームを作りたい」っていう欲求が強かった。それでゲームには、もちろん効果音というか、音楽もいるから、それをゲームと平行して作り始めていたんです。それを音楽制作のスタートとすれば10歳ということになるかな。

ーーすごい早熟な子供だ(笑)。じゃあ最初音楽はゲーム制作のついでだったんですね。そのバランスはいつ変わるんですか?

伊藤 : 中学生になると、ハードウェアがどんどん進歩していって、こっちも作りたいゲームの構想がどんどん大作になっていくわけですよ。そうするともう1人で作れないとか、完成に3年もかかるってことになってきて、ちょっと疲れてきて。でも音楽って1日あったら作れるじゃないですか。自分1人で最後まで完結できるのがすごくおもしろくて、だんだん音楽に特化していくんです。その楽しさに気づいたのが中学で、高校になると完全にゲームよりも音楽を作っているときのほうが多くなってきました。

ーー制作してた曲を発表することは当時ありました?

伊藤 : 発表の機会を得るのは大学生になってからですね。当時はいまみたいにボカロがあったりとか、いろんな人が作ってアップロードできるっていう環境はもちろんなくて。それに高校生くらいだと自分で曲を作っている人は全然いなかったんです。高校時代はバンド・ブームだったので、学祭でドラムを叩くとかその程度で、自分の曲を発表することもなく、ただ1人で黙々と作っていたっていう。

ーーそして大学に進学すると。音大に行くんですか?

伊藤 : いや、精華大の人文学部に入りました。そのとき自分がやってる音楽と、音大で学ぶことはまったく別の世界のものだと思ってて。それにとにかく早くゲームの音楽制作の仕事をしたいってことばかり考えてたんです。そのころはゲーム音楽の世界だと、会社から仕事をフリーで受けて、大学生、高校生でもう仕事をしてる人がちらほらいたんですね。そのこともあって、音大どうこうとかは考えてなかったです。でもその制作の仕事に就くためにはどうしたらいいのか、なにもわからない状態で。とりあえず大学に行ってその糸口を見つけようと、普通におもしろそうな大学に行くことにしました(笑)。

ーーそういうはっきりとした目標があったんですね。さっき話にあった大学時代に音楽を発表する場っていうのはどこだったんですか?

伊藤 : 作品を投稿するようになったんです。当時インターネットが出てくる直前で、パソコン通信っていうサービスがあって。非常に通信のスピードが遅かったんですけど、データのやりとりができるようなものというか。富士通さんがユーザーの作品の投稿を受け付けて、その音源をCD-ROMに詰め込んで販売するってことも始めてて、そこが作品の発表の場になっていたんです。いまでいうと、それこそニコニコ動画とかとすごく近いかもしれないです。誰でも投稿できて、人気があればすぐに盛り上がるし、そうじゃなかったら、誰も見向きもしてくれないって場所。それで大学1年生のときに自分の作品を応募するんです。そしたらすぐパソコン雑誌で掲載されるようになって。

ーー投稿するとすぐリアクションって返ってくるものなんでしょうか。

伊藤 : 当時は文通なんです(笑)。掲載されるときに「感想があればこちらへ」って住所を載せてたので、手紙が全国から来るんですよ。それで、同じように自分の作品を投稿していたミュージシャンたちと横のつながりができ始めて、フロッピーディスクを封筒で送って、作品のやりとりをしたりとか。もう大学4年間は本当に投稿、投稿の毎日でしたね。その投稿にも締め切りがあるので、その期日を基本にした生活がそこから始まるんです。だからそこから先の生活はいまとあんまり変わらないですね。

ーーへぇー。そのうちに音楽制作の仕事の話も来だしたと。

伊藤 : そう。それを4年間やっていくと、いろんなツテができて、なんとなくゲーム業界に片足をつっこみながら大学生活を送っていました。まぁでもアルバイトというか、まだまだそのときは本格的な仕事ではなかったですね。それで大学4年生になったら、大手のゲーム会社を受けてそこに入ろうと。でも就職活動中に「ついにこの日が来た! 」って気持ちが強すぎてストレスで、倒れちゃうんですよ。脳神経が腫れ上がって神経麻痺を起こしてしまって。それで手術を受けるんですけど、結局リハビリに2年くらいかかったので、それでそのまま就職は1回諦めて。この先どうしようと思いながら、それでも仕事の話はちらほら来たので、調子が良くなってから、なし崩してきにフリーでデビューみたいなことになったんです。

自分がやってきたことをミックスして表現できているので、全部がものすごく必然だった

ーーそこからロボピッチャーを結成するのは、いつくらいなんでしょうか。

伊藤 : 引きこもって、曲を作って、お金もらって、次の仕事をもらってって、気持ちとしてはなんとなくニートに近いというか、そういう生活が5年くらい続いたんです。それで27歳くらいになったときに「この先どんな未来があるんだろう」ってすごく思っちゃって、1回すぱっと全部辞めることにしたんです。

ーー随分と思い切りましたね(笑)。

伊藤 : これからどうしようと思ったときに、とりあえず答えを探そうと思って、北海道でミュージシャンをやりながら、ペンションを経営してる人のところに突然行くんです(笑)。3日、4日くらい滞在して、そのオーナーに「音楽をやりたいけど、多分このままやってもだめだと思う」って話をしたら、「有名になればやりたいことができる。だから有名になること考えなきゃ」って言われて。そこですごく納得して、メジャー・デビューしようと思ったんですね。

ーーあはは(笑)。そこでバンドのほうに向かうと。

伊藤 : はい。とりあえずライヴハウスに行けば音楽をやってる人がいるだろうってことで京都のネガポジに行ったんですよ。そしたらひょろっとした男がギター抱えて歌っていたんですけど、それが加藤隆生っていう、のちのロボピッチャーのヴォーカリストで。いまから考えると驚くべきことに、いきなり加藤くんと出会ったんですよ。それから一緒に話をしたら年も好きな音楽も近くて、しかもゲームにめっちゃ詳しかったんです。それですごい盛り上がって。それからお互いの家を行き来しながら、話をしたり、デモを作ったりっていうのを1年くらい続けました。そのあと加藤くんが当時やっていたバンドが解散したので、新しいバンドを始めようというときに僕が呼ばれて、そこでロボピッチャーが結成されました。

ーーそこから伊藤さんはしばらくバンド活動一筋ですか?

伊藤 : そうですね。メンバー4人のスキルとか相性もすごくよかったし、ほんとうに理想のサウンドだったんです。自分の音楽の仕事も一旦は忘れて、とにかくこのバンドで世に出たいっていう気持ちがすごく強かったですね。それが7年くらい続きました。でも2006年に1stアルバムを世に問うたんですけど、作品の売上としては全然だめで、そこがバンドのピークになってしまって。みんな別の仕事を持ちながらバンドをやってたんで、そっちのほうにウェイトがのっていきました。加藤くんもそのころから編集長として、フリーペーパー「SCRAP」を始めてるんですよね。それで2007年になると「リアル脱出ゲーム」が誕生すると。僕はちょっと置いていかれて(笑)。

ーー置いていかれた(笑)。それからバンドの活動も少なくなっていったと思うんですけど、伊藤さんはどうしたんですか?

伊藤 : とにかく1人でやろうと決めて、1回ソロ・ライヴをやりました。来ていたお客さんから「ぜひうちの劇団の音楽を作ってもらえないですか?」ってすごい熱意で頼まれたんです。それで初めて会う人だったんですけど、1回やってみることにしたんです。そこから、よその劇団の音楽も作ることになって、その3つ目くらいで「ヨーロッパ企画」(※京都を拠点に活動している劇団。1998年結成。以来、一貫してコメディを上演し続けている。)から声がかかって。

ーーそこから演劇の世界にぐっと寄っていくと。

伊藤 : お芝居の音楽制作っていう時間が2007年くらいから始まるんですね。そのヨーロッパ企画の代表の上田くん(上田誠)っていうのが、また僕と同じようにゲームとかプログラミングとか、そういう学生時代を送っていた人で。作品にも、ゲームっていう表現方法に影響を受けて新しく作り出したという面があって、すごく相性が良かったんです。そのあとリアル脱出ゲームもすぐに規模が大きくなって、演出を強化したいということで、声をかけてくれて、音楽を作るようになりました。

リアル脱出ゲームの様子

ーーなるほど。その後のリアル脱出ゲームも“ゲーム”という点で繋がりがありますね。

伊藤 : そうですね。ゲームの表現方法に影響受けたものをリアルな世界に持ってきたものというか。どちらもゲームが好きで音楽を作ってきたっていう自分のバックグラウンドともすごく相性が良かったです。それで、お芝居とリアル脱出ゲームの音楽っていう柱が2つ立ち上がったことで、いまはいろんな音楽の仕事をできるようになりました。

ーーロボピッチャーを組んでいたことも大きな経験になっているんじゃないですか?

伊藤 : 全然音楽の作法を学んでこなかった人間だったんですけど、音楽のルールも、アンサンブルってところも学んだし、ロボピッチャーって僕にとっては本当に学校でしたね。

ーー伊藤さんの歴史を辿ってみると、すべていまの活動に結びついている気がしますね。

伊藤 : リアル脱出ゲームの音楽制作にすっと入っていけたのも、お芝居でのスキルがすごい役立っていますね。今まで自分がやってきたことをミックスして表現できているので、全部がものすごく必然だったと思う。

ーー最後になりますが、伊藤さんは今後ミュージシャンとしてどうなっていきたいですか?

伊藤 : 僕個人がどうなるかというより、音楽のすばらしさを広げるための活動をできるかぎりやりたい。いま音楽っていうもののあり方が変わって、音楽の価値を認めてもらえなくなってるんじゃないかと思っていて。でも音楽があると、なにもない風景が全然違って見えるとか、効果音ひとつで目の前の質感が変わるとか、感動したりっていうことがあるじゃないですか。そういう体験をすごくしてもらいたくて。BGMを作ってる人間ですから、音楽によって空間をデザインすることで、その場所の価値が上がるっていうことを、一般の人にまで浸透させていきたいです。その自分の活動をベースに音楽のすばらしさを知ってもらえたらなと思います。

伊藤忠之が所属するバンド、ロボピッチャーの音源はこちらから!!

ロボピッチャー
2002年の1月に結成。京大の西部講堂で行われるBorofestaや大阪城野外音楽堂で行われるSAL CULTUREを主催。ワーナーインディーズネットワークより「消えた3ページ」、ファーストエイドネットワークより「透明ランナー」「まぼろしコントロール」の3枚のミニ・アルバムを発売。2006年9月に待望の1stフル・アルバム「アリバイと40人の盗賊」を発表。

>>ロボピッチャー Official HP

LIVE INFORMATION

TADAYUKI ITO WORKS “REAL ESCAPE SOUNDS” release party
2015年10月5日(月)@渋谷WWW
時間 : OPEN 18:00 / START 19:00
料金 : 前売 2,880円(税込) / 当日 3,380円(税込)

<少年探偵SCRAP団先行発売>
2015年8月15日(土)12:00~8月21日(金)23:59
<一般発売>
2015年8月22日(土)12:00~

取扱いプレイガイド
■イープラス
■チケットぴあ Pコード 630-275
■ローソンチケット Lコード 38345
問い合わせ : SCRAP (TEL 03-6459-2416)(受付時間 11時~19時)

PROFILE

伊藤忠之(いとうただゆき)

4歳からアーケードゲームに夢中になり、小学生時代からパソコンを使いゲーム制作を始める。
自作のゲームに音楽をつけるため始めた作曲活動にのめりこみ「RPGツクール2000」などのゲーム音楽制作に携わった後、バンド「ロボピッチャー」のキーボーディストとしてデビュー。
場面や感情にシンクロした音楽制作を得意とし、現在は舞台・イベント・広告・TV番組などさまざまな分野に活動の場を拡げている。
近年の主な参加作品に【イベント】SCRAP「リアル脱出ゲーム」シリーズ、東京モーターショー「トヨタFV2」【TV】『タクシードライバー祇園太郎』(NHKワンセグ2)、【舞台】「昭和島ウォーカー」などがある。

>>伊藤忠之 Official HP

[インタヴュー] 伊藤忠之

TOP